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Decatur , IL
2000-07-21
(DVD-R)
収録時間:約1時間46分 |
ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
08年4月期に発売された7タイトルの内の1タイトル。イリノイ州はディケ
テュアーってところで2000年7月21日に開催された定期興行の模様
を収録したものですんや。
@Julion Dinero vs. Bilvis Wesley (w/Prodigy & Prodigette)
“金満軍”のフリオと、“アライアンス”空中分解によりプレスリー・ギミ
ックとなったビルヴィスとの一騎討ちが今宵のオープニング・カード。女
子のプロディゲッティ(現在、“Riptide”の名で活躍中)がレフェリーの注
目を引き、そのブラインドを突いてリング上へと忍び込んだ“天才児”プ
ロディジーがブリッジの利いたジャーマンをフリオにお見舞い。ま、ビル
ヴィス側の作戦勝ちってところでしょうか。
AFBI (Little Guido & Tony Mamaluke) (w/Sal E. Graziano)
vs. Christian York & Joey Matthews
巨漢サルの無法介入、ママルークの見事な人間橋を描いたジャーマ
ン、随所でグラウンド・テクをチラチラとさせるグイドー。その上で、試合
の全般を通してボケ倒すんやから、“純血イタリア人軍”は大したもの。
ワシはこのユニットが大好きですワ。
BChilly Willy vs. Redd Dogg (w/Lou.E.Dangerously)
“Extreme Home Boy”と紹介されたのは、地元イリノイ出身のチリー。
勿論客席からは熱い声援が飛び、対戦相手であるレッド・ドッグ(ロドニ
ー・マック:ジャズ姉さんの旦那?)のセコンドに付いたルー・E(←ポー
ル・Eのコス・プレ野郎で、その正体は元ダッドリーズ専属太鼓持ちのサ
イン・ガイ・ダッドリー)からは、イリノイ州諸共貶す熱い罵声が飛びまっ
せ(苦笑)。尚、試合ですが、ルー・Eの口撃を腕っ節で黙らせたチリー
が、その余勢を駆ってレッド・ドッグまで料理。見事に故郷に錦を飾っと
りますワ。
CECW World Heavyweight Championship :
Justin Credible (w/Francine) vs. Kid Kash
リングに上がるなり罵詈雑言を浴びたジャスティンとフランシーン嬢。
これではやっとれまへんと控え室に引き返す素振りを見せ、更にお客
を煽ります。で、試合となればテーブル・クラッシュやフランシーン嬢の
黒のT・バック姿も適時盛り込んで、ふと気が付けばしっかりとベルトだ
けは防衛。ジャスティン、『RF-VIDEO』のカメラに向かって「キチンと仕
事はしたデ」って意味のウインクをしとりますが、はいはい成るほどこ
れぞ水も漏らさぬ王者像ってやつですな。
DTommy Dreamer & Danny Doring & RoadKill
vs. C.W. Anderson & Simon Diamond & Swinger
“いつも問題を抱える男”、サイモン・ダイアモンドが今宵リングにて嘆
くのは、7月16日に放映されたばかりのPPV『Heat Wave 2000』での
6人タッグ戦(カードは、サイモン&スゥインガー&CW対ドーイング&ロ
ードキル&キッド・キャッシュ)の経過及び無残な結果。って事で、サイ
モンはマイクを握ってドーイング&ロードキル&キッド・キャッシュを呼び
出すのやけど、キャッシュはさっき試合を終えたばかり。それでもドーイ
ング&ロードキルは臨戦態勢を取りサイモンらを睨み付けるのですが、
「おいおい、こっちは3人で、そっちは2人やんけ。それでワシらと戦え
るのか?」とサイモンは実に憎々しくアピール。しかし、こんな困った時
には必ず現れるのが、あの人。そう、ECWの“良心回路”トミー・ドリー
マーですワ。で、始まった試合ですが、ぶっちゃけ、正にドサ巡業にあり
がちな6人タッグ。ドリーマーとサイモンなんて、広い会場の一番奥まで
雪崩込んでの大サービス振りでっせ。そうそう、ドサでお客を満足させる
には、これが一番手っ取り早くて効果的やモンね。
ERhino & Scotty Anton
vs. Sandman & Yoshihiro Tajiri
ライノとアントンの待ち受けるリングへ単身歩を進めるタジリ。あれ、
Dの試合やないけど、これでは完全に多勢に無勢やんか、なんて心配
しましたが、タジリが缶ビールのプル・トップをプシュっと勢い良く開けた
途端、場内には『エンター・サンドマン』が流れて...。あ、試合自体は
僅か5分程度で、これならサンドマンの入場シーンの方がはるかに時間
は長いのですが、タジリの毒霧噴射やタランチュラ、テーブル・クラッシュ
・スポットなどもふんだんに盛り込まれており、どうしてどうしてなかなか
濃密な内容であった、と言おうと思えば言えるのかも知れまへん。
FRob Van Dam (w/Bill Alfonso) vs.
Steve Corino(w/Jack Victory)
ドサ巡業ドサ巡業と言いますが、ECWの場合はTNN局の定期放送
番組『ECW WRESTLING TNN』のネタ収録が行われる日がたまにあり、
その日は言わば“本場所同等のドサ”。それに対して、『RF-VIDEO』の
ハンディ・カム以外にカメラが入らぬ日は、言わば“真正ドサ”。で、そん
な“真正ドサ”の今宵の興行のメインを命じられたのが、人気者のRVD
と、嫌われ者のスティーブ・コリーノや。さてさて定番ムーヴで試合を押
し切ったRVDはさておき、ここでワシが注目したいのは当然の“負けブ
ック”をキチンと勤め上げたコリーノ(相変わらず、パンチ攻撃は絶品や
ね)の意識の高さ。ウーン、こんな“真正ドサ”での地道でコツコツとし
た積み上げが、後に大輪の花を咲かせる糧となるんでしょうな...。 |
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