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On The Road with Tajiri & Super Crazy
(DVD-R)
収録時間:約1時間59分 |
近年はアメ・プロ関連の書籍も充実し、レスラーの地方巡業先での
様々な体験談があちこちで語られておりますやんか。多分皆様も多
少はこれらの書籍をお読みになられてご存知かと考えますが、日本
のメジャー団体所属のレスラー達が専用バス等で集団で移動するの
に対し、米国の場合はWWEの様な超メジャー団体に属するスーパ
ー・スターズでも、原則は個人での移動だそう。そう、決して団体差し
向けのバスの車内でうたた寝をしていれば次の巡業地へ着く、なん
て事ではないみたいです(日本や欧州など、海外への巡業は別)。な
のでレスラー達は各々、気の合う仲間を誘ってはレンター・カー(レン
タル費やガソリン代も割りカン)を駆り、安モーテルなどを利用し、あ
の広大な米国を軽い足取りで渡り歩くんですな。で、そんな巡業生活
に順応(当然巡業先では、色々なトラブルや誘惑もあるでしょう)出来
て、やっとこさで一人前って呼ばれるのやと思います。となると、俄然
レスラー達の巡業生活の実態ってのに興味が沸いて来ないでっか。
何故って、ワシら一介のサラリーマンでさえ、たまに地方へ出張した
となると、何やら気持ちも高揚して来るもの。それをサラリーマンなん
てセコく納まった職業ではなく、レスラーって言う“聖職”を志された方
達がなされるんやから、これが面白くないはずはないはすで...。
って事で、レスラーの皆様方の地方巡業へ密着し、その赤裸々な実
態(苦笑)を、衝撃の映像でもって(苦笑)ワシらに伝えてくれるのが、
米国の『Rf-Video』ってちょっと怪しいプロレス・グッズ通販がシリー
ズで発表している『On the Road』なるDVD−R。ここでは2001年2
月(ECW崩壊直後)のタジリとスーパー・クレイジーの地方巡業に同
行し、そのちょっと小っ恥ずかしい実態を余すところなく伝える事に成
功しております(秀逸なロード・ムーヴィとしても視聴可)。さあ、皆様
もDVD−Rを再生装置にブチ込み、彼等のはちゃめちゃな地方巡業
に(擬似)同行してみまへんか!。合言葉は“ケヴィン・ナッシュ!”。
【追記】本DVD−R、単体でも勿論楽しめます(映像の中は英語とメ
キシコ語と日本語の3WAYダンス状態やけどね)が、もしもお手元に
タジリ著の自伝『ザ・ジャパニーズ・バズソー』があるのなら、それと一
緒にご覧になられると、タジリやクレイジーが『Rf-Video』とどの様な
関わりがあり、2001年2月当時(前述した様にECWは崩壊し、タジ
リにはWWFから勧誘が)彼等がどの様な心境でこの地方巡業に赴
いたのかも分かるので、是非併読される事をお勧めいたしますワ。
◎2001年2月17日(土)
◆ジョージア州はアトランタのとあるホテルにて目覚めたのは、『Rf
-Video』の悪の首謀者にしてワシの永遠のライバル、ロブ・“少年の
菊門が大好物”・フェインシュタインとダグ・ジェントリー(07年1月急
逝)。さあ、今からタジリ&スーパー・クレイジーを叩き起こし、“アメ
リカン・ドリーム”ダスティ・ローデスがジョージア州一帯を根城に主
宰するローカル団体TCW【Turnbuckle Championship Wrestling】へ
と出陣でっせ。
◆まずはタジリとクレイジーの居る323号室のドアをノックするロブ。
するとドアを開けて出て来たのは怪しい笑顔(失礼)を湛えたタジリ。
で、クレイジーはと言うと、これがトイレでウンコの真っ最中。タジリ
がトイレ(兼バス・ルーム)のドアをふざけて開けると、中からはクレ
イジーの「コノヤロー」って片言の日本語が...(苦笑)。
◆どうやらクレイジーのウンコは非常に臭かった様子で、タジリから
はクレームが。で、クレイジー、慌ててトイレに芳香剤(消臭剤?)を
スプレーしております(苦笑)。
◆「キミはWWFのスーパー・スターだね」、なんてロブの軽口を受け
流すタジリ。ここら辺りは余裕しゃくしゃくってとこでしょうかね。
◆ちょっと遅れてロブの相棒のダグも323号室へやって来ました。
◆まずは4人揃ってホテル前のワッフル・ハウスにて朝食。
◆ダグの運転で一行は一路、今日のショーが開催されるテネシー
州のウインチェスター(Winchester)って町を目指します。尚、車の外
に見えるのは、どこからどう見ても日本国とは違った風景。こんな風
景をもう何年もタジリは見て来たんでしょうな...。
◆ジョージア州とテネシー州の州境を越え、一行はテネシー州入り。
ちょっとパーキンク・エリアででも休憩を。けどオシッコをするクレイジ
ーの背後からはタジリの魔手が...。ここらはアホな中学生どもの
修学旅行(失礼)を想像していただけると良いかと(苦笑)。
◆人気のない場所にポツリとある雑貨屋さん(とてもやないけどコン
ビニとは呼べない代物)に入った一行。目指すウインチェスターって
町ももうすぐってところやろか。
◆Tajiri vs. Super Crazy
WWFへの入団が決まっていたタジリと、WCWへの参戦を希望し
ていたらしいクレイジーの、これがどうもアメリカでのラスト・マッチ。
前述した様に、ダスティ・ローデスの主宰するTCWの興行への“お
呼ばれ”です。さてさて試合会場は小さな体育館なんですが、なか
なか熱心なお客さん達が多数詰め掛けており、会場内は実に“エ
エ感じ”。タジリをヒールと感じたおばさんが終始野次を飛ばし、タ
ジリも日本語でこれに応戦するなど、会場の雰囲気にマッチした戦
い模様を披露。最後はタジリが客席に憎々しく見得を切って、クレ
イジーを蹴り倒して幕。ウン、これはエエ試合でした。
(注)当日の全カードを以下に記載いたします。
Winchester, TN 2/17/01
・Tajiri vs. Super Crazy
・Malia Hosoka vs. Lelani Kai
・Jorge Estrada vs. Big Ron Studd
・Glacier vs. Scott Anton
・Dusty Rhodes & Barry Windham
vs. Erik Watts & Steve Corino
◆ダグの運転でアトランタのホテルに引き返す一行。車内のデジタ
ル時計は11時37分を示しております。
◆「ラスト・マッチの感想は?、結構良い試合だったな」とタジリに声
を掛けるロブ。タジリもまんざらでもなかった様子ですワ。
◆ジョージア州のダルトン(Dalton)ってところでファミ・レスに入って
遅い食事。それでもトイレでのイタズラは止められまへん(苦笑)。
◆食物を粗末にしてふざけるロブ。こいつは正味でアホや(苦笑)。
◆今朝と同じホテルへ戻って来た一行。車内のデジタル時計は夜
中の2時33分を示しております。今日も一日、お疲れさんでした。
◎2001年2月18日(日)
◆今日もTCWの興行へ“お呼ばれ”。今日はジョージア州のキャロ
ルトン(Carrollton)へ行かないとあきまへん。けど308号室ではロ
ブがノートPCを立ち上げて何やらチェック(少年愛のHPか?)しと
るし、323号室ではクレイジーがテレビ・ゲームに興じております。
ま、どちらさんも旅慣れておられるみたいで...。
◆Super Crazy vs. Big Ron Studd
今日はダスティの冴えたプロレス頭が考え出したか、ECW対TCW
って趣向でカードがマッチ・メイクされました。あれ、誰でっか。もうそ
の時点でならECWは崩壊していたやろ、なんて無粋な事をおっしゃ
るのは。あ、試合は巨漢のビッグ・ロン・スタッド(何処かで聞いたよ
うな名前やね...笑)を相手にクレイジーが茶目っ気たっぷりの試
合を構築し、最後はロンのチョーク・スラムを喰らって見事に敗退や。
◆Tajiri vs. Jorge Estrada
続いてはエストラーダって選手を相手にタジリの出番。それにしても
タジリの人気は高く、「日本製の丸ノコ蹴りをやってくれ!」だの、「タ
ランチュラを見せてくれ!」だのと客席も大騒ぎ。ダグの操作するハ
ンディ・カメラに向かい、「スゴい人気、オレ」なんて当のタジリもやけ
に嬉しそうですワ。尚、試合は20分を戦ってのドロー。ダスティの一
押しの若手であるのやろかね、エストラーダって選手もなかなか頑
張ってましたデ。
(注)当日の全カードを以下に記載いたします。
Carrollton, GA 2/18/01 "TCW vs. ECW"
・Barry Windham vs. Steve Corino
・Rookies Battle Royal
・Big Ron Studd vs. Super Crazy
・Scotty Anton vs. Sean Evans
・Tajiri vs. Jorge Estrada
・Dusty Rhodes & Mystery Partner (←誰やろ、気になるなァ)
vs. Steve Lawler & Erik Watts
◎2001年2月19日(月)
◆308号室で朝の5時21分に身支度をしているロブとダグ。あれ、
今日はまた早起きやなァ、なんて思っていたら、どうも今日はペンシ
ルバニア州のフィラデルフィアに戻る日みたい。で、323号室のタジ
リとクレイジーを起こしに行ったところ、既に2人のベッド(あ、勿論
別々のベッドでっせ、念のため)の中はもぬけのから(既にロビーに
下りていた)。やっぱり出張の最終日は疲れていても早く目が覚め
るんやね。分かるワ、その気持ち...。
◆なんて思っていたけど、どうやら一行は午前6時45分にアトラン
タのハーツフィールド空港(Hartsfield Airport)を発つ、USエアーウ
ェイズのフィラデルフィア行き2056便に乗らないとアカンみたい。そ
らとてもやないけど朝寝なんてしてられまへんな。
◆搭乗口はDの25番。けど空港バスの中でも悪ふざけは欠かせま
せん。ここでもロブのアホな行いに注目してやって...。
◆急にマジになったロブ、タジリ対して「最後のドサ巡業も終わった
な、WWFへ行くのかい?」なんて尋ねております。
◆って事で2056便で故郷のフィリー(フィラデルフィア)に戻って来
た一行。早速空港では売店のオジさんを見つけ、「あ、トミー・ドリー
マーが居る」、禿頭の大柄のオジさんには、「失礼、ガラガラ蛇のオ
ースチンさんですか?」とやりたい放題...。
◆朝日の中を走るバス。多分彼等の住んでいる街へと向かってい
るのでしょうが、ここでもロブは車内で奇声を上げて大騒ぎ。実際、
月曜日の朝っぱらからこんなアホと同席しなアカンとは、周りの人
達に同情するワ。もしワシが同席したなら、多分シバいてやったデ。
◆タジリとクレイジーがとあるバス停で降車し、今回のドタバタ巡業
はお終い。どちら様もお疲れ様でした。
◎2001年2月28日(水)
◆例によって『Rf-Video』の車に乗っているのはタジリ(今日はクレ
イジーとは別行動みたい)。今日はペンシルバニア州のお隣、デラ
ウェア州はドーバー(Dover)で行われる、ザンディグ親分主宰のC
ZW【Combat Zone Wrestling】への“お呼ばれ”。移動の車中、ロブ
から「今日はニック・バーグと(タイトル戦)をやるんだろ?」、なんて
尋ねられたタジリ、怪しい紙切れを手にして、「ケイフェイ・シートに
はタジリが勝つって書いてある」と自信たっぷりに返答...。
【追記】どうやらタジリの手にしていたケイフェイ・シートに嘘はなか
ったらしく、タジリはニック・バーグからCZW認定の世界王座(ちな
みに当日ジャスティン・ペインから奪ったもの)を奪取します。けど、
そのケイフェイ・シートには、同日ザンディグ親分によって奪ったば
かりの王座を即刻取り上げられる、とも書いてあったのやろかね。
※この日の試合映像は全てカット。多分さすがのロブも、映像の
権利を有するザンディグ親分が怖いのでしょうな。あ、もしも気に
なられるのなら、SMV(Smart Mark Video)で購入して下さいな。
(注)当日の全カードを以下に記載いたします。
Dover, DE 2/28 "Destruction in Dover"
・The Briscoes & Ruckus vs.
Jeff Rocker & Jon Dahmer & Eddie Valentine
・Gauntlet Match :
Trent Acid vs. Reckless Youth, Ric Blade,
Johnny Kashmere, Ruckus & The Briscoes
・Ric Blade & Lobo vs. The H8 Club
・CZW Title Match : Nick Berk vs. Justice Pain
・CZW Title Match : Tajiri vs. Nick Berk
・CZW Title Match : Zandig vs. Tajiri
・Barbed Wire Match : Rockin Rebel vs. Wifebeater vs. Zandig
【特典映像】
@Tajiri vs. Super Crazy
ここからは特典映像のコーナー。まずは01年1月13日にアーカ
ンソー州パインブラフ(Pine Bluff)ってところで開催されたECWの
ラスト・ショーにて収録されたタジリとクレイジーの試合。こちらはワ
シの思い入れタップリ(誰でっか、そんなモンは邪魔やって言うては
るのは)で既にレビューをアップしているので、詳しくはこちらをご覧
いただけたらと。
ATajiri vs. Super Crazy
次は01年2月10日にニュー・ジャージー州はシーウェル(Sewell)
ってところで開催されたCZWの定期興行『Crushing The Competit
ion』にて収録されたタジリとクレイジーの試合。こちらもワシの思い
入れタップリ(誰でっか、そんなモンは読みたくないワって言うては
るのは)で既にレビューをアップしているので、詳しくはこちらをご覧
いただけたらと。 |
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