After The Fall (disc-2)
 (DVD)
 収録時間:約3時間36分
DISC-1より

★★DISC-2★★

@Major Gunns vs. Lizzy Borden (w/Kronus & Vic Grimes
 & The Westsiders)
  2001年7月7日開催の定期興行(多分)より。エロ系の女子マネ同
 士が絡む一戦でして、試合開始直後にボーデンの援護射撃とばかり
 元FMWのミス・モンゴル(多分)が無法介入を決行。ここにブラック軍
 の団長であるロブ・ブラックやオカマのエンジェルも加わり、ガンズをボ
 コボコに。するとガンズを救えと突如サンドマンが現れて...。
AXPW World Heavyweight Title #1 Contendership Match :
 The Sandman vs. Konnan
  2002年1月12日開催の『New Year's Revolution 2002』より。ウェ
 ブの保持する世界王座に照準を定めたサンドマン、「タイトル戦をワシ
 とやるまで、ここを動かんからな」ってウェブを挑発。けどリングに現れ
 たのはメキシコ軍の棟梁コナン。「ワシかてタイトル戦をやりたいがな。
 どないやこの試合、反則OKの第1挑戦者決定戦としよや」と提案。こ
 れがすんなり認められ、なし崩し的にゴングとなりました。ただ反則O
 Kとしたのがサンドマンの誤算。棟梁を勝たせんとシコシス、ダミアン、
 ハロウィーンが試合に堂々と介入し...。
BThe Juice Bar (starring : Juventud Guerrera)
CJuventud Guerrera vs. Chris Chetti
  2002年8月31日開催の『Hostile Takeover(敵陣征服)』より。長き
 に渡って西海岸を拠点に活動していたXPWですが、念願叶って今宵
 が東海岸の聖地ECWアリーナ(XPWでは、XPWアリーナと呼称)へ
 の初進出。けど東海岸のお客さんの嗜好が分からぬXPW、仕方がな
 いので共にECWに縁のある者同士の一戦をブックし、お客さんの反
 応をうかがう事に。で、まずはロック様の口真似(←Bの事)でチェッテ
 ィを小馬鹿にするフーヴェントゥ。試合となってもピープルズ・エルボー
 ならぬフーヴィ・エルボーを繰り出し、最後はフーヴィ・ドライバーで完
 勝や。尚、試合後にはジュリオ・ディネオがフーヴェントゥに宣戦布告
 ってシーンもありました。
D4 Way Dance :
 Psicosis vs. Chris Chetti vs. Sonny Siaki vs. Christian York
  2003年1月17日と18日の両日に渡って開催された『New Year's 
 Revolution 2003』よりチョイスされた、これは初日収録分の試合。
 宵がXPWマット初デビューとなるシアキやヨークを交えた4WAYダン
 ス。最後はシコシスに凱歌が上がって幕となっております。また、チェ
 ッティへ対するお客の厳しい評価があった事も書いておきますな。
E"Insane Luchadore"Super Crazy vs. Jerry Lynn
  2003年2月28日と3月1日の両日に渡り開催された『My Bloody
 Valentine Los Angels Tour』よりチョイスされた、これは2日目収録分
 の試合。腕達者な両人による毎度毎度の起伏の多い試合でして、リ
 ン必殺の変形パイルにてクレイジーが惜敗や。
FJuventud Guerrera vs. Julio Dinero
  2002年10月5日開催の『Fallout』より。前述したCでの遺恨を受け
 た一戦で、まずは冒頭フーヴェントゥがマイクを握り、「俺の(米国での)
 キャリアは、ミステリオとの試合を披露したここ(ECWアリーナ)で始ま
 ったんだ!」とアピール。なにやらアリーナ座付きのお客の情に訴える
 (苦笑)作戦の様ですな。試合は体格でフーヴェントゥに勝るディネロが
 押している感もありましたが、最後はフヴェントゥに凱歌が。
G3 Way Dance :
 "Vicious"Vic Grimes vs. Little Guido vs. Alter Boy Luke
  2002年8月31日開催の『Hostile Takeover(敵陣征服)』より。いく
 ら“敵陣征服”と息巻いてみても、やはりECWアリーナ座付きのお客
 の“目”が気になるXPW。しからばと、ECWでは名物であった3WAY
 ダンスをブック。巨漢のグライムス、ECW時代は生粋イタリア人ギミッ
 クで人気者であったグイドー、難易度の高い場外ダイヴを得意とする
 ルークと、全くタイプの違った3人を寄せ集めて、されでもなかなかしっ
 かりした3WAYダンスをディスプレイしてくれました。
HHalloween vs. Damian 666
  収録日時不明(調査し切れなかったです...)の一戦。メキシコ軍の
 助さん角さん的なポジションにある2人が、何故か雌雄を決する事に。
IKraq & Kronus (w/Angel) vs.
 Mexico's Most Wanted (Damien 666 & Halloween
 w/Lady Victoria)
  2001年10月13日開催の『Helloween In Hell 2』より。やっぱり助さ
 んと角さんは手を組まんとあきまへん。で、ここに仲直りしたらしいメキ
 シコ軍の助さん角さん(ハロウィーン&ダミアン)と、ブラック軍の助さん
 角さん(クローナス&クラック)の直接対決が...。
JJ-Love sings "America The Beautiful"
KSimon Diamond vs. Pogo The Clown
  2003年1月17日と18日の両日に渡って開催された『New Year's 
 Revolution 2003』よりチョイスされた、これらは初日収録分の映像や。
 まず興行開始に先立ち、Jで“J-Love”って女性が『America The Be
 autiful』を熱唱(歌が下手やけど、この人って歌手?、それともAVの
 おネェさん?)していると、ECW時代は“常に問題を抱えている”のが
 ギミックであったサイモン・ダイアモンドが登場。毒舌爆発で“J-Love”
 をリングから降ろしたものの、突如ピエロのポーゴがやって来て...。
L"Insane Luchadore"Super Crazy vs. Psicosis
  2002年8月31日開催の『Hostile Takeover(敵陣征服)』より。これ
 またECWとは縁のある2人の選手による一騎討ち。どうもこれが当夜
 の第1試合のようでして、やはりXPWもECWアリーナ進出にあたって
 それなりに当地で実績のある2人の力を必要としたみたいですな。
MXPW TV Title Ladder Match : 
 "Rock Superstar"Kaos (w/G.Q. Money & Veronica Caine)
 vs. "Confederate Currency"Chris Hamrick
  2002年8月31日開催の『Hostile Takeover(敵陣征服)』より。ケオ
 スの保持するTV王座を巡る試合なんやけど、挑戦者であるハムリック
 は最後期ECWに在籍していた事もあって、多少はECWってモンに免
 疫もあった様ですが、王者であるケオスはどうも敵陣(ECWアリーナ)
 進出に舞い上がってしもたみたいで、ミス・ムーブをお客に野次られる
 始末。大中小、合計4脚の脚立が駆使されたラダー・マッチは、結局ケ
 オスが制するんやけど、勝敗以前に、試合そのものがあんまりお客に
 は受けていない様でしたワ。
N"The Franchise"Shane Douglas Promos
  2003年2月14日開催の『My Bloody Valentine 2003』より。マイク
 を握って、「ECWでも、XPWでも、このワシが1番や!」とアピールし
 ているシェーン・ダグラスさん。と、ここにジャスティン・クレディヴルが
 姿を現し、“ECW”や“ポール・E”をキー・ワードに、ダグラスさん相手
 にディベートを開始。で、これに聞き入るダグラスさんに一瞬の隙が生
 まれ、これを見事にジャスティンが突いて...。さぁ、抗争勃発や!。  
O"The Franchise"Shane Douglas (w/Lizzy Borden)
 vs. Justin Credible
  2003年2月28日と3月1日の両日に渡り開催された『My Bloody
 Valentine Los Angels Tour』よりチョイスされた、これは2日目収録分
 の試合。Nで勃発した遺恨をネタに、自身の保持するXPW認定の世
 界王座を懸け、ジャスティンとの一騎討ちに出たダグラスさん。ただし
 試合そのものは両者の徒労感ばかりが目立つ内容でして、最後はジ
 ャスティンのパウダー攻撃にて視界を奪われたダグラスさんが、誤っ
 てレフェリーをスープレックス葬。ここをチャンスと見たジャスティン、得
 意の変形パイルにてダグラスさんを完全に沈め、一度は正式に新王
 者とアナウンスされたものの、その前にダグラスさんが放ったレフェリ
 ーへの誤爆スープレックス葬が咎められ、その後にあったジャスティン
 のフォールは無効に。で、改めてダグラスさんの反則負けがアナウン
 スされたんやけど、勿論反則負けではベルトは移動せず...。
 ウーン、崩壊間近であった当時のXPW。団体の内部は相当ガタガタ
 してたやろうし、ダグラスさん自身も体調が万全ではなさそうや。それ
 を思うと、こんなベタなネタをやるのが精一杯やったのかもね(涙)。
 【追記】ちなみにこの前日の2月28日も、そしてXPW最後の興行(?)
 となった3月8日のピッツバーグ(←ダグラスさんのお膝元)における
 興行『Battle Of The Burgh』でも、この両者はタイトル戦をやっており、
 ダグラスさんが全勝したとの記録が残っております。尚、ワシは未見
 なんやけど、多分3月8日収録の試合(XPWのラスト・マッチ?)であ
 ると思われる映像が、リジー・ボーデン嬢を特集したDVD『Lizzy Bord
 en : Xxxposed』に収録されているみたいでっせ。

【DVD特典映像】
@Raven vs. "Vicious"Vic Grimes
  2003年2月28日と3月1日の両日に渡り開催された『My Bloody
 Valentine Los Angels Tour』よりチョイスされた、これは初日収録分の
 試合。「血を見せんかい!」なんて残酷極まるチャントも聞こえるなか、
 レイヴェンが何時も以上に淡々と“お仕事”。ま、雰囲気美人のレイヴ
 ェンに対して、崩壊間近の団体で、加えてたった一度っきりの契約の
 試合で、気合を入れてやれ、なんて言う方が無茶ですわな(苦笑)。
ANo Rope Barbed Wire Match :
 XPW King Of The Death Match Championship :
 "The Human Horror Film"Supreme vs. Ian Rotten
  2003年2月28日と3月1日の2日に渡り開催された『My Bloody
 Valentine Los Angels Tour』よりチョイスされた、これは2日目収録分
 の試合。XPWが認定するデス・マッチ王座に就くスプリームに、IWA
 −Midsouthを仕切る“暴力大将”イアン・ロットンが挑戦や!。これ、
 デス・マッチ・マニアなら嬉し過ぎて、どいつもこいつも失禁確実のカー
 ド(苦笑)でっせ。試合はイアンの振り下ろしたビール瓶がスプリーム
 の頭の上でカチ割れ、スプリームの振り下ろした大束の蛍光灯がイア
 ンの頭の上で粉々となる、非常に血生臭い一戦。最後はイアンがスプ
 リームの軍門に下るんやけど、是非ノー・カットの映像(これと@はハ
 ンディ・カムによる映像で、一部にカットがあり)で再度観てみたいもの
 ですワ。って言うか、何故キチンと完全版を本編に入れへのんや!。
B3 Way Dance : XPW World Heavyweight Title Match :
 Big Dick Dudley (w/Kristi Myst)
 vs. "The Real Deal"Damien Steele
 vs. "White Trash"Johnny Webb
  1999年12月18日開催の定期興行より。これ、2002年3月16日
 に亡くなったビッグ・ディック・ダッドリー(←直訳するなら、“デカチン”・
 ダッドリー)が3WAYダンスにて初代XPW王者のダミアン・スティール
 を下し、新たな王者となった試合なんですワ。足の故障もあって、EC
 W時代からタイトルとは無縁であった彼の初めての大きなタイトル(こ
 の後、USAプロのタイトルを2度奪取)奪取の瞬間をDVDの最後の最
 後に収めるとは、ちょっとだけ編集者を見直しましたな。

【最後に一言...】
  このDVDがリリースされると最初に知った時は、タイトルの『After T
 he Fall : (没落、その後)』からしても、WWEの編集によってヒット作
 となったらしい、ECWもののヒストリーDVD『The Rise + Fall Of ECW
 : (ECWの隆盛と没落)』の向こうを張って、関係者の証言をベースに
 ECW以上に混沌としていたであろう団体の“裏側”が暴かれるのでは
 ないか(そうなったらそうなったで、ヒアリングに難のあるワシには敷居
 の高いDVDとなったでしょうが)とたいそう期待したモンですワ。当然
 そこでは“お縄”になったらしいロブ・ブラックとリジー・ボーデンの近況
 も聞けたやろし、リジーに手を出したとかで、嫉妬に狂ったロブ・ブラッ
 クが差し向けた者に無残にも右手の親指を切り落とされるって目に遭
 っているメサイア(本DVDの中では、少なくとも両者は表面上は仲良く
 画面に納まってますが...)の、現在の心境も聞けたやろに...。
 以下、文句言いの道頓堀次郎らしく、本DVDについてのマイナス・ポ
 イントを列記してみますワ。
 ◆関係者のインタビュー等が一切入っていない。
 ◆歴史を振り返るためには不可欠である、試合を行った日時や興行
  場所等の数値データが一切入っていない。
 ◆XPWの売り物であったはずのデス・マッチ関連が手薄。
 ◆XPWの売り物であったはずのエロ系女子マネ関連が全く未収録。
 ◆ブラック軍とエンタープライズ軍の抗争には全く触れられていない。
 ◆映像の収録の順番が単純に日付の古いものからでもなく、はたま
  た何かのアングル等でまとめたものでもなく、なんとも適当である。
  せめてヒットしたストーリー・ラインは体系立てて入れて欲しかった。
 ◆収録された映像の大半が既発のビデオやDVDからの再収録であ
  り、熱心な映像収集家には少々物足りない。
 ◆未発表映像についても、アングルの“発端”となるA・ザ・ブッチャー
  初登場の場面は収められているのに、そのとりあえずの“終着点”と
  なるはずのサブゥとの一騎討ちが収められなかったなど、どうにも映
  像の出し惜しみが感じられる。また反面、メキシコ軍同士の一騎討
  ちなどは、ここにあえて入れられる必要があったのか?。
 ◆著作権に抵触するのを避けたかったのであろうが、会場録音の音
  声が無粋なBGMを被せられてバッサリとカットされてあり、加えてそ
  の編集方法についても、非常に大雑把で、素材に対する愛情が感
  じられない。
 ◆3カウントが入り、試合にピリオドが打たれた瞬間、次の映像へと
  切り替わるって編集で、全く試合の余韻に浸れない。
 
  って事で、ケチを付け出したら止まらぬ本DVDなんやけど、それでも
 安価で手軽に入手出来るのは嬉しい限り。ここから業界の“徒花”XP
 W探求の旅に出て見るものまた楽しいはず。さぁ、死臭漂うロスの大
 通りへと飛び出してみまへんか。で、何処かでロブ・ブラックとリジー・
 ボーデンの姿を見掛けられたのなら、「道頓堀次郎って奴がアンタら
 の事を心配しとったデ!」なんてお伝えいただけたら...。


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