ECW WRESTLING TNN #002
 1999-09-03 On Air
 (VHS-Tape)
 収録時間:約58分
 本作はDVDではなくって、VHSテープ。米国の『Rf-Video』ってちょっ
と怪しいプロレス・グッズの通販屋から1本12ドル(今回は国内の某裏
ルートより入手いたしました)で発売されている代物(著作権を無視した
海賊コピー・テープ)です。で、その収録内容なんですが、1999年の8
月末より、ECWの定期放送番組『Hardcore TV』がTNN局との契約に
伴い装いも新たに(基本的なフォーマットは変わっていないけど)『ECW
WRESTLING TNN』として全国放送され始めており、それを著作権者に
無断で録画〜ダヴィングしたものですんや。ではでは、ネタの宝庫とも
言える『ECW WRESTLING TNN』、早速鑑賞してみましょ。
※リピート放送やディレイ放送などもあったと想像いたしますが、多分
今回放送分の一番最初の放送は、1999年9月3日のはず。番組前
半でジョーイ・スタイルス氏が、9月4日のフロリダ州はデイトン・ビーチ
での定期興行を、「明日開催される...」と言っているので間違いはな
いと思います(間違っていたらゴメンね)。

【追記】本テープですが、標準スピードで120分録画可能のものに、2
倍速録画って仕組みを使い、60分の定期放送番組を4回分収録した
内容。尚、聞きなれない2倍速録画って奴ですが、日本国内で普通に
流通しているビデオ・デッキでも再生可能(機種によっては、若干トラッ
キングが乱れる事も)。また1回につき60分の番組なんやけど、その
1/4である15分間はCM。実質、約45分間の番組ってとこですワ。

○ECW World Heavyweight Title Match :
 Taz vs. Yoshihiro Tajiri (w/Steve Corino & Jack Victory)
  車椅子に乗ったヴィクトリーには日の丸のハチマキを巻かせ、太刀
 持ちのコリーノには日の丸(←あぁ、美しい)を掲げさせ、堂々日本男
 子タジリがリング・イン。今夜はタズの保持する世界王座への挑戦で
 すワ。さてさて、99年8月末のタズって言うと、そろそろWWF(当時)
 への移籍話で身辺が騒がしくなって来た頃かと思いますが、それでも
 コーナーで例によって腕組みして仁王立ちする姿からは、移籍に関し
 て苦悩している様な様子は感じさせまへん。あ、肝心の試合なんです
 が、こちらも例によってタズのキツい攻撃のオン・パレード。ただしその
 タズに秒殺されるどころか、死んだ振りをしてタズの気勢を削ぎ、そこ
 からいきなり日本製丸ノコ蹴りの連発に持ち込んだタジリもさすが。
 タズ・ミッションでタジリが最後は沈んだけど、タジリ・ファンならこの映
 像は必見かもね。あ、この試合は99年8月26日にニュー・ヨーク州は
 クィーンズのエルクス・ロッジ(ECWファンの間では、当小屋を“Madho
 use of Extreme”と呼ぶのが通例です)にて開催された定期興行より
 選出された映像です。
○スタイルスとガートナーのコーナー
  “Madhouse of Extreme”のリングに立ったスタイルスとガートナー、
 得意のマイクで定期放送番組『ECW WRESTLING TNN』の幕開けを告
 げていると、ここにジェリー・リンやRVDもウダウダと絡み始め...。
○ECW World Tag Team Title Match :
 The Dudleys(Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley)
 (w/Sign Guy Dudley)
 vs. Spike Dudley & Balls Mahoney
  続いては今夜の『主役』であるダッドリーズの出番。WWEが編集し
 たECWのヒストリーものDVD『The Rise + Fall of ECW』によると、
 WF(当時)から声が掛かっていたダッドリーズは、それでも引き止め
 てくれるならと、ポール・Eにたった1ドルの昇給を願い出たそう。しか
 しポール・Eは、「金で勝負する気はない。残りたい奴は残れ」と言い
 放ったんやて(ホンマかいな)。で、マホーニー&スパイクの保持する
 タッグ王座を懸けて、ダッドリーズによるECWのラストマッチは・キッ
 ク・オフ。ま、いくらタイトル戦と言っても、今夜をもって離脱するダッド
 リーズの腰にベルトが移動するなんてのは『業界の常識外』の話でし
 て、ワシも『業界の不文律』に沿ってマホーニー&スパイクに負けは
 するものの、ECWって団体の大変な功労者であるダッドリーズにどん
 な形で『功労賞』を渡すのかについて注視していたら、なんとなんとダ
 ッドリーズはマホーニーを画鋲テーブルに沈め、スパイクにダッドリー・
 デス・ドロップを見舞って、見事に3カウントを強奪。メジャー団体への
 移籍を控えた最終戦で、ダッドリーズが通算8回目のECWタッグ王
 座へと就いてしまいました!。尚、これも99年8月26日の“Madhous
 e of Extreme”での定期興行より選出された一戦です。
○実に地味な男ですが...
  Rob Zombieの『El Phantasmo』のプロモをベースに、ランス・ストー
 ムとダーン・マリー嬢の活躍(←大半がセコな悪行)を随時パンチ・イ
 ンしたミュージック・ビデオ。
○最後まで憎まれ役に徹します...
  8回目のタッグ王座君臨となったダッドリーズが客席に姿を現し、そ
 のままリング上を占拠。WWF(当時)への移籍を語り、トミー・ドリーマ
 ーを直々に呼び出しや!。ダッドリーズ、憎々しげにドリーマーを挑発
 しまくって、「なんやったらこのタッグのベルトを、ビンスへの手土産とし
 よか?」なんて感じの、『業界の不文律』さえ根本から無視した非情の
 発言も。最初はポール・Eらの懸命の説得に我慢を重ねていたドリー
 マーやったけど、“噂の恋人”ビューラまでネタにされて...。
○The Dudleys(Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley)
 (w/Sign Guy Dudley)
 vs. Tommy Dreamer (w/Francine)
  遂に男一匹ドリーマーのド根性に火が点き、ドリーマーはダッドリー
 ズの占拠するリングへと一直線。同時にレフェリーもリングに上がり、
 リング・ベルまでが鳴って、ここにまたまた当初予定になかった(苦笑)
 タッグ王座戦が始まりました。ただしパートナーの居ないドリーマーで
 はダッドリーズの敵やおまへん。最初こそチーズ削り器を使ってダッド
 リーズを攻め込んだドリーマーでしたが、やはり試合のペースは徐々
 にダッドリーズ側へと傾き始め、勇気ある若手達も何人か加勢に回る
 ものの、ドリーマーはダッドリーズに好き放題に蹂躙されたまま。これ
 ではタッグのベルトどころか、ドリーマーの“生首”さえビンスの手土産
 となってしまうのでは、と会場内に悲鳴が響いた(大袈裟やな、ワシ)
 途端、ダッドリーズの背後に忍び寄る黒い影ひとつ。なんとこれ、短か
 ったメジャー団体WCWでの生活を終え(ま、正直使えんので首になっ
 たんやろね)、古巣ECWへと舞い戻ったレイヴェンその人。得意の(っ
 て言うか、これしかないんやけど)DDTをババ・レイに見舞い、アッと言
 う間にダッドリーズの腰からタッグのベルトを引っ剥がしてみせました。
 【追記】これも99年8月26日の“Madhouse of Extreme”での定期興
 行より選出された一戦。当夜の興行の全貌が気になる方は、『Rf-Vid
 eo』による生録りファン・カムものDVD−Rである『The Return of Rav
 en』をどうぞ。


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