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ECW Year in Review 1995 Vol. 1
(DVD-R*2)
収録時間
disc-1:約2時間
disc-2:約1時間56分 |
ECW存命時に地方でのドサ巡業を含め、その興行の大半をビデオ
収録したと伝えられる、米国のプロレス・グッズ屋『Rf-Video』をご存知
か。その『Rf-Video』が2005年初頭より過去の貴重映像を順次DVD
−R化し、怒涛のリリース・ラッシュでワシらECWマニアの懐を直撃し
ているんや。さてさて今回皆様にご紹介するのは、1995年のECWマ
ット上における名場面や各種アングルの起承転結を手堅く纏めた『Ye
ar in Review』シリーズの中の1タイトル(1995年の上期分)。では、本
DVD−Rをテキストに、策士ポール・Eと名優&迷優が織り成した夢舞
台を今一度振り返ってみましょ。
【注意】最近は一部で姑息にもデジタル・リマスタリングなる売り文句を
使う『Rf-Video』ですが、無論彼等にはそんな高額な編集機材を買う銭
も、コツコツと過去の映像をリマスタリングするような手間隙も絶対にお
まへん。ま、元ネタとなっているのが当時の市販ビデオやTV放送なの
で、そこそこ映像自体は綺麗。それでも過剰な期待はなされず、あくま
でも海賊商品だと割り切ってご購入される事をお勧めいたしますワ。
★★Disc-1★★
@Stevie Richards (w/Raven) vs. Hack Myers
1995-01-07 South Philadelphia, PA - ECW Arena
スティーヴィ君に紹介されてECWアリーナに現れたのはレイヴェン。
どうやらこの試合がレイヴェンのECWでのデビュー戦らしく、凶器が
仕込まれているらしいワーク・ブーツを、レフェリーのブラインドを突い
てマイヤーズの顔面にブチ込み、スティーヴィ君を好アシストや。
ALosing Team Splits Up Match :
Bad Breed vs. The Pitbulls
1995-01-07 South Philadelphia, PA - ECW Arena
諸般の事情があって最近険悪な両チーム。遺恨が積もり積もって、
それなら“負けたチームは解散しよか”ってルールとなったこの試合、
当然レスリング・テクより、凶器で殴る蹴るが主体の血生臭い展開と
なりましたんや。で、“劣悪品種軍”のアクセルが最後の詰めを誤り、
試合はピット・ブルズに凱歌が。当然“劣悪品種軍”は解散が決まり、
次回以降のネタ造りに向けて壮絶なる仲間割れも発生でっせ。
Bパブリック・エネミーのフロリダ巡業記
真冬のフィラデルフィアを抜け出し、ECW一座は1月14日と16日
の二日間、フロリダ巡業へと出ていたみたいで、パブリック・エネミー
が楽しかったその模様を振り返ってます。まず14日のフォートローダ
ーデル大会では現地調達のジョバー(Mr. President & Death Row 32
60)を一蹴し、夜はポール・Eのツケでナイト・クラブにて豪遊!。
CChris Benoit vs. 2 Cold Scorpio
1995-01-14 Ft. Lauderdale, FL - Davie Rodeo Arena
爆弾小僧直系のカミソリ・ファイトを信条とするベノワと、身体能力の
高さを活かして独創的ムーヴを次々と繰り広げるスコーピオの一戦は
15分を超えようかという大熱戦となりました。内容は当然お墨付きで、
しかもスコーピオのブレンバスターを崩してベノワが速攻の3カウント
を奪う幕引きシーンなんて、まさに芸術的逸品。両者のスキルの高さ
に感謝感謝でしたワ。
DECW World Tag Team Championship :
Public Enemy (Johnny Grunge & Rocco Rock) vs.
Sabu (w/Paul E.Dangerously & 911) & Tazmaniac
1995-01-16 Orlando, FL - Armory
フロリダ巡業でのタッグ王座戦でして、サブゥは負傷している右足首
をバンテージでガチガチに固めて出陣。内容は凶器がどんどんと繰り
出される荒れた展開で、会場全体に戦場を求めた4人がアチコチでド
ンパチとやるのでお客さんも大喜び。加えて試合の終盤、サブゥに肩
入れするポール・Eが巨漢911を引き連れて試合に介入。どないして
もパブリック・エネミーからベルトを引っ剥がしたいみたいですが、試合
はタズマニアックがテーブル葬されてジ・エンド。けどこれに到底納得
がいかないポール・E、911をけしかけてレフェリー襲撃を指示...。
EFalls Count Anywhere Match :
Cactus Jack vs. the Sandman (with Woman)
1995-01-14 Ft. Lauderdale, FL - Davie Rodeo Arena
どうにも拭い切れぬ遺恨が渦巻くカクタスとサンドマンのエニィウェア
戦でして、堂々としたサンドマンのビール腹が隠れた見所やろか(笑)。
サンドマンがカクタスに仕掛けたゴミ箱へ向けての子牛の焼印押しや、
ゴミ箱へ向けての滞空時間を長くとったパイルドライバーをしのいで、
試合はカクタスがリング下のサンドマンへ捨て身のエルボーを放ち、そ
のままピン・フォール(エニィウェア戦やよってOK)。しかしこれを不服
としたサンドマンのマネージャであるウーマン女史が竹刀片手にカクタ
スに詰め寄り、カクタスの逆上を誘発させたところでサンドマンが蘇生。
カクタスに竹刀の雨を降らせ、もう少しで完全KO寸前に。で、ここで余
裕のサンドマンは煙草を一服。そして思い立ったようにカクタスの顔面
に煙草を近づけるんやけど、このままではアカンとカクタスの弟子であ
るマイキー君が現れ、やっとの思いで師匠を救い出しました。
FECW World Tag Team Championship :
Chris Benoit & Dean Malenko
vs. Sabu (w/Paul E.Dangerously & 911) & Tazmaniac
"Return Of The Funker 1995"
1995-02-25 South Philadelphia, PA - ECW Arena
95年2月4日の定期興行『Double Tables 1995』にてパブリック・エ
ネミーを破ってタッグ王座へと就いたサブゥとタズマニアック。しかし勝
利の美酒に酔うどころか、クリス・ベノワの無法乱入を受けてだらしな
く轟沈されたのは既報の通り。で、改めてベノワがディーン・“ザ・シュ
ーター”・マレンコをパートナーに指名して行なわれたタイトル・マッチ
が本試合ですワ。さてさて試合なんですが、まずはサブゥ&タズマニ
アックに負けず劣らずベノワ&マレンコに苦汁を飲まされ続けていた
パブリック・エネミーが、試合前のベノワ&マレンコに文句を付けに登
場。けどパブリック・エネミーの片割れロッコー・ロックは腹部を負傷し
ているようで車椅子に乗ったまま。そやのにベノワとマレンコが問答
無用と攻撃するものやから傷口が開いてしまい、白いシャツの下から
血が染み出て来よりました。更にここにサブゥ&タズマニアックが現れ
て、タッグ王座戦開始!。試合は中盤タズマニアックの右膝裏側にマ
レンコが掟破りの攻撃を仕掛け、これだけでも厳しいはずやのにあろ
うことか膝十字固めを繰り出したため、タズマニアックは戦闘不能とな
って、ポール・Eの指示により巨漢911(←米国で救急車を呼ぶため
の電話番号)がタズマニアックを担いで控え室へ...。ここからはサ
ブゥが1人でベノワ&マレンコの相手をする展開となったんやけど、サ
ブゥは自殺ダイヴの4連発(全てバージョン違い)を繰り出すなど活躍。
最後こそコーナー上に設置した机の上からベノワにパワー・ボムで投
げられてベルトを手放しましたが、これはなかなかの熱戦でしたな。そ
れと試合決着後、ベノワの挑発に乗ってパブリック・エネミーが再登場、
加えてタズマニアックまでが911に担がれてリングに戻ったものやか
ら、またまたリング周辺はカオス状態へ突入でっせ。
【注意】本DVD−Rでは試合自体の映像は静止画を幾つも繋ぎ合わ
しパラパラ漫画風に編集したダイジェスト版。ベノワによってサブゥが
轟沈させられる場面のみが動画で収録されておりました。
GCactus Jack vs. D. C Drak
"Return Of The Funker 1995"
1995-02-25 South Philadelphia, PA - ECW Arena
カクタスがドレイクっていかにもボンクラそうなレスラーを短時間で得
意のダブル・アーム式DDTによりあっさり葬ったところで、ずっとリング
下にて試合を観戦していたサンドマンが突っ掛けて番外戦へと発展。
そして何故(苦笑)かリング横に設置されていた巨大ゴミ箱の中へサ
ンドマンが叩き込まれ、それをむんずとカクタスが引っ張り出すとあら
不思議、なんとサンドマンがテリー・ファンク御大へとすり替わってます
んや(←今夜の定期興行が『Return Of The Funker 1995』って名付
けられたのは、このネタのためなんです)。後はテリーとサンドマンが、
カクタスに椅子と竹刀の雨あられ。哀れ、カクタスは50発以上も脳天
等を殴られているはずや...。尚、最後はダグラスがカクタスを救出
に現れて、テリー&サンドマンとの新たな抗争物語が火蓋を切って落
としとります。
HBarbed Wire Bat Match :
Ian Rotten vs. Axl Rotten
"Return Of The Funker 1995"
1995-02-25 South Philadelphia, PA - ECW Arena
95年2月4日の定期興行『Double Tables 1995』にて一騎討ちを行
なった“劣勢品種交配”元バッド・ブリードのご両人、多分この抗争劇
が大受けとなったみたいで、早くも三週間後の今夜再度の激突や。
さてさて、今夜は有刺鉄線を巻いたバット(何やらW★INGチックです
な)を公認凶器としての一騎討ちで、試合開始早々アクセルによって
頚椎部分を有刺鉄線バットでゴシゴシとシゴかれたイアンが見るも無
残な大流血。最後はアクセルのフェイス・バスター(何やらターザン後
藤チック)がイアンにズバリと決まり、『Double Tables 1995』でイアン
から受けた屈辱を晴らすことに成功しております。
Iパブリック・エネミーのプロモ
女装をし、ご丁寧にカツラまで被って2人とも乗り乗りですな。
JGeneration X Gauntlet Match :
Tommy Dreamer vs. Tony Hitman Stetson &
Johnny Hot Body & Stevie Richards & Raven
1995-03-18 South Philadelphia, PA - ECW Arena
ジェネレーションX、“失われた世代”を気取るレイヴェン一派に、ドリ
ーマーが単身挑戦した特殊な形式の試合。さてこの試合ですが、レイ
ヴェン一派は全員手錠でコーナーに拘束されており、ドリーマーが1人
相手を破るごとにレフェリーが次の選手の手錠を外すってルールで、
個人対多勢になる事を回避した、変形の勝ち抜き戦なんですワ。試合
は当然ドリーマーがレイヴェン一派を次々と打破して行き、レイヴェン
一派の副将スティーヴィ君が試合を行っている際に、何とテリー御大
が花道に登場。大将レイヴェンの手錠を大型ニッパで切断しよるんで
す。けど、すぐさま試合に乱入しないのが、頭脳派レイヴェンの憎いと
ころ。スティーヴィ君を破ったドリーマーがレイヴェンはまだ手錠でコー
ナーに拘束されているものと悠々近づいたところで、狙い澄ました手錠
によるパンチをドリーマーにお見舞い。そのままコンクリート床にDDT
でドリーマーを叩き付け、アッサリと勝利を得ました。でも頭脳派レイヴ
ェン、今夜はこれでは納得出来ないのか、倒れたドリーマーの額に攻
撃を続けて大流血に追い込み、最後はドリーマーを手錠でロープにキ
リストのごとく磔。これは実に残酷なシーンでしたデ。
KSabu (w/Paul E.Dangerously & 911) vs. Mikey Whipwreck
1995-03-18 South Philadelphia, PA - ECW Arena
サブゥ(例によって例の如く満身創痍状態)との対戦を嫌がるマイキ
ーでしたが、911が無理やりリングへとマイキーを投げ込み、試合は
キック・オフ。覚悟を決めたマイキー、そこそこサブゥ相手に渡り合った
ものの、シーク直伝のラクダ固め(←相手の左腕だけを固めるのが特
徴ですな)をガッチリと極められてしもては...。
LSandman (w/Woman) & Terry Funk vs.
Cactus Jack & Shane Douglas
1995-03-18 South Philadelphia, PA - ECW Arena
Gで触れた様に、ECWへと舞い戻って来たテリー御大。今宵は黒
皮のカウ・ボーイ・スタイルで上下とも決め、ヒール・バージョンである
旨を無言の内にアピール。さてさて試合ですが、ダグラスの竹刀が勢
い余ってパートナーであるカクタスの頭部にメリ込み、ここら辺りから
カクタス&ダグラスはギクシャクとしだして...。最後はテリー御大が
勢い良く燃える焼きゴテをカクタスの顔面に押し付けつつフォール!。
ホンマ、業界歴が長いからって、何をやっても良いってモンやおまへ
んで...。
Mテリー御大のプロモ
多分Lの試合の直後の収録なんでしょうな、焼きゴテを手にしてテリ
ー御大がアピール。その目には確かに狂気が宿っております...。
★★Disc-2★★
@サブゥ、解雇!
95年4月8日の定期興行『Three Way Dance 1995』を、日本国への
出稼ぎを優先してドタ・キャンしたサブゥ。さすがにこれでは他の選手
への示しも付かんとの判断か、ECWから解雇されてしまいましたデ。
ここにはコミッショナーであるタッド・ゴードン氏のコメントが収められて
おります...。
Aリック・スタイナー登場!
95年4月8日の定期興行『Three Way Dance 1995』のメインは、ベ
ノワ&マレンコの保持するタッグ王座に、上り調子のパブリック・エネミ
ーと前王者チームのサブゥ&タズマニアックが3WAYダンス戦にて挑
むって構図でしたんや。けど@で触れた様に、サブゥが日本国への出
稼ぎを優先し、あろう事かこの夜の興行をドタ・キャン。ポール・Eが断
腸の思いでこの夜の興行開始前にサブゥの解雇を観客席に向けて発
表するって場面があったそう(このDVD−Rでは残念ながらカット)。
で、そんな前段を受け、ベノワがリング上から「相棒のサブゥが居なく
って、一体どないするんや」とタズマニアックを挑発。これにはタズマニ
アックも我慢ならんとスクランブル発進したものの、ベノワの相棒であ
るマレンコまでが現れてタズマニアックを蹂躙。あァ、これではタズマニ
アックもタイトル戦どころやないなと思ったら、ここにリック・スタイナー
が疾風登場!。タズマニアックを助け、メインの3WAYダンス戦へ堂々
参戦する事となりました(ま、タズマニアックのパートナーとしてポール・
Eから急遽お呼びが掛かったのでしょうな)。
BECW World Tag Team Championship :
3 Way Dance :
Chris Benoit & Dean Malenko
vs. Peblic Enemy (Johnny Grunge & Rocco Rock)
vs. Tazmaniac (w/Paul.E.Dangerously) & Rick Steiner
"Three Way Dance 1995"
1995-04-08 South Philadelphia, PA - ECW Arena
前記した様に、サブゥのドタ・キャンによってタズマニアックのパー
トナーがリック・スタイナーとなるってハプニングもあったものの、と
りあえず始まった3WAYダンス戦。まずはタズマニアックとスタイナ
ーが当たるを幸いに誰彼れなく得意のスープレックスを見舞って序
盤戦を完全掌握(ただしスタイナーがロッコー・ロックに放った墓石
式のパイル・ドライバーは最低最悪の代物。ホンマ、なんであんな
に危険な落とし方をするんやろ。ま、こんな調子やからこやつは一
流レスラーにはなれんのでしょうが...)。けどタズマニアック目掛
けてベノワが早くもフィニッシュ・ムーヴのダイヴィング・ヘッドを放ち、
これでなんとタズマニアックがフォールされてしまいますんや。でも
不覚を取ったタズマニアックとスタイナーがなかなか引き下がらず、
加えてまたまた他の2チームにやりたい放題のスープレックスを食
らわし、リング上が混沌とした場面もあったものの、ここからはパブ
リック・エネミー対ベノワ&マレンコの直接対決へと移行。けど、ロッ
コー・ロックのダイヴを自爆させたまでは良かったものの、フォール
役をベノワとマレンコが「どうぞ、どうぞ」と譲り合い。この余裕を持っ
た試合運びが裏目に出て、マレンコがフォール負けする大波乱や。
パブリック・エネミー、3度目のタッグ王座奪取の瞬間ですワ。
尚、王座返り咲きに大喜びで客席と一体となって踊りまくるパブリッ
ク・エネミーをピットブルズが襲撃。どうやらタッグ王座にピタリと照
準を絞ったみたいでっせ。
【妄想】人気大爆発のパブリック・エネミーにタッグのベルトが渡るっ
て結末となった本試合ですが、もしもサブゥがドタ・キャンなんてする
事なくタズマニアックと2人して参戦していたなら、ポール・Eは果た
してどんな結末を用意したんやろか。ポール・Eが当初描いていた
“結末”ってのが非常に気になるなァ...。
CECW World Television Championship :
Eddy Guerrero vs. 2 Cold Scorpio
"Three Way Dance 1995"
1995-04-08 South Philadelphia, PA - ECW Arena
実にプロレス的滋養に満ち満ちた一戦。エディの着用している米
国旗を模したジャケットやタイツが若干道頓堀にある『食いだおれ』
食堂の人形に似ていて苦笑させられるものの、試合の内容は絶品
でっせ。ECWにおける隠れた実力者スコーピオの持ち味を十二分
に引き出した上で、エディが電光石火の3カウントをゲットや。ちな
みに本試合が多分エディ・ゲレロのECWマットでのデビュー戦。
それでいきなりこうして強豪スコーピオを破ってTV王座に就かせる
んやから、プロデューサーのポール・Eもエディに全幅の信頼を寄せ
ていたんでしょうな。
Dビューラ嬢、初登場?
これも94年4月8日の定期興行『Three Way Dance 1995』からの
映像。リチャーズの紹介によって現れたのはビューラ嬢。どうやらレ
イヴェンに対して、「エエ娘が居てまっせ」って感じてポン引きまがい
の斡旋をやっとるみたいですな。あ、多分これがビューラ嬢の初登
場のシーンやと思われます。
ERaven (w/Beulah McGillicutty & Steve Richards)
vs. Tommy Dreamer
"Three Way Dance 1995"
1995-04-08 South Philadelphia, PA - ECW Arena
ポン引きのリチャーズ(失礼)にビューラ嬢を斡旋してもらい、まん
ざらでもなさ気のレイヴェン。コーナーにドカンと座って、『Generatio
n-X Gauntlet Match』で受けた凶行に対する報復に燃えるドリーマ
ーを待ち受けましたが、やっぱりここはドリーマーの怒りの度合いが
尋常ではおまへんでした。お客から手渡される各種凶器をガンガン
使い、レイヴェンを大流血へと追い込むドリーマー。と、リング・サイ
ドから突然女性の悲鳴が!。あれ、何かいなと見るとリチャーズが
ビューラ嬢の唇を無理やり奪う大暴走(苦笑)。で、「こっちは真面目
に試合をやっとるのに、お前は一体何をやっとるんや」とドリーマー
がリチャーズに詰め寄った途端、ビューラ嬢が隠し持ったヘア・スプ
レーをドリーマーの顔面に噴射。そう、先のリチャーズによるセク・ハ
ラは、ドリーマーを陥れる巧妙な罠やったんです。ビューラ嬢のスプ
レー攻撃⇒リチャーズのスーパー・キック⇒レイヴェンのDDTと、一
気にたたみ掛けられたドリーマー、今夜も文字通り完敗ですワ。
FECW World Heavyweight Championship :
Sandman vs. Shane Douglas (w/Woman)
"Hostile City Showdown 1995"
1995-04-15 South Philadelphia, PA - ECW Arena
一週間前、4月8日開催の定期興行『Three Way Dance 1995』
でも組まれていたサンドマンとダグラス師匠の世界王座戦やけど、
その試合の土壇場で起こったウーマン女史のダブル・クロス劇に
より、ベルトはサンドマンからダグラス師匠へ。加えてウーマン女
史のご主人様もベルト同様、サンドマンからダグラス師匠へ変更
となっているところが本試合のミソ。って事で始まった、サンドマン
による復讐戦ですが、試合はやっぱり上り調子のダグラス師匠の
ペースで進み、スタンディングのチキン・ウィングをダグラス師匠が
サンドマンにガッチリと決めた事で、あァこれにて終わりやなと誰も
が思ったはず。けど、なんとまたまたここでウーマン女史がダブル
・クロスを敢行!。いきなりダグラス師匠にリング下から竹刀攻撃
を見舞い、これによってダグラス師匠の腰からベルトがスルっと落
ちてしまいましたんや。また、やけにさばさばした表情のダグラス
師匠には、“裏事情”に通じたファンから、『マンデー・ナイト・ロウ』
のTシャツが手渡され、ダグラス師匠も少しも悪びれる事なく手渡
されたこのTシャツを着用。そう、この頃ダグラス師匠はWWF(当
時)から誘われてたんですな。なるほど、よってウーマン女史のダ
ブル・クロス劇を仕込んで、ベルトをサンドマンに返した、と。会場
からは『♪ナナナナ、ナナナナ、ヘイ、ヘイ、ヘイ、グッド・バイ♪』
の大合唱が巻き起こり、ダグラスは恥ずかしそうな表情を浮かべ
て(よっ、この大物役者)一目散に裏口へと逃走。いやはや、なん
とも『大人のプロレス劇場』ですな、ECWって。
GRaven (w/Beulah McGillicutty & Steve Richards)
vs. Tommy Dreamer
"Hostile City Showdown 1995"
1995-04-15 South Philadelphia, PA - ECW Arena
姦計に長けたレイヴェンに煮え湯を呑まされ続けているドリーマ
ー、お客さんのサポートと燃える復讐心を糧に、一直線にレイヴェ
ンに飛び掛り試合はキック・オフ。ただ場外乱闘を優位に進めたド
リーマーですが、やっと今夜こそレイヴェンを打ち破るかと思ってい
たのやけど、どうにも決定打が出まへん。で、そうこうする内にリチ
ャーズの介入で一瞬冷静さを欠いた(苦笑)ドリーマー、あろう事か
レフェリーにDDTを見舞って反則負けに...。あ、破れかぶれの
ドリーマー、試合後にリング上に出て来たビューラ嬢(←皆さん既
にご存知でしょうが、現在はドリーマーの本当の奥さんになっとり
ます)を純白のパンツ丸出し状態で墓石式のパイル・ドライバー葬
にして鬱憤晴らしを。以降、ECWマットにおいて何度も再演され
る名物エロ・スポットの、多分これが第1回目やと思いますワ。
HBad Breed Death Match :
Axl Rotten vs. Ian Rotten
"Hostile City Showdown 1995"
1995-04-15 South Philadelphia, PA - ECW Arena
95年1月7日開催の定期興行にて勃発したアクセルとイアンの
骨肉の争いは何度戦ってみても一向に決着されず(ま、そやから
プロレスは面白いんやけどね)、ちょうど一週間前、4月8日開催
の定期興行『Three Way Dance 1995』ではヘア・カット戦に敗れ
たイアン・ロットンがつるっパゲにされたばかり。で、やっぱり今宵
も組まれた一騎討ち。まずは試合前、勢いに乗るアクセルがゴミ
箱の中からあれこれと凶器を取り出し、「お前等、今夜はどの凶
器が見たいんや?。皮紐か?、バットか?、それとも有刺鉄線バ
ットか?」などとお客を煽っていると、背後からイアンが急襲。虚を
突かれたアクセル、自ら取り出した革紐、バット、有刺鉄線バット
のフル・コースをこってりと味わう羽目に。あ、試合はテンコ盛りの
凶器とテンコ盛りの流血の末、イアンがアクセルを撃破。アクセル
に切り落とされた髪の毛の恨みをちょっとだけ晴らしております。
ITerry Funk vs. Cactus Jack
"Hostile City Showdown 1995"
1995-04-15 South Philadelphia, PA - ECW Arena
2月25日開催の定期興行『Return Of The Funker』において組
まれたカクタス対DCドレイクの一戦にて(驚きのイリュージョンを
用いて)華々しくECWマットに復帰したテリー御大。続く3月18日
開催の定期興行ではサンドマンを従えてカクタス&ダグラスと一戦
交え、カクタスの顔面を焼きゴテで炙るって大凶行や。って事でこう
までやられてはもう我慢の限界とカクタスも決起。遂にテリー御大
との直接対決となりました。さてさて試合なんやけど『CACTUS M
Y ASS !』と背中にマジックで(多分、御大自身が)殴り書きしたTシ
ャツを粋に羽織ったテリー御大が、首から便座をブラ下げて悶絶し
て見せるなどと、随所で持てるチャームを速射砲の如く連発!。対
するカクタスも十八番の自爆スポットを披露し、御大の振り下ろす
ビール瓶に自ら頭部を捧げ、御大の暴走気味の割れたビール瓶
での刺突攻撃にも自ら腕や胸を捧げるなど、最大限の“歪んだ愛
情”で応えてやって...。結局サンドマンの乱入で試合は御大の
反則負けとなるんやけど、まだやり足りない御大の思いと、まだや
られ足りないカクタスの思いがピタリと合わせ重なり、御大による
火炎噴射攻撃までがカクタスの顔面を襲って......(絶句)。
J巡業先でも大乱闘!
5月5日から始まったフロリダ巡業。旅先の夜はいろいろとお楽し
みもあるでしょうに、“Rock Cafe Killian”にて偶然(?)レイヴェンと
ドリーマーが鉢合わせとなり、勿論速攻で大乱闘が勃発して...。
Kドリーマーとレイヴェンの抗争プロモ
ショット・ガンで自らの頭を打ち抜いて自殺したカート・コバーンが
在籍していた人気ロック・バンド“Nirvana”のヒット曲『Smells Like T
een Sprit』を挿入した両者の抗争プロモ。 |
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