Cactus Jack Invades ECW Part-1
 (DVD-R)
 収録時間:約1時間53分
 ECW存命時に地方でのドサ巡業を含め、その興行の大半をビデオ
収録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『Rf-Video』をご存知か。
その『Rf-Video』が2005年初頭より過去の貴重映像を順次DVD−R
化し、怒涛のリリース・ラッシュでワシらECWマニアの懐を直撃している
んや。さてさて今回皆様にご紹介するのは、カクタス・ジャックのECW
における名場面集の第1集(著作権等を根底から無視し、素材は市販
ビデオ等からも抽出?)。ではでは早速本DVD−R、たっぷりと楽しみ
ましょか。

【注意】最近は一部で姑息にもデジタル・リマスタリングなる売り文句を
使う『Rf-Video』ですが、無論彼等にはそんな高額な編集機材を買う銭
も、コツコツと映像をリマスタリングするような手間隙も絶対におまへん。
過剰な期待はなされず、あくまで海賊商品だと割り切ってご購入される
事をお勧めいたしますワ

@ポール・Eのプロモ
  当時、ECWマットにおいて悪役マネージャって役どころを好演して
 いたポール・E。これから始まるカクタスとサブゥとの一騎討ちを煽り
 まくっております。 
ASabu (w/Paul E.Dangerously & 911) vs. Cactus Jack
 Hostile City Showdown 1994
 1994-6-24, ECW Arena, South Philadelphia, PA
  さてさて今宵のメイン・エベントは、当時WCW認定のタッグ王者で
 もあったカクタス・ジャックをECWに招いての、サブゥとの一騎討ち!
 911に鎖で拘束されたままリング上に連れて来られた(所謂キチガイ
 ・ギミックです)サブゥ、ステッペン・ウルフの名曲『ワイルドで行こう!』
 をガンガン鳴らしてECWアリーナに姿を表したカクタスと、共に気力、
 体力、暴力が身体中から溢れ返っとるな(94年のサブゥとカクタスや
 ねんから、それも当然やけど)。で、注目の試合は一進一退の攻防が
 延々続き、その熱さに思わず実況のジョーイ・スタイルスも、「タイトル
 でも金でもなく、ただプライドのために!」と絶叫。けど終盤ちょっと残
 念なアクシデントが発生いたしました。なんと場外フェンス越えの月面
 水爆によるテーブル葬を狙ったサブゥ、カクタスの身体をキチンと捕ら
 える事には成功したものの、飛距離が少々足りなく、顔面をモロに場
 外フェンスにぶつけてしまいましたんや...。なんとかサブゥもリング
 上に戻ったものの、この事態を深刻に受け取ったポール・Eが十八番
 のセル・フォン・ショットをカクタスに突如見舞い、非常に強引にカクタス
 に土を付けて試合に幕を引いてしまいよった...。
  勿論これには一部観客から強硬なブーイング(あれだけの内容の試
 合やったのに、ちょっとフィニッシュを誤ると途端にこれですワ。それに
 しても、どいつもこいつも何処までも強欲やなァ)も飛ぶんやけど、この
 程度の観客の反応にたじろいでいてはプロレス・ビジネスなんてのは
 やっとれまへん。観客の目くらましにと、シェーン・ダグラス&ミスター・
 ヒューズ、ブルース兄弟らが続々と姿を現し、アチコチでちょっとした局
 地戦が勃発。そうこうする内にサブゥも息を吹き返し、怨敵カクタスとの
 番外戦が始まって...。ではここらで、全く収拾のつかぬカオス状態
 へと陥ったECWアリーナからの実況を終えます。皆さん、お元気で。
Bカクタス・ジャックのプロモ
  持参したWCWのタッグ王座の証であるベルトを手に、「今夜、俺は
 3つの肩書きを失った。最も自虐的で、最も醜く、一番殺してやりたい
 と思われるレスラーだったのに」と、サブゥへの呪詛の念を吐露。その
 上、大切なベルトに唾を吐きかける大暴走や。けどそんな事をやって、
 アトランタ(WCW)に戻って叱られるんやないの...(苦笑)。
CTerry Funk vs. Cactus Jack
 Hardcore Heaven 1994
 1994-8-13, ECW Arena, South Philadelphia, PA
  今日、ECWって団体を振り返るにあたって、正に枕詞のごとく使用
 される映像ってのが、テリー御大とカクタスとが一騎討ちしているリン
 グにお客達が無数のパイプ椅子を投げ込む場面。多分皆様も一度
 はご覧になられたと思いますが、あのシーンこそ本試合の一番のハ
 イライトですんや。あ、“前戯”の説明もなく、いきなり“フィニッシュ”と
 なってしまい(苦笑)申し訳ございません。ただ肝心の試合展開なんや
 けど、本DVD−Rではこの試合は静止画をいくつも繋げた、何と言う
 か“パラパラ漫画”風のダイジェスト映像で納められておりましてな。
 試合の内容がお知りになられたいなら、『Hardcore Heaven 1994』
 てお確かめ下さいな。あ、ちなみにパイプ椅子の投入シーンだけはキ
 チンと動画でしたデ。
Dカクタスとテリーのプロモ
  多分Cの試合後に撮られたのやと思います。
EECW World Tag Team Championship :
 Public Enemy (Johnny Grunge & Rocco Rock)
 vs. Cactus Jack & Mikey Whipwreck
 NWA World Title Tournament
 1994-8-27, ECW Arena, South Philadelphia, PA
  カクタス&マイキーの凸凹コンビがパブリック・エネミーの保持するタ
 ッグ王座に挑戦。尚、当初カクタスのパートナーはトミー・ドリーマーで
 あったようなんですが、ドリーマーはパブリック・エネミーの襲撃を喰ら
 って轟沈。パートナーを失って困り果てたカクタスが、控え室から嫌が
 るマイキーを無理やり引っ張り出して来たって寸法なんですワ。さてさ
 て当時パブリック・エネミーとカクタスの間にはそれなりの遺恨もあり、
 これは相当荒れた試合になるやろと思っていたら、「やっぱりこんな怖
 い試合には出たくないよォ〜!」と、いきなりマイキーが試合からエス
 ケープするなんて情けない場面を演出(苦笑)。それでもカクタスのヘ
 ルプやロッコーの珠玉の自爆芸の甲斐もあり、最後はマイキーがロッ
 コーを逆さ押さえ込みにてフォール!。5ヶ月に渡って防衛し続けて来
 たタッグ王座がスルリとパブリック・エネミーの手から零れ落ちてしまい
 ましたデ。
Fカクタスとマイキーのプロモ
  多分Eの試合後に撮られたのやと思います。
GECW World Tag Team Championship :
 Cactus Jack & Mikey Whipwreck
 vs. Dino Sendoff & Chris Canyon
 1994-8-27, ECW Arena, South Philadelphia, PA
  Eで晴れてECW認定のタッグ王座に就いたカクタスとマイキー。翌
 日にはキャンヨンらを相手に早くも防衛戦となりました。ただ、相手チ
 ームの顔触れを見ると、キャンヨンらには申し訳ないけど、これはちょ
 っと楽な内容。カクタスとマイキーも余裕でクローズ・ラインの連携を行
 ってキャンヨンをリング下にフッ飛ばし、二人揃ってカクタスの十八番
 である「Bang ! Bang !」を決めるなどと乗り乗り。しかしここに昨夜の王
 座転落劇を逆恨みしたパブリック・エネミーが無法乱入を仕掛け...
HPublic Enemy (Johnny Grunge & Rocco Rock)
 vs. Chris Canyon & Don E. Allen
 1994-10-1, ECW Arena, South Philadelphia, PA
IECW World Tag Team Championship :
 Public Enemy (Johnny Grunge & Rocco Rock)
 vs. Cactus Jack & Mikey Whipwreck
 1994-10-1, ECW Arena, South Philadelphia, PA
  カクタス&マイキーの保持するタッグ王座へ挑む事の出来る権利が
 懸かっていた(?)Hの試合を圧勝で終えたパブリック・エネミー、その
 ままリング上から控え室にいるカクタス&マイキーを挑発。すると、また
 また「アイツ等、怖いから戦うのは嫌や〜!」と泣き叫ぶチキン・ハート
 なマイキーをカクタスが無理やり引っ張り出して来て試合は開始...。
 あ、このDVD−Rでは本試合は不透明決着のように観えましたが、ネ
 ット上の取り組み結果には、カクタス&マイキーがパブリック・エネミー
 を撃破しタイトルを防衛した、と書かれてありました。
JSabu (w/Paul E.Dangerously & 911) vs. Cactus Jack
 1994-9-30, Fieldhouse, Hamburg, PA
  約3ヶ月の時間をはさんで十分に熟成させたAの再戦。細かな試合
 展開にはあえて触れませんが、フィニッシュとなったサブゥのアラビア
 ン・プレスの“呼び水”であるサブゥによるカクタスの頭部へのビール瓶
 攻撃(計5発!)はとことん凄惨。特撮用に作られたビール瓶ではない
 ので、何度サブゥがカクタスの頭部へ振り下ろしても、ビール瓶は一向
 に割れません...。それにしてもその時に発せられる鈍い音と言った
 ら、こちらの背筋が凍り付きそうでしたワ
KECW World Tag Team Championship :
 Public Enemy (Johnny Grunge & Rocco Rock)
 vs. Cactus Jack & Mikey Whipwreck
 November to Remember 1994
 1994-11-5, ECW Arena, South Philadelphia, PA
  またもや対戦を嫌がるマイキー(もう、このネタは飽きたワ)。遂には
 さすがのカクタスも呆れてしまったのか、それともカクタス一流の若手
 育成手法なのか、はたまた破れかぶれの思い付きなのか、取りあえ
 ず軽量のマイキーの身体を“実弾”としてパブリック・エネミーに何度も
 何度も投げ付け出します。で、これにはパブリック・エネミー側も防戦
 一方となり、タッグ王座返り咲きも夢と終わるかと思いましたが、グラ
 ンジのパウダー攻撃がカクタスの視界を一瞬奪い、慌てたカクスタは
 マイキーにダブル・アーム・DDTを喰らわしてしまう大失態。サブゥに
 よる無法テロを途中受けたものの、最後はグランジがマイキーにバッ
 トで特攻を仕掛け、見事にタッグ王座への返り咲きを果たしました。
LECW World Tag Team Championship :
 Public Enemy vs. Cactus Jack & Kevin Sullivan
 1994-11-19, ECW Arena, South Philadelphia, PA
  マイキーに断りを入れた(?)カクタスが、ケヴィン・サリバンを新たな
 相棒(←何気にドリーム・チームやね)に、パブリック・エネミーの保持
 するタッグ王座へと挑むって構図なんやけど、試合の最中サリバンの
 持ち出したベルト(どうやらWCWのもの)にカクタスが唾を吐き掛けた
 事から両者は仲間割れを起して自滅となったみたい。あ、棚ボタ式で
 タッグ王座を防衛したパブリック・エネミーに突然襲い掛かったのは、
 当日の興行の中でパブリック・エネミーから奇襲を受けていたサブゥと
 タズマニアック。さっきのお返しやと、サブゥはジョニー・グランジをアラ
 ビア式のレッグ・ドロップにてテーブル葬とし、束の間ですが溜飲を下
 げた格好となっております。
Mカクタス、襲われる!
  カクタスとマイキーがプロモ。で、マイキーが控え室に戻ったところで
 カクタスに近付いたのはサンドマンのマネージャであるウーマン女史。
 けどこれはサンドマンの狡猾な罠。カクタスがウーマン女史に注文を
 付けたところでサンドマンが背後から竹刀にてカクタスを殴打!
NSingapore Cane Match :
 Tommy Dreamer vs. Tommy Cairo
 1994-12-16, Fieldhouse, Hamburg, PA
  当時トミー・ドリーマーとサンドマン&トミー・カイロは抗争劇の真っ最
 中でして、この夜もドリーマーとカイロが竹刀戦で戦ったのですが、ここ
 にサンドマンも竹刀を持って無法介入。こうなると多勢に無勢でドリー
 マーはカイロ&サンドマンにいいように蹂躙されるのやけど、Mで受け
 た襲撃の恨みを晴らさんと、カクタスがドリーマーの救出に乗り出しま
 した。ただ、ドリーマーの消耗が顕著で、カクタスまでもがボコボコにさ
 れてしまって...
Oカクタスとドリーマーのプロモ
  多分Nの試合後に撮られたのやと思います。大流血となったカクタス、
 ドリーマーを横にして報復を誓っておりまっせ。
 【追記】この抗争の流れを受け、翌日(94年12月17日)のECWアリ
 ーナでの定期興行『Holiday Hell 1994』では両チームが正式に激突する
 のですが、ここでもカクタスがサンドマンによって土を付けられたと記録
 には残っていましたワ(何故本DVD−Rに収録せんのやろ?)


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