St. Petersburg, FL - Bayfront Center
 2000-08-12
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間8分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
08年4月期に発売された7タイトルの内の1タイトル。フロリダ州はセン
ト・ピーターズバーグにあるベイフロント・センターにて、2000年8月12
日に開催された定期興行の模様を収録したものですんや。

○開演に先立って...
  誰の為のものなのか分からなくて申し訳ないですが、10カウント・ゴ
 ングが行われております。あ、お客は起立をしておりますが、選手達
 の姿はリングの周りにはなし。って事は亡くなったのは選手ではなく、
 地元セント・ピーターズバーグに縁のある人なんやろかね。
@Psychosis vs. Michael Shane
  あのHBKことショーン・マイケルズが主催するTWA(テキサス・レス
 リング・アカデミー)より派遣された、どうやらマイケルズの甥であるら
 しいマイケル・シェーンと対するは“狂人仮面”シコシス。試合は序盤、
 互いに相手の技をスカし合うって攻防を見せ、これで客席からは一気
 に“つまらんのゥ”チャントが飛び交ってしまうって最悪の展開や。で、
 両選手共に何とか客席の空気を入れ替えようと健気に奮闘して見せ
 るものの...。
ASimon Diamond & Swinger
 vs. Nova & Chris Chetti
  さてさてこの時期のECWの一番の話題って言ったら、8月25日に
 ニュー・ヨークのハマースタイン・ボールルームにて開催される事がア
 ナウンスされているワン・ナイト・タッグ・トーナメント。これ、多分当時ジ
 ャスティン・クレディブルと共にタッグ王者に就いていたランス・ストーム
 がWCWへ転籍したためタッグ王座が空位となってしまい、新たにタッ
 グ王者組を選定する必要があった事から企画されたトーナメントなん
 やと思いますが、“何時も問題を抱えるオトコ”がギミックのサイモンも
 ピタリとこのトーナメントに照準を合わせ、ライバル・チーム(トーナメン
 ト当日は予選第3試合で激突する事に)の一つであるノヴァ&チェッテ
 ィに少しでもダメージを与えんと(苦笑)奮闘。けど、トーナメントの本番
 さながらの熱い試合(苦笑)は、得意の合体技を繰り出して来たノヴァ
 &チェッティに苦い水を呑まされる結果となって...。
BRedd Dogg (w/Lou E.Dangerously) vs.
 Steve Corino (w/Jack Victory)
  TNN局一派を含む、所謂ヒール・サイドから抜け出し、ベビー・サイド
 でもない、第3勢力を立ち上げていたコリーノ。前夜(8月11日)のフロ
 リダはフォート・ローダーデル大会ではスコッティ・アントンのダブル・ク
 ロスを受けており、そんなこんなの鬱憤も溜まってリング上のルー・E(
 ←ポール・Eのコス・プレ野郎で、その正体は元ダッドリーズ専属太鼓
 持ちのサイン・ガイ・ダッドリー)に突っ掛かって行ったところ、背後から
 レッド・ドッグ(ロドニー・マック:ジャズ姉さんの旦那?)の奇襲を喰らう
 羽目に。しかしコリーノは余裕でレッド・ドッグと相対し、ロー・ブロー⇒
 バイオニック・エルボーと叩き込んで、実に軽く一蹴ですワ。
CBilvis Wesley (w/Prodigy & Prodigette)
 vs. Jerry Lynn (w/Jazz)
  ジャズ姉さんとプロディゲッティ(現在、“Riptide”の名で活躍中)って
 “キナ臭い”間柄の女子選手2人が各々のセコンドに付いた、リンとビ
 ルヴィスとの一騎討ち。試合はジャズ姉さんがしつこく試合に介入して
 来るプロディゲッティを自慢の腕っ節で露払いし、リンによる変形パイル
 でのビルヴィス撃沈を好アシスト。ウーン、やっぱりいざとなったら頼り
 になるのは、強いオンナやね。
DHot Commodity (EZ Money & Julio Dinero & Chris Hamrick)
 vs. Tommy Deramer & Christian York & Joey Matthews
  この試合、元々は8月25日のトーナメントの予選第1試合と同じく、
 EZ&フリオ対ヨーク&マシューズの顔合わせやったのですが、“金満
 軍”のセコンドであるハムリックが何度も介入して来るため、それなら
 ばとヨーク&マシューズにトミー・ドリーマーが助っ人として加勢し、改
 めて6人タッグ戦となったって寸法。試合は曲者のハムリックをドリー
 マーが引きつけ、その隙を突いてヨーク&マシューズがフリオに集中
 放火を浴びせて勝ち星をゲットしとりまっせ。
EScotty Anton (w/Lou E.Dangerously) vs. Kid Kash
  ボンクラ野郎のスコッティ・アントンと、ミス・ムーヴが隠れた“売り”の
 キャッシュによる一騎討ちなんやけど、これがメリハリの全くない、実に
 ダラダラとした、無駄に時間だけが長い最低の試合。最後はアントンが
 ルー・Eから受け取ったセル・フォンを凶器に使うんやけど、こんな場合
 では凶器の使用をレフェリー以外の満場のお客にキチンと見て貰らうっ
 てのがヒール・レスラーの鉄則(ま、イロハのイやね)やのに、それさえ
 もこのアントンってボケナスはやれまへんのや。ホンマ、なんでこんな
 に使えない奴をECWって団体は雇い続けたのやろかね。
FYoshihiro Tajiri & Mikey Whipwreck (w/Sinister Minister)
 vs. FBI (Little Guido & Tony Mamaluke) (w/Sal E. Graziano)
  8月25日のトーナメントでは予選第4試合で組まれる事となるカード
 でして、7月29日のテキサス州はヒューストン大会でチーム・アップし
 たタジリとマイキー(タジリからマイキーを誘った形。多分、トーナメント
 に出るための相棒が必要やったのでしょうな)がグイドー&ママルーク
 の“純血イタリア人軍”と激突や。さてさて日頃はおとぼけファイトがベ
 ースのグイドーですが、さすがにトーナメントの前哨戦となると目の色
 も変わっており、序盤からタジリ相手に火花散る攻防を展開。またタジ
 リ自身も日本製丸ノコ蹴りをブンブン振り回し、“純血イタリア人軍”を
 追い詰めます。けどフィニッシュを狙ってグイドーに向けて吐いた緑の
 毒霧が、あろう事か相棒のマイキーを直撃してしまっては...。
GRob Van Dam (w/Bill Alfonso) vs. C.W. Anderson
  アクロバチックな攻めが主体のRVDと、ベーシックな攻めが主体のC
 Wとの一騎討ちとあって、若干息が合わない場面も(そやからって、
 ルフォンソに八つ当たりするのは筋違いでっせ、CWさん)あったけど、
 RVDのヴァン・ダミネーターもCWのスパイン・バスターも決定打となら
 ない熱戦へと試合はジワジワ昇華。最後こそRVDの5★スプラッシュ
 にCWが沈みましたが、結局終わってみればCWの“ピン芸人”転向が
 間違いではなかったって事を証明する仕上がりとなりました。
HJustin Credible (w/Francine) & Rhino
 vs. Sandman & Chilly Willy
  8月25日のトーナメントでは予選第5試合で組まれる事となるカード  
 でして、ここまでしつこく書いたら余程のアホやない限り、今宵のセン
 ト・ピーターズバーグ大会自体が、トーナメント本番に向けての“舞台
 稽古”であると分かるはず。ただ、世界王座に就くジャスティンとTV王
 座に就くライノが手に手を取り合った所謂“最強チーム”を向うに回し、
 「“舞台稽古”なんてつもりはさらさらないデ!」と強行な態度に出たの
 がサンドマン。巨漢のライノを広い会場内ところ狭しと引き摺り回し、ロ
 ビーを通って2階席へと戦場を求め、挙句の果てにバルコニーから眼
 下のグッズ売り場へとライノを突き落としてしまいよった!。最後もライ
 ノのお株を奪う豪快な掟破りの逆ゴアを見舞い、ライノをコーナーに立
 て掛けたテーブルへと沈めたサンドマン(&チリー)。一気に、トーナメ
 ント制覇の最有力候補へと踊り出ましたデ。


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