King Of The Death Matches 2001 1st Night
 (DVD-R*2)
 収録時間
 disc-1:約1時間50分
 disc-2:約1時間42分
 本作はDVDではなくって、DVD−R。当HPでは既にお馴染みの米国
独立団体映像通販ショップ『SmartMarkVideo』から4枚組で送料別40ド
ルにて発売されている団体公認の代物ですんや。
さて今回ご紹介するのは、イアン・ロットン総帥率いるIWA−MidSouth
2001年6月1日と2日の両日に渡って、インディアナ州はチャールス
トンってところで開催したデス・マッチ・トーナメント『King Of The Death M
atches 2001』の全容を納めたもの。実はこの映像、以前からVHSテー
プ版が『SmartMarkVideo』の商品紹介欄に掲載されていたのですが、2
006年の3月に新たにDVD−R版としての発売決定がアナウンス。
VHSテープだと画質も悪いし保管場所にも困るので購入には二の足を
踏んでいたワシですが、近頃のIWA−MidSouthは資金難だと伝えら
れているし、ならばDVD−R売り上げのたとえ3%でもイアン・ロットン総
帥の懐に入ればエエかと、お布施にも似た尊い(苦笑)気持ちで購入を
決意した次第。では早速トーナメントの模様をご紹介いたしますワ。

【トーナメント初日:2001年6月1日】
★★DISC-1★★
○会場内、早くも興奮の坩堝状態!
  その様子を見下ろし、バルコニー席からマイクを握るのはアクセル・ロ
 ットン。傍に居るのは『SmartMarkVideo』のDave Prazakやろか?。
 尚、本DVD−Rですが、初日はアクセル・ロットン&ジム・ファニン(元リ
 ング・アナから悪マネに転身)、2日目はアクセル・ロットン&アメリカン・
 キックボクサー&クリスー・ヒーロー&リチャード・Xのコメントも視聴可
 能。ヒアリングの達者な方なら楽しみは無限大やろね。
@KOTDM 2001 Tournament 1st round #1
 Barbed Wire Bat Match :
 Suicide Kid vs. Richard X
  何と総勢24名もの命知らずが参加した今回のトーナメント。よってま
 ず初日は予選のシングル戦が12試合が組まれており、2日目に準々
 決勝でシングル戦を6試合、準決勝でシングル戦を3試合行って、勝ち
 残った3選手によって3WAY方式で優勝決定戦って寸法みたい。
 で、その予選第1試合にて激突するのは、ノーマン・スマイリー(皆さん、
 覚えてる?)似のリチャード・Xと、Midsouth認定の世界王座に就いた
 経歴を有するらしいスイサイド・キッド。公認凶器の有刺鉄線バットをネ
 タに、そこに軽量級の定番スポットを盛り込み、試合は軽快に進行や。
 途中、Xによる藤原式アーム・バー(with有刺鉄線バット)なんて珍品
 も披露され、最後は大型梯子の上からキッドがXをみちのく・ドライバー
 で叩き落し、ラクダ固め(with有刺鉄線バット)にてキッチリと幕引き。
 うん、これはオープニング・マッチに相応しい熱戦やったな。
AKOTDM 2001 Tournament 1st round #2
 Barbed Wire Boards Match :
 Uncle Honkey vs. Mark Wolf
  Midsouth認定のライト・ヘビー級王者であるらしいウルフが迎え撃
 つのは、巨漢で短髪でTシャツにオーバー・オールのジーンズ着用と、
 何処かしらババ・レイ・ダッドリーを彷彿とさせる井出達のホンキー。
 2枚用意された有刺鉄線ボードに巨漢のホンキーが沈む姿は、爽快さ
 さえ感じられて...。試合はウルフに凱歌が上がるんですが、DVD−
 Rの総ランニング・タイム21分23秒辺りで確認可能なホンキーによる
 ブレード・ジョヴは、もうちょっと工夫して編集してやらんとアカンかった
 んやないやろかなァ(苦笑)。
BKOTDM 2001 Tournament 1st round #3
 Barbed Wire Boards Match :
 Rollin Hard vs. Deranged
  本試合がMidsouthでのデビュー戦らしい巨漢デランジド。しかし有
 刺鉄線ボードを最大限に活用して攻めまくるローリンに防戦一方や。
 その上、バンザイ・ドロップの自爆が悪かったのか、リング下に向けて
 血の混ざったゲロを大量に吐き出す醜態までさらけ出してしもて...。
 勿論デランジドに土が付いたのやけど、この試合はデランジドにとって
 デビュー戦って言葉からインスピレーションされる甘酸っぱいものやな
 く、胃酸過多の文字通り酸っぱいものとなってしもたみたい(爆笑)。
 あ、ワシは何ともなかったけど、ゲロを吐くところもバッチリ撮影されて
 いる本試合、飯時に観賞するのは止めておいた方がエエかもね。
CKOTDM 2001 Tournament 1st round #4
 Thumbtack Match :
 Tower of Doom vs. "Rugby Thug" Trent Baker (w/Jim Fannin)
  ピストルズの“ゴッド・セイヴ・ザ・クィーン”をガンガン鳴らし現れたの
 はラガー・マン・ギミックのベイカー。プエルト・リコのWWC【World Wre
 stling Council : プロモーターはあのカルロス・コロン】やBJW【Big Jap
 an Wrestling : プロモーターはあのグレート小鹿】にも参戦歴のあるドゥ
 ームとの一騎討ちが始まりました。試合は力に勝るドゥームがベイカー
 をマットに押し倒し、その禿頭に直接手で画鋲を押し付けるなんて荒業
 を披露。けどベイカーのピンチに乗り出して来たのが悪役マネ(って程
 悪どくはないんやけど)のファニン。こいつの尽力でベイカーはドゥーム
 の頭に画鋲入りの袋をスッポリと被せ、そこにパイプ椅子攻撃を見舞っ
 て狡猾に勝利をゲットや。ウーン、やはり持つべきはフット・ワークの軽
 快な悪役マネなんでしょうかね。
DKOTDM 2001 Tournament 1st round #5
 Thumbtack Match :
 Chris Hero (w/Jim Fannin) vs. Corporal Robinson
  団体挙げてのデス・マッチ・トーナメントなので、自身のファイト・スタイ
 ルに全く『その色』のないクリス・ヒーローも嫌々ながら参加となったみ
 たい(苦笑)。で、そこら辺りをグダグダと愚痴っていると、アメリカン・キ
 ックボクサー(何でもユナイテッド・ステイツのマーシャルアーツ・キング
 だそう)が現れ、『引退』や『ラスト・マッチ』などの気になるキー・ワード
 を口にしながらヒーローに対戦要求(?)や。しかしヒーロー、これをう
 ざったく感じたのか、何と場外のコンクリート床にてキックボクサーをパ
 イルドライバー葬!。
 で、この暴挙を目の当たりにしたのが、Midsouthの大番頭である好
 漢コーポ(加えて前年のトーナメント覇者)。両腕を後ろに組み、ヒーロ
 ー相手に顔を突き出して、「ホラ、いくらでも殴ってみろ」と大アジテーシ
 ョンですワ。試合は漢気溢れるコーポの腕っ節と、ヒーローのお客への
 煽りが随所に盛り込まれた、良い意味でお客の視線を意識した内容
 ヒーローズ・ウェルカムを防いで蛍光灯への河津落しでコーポが勝つっ
 て幕引きも、お互いのファニッシュ・ムーヴの価値を最大限にリスペクト
 &プロテクトしたものやったし、これは正味グッド・マッチでしたな。
EKOTDM 2001 Tournament 1st round #6
 Barbed Wire Bat Match :
 Bull Pain vs. Hido
  Midsouth認定の世界王座に就いた経歴を有するらしいペインと一
 戦交えるのは、『日本で一番ガラの悪いレスラー』である非道(この日
 がMidsouthマットでのデビュー戦だそう)。
 我等が非道、W★ING魂のこもった有刺鉄線バットに向けたDDTを喰
 らいブレードを行って、パイプ椅子によるコンビネーション・ショットを行っ
 て、武藤啓司の物真似を行って、有刺鉄線バットを使ったSTFを披露し
 て、ガッチリと試合のペースをキープや。けど昔から言いますやろ、好
 事魔多しって。途中、ペインに攻め込まれる場面もあったものの、有刺
 鉄線バットをペインに抱かせ、そこにフィニッシュとばかりにダイヴィング
 ・ボディ・プレスを見舞ったところでとんでもないアクシデントが勃発。
 着地の瞬間、左手の受身の取り方が悪かったのか、非道の左肘から
 先があらぬ方向へグキッと...(絶句)
 ただ、異変を察知したお客達から「リング・ベルを鳴らせ!」と悲鳴にも
 近い声が上がる中、非道は左腕を正にブラブラさせながら、それでも片
 手一本でラリアット(withパイプ椅子)をペインに見舞って大勝利
 ブッカーから言い渡された『お仕事』を見事に完遂いたしましたんや。
 お客達はスタンディング・オベーションで『ヒドー』チャントを仕掛けて非
 道の奮闘振りを讃え、イアン・ロットン総帥まで駆け付け非道の様子を
 心配げに見守る中、けど何事も無かったかの様に勝鬨を上げる非道。
 惚れ惚れするな。あんた、プロ中のプロや。エエもんを見せて貰ったワ。
 【追記】
  本DVD−Rには、控え室に戻ってからの非道のコメントも収録済。
 とことんガラの悪ゥ〜い大阪弁で、「腕の一本ぐらい折れようが、何でも
 やったる。今年は無理かも知らんけど、来年も出て絶対に俺が優勝し
 たる!」とブチまけてくれよりましたデ。この非道の姿、日本国内でチマ
 チマとやっている大勢の『なんちゃってレスラー』に見せてやりたいな、
 なんて思うのはワシだけやないやろな。

★★DISC-2★★
@KOTDM 2001 Tournament 1st round #7
 Barbed Wire Salt Match :
 Axl Rotten vs. Shank Dorsey
  全12試合用意されたトーナメントの予選も折り返し点を迎え、ここで
 姿を現したのがアクセル・ロットン。得意のマイクでシャンクをいじり倒し
 (シャンク自身のいじられ方も、これまた絶品)、ブレード・ジョヴを決め、
 D・ローデス張りのパンチとエルボーを披露し、リバースのDDT一発で
 完勝や。アクセル、余裕のよっちゃんで予選を楽々突破ですな。
AKOTDM 2001 Tournament 1st round #8
 Barbed Wire Salt Match :
 "Mean" Mitch Page vs. Paul E. Smooth
  Midsouth認定の世界王座に就いた経歴を有するらしいペイジと、こ
 れまたライト・ヘビーの王座に就いた経歴を有するらしいポール・E(こ
 いつ、2002年度のトーナメントではチャック・Eを名乗るんやけど、やっ
 ぱり“ポール・E”では色々と問題もあるのやろか?)による一騎討ち。  
 試合はポール・Eによるゲイ系のネタがあちこちに散りばめられ、傷口
 にゴシゴシと荒塩を擦り込み合う、相当痛そうな公認ルールを一時忘
 れさせる心遣い(?)も。最後はペイジが力任せにポール・Eを高角度
 パワー・ボムで投げ捨て、圧殺プレスで完勝や。あ、それでも試合後に
 はまたまたゲイ系のネタを披露したポール・E、あんたも全くもって懲り
 ん人やね。立派と言えば、立派ですワ。いや、ホンマ。
BKOTDM 2001 Tournament 1st round #9
 4 Corners of Pain Match :
 2 Tuff Tony vs. "Mr. Insanity" Toby Klein
  前年度のトーナメントでは、トーナメントとは別枠の試合に出場し、コ
 ーナー⇒コーナーのヴァン・ダミネーターを繰り出してワシを驚かせた
 “狂気人間”トビー・クレイン。晴れて今年度はトーナメントへの参加と
 なったみたいで、Midsouthの成長株トニーと対戦。試合はいきなり場
 外戦で幕を開け、そこからトニーとクレインが交互にエプロン下に設置
 された4種類のトラップを踏み抜く展開に。勿論その間には蛍光灯攻
 撃や、大量の画鋲が装着された玩具のミニ・バットでの攻撃なんての
 もあって、両者共に最後は大流血。で、昨年試合を決した“狂気人間”
 のコーナー⇒コーナーのヴァン・ダミネーターが今年は自爆となり、直
 後に蛍光灯を抱いたトニーがキリモミ式のダイヴを見舞って幕引き。
 けど、Midsouthマットでは確固たるポジションを得ているトニーの勝利
 に沸き立った客席も、最後は“狂気人間”の健闘を讃えてやって...。
 ウーン、なんで使い勝手のある“狂気人間”を予選で消したのやろ?。
 もっと他に消してもエエ奴が居たやろに、不思議やなァ。
CKOTDM 2001 Tournament 1st round #10
 4 Corners of Pain Match :
 Necro Butcher vs. American Kickboxer
  顔面ペイント(少なくともワシは初めて観たワ。当時のネクロってこん
 な感じやったの?。詳しくご存知な方はお教え下さいな)で現れたネク
 ロと、前述した様にヒーローから受けたコンクリート床でのパイル・ドラ
 イバーの加減か、まだ首に違和感を感じていそうなアメリカン・キックボ
 クサーとの一騎討ちが予選第10試合。試合はキックボクサーによる
 小気味良い蹴りと、ネクロによる気味悪い自虐ファイトが奇妙なアンサ
 ンブルで奏でられ、最後はクリス・ヒーローのパウダー攻撃による介入
 を受けたキックボクサーが無念の敗退。少々雑なところもあったけど、
 これはネクロよりもキックボクサーを注視して欲しい一戦やった。
 小柄やけど、ちょっと男前のキックボクサー。多分、別途クリス・ヒーロ
 ーとの『物語』が綴られて行くんでっしゃろな。
 あ、我等がネクロですが、ハヤブサへのオマージュ(失礼、まだハヤブ
 サも健在?やけど)とも思えるファルコン・アローを披露してくれたのを
 書き記しておきますワ。
DKOTDM 2001 Tournament 1st round #11
 Fans Bring The Weapons Match :
 "Hardcore Homosexual" Peter B. Beautiful vs. Ian Rotten
  「ようこそ、Midsouthへ!」、と今夜初めてMidsouthマットに足を踏
 み入れた“ハードコア・ホモセクシャル”ピーターに見舞われたのは、M
 idsouthマットを暴力統治するイアン・ロットンによる手加減抜きのパイ
 プ椅子攻撃。いやはや、このイアンの椅子攻撃ですが、ホンマに残酷
 な代物でしたデ。四半世紀以上プロレスを見続け、そんじょそこらのパ
 イプ椅子攻撃なら屁とも感じぬこのワシが心底恐怖を感じましたモン。
 いや、目の前のパイプ椅子よりもイアン・ロットンって人間に巣食う、暗
 くジメジメとした暴力衝動ってのが垣間見えて怖かったんですワ。
 撲殺って文字が生温く思える程にボコボコにされたピーター、スタッフ
 達の手によってストレッチャーに乗せられて退場です...。
 【追記】
  試合中にいくら相手をボコボコにしようと、試合が終われば勝敗に関
 係なく、必ず対戦相手を讃えてやるイアン・ロットン。それがこの試合に
 限っては、だらしなく失神したピーターの頭部へダメ押しとばかりに力
 任せのパイプ椅子ショット!...。確かにピーターって奴はヘボやった
 けど、それ以上にイアン総帥を激高させる事があったのやろかね。
EKOTDM 2001 Tournament 1st round #12
 Fans Bring The Weapons Match :
 Cash Flo vs. "Sick" Nick Mondo
  『バックヤード・レスリング』から始まり、CZWなどの独立団体にて名
 を成し、決して長くはなかった選手生活にピリオドを打ったニック・モン
 ドの、ここには“Sick時代”の美しき姿が収められております。
 まずは試合前、Midsouth(今夜がモンドのMidsouthデビュー戦)と
 同じくデス・マッチを売り物とするCZWから派遣されたのを誇りに思っ
 たか、CZWのキャッチ・コピーである【ウルトラ・バイオレンス】を口に。
 そして試合開始早々、自らリング上にバラ撒かれた蛍光灯の破片の
 上で自虐バンプを取り、対戦相手のフローやお客さん達を挑発するニ
 ック・モンド。各種凶器での攻めっ振り、相手からのキツい攻撃の受け
 っ振り、乱戦の中に見せるハイ・キックなどの切れの良さ、端正なマス
 クとカリスマ性...。やはりこいつは『一山ナンボ』の選手ではない
 思いましたな。試合はモンドが蛍光灯をフローの背中にテープで固定
 させて、これをセントーンにて一気に踏み抜いて激勝ですワ。
 あ、あえてここまで触れんかったけど、モンドの持ち味を最大限に引き
 出してやるため終始黒子に徹しながらも、この熱戦に一役も二役も買
 っていたキャッシュ・フロー。勿論アンタにも一票入れときまっせ!!。


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