Downingtown, PA - Farmers Market
 1997-3-14
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間13分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
09年6月期に発売された10タイトルの内の1タイトル。ペンシルベニア
州はダウニントンにあるファーマーズ・マーケットってところで、1997年
3月14日に開催された定期興行の模様を収録したものです。

@Axl Rotten vs. Spike Dudley
  ババらダッドリー一族との決別(2月1日のECWアリーナでの定期興
 行『Crossing the Line Again 1997』での出来事)により、ベビー・サイド
 へと配置換えになったスパイク君。例によって例の如く意気揚々と登場
 (これまた例によって例の如く目が血走っているのは、まさかご法度の
 クスリでも決めたから?)いたしましたが、アクセルの狡猾な不意討ち
 を喰らい、十八番のアシッド・ドロップまで読まれてしまっては...。
A"Dr, Death"Steve Williams vs. Balls Mahoney
  “殺人医師”チャントを背に、強烈なパンチとラリアットを繰り出すウイ
 リアムス。勿論止めは余りにもデンジャラスなバック・ドロップや!。
BChris Chetti vs. Little Guido
  まだまだデビューしたばかりの駆け出し者であるチェッティを相手にし
 た、FBI(純血イタリア人軍)のグイドー。これは意地でも負けられんとこ
 ろなんやけど、ちょっと今宵のグイドーは余裕を持ち過ぎ。窮鼠猫を噛
 むの喩えやないけど、チェッティが苦し紛れに放った小包固めでクルリ
 と丸め込まれてしまい...(よっ、グッド・ジョヴ!)
CECW World Tag Team Championship :
 The Eliminators (John Kronus & Perry Saturn)
 vs. Raven & Brian Lee
  元々は憎きドリーマー潰しを目的とし、レイヴェンが銭で雇ったって
 設定でECWマットに現れたブライアン・リー。しかし今ではそのブライ
 アン・リーも、シェーン・ダグラス率いる極悪ユニットであるトリプル・ス
 レットの立派な構成員。で、そんな微妙な立ち位置が影響したのでも
 ないのでしょうが、レイヴェンとブライアン・リーは試合中もどうにもしっ
 くりと来ない様子で、誤爆の上に誤爆が重なってしまうって大失態。加
 えて試合の後半には、折からのbWo人気を追い風に、兄貴分レイヴ
 ェンからの独立を狙うスティーヴィ・リチャーズが、手下のブルー・ガイ
 や7−11を引き連れて介入。それでもレイヴェンとブライアン・リー、
 なんとか態勢を立て直して勝利に向かって邁進したものの、最後はま
 たも不幸な誤爆があって...(ホンマ、2人ともよくやるねェ)。
 【追記】所謂パロディってヤツをいちいち説明しても侘しいだけなんや
 けど、bWo(Blue World Order)とは、WCW内で勃興した新団体nW
 o(New World Order : 新世界秩序)のパロディ。本家がハルク・ホーガ
 ン、スコット・ホール、ケビン・ナッシュから成っていたのを模し、bWo
 側はスティーヴィ・リチャーズがナッシュ役(ニック・ネームのビッグ・ダ
 ディ・クールを茶化してビッグ・スティーヴィ・クール)を、ブルー・ミーニ
 ーがホール役(ニック・ネームのバッド・ガイを茶化しブルー・ガイ)を、
 ノヴァがホーガン役(ニック・ネームのハリウッド・ホーガンを茶化して
 ハリウッド・ノヴァ)を演じておりました。また今宵は『Rf-Video』の首謀
 者であるロブ・“少年の菊門が好物”・フェインシュタイン氏がショーン・
 ウォルトマン役(ニック・ネームのシックスを茶化して7−11)として参
 画しているのも、ワシら好き者には非常に高ポイントやね。
DNew Jack & Louie Spicolli
 vs. Bubba Ray Dudley & D-Von Dudley (w/Sign Guy Dudley)
  ニュー・ジャック親分の堂々の入場をババが背後から急襲して試合
 はキック・オフ!。けど面子が面子だけに荒れた内容の試合となるか
 と思ったら、やけに短時間でスピコーリや親分にダッドリーズのフィニッ
 シュ・ムーヴであるダッドリー・デス・ドロップ(←後には3Dと呼ばれる
 事に)がスバリと決まって...。ウーン、それにしても親分の本来の相
 棒であるムスタファはどないしたんやろ。またまた素行の悪さから、拘
 置所にでもブチ込まれていたんやろかね(苦笑)
ESpecial Challenge Match :
 Rob Van Dam vs. Pitbull #2
  RVDとピットブル2号の一騎討ち、か。正直、どちらの選手にも思い
 入れはないし、特に両者の間には遺恨も設定されとらん。一応『Speci
 al Challenge Match』って事やけど、ワシにはその様に銘打った意図さ
 え分からんワ。あァ、何ともレビュアー泣かせの試合やなァ。誰か乱入
 でもしよらんやろか...。オッ、いきなりシェーン・ダグラスが2号に仕
 掛けよったデ。ウン、続いてはピットブルの1号もお出ましやんか。なる
 ほど、ダグラス先生とピットブルズって言うと、これは前年より続くバリ
 バリの遺恨関係。そうか、ECW初のPPV『Barely Legal』も目前やモン
 な。『Barely Legal』に向けての前煽りってヤツでんな。
FECW World Television Championship :
 Shane Douglas (w/Francine) vs. Pitbull #1
  先の試合に介入したダグラスとピットブル1号がそのままリングに残
 って、ダグラスの保持するTV王座を巡ってのタイトル戦がキック・オフ。
 そやけどワシにはリング・サイドのフランシーン嬢の魅力的なお尻ばか
 りが気になってしもて(←Tバックどころか、紐バックが超ミニ・スカート
 の下からチラチラと見えるんやモン...)。と、突如ブラウン管の中で
 はリング・ベルが乱打され、試合中止の裁定が。どうやらピットブル1
 号が執拗にフルネルソンでダグラスの首(←“首”ってのが、ダグラスと
 ピットブルズとの抗争のキー・ワード。詳しくは他のレビューを参照して
 下さいな)を締め上げたのが見咎められたみたいですワ。
 【追記】反則裁定なのでダグラスの保持するTV王座は移動せず。ただ
 これではご両人共に収まりがつかなかったのでしょうな。翌日のECW
 アリーナでの定期興行『Hostile City Showdown 1997』にて2人は、“降
 参するワと言ったら負けよ”戦で、再び激突する事となるんです。
GBonus Main Event :
 Sabu vs. Chris Candido
  かつて『死刑台のエレベーター』って映画がありました(←あ、ワシは
 未見です)が、そのタイトルに倣うならば、サブゥの試合における“死刑
 台”とはテーブル。そう、これに寝かされてしまうと、もうテーブル葬され
 るしかおまへん。で、それを身に染みて分かっているキャンディードは、
 試合中テーブルに寝かされるのを徹底して拒否。しかも最後にはブラ
 イアン・リーなんて助け舟まで出して来て...。一応試合はサブゥによ
 るシーク爺直伝のらくだ固めで決するのですが、最後まで使われる事
 のなかった“死刑台”が不憫で不憫で...。ホンマ、キャンディードも、
 そこまでテーブル葬を拒否せんでも。って言うか、お客の求めるモノを
 拒否出来るクラスのレスラーやないでしょ、ぶっちゃけアンタは!。
HExtreme Tag Team War :
 Tommy Dreamer (w/Beulah) & The Sandman
 vs. Bubba Ray Dudley & D-Von Dudley (w/Sign Guy Dudley)
  今宵2試合目となるダッドリーズ(もしやDは正式な試合やなかった
 のかも?。そう言えばレフェリーが3カウントを入れた様子もなかった
 ような...)。今度の対戦相手はドリーマー&サンドマンのベビー・サ
 イド二大巨頭コンビでして、試合前に長々と客席のお客をイジリ倒した
 後は、自信タップリで仕掛けて行ったのですが...。サンドマンの放
 ったパウダー攻撃に目をやられたババ、何と何と相方であるD−ボン
 に対して自軍のフィニッシュ・ムーヴであるダッドリー・デス・ドロップを
 喰らわしてしまい...。ウーン、なんともドサ興行らしいベタな幕引き
 ではありましたな
 【追記】ベタな幕引きに怒ったって事でもないのでしょうが、敗軍のダッ
 ドリーズも引き上げ、無人となったリング上に、突如お客達がパイプ椅
 子をガンガンと投げ込むご乱行。ウーン、ECW名物とは言え、何とも
 素行の悪い奴等が集まったモンですなァ。


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