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Crushing The Competition
February 10th 2001 - Sewell, NJ
(DVD-R)
収録時間:約2時間13分 |
今回ご紹介するのは01年2月10日にCZWがニュー・ジャージー州
シーウェルで開催した定期興行『Crushing The Competition』の模様を
収めたDVD−R。ワシは当HPではお馴染みの『RF-VIDEO』に、週末
恒例のディスカウント・セールに合わせて送料別12.75ドルでオーダ
ーを入れ入手いたしましたんや。あ、ただブツが届いてちょっとビックリ。
ジャケットの右肩や、再生画面の冒頭に『Highspots』のロゴが入ってお
ります。そう、このDVD−Rって『RF-VIDEO』製ではなく、『RF-VIDEO』
の商売敵(?)のはずの『Highspots』製。ウーン、海賊ショップ同士の水
面下の繋がりってワシらには計り知れぬものがあるけど、今回はいくら
かの荒利を上乗せして、『RF-VIDEO』が『Highspots』に無断(?)で転
売をしよったんやろかね。あ、当然このDVD−Rは『Highspots』でも購
入可能なんやけど、こちらなら定価で9.99ドルと『RF-VIDEO』に比べ
て安価。ただし『Highspots』の場合は『RF-VIDEO』より送料が割高とな
るので、トータルで比べるのなら優劣付けられんってとこやろか(ビジネ
ス面では、『Highspots』の方が上)。また肝心のDVD−Rに収録された
映像やけど、これは事前の予想通りモロに『Smart Mark Video』が過去
に撮影発売したVHSテープのコピー。『Smart Mark Video』が最近商品
展開しているCZWのアーカイブス・シリーズなら、マスター・テープから
のデジタル化で画質もそれなりに綺麗なんですが、やはりVHSテープ
からのお手軽コピーモノでは画質も並の下クラスってとこ。それにしても
米国のプロレス映像海賊ショップ業界って、仁義なんて言葉をハナっか
ら無視した、生き馬の目をくり抜くような恐ろしい世界なんやねェ(苦笑)。
@Super Crazy vs. Yoshihiro Tajiri
今宵の定期興行、いきなりちょっと嬉しい超大物ゲスト達が登場や。
そう、2001年1月13日に開催されたECWの最後の定期興行をもっ
て、晴れて(?)ポール・Eの呪縛から解き放たれ、WWF(当時)への
移籍準備状態であったタジリが、ECWでは特に手の合うクレイジーを
引き連れてのCZW参戦ですワ。あ、ここらのタジリの身辺事情は自
伝『ザ・ジャパニーズ・バズソー』にも詳しいのでここでは割愛。で、注
目のクレイジー相手のCZWマット初試合なんやけど、リング・ベル早
々ミドリの毒霧を吹き上げ、タジリはお客のハートをガッチリとキャッチ。
客席最前列に陣取った“麦わら帽子のオヤジ”とも交歓しつつ、勝手
知ったるクレイジーと実に滑らかな攻防を展開。けどここにニック・モン
ドやリック・ブレードが絡み、試合はウヤムヤのままに幕に...。
AJeff Rocker vs. Fast Eddie Valentine
vs. Jon Dahmer (w/Pastor Jim & Natasha)
ヴァレンタインの場外ダイヴが失速となって、顔面からフロアーに激
突したシーンにはヒヤッとさせられたものの、何とか事前に取り決め
たロッカーの勝ち残りまで辿り着けましたって感じの試合。あ、試合の
途中には、謎の怪覆面野郎の介入ネタもありました。
○The Pastor Jim Show
Aで惜敗したダマーをマネジメントするパスター・ジム。リングの上に
絨毯を敷かせ、テーブルと椅子まで用意させて、ダマーを破ったロッカ
ー対手に即席の対談ショー。と、ここにZ・バー(Aに現れた怪覆面の
正体ってオチ)を引き連れたトレント・アシッドが姿を見せ...。
BRockin Rebel vs. Ruckus
若手3人をはべらかすロッキン軍曹に対するは、トリッキーなムーヴ
を得意とするラッカス。開始早々場外ダイヴを決めて乱戦へと持ち込
み、会場の壁を器用に蹴ってロッキン軍曹に三次元キックをお見舞い。
その後も長い花道を使っての側転〜バック転ボディ・アタックと、序盤
は完全にラッカスのもの。ただロッキン軍曹もやられてばかりではおま
へん。ジワジワとペースを掴み、最後は仕上げとばかりバケツ一杯の
パウダーをラッカスにブチまけ、卑劣極まる(苦笑)勝ち星をまんまとゲ
ットや。しかもフラフラと立ち上がったラッカスの顔面に、火炎攻撃まで
加える大暴走。ホンマ、ロッキン軍曹は悪い事をしよるよなァ。
CThe Briscoe Brothers (w/Dewey)
vs. Red Maximo & Joel Maximo
若きタッグのスペシャリスト達による激突。“麦わら帽子のオヤジ”の
前で難度の高いハイ・フライ・ムーヴをガンガン展開し、マキシモ側の
好連携がズバリと的中。ウン、これで勝負あった、なんて思ったら、こ
こにお邪魔虫のデューイが介入。十中八九決まった試合をひっくり返
し、自らがマネジメントするブリスコ兄弟に強引に白星をプレゼントや。
DLadder Match :
Ric Blade vs. Super Crazy vs. "Sick" Nick Mondo
@の不透明決着を受け、新たに組まれた(?)3WAY戦。序盤はハ
イ・フライ・ムーヴの競演、中盤は各自が身体を張って公認凶器の梯
子と激突する我慢比べ。そして終盤は、序盤のムーヴを軽々凌駕す
る各自の高難度のハイ・フライ・ムーヴが矢継ぎ早に披露され、最後
の最後にクレイジー&ブレードの即席連携によってモンドに土が。
ウンウン、やっぱり腕達者が集まると、見どころ満載の内容となるな。
ETrent Acid (w/ Z-BARR the superstar)
vs. Nick Berk
セミ前のポジションにブックされたのは、トレント・アシッドとニック・バ
ーグって、反目し合う両者の一騎討ち。まずはパイプ椅子攻撃のバリ
エーションを競い合い、その後場外テーブル葬まで喰らったバークは
完全に虫の息。けどアシッドが余裕を持ち過ぎたため、大ドンデン返し
で勝利の女神はバークにニコリと微笑みました。ただそんな勝ち方が
気に入らないのか、なんと勝者のバークの方から5分延長の再試合
が申し入れられますんや。でも勝利の女神は何時も移り気。今度は
バークには不運(苦笑)なレフェリーの誤爆や、三下野朗バーの介入
に目をつぶり、アシッドに対してニコリと微笑んでしまいよりましたワ。
FCZW Iron-Man Championship :
5 Way Dance of Death
Lobo vs. Wifebeater (w/Big Mack Smack) vs. Nate Hatred
vs. Mad Man Pondo vs. Lord Everett Devore
試合の背景がよく分からないのですが、どうも『妻殴り』の保持する
(保持していた?)CZW認定の鉄人王座タイトルが懸かった、これは
時間差入場式の5WAY戦。試合はまずロボとヘイトリッドの手合わせ
でリング・ベルとなり、追って『妻殴り』⇒ポンド⇒エヴェレットが随時参
戦して大混戦状態へと突入。さてさて『ウルトラ・バイオレンス』が売り
物のCZWですが、今宵も看板に偽りなしを実践せんと、例によって例
の如く『妻殴り』が難行苦行(ポンドによって全身にホチキスを多量に
打ち込まれる様には絶句)を自身の身に課し、CZWにおける“鉄人”
とはかくあるべしをプレゼンテーション。ただ今宵はこれ以上の残虐ス
ポットが用意されておりました。なんと高所より火炎2連有刺鉄線テー
ブルへと『妻殴り』によって叩き落されたロボ、身体に有刺鉄線が絡ま
ったため身動きがとれず、地獄の業火の中で数秒間スタッフからの救
出を待つ羽目に。しかもスタッフが腰抜け野朗達ばかりで、自身に延
焼するのを恐れたか(ま、ワシもその立場やったら座り小便をチビって
いたやろ)、なかなかロボを救出しようとしまへんのや。当然その間も
紅蓮の炎はロボの身体を覆い尽くし...。いや、これはホンマに恐ろ
しいシーンでしたワ。尚、この衝撃のスポット直後にいきなりゴングが
鳴り響き、ロボが新たなCZW認定の鉄人王座に就いた事が公式にア
ナウンス。あれあれ、なんでそんな結果になるの?。カウントこそ入れ
る事が出来なかったものの、ロボを死の淵まで追い込んだのは『妻殴
り』やんか。そやのにロボが新王者?。まさか命懸けのスポットを志願
したロボの心意気に心打たれたって事でもないんやろ?。分からん、
ホンマに分からんワ。あ、試合後にはニック・ゲージが姿を見せ、ロボ
の獲得したばかりの鉄人王座へのチャレンジを高らかに宣言するって
場面もありました。
GJustice Pain vs. Yoshihiro Tajiri
さてさて@にも記したタジリの自伝『ザ・ジャパニーズ・バズソー』によ
ると、今回のCZW参戦は、WWF(当時)本格参戦までの時間に試合
感を鈍らせたくなかったとのタジリの思いからのものだそう。ただしCZ
W側としても、メジャーへ栄転する人間の単なるウォーミング・アップの
場とされたのでは立場もないので、Dのクレイジー同様タジリにも1日
2試合を課します。で、堂々今宵のメインにタジリは再登場。対戦相手
は当時CZW認定の世界王者であり、『妻殴り』と2人してヘイト・クラヴ
なるユニットを組む『正義痛』と、タジリには不足のない相手や。試合は
まず挨拶代わりとして吐き出したミドリの毒霧がモロに『正義痛』の顔
面を直撃。これでペースを握ったタジリ、『正義痛』を場外ところ狭しと
引き摺り回し、仕上げに選んだのはコーナー頂部からのフット・スタン
プによるテーブル葬。ただ、これでCZW認定の世界王者が敗退する
かと思わせた瞬間、タジリに忍び寄る黒い影。これ、『正義痛』の相方
である『妻殴り』でして、相方のピンチを見事に救ったどころか、今度は
『正義痛』によるフィニッシュ・ムーヴまでをお膳立て。と、ここに現れ出
たのはタジリの不肖の相方マイキー・ウィップレックや!。おいおい、ア
ンタまでここに来てたんでっか...。あ、試合はマイキー出現の衝撃
(?)で@同様またまたウヤムヤとなり、やおら『正義痛』がマイクを握
って、後日のヘイト・クラヴ対タジリ&マイキー戦実現を提案。おぉ、そ
れはなかなか面白いカードやないのと、客席も『正義痛』の提案に好
反応。でも突如会場後方のビデオ・スクリーンに、今宵は会場に姿を
見せなかったザンディグ親分の映像が映し出され、少々図に乗り過ぎ
のヘイト・クラヴにお説教。加えて次週2月17日の定期興行『Break o
n Thru』にECWで“椅子大王”と呼ばれ恐れられていたボールズ・マ
ホーニーの投入を宣言し、『正義痛』にマホーニーとの一騎討ちをする
ように通告。ザンディグ親分、どうやらECWの崩壊で野に下った武闘
軍団をCZWに招聘する事で、団体の活性化を狙っているみたいです。 |
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