Extreme Confrontation 2006
 & 13th Anniversary Show
 (DVD-R*2)
 収録時間
 disc-1:約1時間55分
 disc-2:約1時間58分
 本作はDVDではなくって、DVD−R。当HPでは既にお馴染みの米国
独立団体映像通販ショップ『SmartMarkVideo』から2枚組で送料別20ド
ルにて発売されている団体公認の代物ですんや。
さてさて本DVD−Rの内容ですが、MAW【Mid American Wrestling】が
団体運営の根拠地としているウィスコンシン州はミルウォーキィーにて2
006年4月7日に開催した定期興行『Extreme Confrontation』と、5月
5日に開催した団体創立13周年記念興行『13th Anniversary Show』
各々1枚づつのDVD−Rに収録したもの。では独立団体としては最長
寿の部類に属すであろうMAWの2興行、今からバッチリとお伝えさせて
いただきまっせ。

★★DISC-1★★
April 7, 2006 "Extreme Confrontation" - Milwaukee, WI

@Domino vs. Toby Klein
  まずは黒人選手のドミノが、“狂気人間”トビー・クレインと一戦交え
 るって試合。あれ、クレインを第1試合に出すとは勿体ないな、なんて
 思いましたが、クレインは独特の奇声を発しながら短時間をドミノを倒
 して(これぞドミノ倒し?)しまいました。クレインには楽な試合で、勿
 論凶器も流血も一切なしですワ。
○MAWの新オーナーはコーポ?
  好漢コーポが現れ、次回の団体創立13周年記念興行においてサ
 モア・ジョー対アビスを行うとアナウンス。どうやらコーポ、MAWの“悪
 のオーナー”であるカーマイン(←実際に悪人かどうかは知らんけど、
 本当にこの団体のオーナーである事だけは確か)を倒し、MAWのオ
 ーナーの座に就いている(勿論ストーリー上で)みたいやね。
ABrandon Thomaselli vs. Hardcore Craig
  終盤にフィニッシュを狙っての担ぎ上げ合戦を配置し、最後はクレイ
 グがトマセリを上手く丸めてフォール。ま、押しも押されもしない中堅ど
 ころの試合って感じですな。
BJayson Reign & Marco Cordova
 vs. Egotistico Fantastico & Estaban Molina
  レイン&コルドヴァが覆面のファンタスティコとプエルトリコからの刺
 客であるモリーナを迎え撃つって試合。レイン&コルドヴァ、素早いタ
 ッチ・ワークとスポット回しを披露し、最後も合体技(ちょっとミス・ムー
 ヴでしたな)で難なくファンタスタティコを沈めております。
CSkullkrusher (w/Carmine DeSpirito) vs. Corporal Robinson
  MAWマットに黒い影を落とし続けて早や十数年、今夜も“悪のオー
 ナー”カーマインのお出ましでっせ。さてさて今夜のカーマイン、怨敵コ
 ーポを何とか倒さんと結構上背のある黒人選手のスカルクラッシャー
 を投入。けどこのスカルクラッシャー、正直ちょっとその腕前には?が
 付く奴でして、打倒コーポどころか、プロレスの試合としてお客様に喜
 んでいただくため、カーマインとコーポがスカルクラッシャーを無視して
 丁々発止のやりとりをせんとアカン羽目に(苦笑)。最後はカーマイン
 の投げ入れたメリケンがコーポの手に渡り、コーポがこれを右手に装
 着し、キツ〜い一発をスカルクラッシャーの顔面にブチ込んで完勝。
 あ、試合決着後には、カーマインとスカルクラッシャーによる内輪揉め
 も勃発しております(苦笑)。
DMAW Junior Heavyweight Championship :
 Silas Young (w/Bobby Valentino) vs. Jason Dukes
  MAW認定のジュニア王者であるヤングが、マネージャー(この業界
 によくある、ゲイって設定みたい)のヴァレンティーノを手足のように操
 り、手を替え品を替えて客席のヒートを買いながら、デュークス相手に
 好ファイトを展開。ベルトもキチンと防衛したし、客席もそこそこ沸いて
 いたし、ダーティ・チャンプの『序の章』はそろそろ卒業やろかね。
EStreet Fight Match :
 Dysfunction vs. Bobby Valentino (w/Silas Young) 
  Dの試合に積極的に介入していたヴァレンティーノにお仕置きをせ
 んと、ディスファンクションが出撃。小柄なヴァレンティーノ相手にやり
 たい放題の攻撃で、これではどちらがヒールで、どちらがベビーなの
 か分かりまへん。あ、試合はヴァレンティーノの受けっ振りの良さを充
 分活用し、最後はヤングの介入でディスファンクションに土が。で、こ
 の様子を控え室で見ていたのであろうデュークスまでもが現れ、なに
 やらヤング&ヴァレンティーノ対デュークス&ディスファンクションの構
 図が。ウーン、こうなると次回の団体創立13周年記念興行にてタッグ
 戦できっちり雌雄を決するしかないね。
FMAW Heavyweight Championship :
 Ian Rotten (w/Carmine DeSpirito)
 vs. Balls Mahoney (w/Shortstack)
  本日のメインは、IWA−Midsouthマットを暴力統治するイアン・ロッ
 トン総帥の出番。さてさて、イアン総帥は長きに渡ってこのMAWマット
 にも出場しておりまして、過去に合計8回もMAW認定の世界王座に
 就いた事があるんですワ。けど今回、イアン総帥にくっ付いて会場内
 へと出て来た奴を見てビックリ仰天。これまでイアン総帥はMAWマッ
 トの民主化を願うコーポを支援し、権力側を敵に回す気高きレジスタン
 ス(苦笑)と化していたはずやのに、ちょっとワシがMAWマットの動き
 から目を離している間に、何とイアン総帥が宿敵であったはずのMA
 Wの“悪のオーナー”カーマインと結託しとるやんか!?
 試合は序盤ダラダラとマホーニーの相手をしていたイアン総帥やった
 けど、フォークでマホーニーの額を突きまくって一気に覚醒。リング設
 営用の工具でマホーニーを殴り、最後は画鋲の海へマホーニーを叩き
 込み、通算9回目のMAW認定の世界王座を手中にしておりまっせ。
 尚、試合終了後にCで雇い主であるカーマインと一悶着起したスカル
 クラッシャーが現れ、カーマインとの決別とイアンが手にしたMAW認
 定の世界王者のベルトへの挑戦を高らかに宣言。おぉ、これまた次回
 の団体創立13周年記念興行にてとことん雌雄を決するべきですな。

★★DISC-2★★
May 5, 2006 "13th Anniversary Show" - Milwaukee, WI

@"All That"Steve Boz vs. "Hot Chocolate"Acid Jazz
  イリノイ州はシカゴって言うと、年中強い風が吹いている事から、別
 名『Windy City』と呼ばれているそう。で、ここを根拠地とする独立団体
 WCPW【Windy City Pro Wrestling】から、同団体のトップどころの一
 角を占めているらしいジャズって名の選手がMAWマットに出陣。ボズ
 の繰り出すパワー・ボムを上手く丸め込み、勝利を手にしております。
○お陰さまで13周年...
  リング・サイドにMAWのコミッショナーであるジェリー“ザ・モウラー”
 メイワルドって、何処かで聞いた事のあるような、ないような微妙な名
 前のオッサンと、MAWの最高役員エド・チョーマンが登場。MAWマッ
 ト最大の功労者としてエイドリアン・サラーノなる人物を恭しく表彰して
 いたのやけど、ここに現れ出たのは“悪のオーナー”カーマイン。先月
 の定期興行において通算9回目のMAW認定世界王者となったイア
 ン総帥こそが最大の功労者であると、イアン総帥に記念品を贈呈する
 などと大はしゃぎ。あ、今夜そのイアン総帥に挑戦するスカルクラッシ
 ャーも姿を見せ、俄然客席も温まって来ましたデ!。
ANWA British Commonwealth Championship :
 "Machine Gun"Carl Anderson vs. Pepper Parks
  解説者のコメントによると、この両選手はともにロス・アンジェルスの
 猪木道場出身なんやて。試合はアンダーソンが逆エビにてペッパーを
 絞り上げての勝利。
BStreet Fight Match :
 Silas Young & Bobby Valentino
 vs. Jason Dukes (w/Shortstack) & Dysfunction
  先月の定期興行で勃発(苦笑)した遺恨の清算を目的としたタッグ
 形式のストリート・ファイト戦。ただし試合はたいした盛り上がりもない
 まま、小兵のヴァレンティーノがディスファンクションのデス・バレー・ド
 ライバー⇒デュークスの月面水爆とモロに喰らって敗退。ウーン、折
 角やからもうちょっと時間を割いて欲しかったんやけど、後にまだ多
 数の試合が残っているので、さっさと切り上げて来いと幹部から言わ
 れたんやろな。
CMAW Tag Team Championship :
 Tyler Black & Marek Brave
 vs. Marco Cordova & Jayson Reign
  ブラック&ブレイヴの保持するタッグ王座にレイン&コルドヴァが挑
 むって試合でして、コルドヴァが左腕を三角巾で吊って現れたものや
 から、これはまた何か壮大な陰謀でも企んでいる(苦笑)いるのかと
 思ったのやけど、非常に僅かな時間でメリケンを使った反則パンチ一
 発によってレイン&コルドヴァが王座を強奪...。ウーン、何とも説得
 不足な一戦やなァ。で、コルドヴァの負傷って、実際のところはマジや
 ったの?。どっちにしても、もうちょっとこれを『ネタ』として使ったのな
 ら、短時間での王座強奪劇も少しは見れたモノになったのに。
DMAW Heavyweight Championship :
 Ian Rotten (w/Carmine DeSpirito) vs. Skullkrusher
  権力側に寝返ったイアン総帥が、スカルクラッシャーを相手にMAW
 認定の世界王座の防衛戦を敢行。権力側に寝返ったんやから、少々
 相手を半殺しにしても後はカーマインが上手く後始末してくれるはず。
 哀れスカルクラッシャー、イアン総帥にボコボコにド突き回されよるデ、
 なんてほくそ笑んでいたワシですが、これがそうでもおまへんでした。
 腰抜けチャンプを演ずる(結構楽しそうに見えたな)イアン総帥の相手
 を数分しただけで、なんとスカルクラッシャーはガス切れ。解説者のコ
 メントによると、こやつはあのWCWの選手養成機関パワー・プラント
 に席を置いた事もあるそうで、なるほどそう言われればパワー・プラン
 ト出身者らしいどないしようもない体たらく振り。イアン総帥もこれ以上
 付き合っていられんと、ファイヤー・ボールを一発スカルクラッシャーの
 顔面に投げ付けて強引に試合にピリオドを......
○今宵の特別ゲストは...!
  ここであのAWAマット最大の名レスラー(AWA王座を通算4回も奪
 取)、ニック・ボックウィンクルがお出まし。MAWの創立13周年に華を
 添えておりまっせ。
EIWA Mid-South/NWA Midwest Women's Title Match :
 Mickie Knuckles vs. MsChif
  IWA−Midsouth認定の女子王座と、NWA−Midwest認定の女
 子王座の二冠に輝くミッキー・ナックル(ちなみにイアン総帥の愛弟子)
 が、ゴス系のファッションでバッチリと決めたミスチフ相手に防衛戦を。
 この両者、過去に何度も手合わせしている、言わば好敵手って間柄で
 して、ミスチフはミッキーの頭頂部を後方へ回転するハリケーン・ラナ
 にてマットに突き刺す(Holy Shit !)などとタイトル奪取に意欲。最後は
 ミッキーのシャイニング・ウィザードにてミスチフが敗退したけど、勝負
 時間は短かったものの、好敵手同士の見どころある試合となりました。
FCorporal Robinson & Hardcore Craig
 vs. J-Boy & Brandon Thomaselli (w/Carmine DeSpirito)
  MAWマットの民主化を願ってやまない好漢コーポが、頼れる若手ク
 レイグを引き連れて、権力側の手先であるボーイ&トマセリと対戦。
 冒頭のコーポによる、「どうせやったら、何でもありルールでやろか!」
 って提案があっさり通ってしまい、さァ慌てふためいたのはボーイ&ト
 マセリ。けど非情にもリング・ベルまで鳴ってしまっては、もうどうする事
 も彼等には出来まへん。ボーイはコーポから、額と両頬に1ドル紙幣を
 大型ホチキスで打ち込まれて悶絶。残ったトマセリも、クレイグのTKO
 を喰らって遠のく意識の中で3カウントを聞くしかおまへんでした。
GSamoa Joe vs. "The Monster"Abyss
  MAWの団体創立13周年記念興行『13th Anniversary Show』、遂
 にメイン・エベントとなりました。注目のカードはTNAで活躍中のサモ
 ア・ジョー(TNA認定のXディヴィジョン王者)とアビスとの一騎討ち
 ま、この夜はTNAの収録がない日であったため、MAWへの参戦が
 実現したってところやろかね。試合はアビスのレフェリー誤爆⇒アビス
 が『幻の3カウント』をゲット⇒コキーナ・クラッチでジョーがアビスをタッ
 プ・アウトするって構成で幕引き。さてさて、ワシはアビスについては
 試合をする映像を初めて観たんやけど、正直ただの出来の悪いキワ
 モノのレベルやね。また、ジョーについては、ワシはこの手のスタイル
 が大嫌いってところでして......。ウーン、お客さんへの日頃の恩
 返しって思いもあっての、団体としては精一杯の豪華なマッチ・メーク
 なんでしょうが、これは特別試合の扱いとして、やっぱりメインはMA
 Wの純血選手達に闘わせた方が良かったんやないかなァ。

【追記−@】
  この2興行ですが、どちらもベランダ席に設置したと思われる固定カ
 メラからの映像のみで、リング・サイドからのハンディ・カメラでの映像
 はなし。また会場内が非常に暗く(4月の興行の場合は、向う正面に
 スクリーンを下ろして、プロジェクターで団体のロゴ・マークを投影して
 いたため特に暗かった)、選手個々の細かな表情の変化が確認出来
 ず残念でした。やっぱり少々費用は掛かっても、ハンディ・カメラを導
 入して欲しいですワ。

【追記−A】
  このDVD−Rを購入すると、数量限定ですがMAWの団体創立13
 周年記念興行のTシャツがオマケとして付いて来ます。ちなみに我が
 家に届いたのは下に掲示したデザインのもの。『13th Anniversary S
 how』のメインを飾ったサモア・ジョー対アビスがデザイン(少々ダサい
 感じやけど)されておりましたデ。

 


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