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Breakaway Braw
June 9th 2001 Smyrna, DE
(DVD-R)
収録時間:約1時間51分 |
本作はDVDではなくって、DVD−R。当HPでは既にお馴染みの米国
独立団体映像通販ショップ『SmartMarkVideo』から2枚組(本作は2001
年7月14日の定期興行とのカップリング)で送料別20ドルにて発売され
ている団体公認(?)の代物ですんや。
で、今回ご紹介するのは、ザンディグ親分率いるCZWが2001年6月9
日にデラウェウ州はスマーナってところで開催した定期興行『Breakaway
Brawl』の全容を納めたもの。これ、以前からVHSテープ版が『SmartMa
rkVideo』の商品紹介欄に掲載されていたのやけど、今回晴れてDVD−
R化がアナウンス。VHSテープだと画質も悪いし、保管場所にも困るの
で購入には二の足を踏んでいたワシですが、速攻で注文を入れたんや。
さていきなりちょっと脱線いたしますが、なんでも2005年12月18日
に開催されたCZWの年末興行『Cage Of Death Z』においてザンディグ
親分と、『SmartMarkVideo』の代表取締役であり、CZWのブッカーを兼
任するマイク・バーンズ氏及び、『SmartMarkVideo』の専務であり、CZW
の制作部門を担当するマイケル・パンコースト氏がROHとの団体抗争ア
ングルを巡って(?)対立。『SmartMarkVideo』側の2人がCZWから揃っ
て離脱したとの事(←レーブ・デイブルさんのブログより無断引用)。
ただこれによってCZWと『SmartMarkVideo』との関係が一切断ち切れた
のかと言うと、今現在(2006年5月)もCZWが開催する定期興行の模
様は『SmartMarkVideo』から随時発売されとるし、加えてこうして過去の
映像のDVD−R化も始まり、正直なところ何が何やら...。
多分喧嘩別れはしたものの、過去の映像って『金脈』を無駄にしておくの
も勿体無い、との両者の判断なんやろね(あるいは過去の映像に関して
は、全て『SmartMarkVideo』が著作権を有しているのかも)。
ま、事の真相はともかく、過去の貴重な映像のDVD−R化については、
CZWが最近ダラダラとやっている“温ゥ〜い”定期興行に食傷気味のワ
シには、正に渡りに船。まずは上り調子にあった2001年のCZWを、存
分に堪能させて貰いますワ。
@Z-Barr "The Superstar"
vs. "Prodigy" Tom Marquez (w/Natasha)
オート・キャンプ場の駐車場傍にある空き地って感じの場所にリング
を設置し、今日の戦いの舞台は整いました。天気も良く、野外興行に
は持って来いやね。で、そんなのんびりとした雰囲気の中に始まった
のは、若手のバー(リングに上がってマイクを握るなり、“うるさいなァ”
チャントを被弾。まだ一言も喋ってないのに...)と、最後期ECWマッ
トで活躍していた“天才児”トム・マルケスの対戦。時間軸で判断する
と、ECW崩壊から約半年後となるんやけど、こうして地道に独立団体
に出てマルケスも再浮上のキッカケを探しているんやろな。試合は両
者が数ムーヴこなしたところ、マルケスに付いていた巨乳女子マネの
ナターシャが介入。加えて直後に、今度はバーがパウダー攻撃で御
返杯や。おいおい、エラい早い事“巻き”が入るやないの、なんて思っ
ていたら、マルケスの雪崩式変形スープレックスでバーが敗退...。
もうちょっと時間を与えてやっても、なんて思う反面、最近のCZWって
前座の第1試合から未熟な選手達に長時間の試合をさせるよって、興
行全体にメリハリがなくなっているのも確かで、これはこれで良し、とし
とかんとアカンのかも。
ANick Berk vs. Ruckus
息の合った(一生懸命に合わせたんやろね)ムーヴで観客の視線を
掴み、最後はパイプ椅子へのパイル・ドライバーから開脚式の月面水
爆(onパイプ椅子)を見舞ってラッカスが勝利。このラッカス、何時見て
も、なんでこんな寸詰まりの子豚ちゃん(失礼)があれだけ軽やかに舞
い動けるのか不思議でならんですな。
BThe Rachies (Adam Flash & "Doomsday" Danny Rose)
vs. VD ("Fast" Eddie Valentine & Jon Dahmer)
(w/Big Mac Smack)
キツいパイル・ドライバーを出したローズ、ランニング・パワー・ボムを
見舞ったフラッシュ。彼等ラチーズの早いタッチ・ワークに、序盤新崎人
生張にロープの拝み渡りを披露したヴァレンタインも青息吐息。流れを
変えんと終盤やっと試合に参加出来たダマーも返り討ちとなり、これで
ラチーズの勝利かと思わせた瞬間、ラチーズを付け狙っているらしいジ
ェフ・ロッカーが無法乱入。十中八九勝利を手にしていたラチーズから、
勝利の二文字がポロリと零れ落ちてしまいましたワ。
CMinoru Fujita vs. Reckless Youth
第4試合でレックレス・ユースと戦うのは、大日本プロ⇒みちのくと渡
り歩いた藤田ミノル。CZWが2001年5月19日に開催したジュニアの
祭典『第1回Best of the Best』にウインガーと共に出場したんやけど、
そこからの連続出場みたいや。試合は、流れるようなスポット回しの披
露とは残念ながらならんかったけど、随所にケレン味のないファイト振
りを見せ、最後はユースを絞り上げての勝利。武者修行、頑張ってや。
DThe S.A.T (Jose & Joel Maximo)
vs. Divine Storm (Chris Devine & Quiet Storm)
チーム・プレーに長けた両軍の戦いなんやけど、確かに合体ムーヴ
の競演はそこそこ魅せてはくれた。けど、もうちょっとだけお客の視線
ってのも意識したらどないやろ。そんなモンに構っている余裕なんてな
いの、それとも最初っからお客の視線なんて無視?。
ERed vs. Brian XL
小柄なXL(←リング・ネーム自体がネタね)と、XL同様に小柄なRE
Dとの一騎討ち。試合の内容は正直、プロレスってよりも軽業師同士
のトランポリン合戦に思えたな。XLによるスプリング・ボード式の場外
月面水爆、REDによる450スプラッシュとスプリング・ボード式の場外
ダイヴ...。REDの勝利で終わった本試合、なるほど客席には受け
てはいたけど、あんたら試合中に一体何度トンボを切ったの?。
FCZW Tag Team Title Match :
The Briscoe Brothers
vs. Nick Gage & Nate Hatred (w/Dewey)
当時、CZW認定のタッグ王座に就いていたゲージ&ヘイトリッドが、
タッグ王座を懸けてブリスコ兄弟って難敵を迎え討つって図式の試合。
ダーティ・チャンプ・コンビの定石通り、まずはブリスコ兄弟相手に一進
一退の攻防を繰り広げ、弟マークのダイヴィング・セントーンにヘイトリ
ッドがあわや、となったところでマネージャーのデューイが介入。
これを起点に、マークに合体垂直落下ブレイン・バスター(onパイプ椅
子)を見舞って虎の子の王座だけはキッチリと防衛や。
GCZW Iron-Man Championship
3 Way Death Match :
Wifebeater (w/Big Mac Smack)
vs. "Sick" Nick Mondo (w/Z-Barr "The Superstar")
vs. Mad Man Pondo
当時CZW認定のアイアン・マン王座に就いていた“Sick”ニック・モ
ンドが、3WAY方式で『妻殴り』&マッド・マン・ポンドの挑戦を受けるっ
て図式の試合。いやしかし、ここまで血生臭い展開とは無縁であった
本日の興行なんやけど、モンドが振り上げた蛍光灯を合図に、一気に
リング周辺及びリング上は阿鼻叫喚の地獄絵図へと様変わり。特に
モンドの王座に狙いを絞り、『妻殴り』とポンドが共闘を仕掛けたため、
モンドは2人から寄って集って蛍光灯などでシバキまくられ、その破片
が所狭しと散乱するリング上をズルズルと引き摺り回され......。
最後はモンドが『妻殴り』とポンドの共闘ミスを突き、一気に『妻殴り』を
下して王座防衛を果たしたんやけど、控え室に戻ってバーやスタッフ
に血まみれの背中をシャワーで流して貰っている後姿は悲惨の一言。
ニック・モンド、ホンマに何時も身体を極限まで張りよるなァ。
HBarbed Wire Tables & Chairs Tag Match :
Zandig (w/Z-Barr "The Superstar") & Trent Acid
vs. Justice Pain & Johnny Kashmere
本日のメインはザンディグ親分&アシッドと、『正義痛』&カジミア(当
HPではこれまでカシミールと表記していたんやけど、カジミアって読み
方が日本国では定着しとる様なので、それに倣って今回よりカジミアっ
て表記する事とします)によるタッグ戦。ここに至るまでに両軍には色
々と抗争アングルもあったはずで、怒りに燃えるザンディグ親分はカジ
ミアを会場奥の雑木林へと不法投棄し、相棒アシッドを手足の様に使
って『正義痛』に的を定めガンガンと攻め込み、コーナーに立て掛けた
有刺鉄線付きのテーブルへ、『正義痛』を投げっ放しのパワー・ボムで
ブチ込む大暴れ。けど雑木林の奥より生還した(苦笑)カジミアが試合
に絡み、サンディグ親分、最後はアシッドと2人して敵軍の繰り出した
ステレオ式の変形キャメル・クラッチを喰らい無念のタップ・アウト。
尚、大逆転勝利に歓喜する『正義痛』&カジミアが控え室に戻った後、
リング上に現れたのはECW時代にはポール・Eのコス・プレを演じて
いた、ルー・E・デンジャラスリー(元サイン・ガイ・ダッドリー)その人。
ルーE、マイクを握って、リングにだらしなく横たわるザンディグ親分に
向け暴言を浴びせ始めました......。 |
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