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It Ain't Seinfeld 1998
Queens, NY - Elk's Lodge 1998-5-14
(DVD-R)
収録時間:約2時間37分 |
ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2006年7月期に発売された6タイトルの内
の1タイトル。ニュー・ヨーク州はクィーンズのエルクス・ロッジ(ここがま
たエエ感じの小屋なんや)にて、1998年5月14日に開催された定期
興行の模様を収録したものですワ。
@Jerry Lynn vs. Justin Credible (w/Jason & Chastity)
捨て身の場外ダイヴ・アタックを披露するリン。リバースのDDTやパ
イプ椅子攻撃のバリエーションで迎撃するジャスティン。そのジャステ
ィンに対して喉も潰れんとばかりに『ジャスティン・アス・ホール』チャン
トを絶え間なく仕掛けるお客。今夜もオープニングから会場は熱気で
ムンムンとしとりますワ。尚、試合はリン必殺の墓石式パイルにてジ
ャスティンが沈むんやけど、このカードは明後日のECWアリーナでの
定期興行『A Matter of Respect 1998』での3本勝負(これまたオープ
ニング・マッチ)へと続いて行くんやね。
ASabu (w/Bill Alfonso) vs. Danny Doring (w/Lance Wright)
ドーイングの脛に真っ正面から放たれた2発の低空ドロップ・キック
に、場外テーブル葬に、アラビア式(勿論パイプ椅子付き)のレッグ・ド
ロップに、御大シーク爺式のラクダ固めでのフィニッシュと、ほぼサブゥ
のワン・サイド・ゲームでした。
BChris Candido (w/Francine)
vs. Jamie Dundee (aka JC Ice : PG-13)
お客を煽ってヒートを買う事に懸命な、南部からの出稼ぎ野郎ダンデ
ィでしたが、キャンディードの必殺フル・コース(逆水平チョップ⇒バーテ
ィカル・スープレックス⇒レッグ・ドロップ⇒ダイヴィング・ヘッド)を喰らっ
て見事に敗退。あ、キャンディードはランス・ストームと共にタッグ王座
に就いているんやけど、これが後々ちょっとしたポイントとなるので皆
さんしっかり覚えておいてや。
CThe FBI (Little Guido & Tracey Smothers)(w/Tommy Rich)
vs. Blue Meanie & Super Nova
『純血イタリア人軍』の軍団旗には、軍団の後見人であり、尚且つあ
の大NWA世界王座に僅か数日だけやけど君臨した“野生の炎”トミ
ー・リッチの肖像画が描かれており、これを試合前にスマザースが振
り回すのがお約束。けど今夜は勢い良く旗を振り回そうとしたら、なん
と竿から旗が落ちてしまうアクシデント。「お前はよりによって、何と言
うチョンボをしよるんや!」ってスマザースはリッチに大目玉を喰らって
しまいましたワ(苦笑)。あ、試合はゲイ・ネタや、試合を中止してのダ
ンス・コンテストを経て、サブ・レフェリーまで絡むドタバタ劇へと発展。
最後はミーニー&ノヴァ組に凱歌が上がっておりまっせ。ちなみ@同
様にこのカードも、明後日のECWアリーナでの定期興行『A Matter o
f Respect 1998』で再度組まれますんや。
DLance Storm vs. Balls Mahoney
上記した様に、キャンディードとのコンビでタッグ王座に就くストーム。
今夜は暴れん坊のマホーニー(パンテラのTシャツを粋に着こなす姿
がクール)との一騎討ちがブックされました。試合は巨体を活かして得
意のパイプ椅子攻撃を繰り出すマホーニーに敗色濃厚となったストー
ムが、それでもなんとかマホーニーを振り切って幕に。
○FTW(この世は全て糞っ垂れ)!!
満場のお客さんの前に現れたのはジョーイ・スタイルス。軽快な口調
でお客さんとコミュニケーションを図ろうとしていると、突然場内にタズ
のテーマが流れ、威風堂々タズがお出まし。そしてマイクを握ったタズ
は、黒い布袋から真新しいベルトを取り出しますんや。そう、このベル
トこそがタズが勝手に設立認定した、FTW(Fuck The World : この世
は全て糞っ垂れ)王座のベルトですワ。ワシ、ネットで調べて98年5月
14日の興行にてお披露目されたとは知っていたんやけど、それがこ
うして映像付きで観れたとなると喜びもひとしお。ヒアリングが苦手な
のでタズの喋っている事は詳しくは分からんけど、どうやらシェーン・ダ
グラスを挑発し、「ブルックリン(タズのホーム・タウン)対ピッツバーグ
(ダグラスのホーム・タウン)でやろやないか!」なんて吠えているみた
いでして、ワシ同様にタズのファンならこの映像はマスト・ゲット!でっ
せ。あ、この後、リングにはバン・バン・ビガロ(3月1日のPPV『Living
Dangerously 1998』にてタズからTV王座を奪い、4月4日のニュー・ヨ
ークはバッファローでの定期興行にて王座をRVDへバトン・タッチ。ち
なみにここからTV王座はRVDが長期に渡って保持します)が現れて
タズとひと悶着。勿論これが8月2日のPPV『Heat Wave 1998』での両
者によるFTWタイトル戦へと発展して行くんです。
EECW World Television Championship :
Rob Van Dam (w/Bill Alfonso) vs. Mikey Whipwreck
RVDの保持するTV王座にマイキー君が挑戦したんやけど、ほぼ一
方的にRVDが攻め続け、RVDがサブゥをパロッて天井を指差しフィニ
ッシュを狙ったところで、なんと真似っこをされた側のサブゥが乱入。し
かもサブゥ、パートナーであるはずのRVDを差し置いてマイキー君を
テーブル葬に沈め、返す刀でRVDにまで一撃。と、ここにキャンディー
ドが現れてサブゥを援護し、続いて現れたランス・ストームはあろう事
かタッグ王座におけるパートナーであるキャンディードではなく、RVD
サイドに付いて。お、どうやらタッグ戦線に異変あり。ならば、明後日の
ECWアリーナでの定期興行『A Matter of Respect 1998』ではサブゥ
とキャンディードに組んで貰い、RVD&ストーム組とのノン・タイトル戦
(王者コンビが分裂しとるんやから当然やね)をやって貰いましょか。
【追記】この当時のサブゥとRVDとキャンディードとストームの複雑怪
奇なる関係について、サブゥとRVDのベストものDVD−Rである『Be
st of Sabu & Rob Van Dam : Rolling Thunder Tour』のレビューに纏め
てみました。良かったらこちらもご参照下さいな。
FAxl Rotten vs. Bam Bam Bigelow
客席からは「ジャージー・サックス!」と、ニュー・ジャージー州出身の
“イレズミ獣”ビガロを揶揄するチャントも聞こえますが、ビガロにとって
はそんなもの屁でもない様子。ビガロ、アクセルの何時にない遠慮気
味(苦笑)なパイプ椅子攻撃を3発背中に喰らっただけで、あっと言う
間に暴れん坊のアクセルを秒殺してしまいました。
GThe Dudley Boys (Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley
& Big Dick Dudley)(w/Joel Gertner & Sign Guy Dudley)
vs. Tommy Dreamer (w/Beulah McGillicutty)
The Sandman & Spike Dudley
当時の定番6人タッグ(勿論、明後日のECWアリーナでの定期興行
『A Matter of Respect 1998』でも)がこれ。ヒール・サイドのダッドリー
ズによる長い長い演説(お客が怒る怒る!)、サンドマンの“エンター・
サンドマン”をフル・コーラス使っての入場と、なんと試合が始まるまで
に25分以上を費やしております(苦笑)。尚、試合は血飛沫上げての
乱戦ってよりは、ビューラ嬢対ガートナーの白黒ショー(失礼)を含む、
単なるネタ合戦って感じ。それでも最後の最後にニュー・ジャック親分
が凶器を山盛り引っ下げてお出ましとなり、一気にバイオレンス度が
上昇いたしますんや。 |
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