Blackwood, NJ - CYO Center
 1997-12-27
 (DVD-R*2)
 収録時間
 disc-1:約1時間20分
 disc-2:約1時間45分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
09年6月期に発売された10タイトルの内の1タイトル。ニュー・ジャージ
ー州はブラックウッドにあるCYOセンターってところで1997年12月27
日に開催された定期興行の模様を収録したものですんや。

★★Disc-1★★

@The Great Sasuke vs. Tiger Mask
  前夜のクィーンズでの定期興行に引き続きオープニング・カードとし
 て組まれたのが、サスケとタイガーマスクとの一騎討ち(当然裁くのは
 特別レフェリーのテッド田辺)。さてさて両雄の登場に客席からは“岩
 手”チャントが掛かり、おォ何てアメリカのプロレス・ファンどもは博識
 なんやと驚いた道頓堀さんでしたが、これはよくよく聞くと“USA”チャ
 ントの間違い...(苦笑)。試合は地味なグラウンド戦を序盤に配し、
 そこから空中戦&大技中心のムーヴへと徐々にシフト・アップして行
 く展開で、途中ジャスティン&ジェイソンが現れてサスケにケチを付け
 るところや、最後はサスケに凱歌が上がるところなど、こう言ってはな
 んやけど、前夜のクィーンズでの内容とほぼ同じでした。
AAdam Flash vs. Paul Diamond (w/Chastity)
  前夜のクィーンズでの定期興行にて、WWF派閥のコーディネーター
 であるランス・ライトから非情のクビ宣言を受けたダイアモンド。それで
 も一向に凹むところなく、今夜はこうしてアダム・フラッシュ(後にCZW
 の常連に)に胸を貸してやっておりまっせ。しかも2人の息が合わず、
 無様なミス・ムーヴを連発しては、その度に客席から“You Fuck Up !!”
 と野次られ、それでもアダム・フラッシュの見せ場も少しは考えてやる。
 ウーン、こやつってホンマは悪い人ではないのかも...?。
BDoug Furnas & Phil Lafon vs. Chris Chetti & Jerry Lynn
  憎々しげにWWF社旗を掲げるカンナム超特急に相対するは、昨夜
 の白熱の一騎討ちで師弟関係が生まれた(?)リンとチェッティ。リング
 上から客席に向けて“ECW”チャントを仕掛けるなど、軍団抗争を盛り
 上げんと(いや、便乗せんと?)懸命や。あ、試合の方ですが、カンナ
 ム側の姑息なタッチ・ワークに、折角のリンのフォールをレフェリーが
 見逃すなどと、ECWファンにはストレスの溜まる展開で、最後もチェッ
 ティがカンナム側の豪快な投げっ放しジャーマンに轟沈し...。
CJustin Credible (w/Jason & Nicole Bass)
 vs. Bill Wiles (w/The Blue Meanie & Super Nova)
  “地球上で一番セクシーなオトコ”を自認するジェイソンと、“地球上
 で一番セクシーなオンナ”、とそのジェイソンがとことん惚れ込むニコ
 ル・バス嬢が、衆人の目など気にせず暫し2人で“愛の世界”に浸り
 入った(気持ち悪いなァ...)のは試合前。ま、ここまではネタなんや
 からワシも許してやろ(実際、面白いし)。そやけど、ド素人のニコル
 にビルへのパワー・ボムをやらせ、それが力足らずとなって、ビルが
 頭のテッペンからリングに落ち(首が変な方向に曲がっていたデ)負
 傷してしまう、なんてのは最低でっせ。ノヴァが代役を買って出て、再
 度ニコルのパワー・ボム⇒ジャスティンの変形パイルと喰らって瞬殺
 されとったけど、さっきもビル相手に“これ”がやりたかったんやろな。
 でもニコルはウエート・トレとステロイドで一見見事にパンプ・アップし
 てても、重量級のビルを差し上げる地力など全くない事くらいは分か
 っていたんやないの?。これは関係者に猛省いただきたいな。
D場面は変わって...
  前夜のクィーンズでの定期興行にて、FBI(純血イタリア人軍)やア
 クセル&マホーニーを相手に、見事3WAYダンス方式の試合でタッ
 グ王座を守り抜いたキャンディード&ストームが、フランシーン嬢を引
 き連れてリング・イン。そやけどどうもキャンディードは前夜の試合で
 左手を負傷したらしく、大きなギプスで左腕をガッチリ固定してのお出
 まし。あれあれ、前夜の試合ってそんなにハードやったの?。  
EAl Snow (w/Head) vs.
 Lance Storm (w/Chris Candido & Francine)
  ECW正規軍への正式参入について、まだタズからはお墨付きが出
 ていない、ちょっと不安定な立ち位置のアル・スノーが、相方キャンデ
 ィードの負傷で一人ぼっちとなってしまったストームと一騎討ち。リング
 下からセコな介入を行うキャンディードに、それならこちらもと、アルも
 相棒のヘッド(マネキンの生首)を振り上げて...。
 
★★Disc-2★★

@Tommy Dreamer (w/Beulah) & Balls Mahoney & Axl Rotten
 vs. The FBI (Little Guido & Tracey Smothers & Tommy Rich)
  長年のライバルであったレイヴェン、ジェリー・“キングさん”・ローラ
 ー率いるUSWA軍、そこから派生したWWF派閥、シェーン・ダグラス
 が統治する悪辣ユニットの“トリプル・スレット”と、97年のドリーマーは
 本丸ECW城を守るため、正に血みどろの激闘に明け暮れました。で、
 そんな97年を締めくくるべく、今宵ドリーマーが戦うのはFBI(純血イタ
 リア人軍)。あれあれ、誰でっか。FBIでは役不足やないんか、なんて
 事をおっしゃっているのは?。そんな事はおまへんデ。グイドーやスマ
 ザーズは腕利きの職人で、加えて今宵は後見人のトミー・“野生の炎”
 ・リッチまでやる気満々でスタンバイしている。その上、念のために
 WF派閥へと寝返ったピットブルズまで投入して来よるんやから...。
AECW World Television Championship :
 Taz vs. Sabu (w/Bill Alfonso)
  昨夜のニュー・ヨークはクィーンズでの定期興行で行われた軍団抗
 争でも、ECW正規軍(ドリーマー、サンドマン、アル・スノー、タズ)、W
 WF派閥(サブゥ、RVD、カンナム超特急)の一員として非常に激しく
 やり合っていたタズとサブゥ。思えばこの年の4月13日、団体初とな
 ったPPV『Barely Legal』における最大の売り物だったのは、この両者
 による“世紀の遺恨戦”。そうか、あれこれ実りの多かった97年の最
 後に、もう一度この両者の一騎討ちをディスプレイしたかったやね
 あ、肝心の試合内容ですが、ちょっと雑な感じもする場外戦こそあっ
 たものの、力の入った30分ドロー。勿論悪いわけなどおまへんワ。
BThe Dudley Boys (Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley)
 (w/Big Dick Dudley & Joel Gertner & Sign Guy Dudley)
 vs. New Jack & Spike Dudley
  試合時間より長い、試合前のダッドリーズによる客イジリ。ダットリー
 ズ十八番の3Dによりアッサリと黒星を献上したニュー・ジャック親分。
 試合決着後におっとり刀で駆け付けたローナス。ダッドリーズと親分
 &スパイクの激突は、なるほど激しい内容ではありましたが、前夜の
 クィーンズでの定期興行での試合とほぼ同じ内容でもありました。
CThe Sandman vs. Rob Van Dam (w/Bill Alfonso)
  ECW正規軍の副長サンドマンと、WWF派閥のRVDの一騎討ち。9
 7年のECWラスト・マッチがこれですワ。注目の試合はサンドマンが守
 護神の竹刀をブンブンと振り回し、RVDが変幻自在のキックとパンチ
 で応戦するって形で始まり、中盤にはサンドマンが控え室から大型の
 梯子を持ち込み...。けど終盤、タズとの30分ドローだけでは飽き足
 らなかったのか、突如サブゥが試合に介入。しかしRVDを援護するど
 ころか、2度もRVDを誤爆してしまい、これで調子が狂ってしまったの
 やろね、RVD自身も痛恨の自爆を演じてしまって...。


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