Queens, NY - Elk's Lodge
 1998-8-20
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間20分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
09年10月期に発売された7タイトルの内の1タイトル。ニュー・ヨークは
クィーンズのエルクス・ロッジ(ここがまたエエ感じの小屋なんや)にて、
1998年8月20日に開催された定期興行の模様を収録したものです。

@タミー嬢のお出まし!
  満場の『オッパイ見せろ!』チャントを浴び、リング上に現れ出たの
 はクリス・キャンディードと、その細君タミー嬢。と、ここにキャンディー
 ドと2人して保持していたタッグ王座から滑り落ち(6月27日のECW
 アリーナでの定期興行)、相方キャンディードとの一騎討ちに敗れ(8
 月2日放送のPPV『Heatwave 1998』)、目下全くエエとこなしって状態
 にあるランス・ストームまでが絡み...。
AJerry Lynn vs. Mikey Whipwreck
  地元びいきの声援を背に、ジェリー・リンに向かって行ったマイキー。
 ま、ここはマイキーの顔でも立ててやろうかとリンも思ったらしく、試合
 は淡々(いや、ダラダラと)と進みました。あ、さすがに顔は立ててやっ
 ても、勝ち星まで譲る気持ちはリンにもなかったか、マイキー必殺の
 雪崩式顎砕きこそ喰らってやったものの、それで伸びた(って設定の)
 リンが覆い被さり、何と技を仕掛けた側のマイキーに3カウントが入る
 事に。ウーン、これはちょっと複雑過ぎるフィニッシュでしたな
BSpike Dudley vs. Sal E. Graziano
  IWCCW【International World Class Championship Wrestling】なる団
 体のスーパー・ヘビー級王者なんて、なんともインチキ臭い肩書き(苦
 笑)を引っ下げて今宵ECWアリーナに初登場となったのは、後にFBI
 (純血イタリア人)ギミックにも編入される事となる巨漢のグラジアーノ。
 “巨漢殺し”のスペシャリストであるスパイクの十八番のアシッド・ドロッ
 プを喰らい、お客の望み通り見事に秒殺されとりまっせ。
 【追記】IWCCWですが、ヘビー級ならドリー・ファンク・ジュニアらそれ
 なりの顔触れが歴代王者に名を連ねておりますが、スーパー・ヘビー
 級なんてクラスがホンマにあったのかも疑問。あ、ホンマに、なんて字
 句はプロレスを語るには野暮ですな。ごめん、反省いたします。
CThe Sandman vs.
  Tracey Smothers (w/Little Guido & Tommy Rich)
  揃いのFBI(純血イタリア人)Tシャツで勇ましく(苦笑)お出ましのスマ
 ザーズらに、メタリカの『エンター・サンドマン』をフル・コーラス使って場
 内をくまなく練り歩くサンドマン。これ、ある意味“客イジリ”の達人であ
 るとも言える4名の芸心をタップリと堪能して下さいってカードですな。
 あ、グイドー&リッチの介入を余裕で迎撃し、曲者スマザーズを葬り去
 ったサンドマンでしたが、ここにジェイソンを従えたジャスティン・クレデ
 ィブルが無法乱入を仕掛けて...。
 【追記】9月19日のECWアリーナでの定期興行において、トミー・ドリ
 ーマーからサンドマンの離脱が発表されるんです。ま、そんなこんなも
 下地にあって、ジャスティンがサンドマンから“竹刀”ってネタを強引に
 かっさらって行くんでしょうな...。
DMasato Tanaka vs. Balls Mahoney
  清々しい握手で始まったのは、タナカとマホーニーの一騎討ち。多分
 タナカの好敵手であるマイク・オーサムの都合が今宵は付かず、それ
 ならばとマホーニーが代役を買って出てくれたんやと思います。エッ、
 試合の内容ですか?。それは勿論、待ってましたのパイプ椅子を使っ
 ての全力のド突き合い。ぶっちゃけ、ド突き芸でタナカが大ブレークす
 るのに、このマホーニーの尽力ってのも忘れてはアカンと思いまっせ。
Eお客煽りの常套手段ですな
  ECWの定期放送番組『Hardcore TV』のオープニングのシューティン
 グをすべく、ジョーイ・スタイルスがリング上へ。で、今宵のゲストはタズ
 に何度も腕を右極められた挙句、すっかりギプス姿が板に付いたシェ
 ーン・ダグラス大先生。右腕は動かなくとも、口撃の方は今宵も万全で
 して、自身の故郷ピッツバーグを引き合いに、ニュー・ヨークにケチを
 付けて見事にお客のヒートを引き出しましたワ。よ、名人芸ですな。
FChris Chetti vs. Justin Credible (w/Jason & Chastity)
  リング・ベルが鳴る前からジャスティンを小馬鹿にし、罵るチャントが
 響きますが、まァこれもヒールの役回りであるジャスティンならある意味
 名誉な事。そやけどいざ試合となったら、いきなり膠着状態が続き、さ
 っきまであれだけチャントを繰り出していたお客達が実につまらなそう。
 これではアカンと、早速ジェイソンが試合に介入してみるものの、これ
 さえ焼け石に水。大向こうからの冷やかしの野次は一向に止まず、
 こらがワシの芸の限界と、ジャスティンは実にアッサリとチェッティをフ
 ォールしてしまいましたとさ...
 【追記】上にも記しましたが、離脱を目前にしていたサンドマン。もうC
 の仕返しや、なんて乱入するつもりもなかったみたいですな...。
GTommy Dreamer (w/Blue Meanie & Super Nova)
 vs. Jack Victory (w/Lance Wright & Danny Doring & ?)
  「ニュー・ジャックでも連れて来いや!」と、親分が居ないのを承知で
 ドリーマーに難癖を付けるランス・ライト。で、それならとドリーマーがセ
 コンドに呼び込んだのが、ミーニー&ノヴァ...(苦笑)。あ、そんな前
 段があってのドリーマーとヴィクトリーの一騎討ちですが、序盤からガ
 ンガンと場外戦が繰り広げられ、最後はランス・ライトのギター・ショット
 (欠場したニュー・ジャック親分へのオマージュか?)を楽々切り返した
 ドリーマーがキッチリと締めております。
HTag Team 3Way Dance :
 ECW World Tag Team Championship :
 Sabu & Rob Van Dam (w/Bill Alfonso)
 vs. The Dudley Boys (Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley)
 (w/Joel Gertner & Sign Guy Dudley)
 vs. Bam Bam Bigelow & Chris Candido
 (w/Shane Douglas & Francine)
  ダッドリーズの十八番の客イジリに、待ってましたと“マッド・ハウス”
 (当小屋の通称)の客も呼応し、場内は一気にヒート・アップ。で、ババ
 とサブゥが組み合った途端、ディープ・パープルの『パーフェクト・ストレ
 ンジャー』を重厚に鳴らし、子飼いのバン・バン・ビガロとクリス・キャン
 ディードを引き連れたシェーン・ダグラス大先生がお出まし。8月15日
 のパッファロー大会同様、この試合にビガロとキャンディードも参加さ
 せんかいと、余りに強引過ぎる政治力を発揮や。ウーン、相変わらず
 あの小沢“豪腕”一郎も真っ青の強引さですな...。
 【追記】って事で始まったタッグ式の3WAYダンスですが、ダグラス大
 先生のやり口が気に入らないと、パッファロー大会同様に試合の途中
 にはタズまでが姿を見せ、“マッド・ハウス”は混沌の極みへと叩き込ま
 れてしまうんですワ...。
 【追記−A】タズとサブゥ&RVDですが、共通の敵であるトリプル・ス
 レット(ダグラス&ビガロ&キャンディード)を成敗すべく、9月19日の
 ECWアリーナでの定期興行において、ニュー・トリプル・スレットを結
 成するんですワ。ま、これはそこに至るまでの、大いなる前振りの一
 部と理解いただけたら良いかと思います。
 【オマケ】ネット上の記録を見ると、この翌日のニュー・ヨークはミッド・
 ハドソン大会でも同じ顔触れによる3WAYが行われておりますが、や
 っぱりダグラス大先生が“豪腕”を発揮し、タズが異を唱えたんでしょう
 かね...(苦笑)。


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