Rostraver, PA - Ice Garden
 1997-10-10
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間31分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
09年6月期に発売された10タイトルの内の1タイトル。ペンシルベニア
州はロストラバーにあるアイス・ガーデンってところで、1997年10月1
0日に開催された定期興行の模様を収録したものです。

@哀悼、“ルース・キャノン”
  興行に先立ち、1997年10月5日に正にニック・ネームのごとく呆気
 なくあの世へと召されてしまったブライアン“ルース・キャノン”ピルマン
 追悼の10カウントが。今更ここでピルマンのECW時代の所業を書き
 連ねても空しいだけやけど、もしもここをご覧になられてピルマンってレ
 スラーに興味を持たれたのなら、是非他のDVDレビューに掲載した彼
 の生き様ってのを確認して欲しいな。
ASpike Dudley vs. Roadkill
  小兵のスパイクにパンチ主体のラフ攻撃でガンガン攻め入るロード
 キル。けどどうもお客さんのハートが掴めない様子で、試合の中盤に
 はスパイク共々“血を見せてくれや!”チャントを浴びてしまう羽目に。
 最後はマホーニーの空爆を寸でのところで回避したスパイクが電光石
 火の逆さ押さえ込みを放ち...。
BMikey Whipwreck vs. Paul Diamond (w/Chastity)
  定石通りチャスティティ嬢を使って客をイジり、定石通りチャスティテ
 ィ嬢を試合に介入させ、定石通りレフェリーのブラインドを突いてセコ
 な反則を行い、定石通りチャスティティ嬢の誤爆を喰らって敗退する。
 ウーン、何とも定石通りのレスラーですな、ポール・ダイヤモンドさんっ
 てお人は...
CAl Snow vs. Lou Marconi
  試合の中盤、足を痛めたと嘘をついてレフェリーをまんまと騙したア
 ル・スノー。お、これでズル勝ちを収めるつもりやな、なんて思ったので
 すが、これがそうではなく、ここからダラダラと長くくどい、メリハリに欠
 けた展開に突入...。客席からは“面白くないなァ”チャントも発生す
 るものの、アルは全く意に介さず...。
DJustin Credible (w/Jason) vs. Chris Chetti
  Cに引き続き、これも冒頭から“面白くないなァ”チャントを喰らわさ
 れた凡戦。チェッティの見せ場もそれなりに作ってやり、最後はジャテ
 ィンが十八番の変形パイルを繰り出しての幕引き。結構短時間の試
 合でしたが、まぁジャスティンとチェッティならここらが限界かもね。 
EECW World Tag Team Championship :
 The Gangstanators (New Jack & Kronus)
 The Dudleys (Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley)
 (w/Big Dick Dudley & Joel Gertner)
  ニュー・ジャック親分とクローナス(ギャングスタネーターズ)が保持す
 るタッグ王座にダッドリーズが挑戦するって図式の試合。まずは先にリ
 ングに上がったダッドリーズ側が、得意のマイク芸を繰り広げるんやけ
 ど、これがまた異様にくどくて長く...(正確に計った訳やないけど、多
 分10分以上は楽々あったような)。で、「お前等、もうエエ加減にしとけ
 や!」と凶器で満載のゴミ箱を抱えた親分&クローナスがお出まし。
 【追記】例によって例の如く凶器乱舞(not狂喜乱舞)の本試合、最後は
 親分がババを足四の字固めに捕らえ、そこにクローナスが必殺の45
 0スプラッシュを放って...。ウーン、それにしても親分の足四の字固
 めなんて、少なくともワシは初めて見たデ。これって結構レアな映像な
 んやないやろか。  
FThe FBI (Little Guido & Tracey Smothers)
 (w/Tommy Rich) vs. Axl Rotten & Balls Mahoney
  乱戦(not乱闘)の中、4選手に交錯されて不幸にも失神してしまった
 正規レフェリー。すると、これは千載一遇の好機到来と、トミー・“野生
 の炎”・リッチが状況判断を行い、自軍(FBI:純血イタリア人軍)の鼻
 薬を効かせたサブ・レフェリーを投入...。ウーン、意図せぬ敗戦(苦
 笑)に怒ったアクセル&マホーニーから強烈なお仕置きを受けたサブ
 ・レフェリーは悲惨やったけど、よく練られた小芝居でしたな。満足!
G暗転、ドリーマーの欠場アナウンス...
  左足を負傷しているトミー・ドリーマーの欠場をアナウンサー氏が客
 席に伝えていると、そこに当のドリーマーがお出まし。どうやら無理や
 り欠場扱いとされたのが気に入らないらしく、アナウンサー氏にDDT
 を放つなどと大暴れや。するとここにWWF派閥の“カンナム特急”⇒
 タズ、⇒アル・スノー⇒サブゥ&RVDが順次絡み始め、これが最後に
 は控え室に居た大多数のレスラー達が必死になって止めなければな
 らない程の大乱闘に発展してしまい...。
HShane Douglas (w/Ric Rude & Francine)
 & Bam Bam Bigelow vs. Sabu & RVD (w/Bill Alfonso)
  実はこの6日後、97年10月16日のニュー・ヨークはクィーンズでの
 定期興行において、これまで極悪ユニット“トリプル・スレット”ではダグ
 ラスの用心棒的ポジションにドカンと座り、悪党のダグラスをずっと支
 え続けて来たはずの“イレズミ獣”バン・バン・ビガロが、突如ダグラス
 に反旗を翻し、何とダグラスの腰から世界王者の証であるベルトを引
 っ剥がしてしまう、なんて事件が起こるんです。なのでこの試合辺りで
 ダグラスとビガロの間に何か“亀裂”でも入るのでは、なんて注目しつ
 つの観戦となったのやけど、ダグラスの放った力の入ったベリー・トゥ
 ・ベリー・スープレックスでRVDが轟沈される幕引きや、2人してハイ・
 タッチを交わして笑顔で控え室へと戻るダグラス&ビガロの様子を見
 ていると、両者には僅かの綻びさえも見当たらず...。ウーン、ここ
 から10月16日までの6日間でダグラスとビガロに一体何が起こった
 のやろかね...。
 【追記】確かにダグラスとビガロには綻びなどは見当たりまへんでした
 が、試合前にリック・ルードが現れてあれこれとアピールを行い(ごめ
 んね、全く聞き取れなかったです)、最終的にフランシーン嬢を控え室
 に連れ帰ってしまう、なんて一幕がありましたんや。で、その時のダグ
 ラスの表情が微妙で...。ウーン、リック・ルードがダグラスに対して
 “腹に一物”持っているのは確かで、クィーンズでのビガロの戴冠にも
 大きく関わっているから、ワシが聞き取れなかったこのマイク・アピー
 ルに何か重要なヒントでも隠されている感じも...。


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