Carnage Cup 2006
 Nov 25th 2006 - Cullman, AL - Highway 69 Sports Arena
 (DVD-R*3)
 収録時間
 disc-1:約1時間58分 disc-2:約1時間46分
 disc-3:約57分
 本作はDVDではなくって、DVD−R。当HPでは既にお馴染みの米国
独立団体映像通販ショップ『SmartMarkVideo』から3枚組(!)で送料別
20ドルにて発売されている団体公認の代物です。
さて今回ご紹介するのは、主にアラバマ州を中心に活動して来たローカ
ル団体のCCW【Combat Championship Wrestling】がIWA−Deepsou
thと屋号を変更して約1年。旗揚げ1周年記念興行として2006年11月
25日、アラバマ州はカルマンってところで開催した、デス・マッチ・トーナ
メント『Carnage Cup 2006』の全容を納めたものなんや。では直訳すると
『大虐殺杯』となる、全世界のデス・マッチ・マニア注目の興行、とことん
楽しみましょうや!。
※ちなみに、2005年12月3日にエルクモントってところで開催された、
屋号変更記念に伴うデス・マッチ・トーナメントは『King Of The Death Ma
tches』と名付けられておりましたが、これでは先発のIWA−Midsouth
が毎年開催し続けて来たトーナメントと区別が付かんからやろね、今年
からは『Carnage Cup』と見直しが図られております。

★★DISC-1★★

○Contraband Promos
  興行開催に先立ち、10月頃から団体のオフィシャルHPにて視聴可
 能となっていた、参加各選手が意気込みを語るプロモ・フィルムをここ
 に再録。やっぱりネット環境で見るのと違って画像も綺麗ですワ。
○Music Video
  『SmartMarkVideo』が過去に撮影して来た、デス・マッチ系各団体に
 おける残虐場面のみを抽出再構築したミュージック・プロモ。
○入場式
  トーナメントに参加する総勢13名の選手が順に入場。小さなライヴ・
 ハウスって感じの小屋に、4〜50名程度の僅かな観客動員なんやけ
 れど、それでも確実に雰囲気も盛り上がって来ましたデ。あ、ここでの
 注目は、丸坊主頭となってしまったネクロさんやろか(苦笑)。
@Carnage Cup 2006 1st round #1
 Razor Wire Dath Match :
 Insane Lane vs. "Mr. Violence"Ric Hayes
  針ではなく、切れ味の鋭そうなカミソリ状の羽が付けられたワイヤー
 をベニア板上に設置し、これを公認凶器とするって狂ったルールで予
 選第1試合が開始。11月4日にIWA−Midsouthが開催したタッグ・
 チーム版のデス・マッチ・トーナメント『Double Death Tag Team Tourn
 ament 2006』では無様に神聖なるリング上を大量のゲロで汚してしま
 い、これによって“ゲロ男”などと不名誉極まるアダ名を頂戴してしまっ
 たインセイン・レインが、名誉挽回を誓ってか、この危険な一戦を志願
 ですワ。ただ相手を務めたヘイスって奴が、“ミスター・バイオレンス”
 などと自称するわりに、なんとも迫力に欠けるただのオッサンでして、
 最後まで両者ともに本来カミソリ・ワイヤーが持つであろうデンジャラ
 スさを、ワシらお客に見せ付けるまでには至らず。最後はパイプ椅子
 &カミソリ・ワイヤー・ボードによる即席トラップにヘイスが沈みました。
ACarnage Cup 2006 1st round #2
 Unlucky 13 Lighttube Death Match :
 "Mean"Mitch Page vs. Necro Butcher
  予選第2試合には、早くも我等が“デス・マッチ・ジーザス”ネクロ・ブ
 ッチャーが登場。アラバマ州って土地に引っ掛けたのか、今宵はサザ
 ン・ロックの名曲であるレイナード・スキナードの『Free Bird』(←ファビ
 ュラス・フリーバーズの入場テーマとしてもお馴染みですわな)に乗っ
 て現れたネクロさん、前述した様に丸坊主頭となっておりまして、あの
 変質者チック(失礼)な風貌が大好きやったワシとしては少々残念。
 それでも、“好漢”&“魂拳”コーポの真似をしながら、タバコを吹かし
 つつ現れたペイジ(←Midsouthマットでネクロさんとは絶賛抗争中)
 を蛍光灯でシバきまくり、余裕の予選突破を果たしておりまっせ!。
 ※あ、この試合は、蛍光灯を使って先に相手の身体を13回シバいた
 方が勝ちとなるルールで行われました。
BCarnage Cup 2006 1st round #3
 Homewrecker Death Match :
 Dysfunction vs. Freakshow
  色々な種類の家財道具をリング上にブチ撒き、これを公認凶器とし
 て戦うってルールで行われたのが、ディスファンクションとフリークショ
 ーによる予選第3試合。ここでは常に試合を優勢に進めて来たディス
 ファンクションに対し、フリークショーが手加減抜きでビデオ・デッキを
 頭頂部に叩き付けたために、ディスファンクションがほんの一時やけ
 ど意識混濁となる場面もあり。それでもディスファンクションはここから
 驚異の復活を遂げ、フリークショーの繰り出す即席トラップを使っての
 攻撃をことごとく跳ね返し、最後はHBK張りのスーパー・キックがフリ
 ークショーの顔面に綺麗に炸裂。なんとかフリークショーを振り切った
 形のディスファンクションなのでした。
CCarnage Cup 2006 1st round #4
 Barefoot Thumbtack Death Match :
 Mickie Knuckles vs. Ian Rotten
  予選第4試合は、本トーナメントで一番注目を集めたであろうマッチ・
 メイクで、しかもワシらお客が抱く期待を軽々と凌駕して見せたって点
 で評するなら、本トーナメントで一番の熱戦となった一戦。そう、“暴力
 大将”イアン・ロットン総帥と、女性ながらもそのイアンを師と仰ぐミッキ
 ー・ナックルズの一騎討ちでっせ。さてさてマニアの方々なら先刻ご存
 知でしょうが、この両者はIWA−Midsouthが2006年6月2日と3日
 の両日に渡って開催したデス・マッチ・トーナメント『King Of The Death
 Matches 2006』においても激突しており、その際はイアン総帥のミッキ
 ーを全くか弱い女性として見ぬ問答無用の凶器攻撃と、それを全身で
 受けつつも最後の最後まで気持ちの“折れなかった”ミッキーの驚愕
 の奮闘振り(試合の結果はイアンの勝ち)でワシらデス・マッチ・マニア
 の度肝を抜いたものでした。また記憶に新しいところでは、ミッキーは
 11月3日にこれまたIWA−Midsouthが開催した史上初の女子選手
 のみによるデス・マッチ・トーナメント『Queen Of The Death Matches 2
 006』も、並み居る強豪達を当たるを幸いと血で血を洗う激闘で沈めて
 制したばかり。そら、否が応でもこっちも、“夢よ再び”と過剰に期待し
 てしまいますワ。で、その試合なんやけど、先にも書いた様に、ワシら
 の抱く期待を軽々と凌駕した内容。師弟対決らしく、イアン総帥の仕掛
 けるムーヴ(勿論、公認凶器の画鋲や、ロープに巻かれた有刺鉄線を
 活用)を、ミッキーがそっくりそのままお返しするって展開(あの古舘伊
 知郎なら、絶対に“合わせ鏡の戦い”と言うやろな)で序盤〜中盤と試
 合は進み、イアン総帥がスープレックスでミッキーを画鋲トラップへと叩
 き込んだのを合図に、一気に試合はフル・スロットル状態へと突入!。
 大型工業用ホチキス攻撃(イアンは舌や股間、ミッキーはお尻や胸に
 喰らった!)、頭突き合戦から肘打ち合戦、ミッキーの頭頂部を大量の
 画鋲まみれとした、イアン総帥による手加減抜きの画鋲付きマスコット
 ・バット攻撃...。けど、いくらワシがモニター画面の前で、「もうエエ、
 よくやった、ここらで止めとき...」なんて独り言を言おうが、一向にミ
 ッキーはへこたれまへん。それどころか攻め続ける師匠イアンに対し
 て、中指を両手で突き立てる仕草まで...。最後はイアン総帥の繰り
 出したスープレックスに沈んだミッキーやったけど、これはホンマに掛
 値なしで凄い試合やった。控え室でこの試合を見ていたであろう他の
 男子デス・マッチャー達は心底驚いたやろうし、もしもこの映像を何か
 の機会に見てしまった、我が日本国に棲息する大勢の“なんちゃって”
 ・デス・マッチャー達は、余りの恐ろしさに座りションベンでも漏らしよる
 んやないか?。リングの上で、奮闘空しく轟沈した血だらけのミッキー
 を優しく抱きしめるイアン総帥。2人を包む様に、観客達のスタンディン
 グ・オベーションが何時までも鳴り止みまへん...。
DCarnage Cup 2006 1st round #5
 Hardcore Tables & Ladders Match :
 "Diehard"Dustin Lee vs. "Psycho Shooter"Drake Younger
  ミッキーの奮闘で異様なまでに盛り上がった直後の予選第6試合。
 正直、戦う選手達もやり辛い事この上なかったと思いますが、それで
 も道頓堀次郎さんの付ける“デス・マッチャー閻魔帳”にて赤丸付きで
 番付を急上昇させているダイハードとドレイク・ヤンガーは予想通りの
 エエ試合を見せてくれましたデ。そう、軽快なスポット回しと、そこにア
 クセントとして適時加味される公認凶器を使った攻撃ですワ。変形パ
 イル・ドライバー(on 蛍光灯)で先手を取るダイハード、負けてなるか
 とそのダイハードを投げっ放しのパワー・ボムにてコーナーの有刺鉄
 線&蛍光灯トラップへと叩き付けるヤンガー。最後は公認凶器として
 導入されていた梯子の上で両者がもつれ、ここからダイハードを投げ
 落としたヤンガーに凱歌が上がっての幕引き。ウンウン、両者ともに
 マスクもエエし、試合における思いっ切りもこれまたエエ。ニック・モン
 ドのリタイアにて長期間空席となっている若手デス・マッチャー王の席
 を、互いに切磋琢磨し合いながら獲得して欲しいものです。

★★DISC-2★★

@Carnage Cup 2006 1st round #6
 Lighttube Ropes & Lighttube Corners Match :
 Bull Pain vs. Corporal Robinson
  予選第7試合は、“好漢”&“魂拳”コーポとブル・ペインの一騎討ち。
 ともにキャリアも長く、いかにも無骨者って感じの風体を誇るこの両者
 だけに、試合は終始ゴツゴツとした雰囲気で進み、コーポ必殺の河津
 落しを寸でのところでかわしたペインがリバースのDDTをコーポに見
 舞ってフォール勝ち。そのキャリアと実力のわりに、何故かこれまで大
 きなトーナメントを制した実績のないブル・ペイン、自身初のトーナメン
 ト制覇に向けて難敵コーポを下し、絶好のスタートを切りましたデ。 
AChuey Martinez & Don Juan
 vs. Hugh Rogue & Dave The Rave
  ここからの2試合は、トーナメントとは別枠。ま、トイレ休憩代わりの
 試合(失礼)と言ったところやね。あ、試合は確かロウの変形の達磨
 式パイルでジュアンが負けたはず。またレイヴはただの素人です?。
BCabana Man Dan vs. Chrisjen Hayme
  まだまだ荒削りな腕前を、素早いスポット構築にて目くらまししようと
 両選手が懸命に努力しているのが手に取る様に分かる試合。 途中、
 ダンによるゴムの雪駄攻撃なんて笑える場面も盛り込んで、最後はコ
 ーナー頂部でもつれ合った末、ヘイムがリングに落とされて玉砕や。
CFans Bring The Weapons Second Chance Rumble Match :
  資金不足で選手の頭数がどうにも揃わなかったのか、はたまた企画
 立案時からの計画であったのか、ここで予選道中で敗退した選手達を
 全員集め、敗者復活戦が実施されました。また、予選を制しはしたも
 のの、そこで受けたダメージが深かったみたいで、どうやら予選第3試
 合の勝者であるディスファンクションも急遽欠場となったらしく、なんと
 勝ち残り2名までが準決勝に進める事に(残る1枠は、前年優勝者の
 タンクのシード席。これについては後で大いにボヤくので期待してて)。
 ただ、予選の内容が熾烈であった者や、バック・ステージで主催者の
 願う『結末』を聞かされたのであろう者は、最初っから目が死んでおり
 まして、特にデンジャラスなスポットもないまま、コーポとフリークショー
 が準決勝戦線へと返り咲き決定となりました...。
DCarnage Cup 2006 Semifinals #1
 2 out of 3 Log Cabin Lighttubes Match :
 "Psycho Shooter"Drake Younger vs. Ian Rotten
  本年11月4日にIWA−Midsouthが開催したタッグ・チーム版のデ
 ス・マッチ・トーナメント『Double Death Tag Team Tournament 2006』
 ではオールド&ヤンガーとお茶目過ぎるなチーム名まで用意して、戦
 線を大いにかき乱したイアン総帥とドレイク・ヤンガー。けど、ここでは
 何の因果か、一騎討ちで戦う羽目に。ま、ミッキーに対するのと同様、
 この試合も将来性を感じさせるヤンガーに、イアン総帥自らが“愛のム
 チ”を振るうってのが真のテーマですワ。よって3個用意された蛍光灯
 やぐらの内の2つに、先に相手を叩き込んだら勝ち、なんてゲーム性
 の高いルールなどは全く無視し、試合は中盤まではイアン総帥のグラ
 ンド攻撃〜有刺鉄線での額の切り裂き〜二の腕を使っての殴打〜魂
 の頭突きと、ドレイクを持てる力の限りに可愛がってやる展開に終始。
 勿論このまま自身が勝っても、ドレイクには何の進歩も期待出来ぬと、
 最後は蛍光灯やぐらへ2度ブチ込まれ、見事に敗退してみせたイアン
 総帥。どうも近頃は後進育成に躍起となっておられるみたいですな。
 あ、今更ですが、これが準決勝戦の第1試合です。
ECarnage Cup 2006 Semifinals #2
 Taipei Death Match :
 Freakshow vs. Necro Butcher
  準決勝戦の第2試合はタイペイ式(バンテージにビール瓶の破片を
 付けて互いに武装し、それで殴り合う)が導入されておりまして、巨漢
 のフリークショーとネクロさんが激突。途中、フリークショーのパンチを
 喰らって大きく額を割ったネクロさんでしたが、試合の全般を通して軽
 いフット・ワークを披露し、ビシバシとタイペイ・パンチの雨をフリークシ
 ョーの顔面に降らせ続け、最後はガラスの破片をブチ撒いたリング上
 でフリークショーを逆さ押さえ込みにて捕らえ完勝。ウーン、自虐&被
 虐が“売り”のネクロさんらしくない試合内容と試合決着方法でしたが、
 こんなネクロさんもたまにはエエかも。
FCarnage Cup 2006 Semifinals #3
 4 Corners Of Carnage Match :
 Corporal Robinson vs. Tank
  CCWからIWA−Deepsouthへの屋号変更記念興行として開催さ
 れた、2005年12月3日のデス・マッチ・トーナメント『King Of The De
 ath Matches』では準決勝でイアン総帥、決勝戦でネクロさんと、業界
 の重鎮連をことごとく撃ち破り、まさかまさかのトーナメント制覇を果た
 したタンク。けどその試合内容は、ワシらファンに大いに疑問&不満
 を抱かせるものでして、ワシなんかは未だに、あれは“銭で買った”ト
 ーナメント制覇である、と固く信じておりますんや。で、そのタンクが準
 決勝戦の第3試合に、前回のトーナメント覇者としてシード枠で登場
 けどプロレスってジャンルは、他のスポーツ競技とは違って、ただ単に
 勝敗のみを追求すればエエなんてモンやおまへん。まして今回はデス
 ・マッチ・トーナメント。他の選手達が程度の差こそあれ、それぞれ予
 選道中にて己の身体を切り刻んでデス・マッチって芸事への“思い”を
 表現して来た事を考えるなら、シード枠を使っての予選免除なんての
 を選択するのは本当に最低最悪。仮にもデス・マッチをやろうってレス
 ラーの中で、ここまで尻の穴の小さい奴をワシは他には知りまへんワ
 あ、ちょっとボヤキが過ぎました(ホンマはもっとボヤキたいけど)な。
 尚、肝心の試合内容ですが、“好漢”コーポの“魂拳”がタンクに炸裂。
 非常に短時間でタンクは全く何も出来ぬまま、コーポ必殺の河津落し
 〜コブラ・クラッチにて敗退や。ま、タンクなんてボンクラ、もともとこの
 程度のレスラーなんやろ。いやいや、タンクは予選を免除されて身体
 はピンピンしていたんやから、もっともっとボコボコにして、2度とデス・
 マッチ業界に舞い戻らぬ様にして欲しかったなァ。どうせなら、昨年の
 トーナメントで心ならずも“寝て”やったイアン総帥かネクロさんとの試
 合を組んで、暴力指数全開でとことんまで半殺しにしてやったら良か
 ったのに...。エッ?、タンクのボケは今年も銭を積んで、それだけ
 はどうか勘弁してくれって泣き付きよったんでっか?。ま、そんな事は
 もうどうでもエエわ。それよりどちら様かデス・マッチの歴史から、タン
 クの2005年のトーナメント制覇って事項を抹消してくれへんやろか。
 
★★DISC-3★★

@Carnage Cup 2006 Semifinals #4
 Home Run Derby Death Match :
 Bull Pain vs. Insane Lane
  準決勝戦の第4試合は、各種のバット状の公認凶器を振り回して相
 手を手当たり次第殴りまくるってルールの、『ホームラン、お届け』戦
 “ゲロ男”の汚名返上に燃えるレインと、初のデス・マッチ・トーナメント
 制覇に向け気合が入るペインが激突や。試合は、いきなりペインが画
 鋲付きマスコット・バットをレインの頭に振り下ろし、これでレインの頭
 頂部に画鋲が2〜30個程度モロに突き刺さるってショッキングなシー
 ンで華々しく(?)幕開け。この後もペインは有刺鉄線バットでレインを
 殴打し、場外の硬いコンクリート床にてレインをDDT葬。ペインによる、
 この余りの猛攻振りに、最前列のおバァさんがペインに食って掛かる
 なんて場面もあり。で、おバァさんの怒りのパワーを糧にしたか、最後
 はレインが蛍光灯トラップにペインを投げ付け、そのまま一瞬の小包
 固めでペインをフォール!。実況者のコメントによると、どうやらホーム
 ・タウン・ボーイらしい“ゲロ男”のレイン、夢のデス・マッチ・トーナメン
 ト初制覇にあと一勝まで漕ぎ付けましたデ。
ACarnage Cup 2006 Final
 200 Lighttube Death Match :
 Necro Butcher vs. Insane Lane vs. Corporal Robinson
 vs. "Psycho Shooter"Drake Younger
  さてさてこれから始まりますのが、IWA−Deepsouthのプロデュー
 スによる2006年のデス・マッチ・トーナメント『Carnage Cup 2006』(直
 訳するなら大虐殺杯)の優勝決定戦。ここで再度優勝決定戦にまで駒
 を進めた4選手(←優勝決定戦は4WAY戦で行われます)を整理する
 と、大本命である我等が“デス・マッチ・ジーザス”ネクロ・ブッチャー、
 “好漢”&“魂拳”コーポ、ドレイク・ヤンガー、“ゲロ男”インセイン・レイ
 ン。ネクロさんとコーポが過去に他団体でデス・マッチ・トーナメントを
 制した実績を持つベテランで、ヤンガーとレインはトーナメントのファイ
 ナリストとなった事さえこれまでなかった(多分)はずの若手。ここらの
 絶妙なバランス感覚にはまずは敬服ですな。で、注目の優勝決定戦
 のルールなんやけど、リングの回りを200本の蛍光灯でグルリと取り
 囲んだ形式でして、その中で4選手がただただ蛍光灯を武器に相手
 の身体をシバきまくるってもの。試合開始のリング・ベルとともに、4選
 手が蛍光灯をフル活用したため、僅か数分で大半の蛍光灯が破裂し
 てしまうってド派手な展開で、なるほどこれなら『大虐殺杯』のファイナ
 ルとしてピッタリやなと、モニター画面の前のワシも変に納得ですワ。
 尚、文字通りの激闘となった優勝決定戦ですが、それでもネクロさん
 はベテラン芸人の味を見せ、まるで豪華オーケストラの指揮者の如く、
 随所で見事なタクトさばきを披露。リング中央にパイプ椅子を4脚設置
 し、他の3選手に着座を命じて始まったガチ・パンチ合戦なんてのは、
 その最たるものでしたワ(←ネクロさんとコーポが正対して座ったため
 に、共にパンチに関しては一言ある者同士の直接対決がなかったの
 だけは少々残念でしたな)。けど昔からよく言いますやろ、好事魔多し
 って。ここまで快調に飛ばして来たネクロさんですが、ヤンガー&レイ
 ンに2人掛かりでロープ越にリング上から場外のコンクリート床へと投
 げ落とされ、これで左肘を負傷したらしく、ここからネクロさんは暫しの
 戦線離脱を余儀なくされてしまいます。リング上ではこの間、レインが
 ジャーマン(on 蛍光灯)でヤンガーをフォールし、ここで左腕をブラブラ
 させた(絶句!)ネクロさんもなんとか戦線復帰。思う様に動かぬ自身
 の左腕にムチ打ち、コーポをパワー・ボム(on 蛍光灯)で切って捨て、
 残ったレインもパイプ椅子を2脚背中合わせに並べ、その背もたれ部
 先端に向け担ぎ上げたレイン(←ネクロさん、左腕を負傷しとるんでっ
 せ!)の腰をモロにブチ当てて撃沈完了。IWA−Midsouthの主催す
 るデス・マッチ・トーナメント『King Of The Death Matches』(2002年
 制覇)、CZWの主催するデス・マッチ・トーナメント『Tournament Of D
 eath』(2005年制覇)と合わせ、ネクロさんが史上初の3大デス・マッ
 チ・トーナメント制覇のトリプル・クラウン王者となった瞬間です。
 【追記】トーナメント制覇の栄誉を讃えて主催者からネクロさんに手渡
 されたのは、どう見ても100円ショップで買って来たようなチープ過ぎ
 る優勝杯。けどそんな優勝杯が一番似合うのも、これまたネクロさん。
 ネクロさん、度を越した無茶は堪忍やけど、2007年も2006年以上
 に頑張ってや。そしてまた日本国にも来て欲しいな。ワシ、アンタを待
 ってるデ。また2人して何処かの団体のローカル興行会場の片隅で、
 デス・マッチ&ロック談義でもしましょうや。ワシ、2年前と比べると、ち
 ょっとは英会話も上達したはずやから...(苦笑)。


トップへ
戻る