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NWA Bloodfest : Part-1
South Philadelphia, PA - ECW Arena 1993-10-1
(VHS-Tape)
収録時間:約1時間7分 |
ECWファンの皆様、ご機嫌は如何でしょうか。さてさて、今回皆様にご
紹介させていただきますのは、ECWがまだ【Extreme Championship Wr
estling】ではなく、【Eastern Championship Wrestling】の略であった時代、
1993年10月1日と2日の両日に渡って、フィラデルフィアのECWアリ
ーナにて開催された定期興行『NWA Bloodfest』の全容を納めた映像な
んですワ。あ、60分のVHSテープ×2本に納められ、米国では正式に
発売されたと思われる本作。ワシはここではちょっと書けない方法で入
手いたしました手前、「それって何処で買ったの?」と問われると非常に
辛いのですが、まァこれだけインターネットってのが発達した現在ですか
ら、ちょっくらECWやNWA Bloodfestなどの語句をキー・ワードに検索して
いただけるなら、必ずや皆様も入手出来るはずかと...。
【追記】当時のECWって、デニス・コラルッツォ氏が代表を務めるNWA
(←かつての“大NWA”とは内容も規模も全くの別物)傘下の一団体
であったはず。って事で、『NWA Bloodfest』って名称からも、本興行は
ECWの主催であるものの、上位統括組織であるNWAの管理下での
開催と考えた方が良いのかも...(ゴメン、適当な書き方で)。
【追記】上記したように、元々のメディアが60分のVHSテープ。なので
以下にご紹介する試合映像は、どれも完全収録ではなく、ダイジェス
ト版。ま、それでもテンポ良く観れるので、ワシは余り不満は感じなか
ったですワ。
NWA Bloodfest : Part-1
October 1, 1993 in Philadelphia, PA
ECW Arena drawing 250
@The Bad Breed (Ian Rotten & Axl Rotten)
vs. Chad Austin & Todd Shaw
イギリスのニュー・キャッスル出身、なんてお茶目なギミック全開で現
れ出たのはイアン&アクセルの“劣性品種交配”軍。対戦相手のチャ
ド・オースチンとトッド・ショーに少しも媚びる事なく、あくまでマイ・ペース
で試合を進めての快勝ですワ。あ、それと後年米国の独立系デス・マ
ッチ団体の首領となるイアン・ロットンの、ちょっとだけ真面目なプロレ
ス姿(正直、非常にぎこちないけどね)にも注目やね。
ARockin' Rebel (w/Chris Michaels) vs. Don E. Allen
後年、CZW等の独立団体系で渋いヒール役を好演する事となるロ
ッキン・レベル。今夜はアレンを相手に軽い腕試し。で、アレンを楽勝
で沈め、マイクを握って“ワイルド・マン”サル・ベルモ(←どうやら9月1
8日の定期興行『Ultra Clash 1993』においてレベル&マイケルズにボ
コボコにされて欠場となったみたい)を貶してみたまでは良かったので
すが、その余りに傲慢な態度にパートナーのマイケルズが不快感を示
し、これで両者は途端に仲間割れ...。
BThe Public Enemy (Johnny Grunge & Rocco Rock)
vs. Silver Jet & Gino Caruso
どうにもこうにも胡散臭そうな覆面レスラーのシルバー・ジェット。そ
のシルバー・ジェットが“公衆の敵”パブリック・エネミーに容易く轟沈さ
れるのを殆ど傍観状態で許した、余りに頼りないジノ。こんなのが相
手では、ジョニー・グランジも試合そっちのけで向う正面最前列の“麦
わら親父”と“言葉のプロレス”でもしていないと間が持ちませんわな。
CMalia Hosaka vs. Molly McShane
はい出ました、マリア・ホサカ。試合内容やその出来ばえ云々はとり
あえず別にして、非常に日本の女子プロを意識した戦い具合ですワ。
DBad Company (Paul Diamond & Pat Tanaka)
vs. The Bad Breed (Ian Rotten & Axl Rotten)
@で軽くウォーム・アップした“劣性品種交配”軍の前に立ち塞がった
のは、ポール・ダイアモンド&パット・“ゴクドー”・タナカから成る名門チ
ームのバッド・カンパニー。タナカのカンフー・ギミックを前面に押し出し
て、粘る“劣性品種交配”軍を下しておりまっせ。ウン、これはなかなか
好勝負でしたな。
ESandman vs. Metal Maniac
まだ自堕落自暴自棄ギミックへ辿り着く前であったサンドマン、やけ
に足取りも軽くコーナー頂部へと上がり(←この場面だけで本試合を
観る値打ちもあるかも)、飛び込み式のクローズ・ラインにてメタル・マ
ニアックを一蹴しとります。
【追記】ヘビ・メタが好きなので隈取ペイントをし、メタル・マニアックなん
て名乗っているのでしょうが、(多分)サモアン系で、色黒のポッチャリ
体型である“彼”には似合わない事この上おまへん。早期のギミック・
チェンジをお勧めいたしますワ(って、今更言われても“彼”も困惑する
でしょうが...)。
FAbdullah The Butcher & JT Smith & Terry Funk
vs. Jimmy Snuka & Kevin Sullivan & Don Muraco
“フィリー・マットの顔役”JTを水戸黄門とし、助さんに“荒馬”テリー・
ファンクが、角さんに“呪術師”ブッチャーが控える、日本のロートル・
プロレス・ファンが観たら卒倒しそうなチームが現出。ホンマ、テリーが
羽交い絞めしたサリバンにブッチャーがパイプ椅子をブチ込んでいる
場面なんて目の当たりにしたら、「あの血で血を洗う抗争はなんやった
んや!」って頭を抱えてしまうんやない(苦笑)。あ、試合はスヌーカの
パウダー攻撃がものの見事にムラコに誤爆し、ここを千載一遇の好
機とJTが必殺の小包固めを電光石火で繰り出して...。
【追記】ネット上の記録によると、多分本試合を発端に、この夜はサリ
バンとブッチャーの一騎討ちも組まれたみたい(結果は両者反則)。
そやけど本VHSテープには、その試合は収められてはおらず...。
GSabu (w/911) vs. The Tazmaniac
原人ギミックのタズマニアックを名乗っていた頃の現タズと、猿グツ
ワと拘束衣で911によってリング・サイドまで搬送されて来るって、所
謂狂人ギミック(多分、ポール・Eの発案なんやろね)に従っていたサ
ブゥが一騎討ち。そやけどタズマニアックの各種のスープレックスに、
サブゥのアラビアン殺法と、共にギミックに埋葬されぬ自己主張(それ
が良いのか悪いのかはここでは触れません)ってヤツが試合の随所
随所で見られて...。あ、サブゥの勝利で幕となった本試合ですが、
これがサブゥの(余り自信はないけど)ECWデビュー戦のはずです。
HECW World Tag Team Championship :
Tony Stetson & Johnny Hot Body
vs. Bad Company (Paul Diamond & Pat Tanaka)
今夜2試合目となったバッド・カンパニー。狙うはステットソンとホット
・ボディが保持するECW認定のタッグ王座や。けど、いくら名門チー
ムとは言え、新参者のバッド・カンパニーにタッグ王座を横取りされて
は堪らんと、突如パブリック・エネミーが卑劣な介入を行って...。
IRockin' Rebel vs. Chris Michaels
Aの試合後に勃発したイザコザを引き金に、ロッキン・レベルとクリ
ス・マイケルズが早くも激突。試合は怒り心頭のマイケルズがレベル
の顔面に無数の鉄拳をブチ込んだものの、最後はレベルのダーティ
なメリケン・パンチが火を噴いて...。
JECW World Television Championship :
Steel Cage Match :
Terry Funk vs. Jimmy Snuka
Fの試合でも激しくやり合っていたテリーとスヌーカ。で、スヌーカの
保持するTV王座をネタに、金網まで設置して改めて両者が一騎討ち。
文句垂れの道頓堀さんとしては、“脱出式”の金網戦がどうにも気に
いらないところではあるのですが、それでも芸心に長けた両者が演ず
るのやから、そりゃ悪いモノにはなりまへんワ。
【追記】「スヌーカが王座を防衛したら、このワシがインタビューに行く
からな!」。実況席でジョーイ・スタイルスを相手にポール・Eが自信た
っぷりで吠えまくっておりますが、そんなインタビューが実現しないの
は、お茶の間の誰よりも当のポール・Eが知っているはずで...。
Kワシが新しいTV王者じゃ!
って事で、ポール・Eの願いも虚しく(苦笑)、ECW認定のTV王者の
称号であるベルトはテリーの手に。よって、新たなTV王者へのインタ
ビューは、ポール・Eではなく、ジョーイ・スタイルスによって行われまし
たんや。
L頼むから出て来てよ...
ベルトを奪われ心に傷を負ったのか、ポール・Eがいくら専用ロッカ
ー・ルームのドアをノックしても、スヌーカは出て来てくれまへん...。
って、まさかムラコあたりを誘って、スヌーカは既に夜のフィリーの街へ
とさっさと繰り出していたのでは...(苦笑)。 |
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