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King Of The Death Matches 2002 1st Night
(DVD-R*2)
収録時間
disc-1:約1時間53分
disc-2:約58分 |
本作はDVDではなくって、DVD−R。当HPでは既にお馴染みの米国
独立団体映像通販ショップ『SmartMarkVideo』から4枚組で送料別40ド
ルにて発売されている団体公認の代物ですんや。
さて今回ご紹介するのは、イアン・ロットン総帥率いるIWA−MidSouth
が2002年7月12日と13日の両日に渡ってインディアナ州はクラークス
ヴィルってところで開催したデス・マッチ・トーナメント『King Of The Death
Matches 2002』の全容を納めたもの。実はこの映像、以前からVHSテ
ープ版が『SmartMarkVideo』の商品紹介欄に掲載されていたのですが、
2005年の年末に新たにDVD−R版としての発売決定がアナウンス。
VHSテープだと画質も悪いし保管場所にも困るので購入には二の足を
踏んでいたワシですが、近頃のIWA−MidSouthは資金難だと伝えら
れているし、ならばDVD−R売り上げのたとえ3%でもイアン・ロットン総
帥の懐に入ればエエかと、お布施にも似た尊い(苦笑)気持ちで購入を
決意した次第。では早速トーナメントの模様をご紹介いたしますワ。
【トーナメント初日:2002年7月12日】
★★DISC-1★★
@KOTDM 2002 Tournament 1st Round #1
Staple Gun Match :
"Spyder" Nate Webb vs. Chuck E. Smooth
総勢16名の選手が参加している今回のトーナメント。まず初日は予
選8試合が組まれております。で、その予選第1試合にて激突するの
は、“クモ男”ウェブとチャックなんやけど、対戦相手の身体に大型ホチ
キスにて1ドル紙幣を11枚打ち付けた方が勝ちって、実にはちゃめち
ゃなルールでの対戦ですんや。オープニング・マッチからこれでは先が
思いやられますが(苦笑)、当の両選手はマイク合戦やダンス合戦を
披露し、客席を温める事に専念。そしていよいよリング・ベルが鳴ると、
今度は軽量級同士の軽やかなスポット回しと、大型ホチキスによる残
酷スポットを奇妙に同居させた熱戦を展開。互いに10枚づつ相手か
ら1ドル紙幣を大型ホチキスで打ち込まれた両者でしたが、11枚目を
チャック(ゲイっぽい立ち振る舞いがグッド)が狙ったところ、ウェブの後
見人と目されるマッド・マン・ポンドがお馴染みの進入禁止の標識を手
に無法介入。哀れチャック、ウェブにトランクスを脱がされ、色白の生尻
に11枚目の1ドル紙幣をブチこまれて悶絶死ですワ...。
AKOTDM 2002 Tournament 1st Round #2
Barbed Wire Bat Match :
Mad Man Pondo (w/"Spyder" Nate Webb) vs. Adam Gooch
@で無法介入を行ったポンドと対戦するのは、赤いホッペタがプリテ
ィ過ぎるアダム。あれあれ、まだ子供やないの、なんて思わせたので
すが、ポンドのセコンドに付いたウェブによってニット帽を無理やり脱が
されると、その下から現れたのは見事な若禿頭(美味しいネタやなァ)。
さて肝心の試合なんやけど、公認凶器である有刺鉄線バットをリング
上に置き、花道の奥からカウント・ダウンと共に両選手がリング目掛け
て走り込み、互いに有刺鉄線バットを奪い合うって形式。これ、W★IN
Gではスクランブル方式として認知されていたものですな。ただしポン
ドの狙いは、最初っから有刺鉄線バットではなくって進入禁止の標識
であったみたいで、これをアダムに叩き込み、一気に試合のペースを
完全掌握。最後はウェブを介入(前転式のヴァン・ダミネーターwith有
刺鉄線バットは絶品!)させ、パイプ椅子トラップを連続して有効活用
し、殆どワン・サイド・ゲームでアダムを押し切ってしまいよりました。
BKOTDM 2002 Tournament 1st Round #3
Fans Bring The Weapons Match :
Ian Rotten vs. Hugh Rogue
風貌と言い、コスチュームと言い、何処か“1人パブリック・エネミー”
って感じのヒューグが予選第3試合で挑むのは、脳味噌の大半を『暴
力のミューズ』に支配されている(失礼)イアン総帥。こんなイカレ・ポン
チ(ホンマに失礼!)と手合わせするのは堪らんやろけど、それでもヒ
ューグは少しも臆するところなくイアンに戦いを挑み、場外戦において
イアンから大量の画鋲が付けられた玩具のバット攻撃、情け無用のパ
イプ椅子攻撃、その他残酷趣味丸出し(他人様の事をとやかく言えん
けどな、ワシも)の観客達が手渡す凶器を全て顔面で受け切り、最後
はリングの上へと引き上げられてパイプ椅子へのダブル・アーム式DD
Tにて見事に昇天...。これ、結構短時間決着の試合やったけど、攻
めも攻めたり、受けも受けたりの、なかなか内容の濃い一戦やったデ。
CKOTDM 2002 Tournament 1st Round #4
Lumberjack Light Tube Match :
Alister Fear vs. Corporal Robinson
Midsouthの番頭格であるコーポが予選第4試合に登場。アリスタ
ー相手にMidsouth名物とも言える蛍光灯式ランバー・ジャック戦(リ
ングの下に蛍光灯を手にした多数の選手を配置し、対戦相手によって
リング下へ落とされると、寄ってたかって蛍光灯攻撃が食らわさせる)
を志願でっせ。試合は両選手共にルールを最大限に活用し、最後はコ
ーポの十八番である、相手の腕を極めた変形河津落しにてアリスター
が蛍光灯の山へと叩き込まれて憤死。ま、他の有力選手が好発進し
たのを見て、コーポもこんな所でつまづいてはおられないってところや
ろかね。
DIWA-MS Heavyweight Championship Match :
Colt Cabana vs. Chris Hero (w/Nadia Nyce)
本日予定されている8試合の予選も半数を消化し、ちょっとここらで
毛色の変わった試合をお客さんに堪能して貰おうと、Midsouth認定
のヘビー級王者のベルトが懸かった試合がマッチ・メイクされました。
これ、直前の定期興行(多分、2002年6月29日やと思うワ)にてカ
バーナにベルトを奪われたヒーローの雪辱戦って図式みたいでして、
余りに不幸なレフリーの失神スポット(苦笑)を起点に、カバーナの月
面水爆を自爆させたヒーローが、得意のヒーローズ・ウェルカムにて
カバーナをフォール。カバーナに短期間貸しておいたベルトを返して貰
ったみたいです。ま、良くも悪くもクリス・ヒーローらしい、長時間のまっ
たりとした試合でしたワ。
EKOTDM 2002 Tournament 1st Round #5
Fans Bring The Weapons Match :
"Mean" Mitch Page (w/Rollin Hard &
"The Hustler" Carmine DeSpirito
vs. "Cowboy From Hell" Dave Donovan
ここからが予選道中の後半戦。まずはミルウォーキーに活動拠点を
置くMAW【Mid American Wrestling】のオーナー兼悪のマネージャー
であるカーマイン(龍の絵柄の入ったアロハが悪人顔に映えてます)と
パートナーのローリン・ハードを帯同して姿を現したペイジが、Midsou
thには初登場となるらしいドノヴァン(テリー御大やブラッド・ショー直系
のカウ・ボーイ・ギミックがお茶目)を迎え撃った予選の第5試合目。
試合内容は、各種の凶器アイテムに頼るってよりは、大型選手同士の
重々しく男臭い激突を見て貰いましょ、って感じでして、最後は有刺鉄
線ボード&蛍光灯の下敷きになったドノヴァンが息絶えました。
★★DISC-2★★
@KOTDM 2002 Tournament 1st Round #6
Barbed Wire Boards Match :
Necro Butcher vs. Mark Wolf
予選第6試合に登場したのは、我等がネクロ・ブッチャー。ウルフ相
手の、言わばウォーミング・アップ的な試合になるのやろな、なんて事
前にカードを見た時には思っていたワシ。けど何と試合開始早々、バ
ックの取り合いからニール・キックなどと、らしからぬムーヴを披露した
ネクロにデス・マッチの神様がお怒りになったのか、場外戦においてウ
ルフに腕を掴まれ鉄柱に向けて投げられた際、ネクロは左腕を痛めた
(俗に言う、“筋を痛めた”、ってヤツやろね)みたいで、以降三角巾代
わりに、自身の着用するTシャツの右肩口を掴んで、痛めた左腕を固
定させての試合を強いられましたんや。なので、ネクロの売りである自
虐バンプも今夜は不発気味。ブックを遵守するウルフの献身的な態度
に助けられ、なんとか予選を突破した(ってより、与えられた試合を最
後までまっとうした)ネクロなのでした...。
AKOTDM 2002 Tournament 1st Round #7
Texas Death, Barbed Wire Ropes, Salt Match :
Rollin Hard (w/"Mean" Mitch Page)
vs. Dysfunction (w/"The Hustler" Carmine DeSpirito)
MAW【Mid American Wrestling】のオーナー兼悪のマネージャーで
あるカーマインの息の掛かった、いわば身内同士の激突が予選の第
7試合でマッチ・メーク。これはドス黒い陰謀渦巻く内容(苦笑)となる
のではと想像いたしておりましたが、公認凶器が乱舞する、手抜きの
一切ない試合となりましたデ。また、乱戦の中、ディスファンクションの
着用しているTシャツの裾を引っ張り、それをディスファンクションの足
に引っ掛けて、ディスファンクションに“1人リバース式のインディアン・
デス・ロック”を強いたローリン・ハードのトンチ頭には感服や。で、試合
はハードのセコンドに付いたペイジが見え見えの誤爆スポットを披露し
て幕引き。それにしても、試合決着後ハードやカーマインから叱責され
るペイジの情けない姿...。こいつ、実は2000年度のトーナメント覇
者なんでっせ。与えられたネタとは言い、ホンマに辛い役回りやねェ。
あ、本試合には、ハードによる自らの素手に点火してのチョップ攻撃な
んてのも盛り込まれておりましたワ。
BKOTDM 2002 Tournament 1st Round #8
Thumbtack Bats & Barbed Wire Boards Match :
Cash Flo (w/"The Hustler" Carmine DeSpirito)
vs. 2 Tuff Tony
予選第8試合であり、本日のメインでもある本試合で激突するのは、
Midsouthの成長株であるトニーと、MAW【Mid American Wrestling】
の成長株であるフロー。あえてイアンやネクロって大看板を持って来ず
に、団体抗争って図式の下で中堅同士を闘わせる、言わば実験的な
カード編成ってのを感じさせますな。ただし試合中にMAWのオフィシ
ャルTシャツに火を放って、文字通り怪気炎を上げたトニーでしたが、
団体側の狙いに反して試合自体も、それを見守る客席も大炎上!、と
はならなかったのがプロレスって芸の難しいところ。ま、ワシが思うに、
デンジャラスなスポットも多数あったものの、メインの重責を果たすに
は長時間の戦いが必要、と考えたのが間違いの元やったんやないや
ろかな。レフリーの失神スポット(ヒーローによるタイトル戦と、全く同じ
ネタ構成)がフィニッシュに帰結しないどころか、“滑って”は公認凶器
でボコ、“滑って”は公認凶器でボコ、が延々繰り返されたフィニッシュ
前数分の段取りの悪さは特筆ものやったワ...。とりあえずトニーが
試合を制したのですが、身を削って奮闘した両選手には申し訳ないけ
ど、ロッカー・ルームに戻ったら2人で反省会を開かないとアカンよ。 |
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