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SMW : Sunday Bloody Sunday
1994-2-13
(VHS-Tape)
収録時間:約2時間9分 |
本作はDVDではなくってVHSテープ。米国の『Rf-Video』ってちょっ
と怪しいプロレス・グッズの通販屋から、1本12ドル(今回は週末特売
セールに合わせてオーダーしたので2割5分引の9ドルやった)で発売
されている代物です。で、その収録内容なんやけど、策士ジム・コルネ
ットがテネシー州はノックスヴィルを根拠地に盛りしていたSMW【Smo
ky Mountain Wrestling】が1994年2月13日にノックスヴィルのシヴィ
ック・オーデトリアムにて開催した定期興行『Sunday Bloody Sunday』の
全容を収録したもの。では早速テープを再生してみましょ。あ、勿論B
GMはU2の『Sunday Bloody Sunday』でお願いいたしまっせ!。
【補足】本テープに収録されたのは、多分団体のオフィシャル映像。た
だしハンド・ヘルドの1カメラ(手振れ多数あり)のみの映像であり、加
えてSMWの会場って極端に照明を落としてあるので、最近のWWE
などの綺麗な映像に慣れた方にはちょっと見辛いかも。あ、勿論実況
なんて便利なものも入っておまへんデ。
@Anthony Michaels vs. Hornet
若干温い印象もするけど、両選手ともに攻めも受けもオーバー・ア
クションで、会場の隅々までワシらの芸を伝えたいって思いがこちら
にも届いて来ました。最後はマイケルズがスヌーカばりの逆水平チョ
ップやダイヴィング・ボディ・アタックで覆面を被ったホーネットを撃沈。
AChris Candido (w/Tammy Lynn Fytch)
vs. Tracy Smothers
「Hey, Boy !」。試合前、マイクを握った“南部の仕掛人”スマザーズ
がキャンディードを小僧扱いする大暴言(苦笑)。これにはキャンディ
ードの奥方タミーもおかんむりで、「あんなヤツ、遠慮なんてしないで
ボコボコにしてやりなさいよ!」と、ちょっと頼りないダンナに発奮を
促します。で、奥方にそこまで言われてはキャンディードも奮起せず
にはおれまへん。スマザーズ相手に五分五分以上の戦いを披露し、
十八番のダイヴィング・ヘッドこそ自爆させられたものの、粘りに粘っ
てなんとか曲者のスマザーズをフォール。良かったねキャンディード、
これで今宵は怖い怖い奥さんに叱られずにすむもんな(笑)。
BFootball Helmet on a Pole Match :
Doug & Mike Furnas vs.
The Heavenly Bodies (Jimmy Del Rey & Tom Pritchard)
(w/Jim Cornette)
ダグ・ファーナスって言ったらダニー・クロファットとのコンビであるカ
ンナム特急が有名なんやけど、今宵はマイクって名前の兄弟(?)を
引き連れてのお出まし。“悪者”コルネットに操られて悪事の限りを尽
くすボディーズ(トム・プリチャードの相方がスタン・レーンから、“青い
目の大仁田厚”ことデル・レイに変わった、“第2期”ボディーズ)相手
に、コーナー上にポールを使って高く設置されたフット・ボール用のヘ
ルメットを奪ったら勝ちって変則ルールで激突や。試合はヘルメットを
奪い合った末に各選手が高所(って程高くはないけど)から落っこちる
場面を終盤に配した構成で、乱戦のドサクサに紛れてコルネットがヘ
ルメットに手を伸ばしたところ、コルネットらと敵対しているR&R特急
が疾風参上。コルネットに一撃を喰らわせ、ヘルメットをマイクにトスし
てしまいました...。
CTexas Death Match :
The Bullet (Bob Armstrong) vs. Terry Funk (w/Jim Cornette)
97年にぶんか社から刊行されたテリーの自伝『テキサス・ブロンコ
半生記』において、御大はSMWを“プロレスの魅力を知り尽くしたコ
ルネットが集めてくるメンバーと、彼が工夫を凝らしたマッチ・メイクは
とても優れており、ヒールの役回りで、テネシーの英雄アームストロン
グ一家との抗争が中心であったが、ファンがSMWのプロレスを楽し
くれているのがリング上の俺達にも伝わって来た”って評してます。
で、多分これもその流れの中でのひとこま。アームストロング一家の
家長であるボブと、ヒール・バージョン全開の御大が一騎討ちするっ
てマッチ・メイクでして、コルネットやドリー・ファンク・ジュニアまでもが
加わり、テキサス・ルール(3カウントの後、10カウント以内に自力で
立てなければ負けとなる、所謂“完全決着ルール”)なのを良いこと
にボブを集中攻撃。ただし最後はやっぱり悪者(苦笑)に天罰が下る
って幕切れで...。
DSMW Tag Team Championship :
The Rock'n Roll Express (Ricky Morton & Robert Gibson)
vs. The Heavenly Bodies (Jimmy Del Rey & Tom Pritchard)
(w/Jim Cornette)
BでR&R特急に煮え湯を飲まされた(苦笑)コルネット、子飼いの
ボディーズにR&R特急潰しを命じました。ただし、肝心のボディーズ
が「1日に2試合なんて堪らんワ。しかも虎の子のタッグのベルトを懸
けろってかいな。ホンマ、勘弁して欲しいデ」とでもゴネた(苦笑)のや
ろか、非常に短時間でコルネットが覚悟の反則攻撃(with テニス・ラ
ケット)を敢行し、名誉ある反則負けによるベルト防衛を選択...。
ESMW Heavyweight Championship Chain Match :
Dirty White Boy (w/Dirty White Girl)
vs. Brian Lee (w/Tammy Lynn Fytch)
ピンク色のスーツとショルダー・バッグ(←多分、凶器入り)で決めた
タミー嬢をはべらせ、巨漢のブライアン・リー(この直後に、WWFでニ
セ・アンダーテイカーを好演)がお出まし。この時点でリーはSMW認
定のヘビー級王座に就いており、これにダーティ・ホワイト・ボーイが
チェーン戦にて挑むって図式の試合みたいや。試合はちょっとダルい
感じも否めまへんが、それでもリーがチェーン装着を拒んで見せ、チ
ェーンで引っ張られて鉄柱に激突し流血して見せ、とチェーン戦にお
ける定番スポットを順次披露。最後はタミー嬢と、本試合の立会い者
(体格から元レスラーかと思うけど、残念ながら名前が分からん)が
試合に介入し、リーが王座から転落ですワ。
FCage Match :
The Bruise Brothers (Ron & Don Harris)
vs. The Moondogs (Spot & Rex)
支柱部が木材で出来ている金網を設置し、そこを舞台にブルース
兄弟とムーンドッグスが殴る蹴るの大立ち回りを披露。勿論高度なプ
ロレス技などは皆無の荒れた展開なんやけど、これが木製金網にピ
タリとハマッてしまうんや。まるで安酒場での暴れん坊同士の大喧嘩
の如き一戦、ちょっと不幸な(苦笑)交通標識攻撃の自爆があって、
ムーンドッグスに土が付いております。あ、けど今宵の定期興行はこ
れでは終わりまへんデ。試合決着後の金網の中にボディーズ、ダー
ティ・ホワイト・ボーイ、ブライアン・リー、R&R特急らが月次に身を投
じ、絢爛豪華な番外戦が勃発でっせ!。 |
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