ECW Year in Review 1996 Vol. 1
 (DVD-R*2) 
 収録時間
 disc-1:約1時間50分
 disc-2:約1時間57分
 ECW存命時に地方でのドサ巡業を含め、その興行の大半をビデオ
収録したと伝えられる、米国のプロレス・グッズ屋『Rf-Video』をご存知
か。その『Rf-Video』が2005年初頭より過去の貴重映像を順次DVD
−R化し、怒涛のリリース・ラッシュでワシらECWマニアの懐を直撃し
ているんや。さてさて今回皆様にご紹介するのは、1996年のECWマ
ット上における名場面や各種アングルの起承転結を手堅く纏めた『Ye
ar in Review』シリーズの中の1タイトル(1996年の上期分)。では、本
DVD−Rをテキストに、策士ポール・Eと名優&迷優が織り成した夢舞
台を今一度振り返ってみましょ。

【注意】最近は一部で姑息にもデジタル・リマスタリングなる売り文句を
使う『Rf-Video』ですが、無論彼等にはそんな高額な編集機材を買う銭
も、コツコツと過去の映像をリマスタリングするような手間隙も絶対にお
まへん。ま、元ネタとなっているのが当時の市販ビデオやTV放送なの
で、そこそこ映像自体は綺麗。それでも過剰な期待はなされず、あくま
でも海賊商品だと割り切ってご購入される事をお勧めいたしますワ。

★★Disc-1★★

@タズ、今夜も大暴れの予感?
 "House Party 1996"
 1996-01-05 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  客席には『タズはアルフォンソの男娼や!』『フォンジー(アルフォ
 ンソ)に死を!』なんて笑えんサイン・ボードも見える中、タズとアルフ
 ォンソがスタイルスによる前口上をブチ壊しにリングへ。で、ここにE
 CWのオーナーであられるタッド・ゴードン氏が現われ、アルフォンソ
 相手に男同士のキャット・ファイト。まあまあ、皆さん落ち着きなさいっ
 て紛争処理係の911や有象無象の選手たちもやって来て、瞬く間に
 リング上は大賑わいでっせ。結局、最後までしつこくリングに残ってい
 た『ザ・プエルトリコ人』、エル・プエルトリケーニョ(←サブゥに憧れて
 いるそうな)にタズの強烈なスープレックスが火を噴くいて...。プエ
 ルトリケーニョ、憧れのサブゥがタズとの直接対決を避け続けている
 ものやから、とんだとばっちりを受けてしまいましたな。
A911 & Rey Misterio, Jr. vs. The Eliminators
 "House Party 1996"
 1996-01-05 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  混乱の続くリング上に紛争処理係の911が再度現れ任務を続行し
 ようとするんやけど、タズ派のイリミネーターズがやって来て“完全殺
 戮”にて911を抹殺。ここでやっとミステリオも現れ、花道へ向けた月
 面水爆などを繰り出し奮闘。最後は巨漢911の肩を肩を踏み台にし
 てミステリオのウラ・カンが大爆発(って程やないけど)。当夜の緒戦を
 小兵&巨漢のデコボコ・コンビが飾ってまっせ。あ、試合後はフランシ
 ーン嬢が獰猛なる飼い犬ピット・ブルズを引き連れて乱入するんです
 が、これまたイリミネーターズの“完全殺戮”によってアッサリと撃沈さ
 れとります。
BBuh Buh Ray Dudley vs. Jimmy Del Ray
 "House Party 1996"
 1996-01-05 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  日本では『青い目の大仁田厚』、SMWではヘブンリー・ボディーズ
 の片割れとして名を馳せたジミーと、泡沫兄弟まで一族総出で現れた
 ババ・レイとの一騎討ち。試合前にはババの持ちネタであった『ドモリ
 ・ギミック』も見れますが、映像は無残にも二回の編集によるカットが
 あり。ま、この試合はジミーにより試合後に呼び込まれるダグラス先
 生(折角WWFに栄転したのに、皆に嫌われ古巣に出戻り)のために
 あるようなもので、ババには申し訳ないけど、お呼びじゃなかったって
 とこみたいですな。
Cミステリオのプロモ...
  なんやけど、ここに泡沫ダッドリーの1人、ダンス・ウィズ・ダッドーが
 一枚加わって...。
Dビューラ嬢の「アタシ、妊娠しちゃったの!」
 "House Party 1996"
 1996-01-05 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  レイヴェンの彼女であったビューラ嬢が、レイヴェン一家のリチャー
 ズ&ミーニーとリングへ。で、まずは前年末の興行において仲良しに
 なったミッシー姉さんとのエロ体験(?)をリチャーズが得意顔で話す
 んですが、どうもビューラ嬢の顔は曇りがち。リチャーズが「どないした
 んや、何か今日は乗りが悪いなァ」ってビューラ嬢に近づくと、ビュー
 ラ嬢は意を決したように堂々と爆弾妊娠宣言!。「エッ、俺の子?」と
 リチャーズがナイスなボケをかます暇もなく、レイヴェンがリングに現
 れ、「あれだけ避妊には注意しろって言ったやろ!」って詰め寄ると、
 あろうことかビューラ嬢はお腹の子の種の持ち主を、レイヴェンとは
 犬猿の仲であるトミー・ドリーマーだと激白。あァ泥沼の人生劇場、こ
 れからどうなる...。
EECW World Tag Team Championship :
 Cactus Jack & Mikey Whipwreck vs.
 Shane Douglas & Tommy Dreamer
 1996-01-27 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  当時、WWF(現WWE)への栄転が噂されていたのカクタス・ジャッ
 クがお手製のWWF’NFと書かれたTシャツを着用し、不肖の弟子で
 あるマイキーを伴ってダグラス&ドリーマーを相手にタッグ王座の防
 衛戦に出陣。ま、試合内容云々より、ここはBでも触れたようにWW
 Fから追い出されたダグラスを相手に、ってところがミソ。ちなみにレ
 イヴェンのドリーマーへの襲撃なんて場面をはさみ、最後はカクタス
 (=栄転直前)がダグラス(=左遷直後)をフォールしてのタイトル防
 衛で幕となっております。
FECW World Heavyweight Championship :
 Sandman (w/Woman) vs.
 Raven (w/Stevie Richards & The Blue Meanie)
 1996-01-27 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  サンドマンの保持する世界王座へ挑んだのはレイヴェン。試合は
 Eのお返しだとばかり突如ドリーマーがレイヴェンに襲い掛かり、し
 かも追って今度はカクタスがサンドマンを付け狙って乱入。これでリ
 ングの上は一気に混迷度が増し始めます。そう、このカオス状態こ
 そが、レイヴェンの最も得意とする“土俵”。パイプ椅子へのDDTを
 サンドマンに放ち、レイヴェンが初の世界王座を獲得いたしました。
Gサンドマンとマイキーのプロモ
  多分Eの試合直後の収録なんでしょうな、カクタスがマイキーに対
 して、「MSGへ行ってスモーキン・ガンズをシバいてやろうや!」なん
 てけしかけております。あ、MSGとはWWF(現WWE)の本丸会場
 で、スモーキン・ガンズとは当時のWWFの人気タッグ・チームの事
 ですワ。ただ、誘われたマイキーの反応はイマイチで...。
 【追記】あ、もしかしたらHの試合前の収録であるのかも...。
HECW World Tag Team Championship :
 The Eliminators (Perry Saturn & John Kronus)
 vs. Cactus Jack (w/Raven) & Mikey Whipwreck
 "Big Apple Blizzard Blast"
 1996-02-03 Queens, NY - Lost Batallion Hall
  当時、WWF(現WWE)への栄転が噂されていたカクタス・ジャッ
 ク。いくらWWF’NFと書かれたお手製のTシャツを着て現れようが、
 客席からは“お前なんか叩き売りじゃ”チャントが浴びせられ、共に
 タッグのベルトを保持しているマイキーに対しても【Mikey If Titan C
 alls Please Go !】(TitanとはWWFの事で、直訳するならば、お前も
 WWFに呼ばれているのなら、どうぞ出て行って!ってとこやろか)
 とのサイン・ボードが上がり...。尚、試合の方ですがマイキーが
 イリミネーターズ必殺の“完全殺戮”を浴びてジ・エンド。これで腰か
 らタッグのベルトがなくなったカクタス、マイキーをド突き回し、ちゃく
 ちゃくと“旅立ち”の準備を進めているってところでしょうか。
 あ、晴れて新たなタッグ王者コンビとなったイリミネーターズにピット
 ブルズ&フランシーン嬢が仕掛け、ブッといチェーンを使ってポーゴ
 様顔負けの絞首刑スポットを強行。フランシーン嬢が首にコルセット
 を付けているところを見ると、過去にイリミネーターズから受けた暴
 行に対しての仕返しみたいですワ。
I“鎖を解かれた砲弾”、ECWへ!
 "Cyberslam 1996"
 1996-02-17 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  ジョーイ・スタイルスによる前口上中、突然会場の照明が消えるハ
 プニング。そして僅かの時間の後に会場内に照明が戻ると、リング
 上には本興行の僅か6日前に開催されたWCWのPPV『Superbraw
 l VI』において当時のWCWのブッカー(ブック様やないデ)ケビン・サ
 リバンとの“アンタを尊敬しますって言わされたら負け”ルールによる
 ストラップ戦を行い、生放送中であるにも関わらず「アンタを尊敬する
 デ、ブッカーさん!」って業界隠語を使って暴言を吐き、そのままWC
 Wを解雇されたばかりのブライアン・ピルマンの姿が!。いやー、こ
 れは実にクールな場面ですワ。そして“鎖を解かれた砲弾”のあだ名
 通りピルマンは己を解雇したビショフを罵りまくって、会場の客相手に
 「お前らなんか所詮はSMART−MARKや!」と挑発。最後はリング
 上でオシッコをしようとGパンのファスナーに手を掛けたところにポー
 ル・E、タッド・ゴードン、ダグラス先生ら団体首脳陣が飛び出し、やっ
 との思いで警備員がピルマンを取り押さえよりました。ま、当然これら
 は所謂アングルなのでしょうが、それを半分狂った(失礼)ピルマンが
 演ずるんやから、脚本家のポール・Eも団体首脳陣らもさぞ冷や冷や
 したことやと思いますワ。あ、この前後の出来事は田中正志氏著の
 【開戦プロレス・シュート宣言】に詳しく、またこの後日談(これがまた
 またとんでもない代物なんです)が『Hardcore History』ってDVDに収
 録されており、ワシの拙くも入魂(←自分で言うなよ)のレビューも既
 にHPにアップ済。良かったら一度チェックして下さいな。
Jドリーマーの“伝家の宝刀”が...
 "Cyberslam 1996"
 1996-02-17 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  負傷欠場中のドリーマーがビューラ嬢を伴ってお客に挨拶をしてい
 ると、抗争相手のレイヴェン一家がゾロゾロと登場。しかも銭で一家
 に雇われたブルース兄弟までが現われ、寄ってたかってドリーマーを
 総攻撃。最後は鉄柱を悪用し、ドリーマーの下半身に鎮座される“伝
 家の宝刀”を徹底粉砕でっせ。これ、Dに対するレイヴェン一家の非
 情の報復やと思われます。
Kレイヴェン一家のプロモ
  頼りになるブルース兄弟を両サイドに配置したレイヴェン。その前
 では“ニセ松田聖子”ことカモナ・ワナ・レイヤ嬢がこちらに背中を向
 け、上着を脱いで上半身素っ裸に...。
LShane Douglas vs. Cactus Jack
 "Cyberslam 1996"
 1996-02-17 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  WWF(現WWE)栄転を目前に控えたカクタスによる、レスリング
 道場の同期生であるらしいダグラス先生とのシングル・マッチ。試合
 開始早々ダグラスがカクタスのスーツを引き破ると、カクタスお手製
 と思われるビショフの顔が描かれたTシャツが下から現われ、これを
 目ざとく発見した客席は大受けや。こんなネタ、ホンマ誰が考えるん
 やろね。以降、序盤のダグラスによる椅子悪用の踵砕きをしのいだ
 カクタスが、中盤は鬼神のド迫力でダグラスへ逆襲。実況のスタイル
 スも、「あの恐ろしいカクタスが戻って来た!」と絶叫です。そして終
 盤はダグラスの持ち出した手錠により後手に拘束されたカクタスへ、
 ダグラスが非情の椅子攻撃。椅子攻撃も昨今珍しくはないんやけど、
 これは実に殺伐としたもので、ワシも思わず唸ってしまいましたワ。
 99年のWWFのPPV『Royal Rumble 1999』においてロック様とカク
 タス(当時はマンカインドを名乗ってました)が『アイ・クイット』戦で壮
 絶に火花を散らすんですが、あの試合の原型をこれに見られる方も
 居るんやないやろかなァ。最後、試合はカクタスの不肖の弟子である
 マイキー君が現われ、カクタスを助けるのかと思わせてカクタスの頭
 部へ惜別の椅子攻撃一発。カクタス、幸せそうな笑顔(?)を浮かべ
 てリング上で失神大往生でした...。
 【感想】カクタスとダグラス、ともに米国を代表するインテリ・レスラー
 ですが、この試合移行の両者の境遇って実にハッキリと白黒が付い
 てしもたね。ウーン、何が2人をああまで分けてしもたんやろ。カクタ
 スの文才と商魂(失礼)やろか...。
 【追記】ちなみにカクタスのECWでのラスト・マッチは3月9日のEC
 Wアリーナでの『Big Ass Extreme Bash 2nd Night』。マイキー君を相
 手に華々しく挙行されとります(なんで本DVD−Rには未収録なんで
 しょうかね...)。
MJuventud Guerrera vs. Rey Misterio, Jr.
 "Big Ass Extreme Bash 2nd Night"
 1996-03-09 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  前夜のニュー・ヨークはクィーンズ大会同様、今夜も3本勝負で行
 われたフベントゥとミステリオ・ジュニア(現ミステリオ)の一騎討ち
 今夜は狭いリングでは戦い飽きたと、ECWアリーナから飛び出し、
 “路上ルチャ・リブレ”まで敢行ですワ。ウーン、約半年を費やしてポ
 ール・Eが熱心にプロデュースし続けて来た“エクストリーム・ルチャ・
 リブレ”の最終形がこれってとこでしょうか。とりあえずお客の沸き様
 が尋常やないし、ミステリオらがどうして米国でオーバー(人気が出
 た)したのかが手に取る様に分かる内容。某WWEでこじんまりとま
 とまってしもた今のミステリオしか知らない方にはショックやと思いま
 すな。
Nよっ、この色男!
 "Big Ass Extreme Bash 2nd Night"
 1996-03-09 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  今夜も超満員のお客を飲み込んだECWアリーナ。まずは私服姿
 でギャングスターズの面々がリングに上がったところ、いきなり黒人
 のお姉ちゃんがリングに駆け上がってニュー・ジャック親分に抱き付
 くなんてハプニングが発生!。あの強面の親分が一瞬戸惑って(結
 構、初心なんやね)おりましたが、親分はニヤけた顔をキリリと引き
 締め直し、WCWやWWFを揶揄。その後はリングに出て来たダミア
 ン・ケイン(ヘッドハンターズのマネージャ)に一発喰らわし、返す刀で
 今度は控え室に居るサンドマン&スコーピオを挑発や。お、これで一
 気に今夜のメインのタッグ式3WAYダンスの注目度がアップしたね。
 ※注目の試合はDisc-2の冒頭に収録されておりまっせ。

★★Disc-2★★

@3 Way Dance :
 Sandman (w/Missy Hyatt) & 2 Cold Scorpio vs. The Headhunters
 (w/Damien Kane & Lady Alexander) vs. The Gangstas
 "Big Ass Extreme Bash 2nd Night"
 1996-03-09 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  この試合、3月9日開催の定期興行『Big Ass Extreme Bash』のメイ
 ンで、ギャングスターズの絡むタッグ式の3WAY戦なんですが、“ショ
 ー・ストッパー”を気どったのかギャングスターズはなかなか姿を現さ
 ず、まずはサンドマン&スコーピオとハンターズとの一騎討ち(ちなみ
 にリング下ではミッシー嬢がアレキサンドラ嬢を相手に大立ち回り)か
 ら。で、試合が十分に温まった頃、やっとこさでニュー・ジャック親分&
 ムスタファがお出ましって寸法や。試合は勿論荒れた内容でして、最
 後は親分の高笑いがECWアリーナに鳴り響きました。
AECW World Heavyweight Championship :
 Sandman (w/Missy Hyatt) vs. Raven (w/Kimona Wanalaya &
 Stevie Richards & The Blue Meanie)
 "Big Ass Extreme Bash 1st Night"
 1996-03-09 Queens, NY - Lost Batallion Hall
  2月23日のグレンオールデン大会にて結成されたサンドマンとダ
 グラスによるレイヴェン包囲網。まずは一番手としてサンドマンがレ
 イヴェンの世界王座に挑んだのやけど、レイヴェンもそう易々とベル
 トを手放してなるものかと、手下どもを全て試合に介入させ必死に防
 戦。またここに、同じく2月23日のグレンオールデン大会にて晴れて
 リチャーズ&ミーニーの"The Fabulous Ones"に仲間入りいたカクタ
 ス・ジャックまでが加わり、そっちがその気ならとサンドマンにはダグ
 ラスも加勢。最後はグダグダ状態の中、なんとかレイヴェンがベルト
 を守り抜き、お話は明日のECWアリーナでのレイヴェン対ダグラス
 へと...。
BThe Gangstas vs. The Blue Meanie & Chad Austin
 1996-03-30 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  これは誰が見ても分かる、非常に実力差のあるチームの対戦。親
 分、まるで猫が鼠を甚振るがごとくチャドをボコボコに。で、世の中に
 は“窮鼠、猫を噛む”なんて諺もありますが、それはこの試合には全
 く当てはまらなかった様子でして...。
CECW World Tag Team Championship :
 The Eliminators (Perry Saturn & John Kronus)
 vs. Billy Black & The Punisher
 1996-03-30 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  これもB同様、実力差のあるチームの対戦で、試合模様はバサッ
 とカット。勝ち鬨を上げるイリミネーターズの背後からギャングスター
 ズが仕掛け、即刻大乱闘へと発展。しかも仕掛けた側の親分、ガム
 ・テープによってテーブルを身体の正面と後ろに2台も括り付けられ、
 そのままの状態でイリミネーターズの必殺技である“完全殺戮”をモ
 ロに被弾...
Dブライアン・リー、初登場!
 1996-03-30 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  「レイヴェンは怪我をし、何針も縫ったばかりなので、今夜は試合を
 させる事はまかりなりまへん」。レイヴェン一派と一緒にリングに上が
 ったお医者さんが言うのですが、「何を寝ぼけた事を言っとるんや!」
 とサンドマンが手を出し、アッと言う間に掴み合い。で、そこに現れた
 のが、レイヴェンの送り込んだ刺客、ブライアン・リー!
Eレイヴェン一派のプロモ
 1996-03-30 South Philadelphia, PA - ECW Arena 
  ブルース兄弟に加え、ブライアン・リーまでを雇ったレイヴェン。痛む
 足を引き摺って(苦笑)、今から試合です。「さぁ、行こか!」。
FShane Douglas & Tommy Dreamer &
 Sandman (w/Missy Hyatt) vs. Raven &
 The Bruise Brothres (Ron Harris & Don Harris)
 1996-03-30 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  試合前、リング上を占拠して気勢を上げたのはレイヴェン一派。こ
 れに対し、こちらも格好良く登場しようやないかと打ち合わせたのか、
 会場奥の高所機材置き場にダグラス、ドリーマー、サンドマン&ミッシ
 ー嬢がそれぞれ距離と時間を微妙に取って順にお出ましや。おォ、こ
 れは“戦隊ものシリーズ”では必要不可欠なシーン。もしや誰か、ゴレ
 ンジャー(←ワシも書く事が古いなァ)のファンでも居てたのやろかね。
 ただ、折角格好良く登場したのに、サンドマンの背後からスティーヴィ
 ・リチャーズが不意討ちをかまし、これを合図に試合が始まったもの
 やから、どうしても流れはレイヴェン一派に。しかも中盤からはブライ
 アン・リーまでが堂々戦線に加わり、気が付けばダグラスもドリーマー
 もサンドマンも揃ってズタボロに...
 【追記】この試合でここまでブライアン・リーを重用するのなら、あえて
 Dでブライアン・リーを出す必要はなかったのでは?。Dではサンドマ
 ンによってレイヴェンが煮え湯を呑まされ、起死回生としてこの試合で
 ブライアン・リーを初登場させた方が更に盛り上がったんやない?。
GSuper Nova vs. El Puerto Ricano
 "Hostile City Showdown 1996"
 1996-04-20 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  ノヴァと“ザ・プエルトリコ人”の前座試合は全てカットされており、こ
 こに現れたのがイリミネーターズ。勿論ライバルのギャングスターズ
 も現れ、待ってましたのド突き合いに発展。まだ今夜の定期興行は
 始まったばかりだと若手総出で必死で両チームを分けるのやけど、
 何を勘違いしたのか、緊張した雰囲気の中、JTスミスがいきなりマ
 イクを掴み、“フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン”を熱唱しだして...(笑)
HBrian Lee vs. Tommy Dreamer
 "Hostile City Showdown 1996"
 1996-04-20 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  96年1月5日の定期興行『House Party 1996』において、元々はレ
 イヴェンの彼女であったビューラ嬢が、リング上で堂々の妊娠宣言。
 しかもビューラ嬢のお相手ってのが、レイヴェンの抗争相手であるド
 リーマーだったなんてベタベタ過ぎる愛憎劇があって、これ以降レイ
 ヴェンはドリーマーの『股間のお宝』潰しを誓ったみたいなんや。で、
 今夜レイヴェンの命を受けて出陣したのがブライアン・リー(WWFに
 おいてニセ・アンダーテイカーを演じた前歴あり)。“セコンド完全排
 除”の約束を反故にして、先の試合に出場したブルース兄弟と共謀
 し、ドリーマーをボコボコに。けどやはり彼等の真の標的は、ドリーマ
 ーの『股間のお宝』。なんとリング上に仰向けに寝かせたドリーマー
 の急所へコンクリート・ブロックを置き、それ目掛けてリーが椅子で
 ガツンと一撃や。ドリーマー、さぞ痛かったやろなァ。
ISabu vs. Rob Van Dam
 "Hardcore Heaven 1996"
 1996-06-22 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  4月20日の定期興行『Hostile City Showdown 1996』ではサブゥが
 勝ち、5月11日の定期興行『A Matter of Respect』ではRVDが勝ち
 と、月1ベースで一騎討ちを行い、現在一勝一敗どうしである両者の、
 これが数えて3戦目。長くダラダラと書くより、一度ご覧になっていた
 だくのが一番なんやけど、今宵もやっぱり両者の意地の張り合いが
 大爆発となって試合は20分を超えるロング・マッチに。で、RVDが雪
 崩式のフィッシャー・マン・バスターをサブゥに放ったところ、サブゥは
 “首がつまった”感じで脳天から真っ逆さまにリングに叩き付けられ..
 .。「これはアカン」と、咄嗟に判断〜善後処置を行ったRVD。キチン
 と最後まで任務を果たしたサブゥ。よっ、どちらもエエ仕事振りですな。
 【追記】相当首を痛めたのか、担架に乗せられて退場するサブゥ。け
 どサブゥもRVDもプロデューサーのポール・Eも、こちらの想像以上
 のしたたかさ。なんと今宵のアクシデントを逆手に取って、8月3日の
 定期興行『The Doctor Is In』では担架戦をブチかましてくれよるんや
 から...。
JTommy Dreamer (w/Kimona Wanalaya & Beulah)
 & The Gangstas vs. Brian Lee & The Eliminators
 "A Matter of Respect 1996"
 1996-05-11 South Philadelphia, PA - ECW Arena
  Hからの流れの一環で組まれた試合(ダイジェスト収録)。さてさて
 ここではビューラ嬢なき後(ドリーマーが寝取ったからね)、レイヴェン
 の新しい恋人ってポジションに居たはずのカモナ嬢が、ビューラ嬢と
 一緒にドリーマー側に居るのに注目。実はHでも触れたように、4月
 20日の定期興行『Hostile City Showdown 1996』ではリーがドリーマ
 ーの股間の上でコンクリート・ブロックを叩き割るなんて場面も作った
 ものの、なんとビューラ嬢とカモナ嬢がレズビアンの関係にあった事
 が発覚。しかもドリーマーがそれを承知の上で、2人を“お持ち帰り”
 する、なんて離れ業をやってのけよったんです。って事でドリーマーの
 『股間のお宝』にメロメロのビューラ嬢&カモナ嬢、試合中しゃしゃり
 出て来たスティーヴィ・リチャーズの股間を二人揃って鷲掴みにして
 みせるなどとやりたい放題...(苦笑)。ウーン、この当時って、メイ
 ンのストーリー・ラインは選手ではなく、“股間”やったんですなァ。


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