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Wichita, KS - Century II Convention Center
2000-07-01
(DVD-R)
収録時間:約2時間26分 |
ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
08年4月期に発売された7タイトルの内の1タイトル。カンザス州はウィ
チタにあるセンチュリー・U・コンヴェンション・センターってところで、20
00年7月1日に開催された定期興行の模様を収録したものですんや。
○開演のご挨拶のつもりが...
今宵の定期興行、まずは試合に先立ち右足に大きなギプスをガッチ
リと付けたスパイク・ダッドリーがリングへと上がり、お客様にご挨拶。
けど、突然お邪魔虫のルー・E(←ポール・Eのコス・プレ野郎で、その
正体は元ダッドリーズ専属太鼓持ちのサイン・ガイ・ダッドリー)やビル
・ウィルスが現れて...。
@Bill Wiles (w/Lou.E.Dangerously)
vs. Danny Doring (w/Spike Dudley)
当然ルー・Eらはスパイクに絡み出し、最初は黙って聞いていたスパ
イクも遂に堪え切れず鉄拳一発。しかし満身創痍のスパイクではこれ
が限界。で、しからばとスパイクの“代打ち”に出て来たのがドーイング
って寸法ですワ。試合はビルによるリバースのインディアン・デス・ロッ
クなんて珍品もあって、最後はスパイク&ドーイングによる即席の3D
(←当時WWFではババとD・ボンが頑張っていたからねェ)が炸裂や。
ALittle Guido & Tony Mamaluke & Sal E. Graziano
vs. Chris Chetti & Nova & Chilly Willy
“純血イタリア人軍”のお三人が総出となった6人タッグ戦。途中、巨
漢サルとチリーによる(BGMまで流しての)ダンス・コンテストがあり、
グイドー&ママルークが小さな身体を目一杯使ってのビッグ・バンプが
ありと、前座ながらもなかなか飽きさせない試合構成でしたワ。
BEZ Money (w/Chris Hamrick) vs. Kid Kash
第3試合は“金満軍”の軍団長であるEZが、キャッシュと一騎討ちを。
当然曲者のハムリックの介入もあり、それがアクセントとなって、試合
は一進一退の白熱(?)した展開に。で、最後はEZがフィニッシュ狙い
で繰り出した雪崩式のパワー・ボムを、キャッシュがウラ・カンで返して
電光石火の3カウントをゲット、って言いたいんやけど、あれはどう見て
もカウント2でっせ......。
CSimon Diamond & Swinger
vs. Prodigy & Prodigette (w/Musketeer)
有象無象の取り巻き連中を従えて“何時も問題を抱える男”サイモン
がリング・イン。さてさて今宵はどんな問題を抱えているのやろって注
目したところ、サイモンは取り巻き連中に対して「この3人の大馬鹿ど
もが!」、「お前等のお陰で挑戦権順第1位の座が...」と、エラい剣
幕で叱責開始。ウーン、どうやら以前の試合(もしかすると前夜の4チ
ーム参加の負け抜け戦かも?)にタッグ・タイトル挑戦権が懸かってい
て、それを“3馬鹿”のお陰で逃してしもたみたいやね。って事で始まっ
た制裁マッチ(あ、実態は全く凄惨さに欠けるものです)、怒っているは
ずなのにサイモンは“3馬鹿”にもキチンと見せ場を作らせてやる心遣
い(苦笑)を見せて...。なんや、サイモンってエエ人やないの(笑)。
DC.W.Anderson (w/Elektra) vs. Jerry Lynn
Cでも触れましたが、前夜のミズーリ州はカンザス・シティ(ちなみに
カンザス・シティはカンザス州とミズーリ州にまたがっていて、それでも
町の中心はミズーリ州側にあるので“Kansas City, MO”と言うんやて)
大会では中堅どころの4チームが参加する試合があって、ここでルー・
Eが組織する“アライアンス”所属のCWとビルが仲違いするって場面
がおました。で、それが“アライアンス”崩壊へ直結したのか、はたま
た今宵はルー・Eの計らいで“冷却期間”が設けられたのか。取り合え
ずビルは@でドーイングと、CWは本試合で強豪のリンとの一騎討ち
が組まれたって次第。で、注目の試合なんやけど、CW(一応、今宵も
コスチュームは“アライアンス”のもの)の猛攻にリンが左手を負傷する
アクシデント(←実際はリン一流の“ネタ”やと思います)を起点にして、
地味ながらもジワジワとヒート・アップ。リン十八番の変形パイルを喰ら
って最後はCWが沈んだのやけど、CWが“ピン芸人”として十分やっ
て行ける器である事をキッチリと証明出来た内容でしたワ。
【追記】CWの心の片隅に芽生えた“ピン芸人”への思いを摘み取りた
かったのか、試合の後半にはルー・Eもリング・サイドに姿を見せ、セコ
な介入を行うものの、これにCWは全くの無反応。ウーン、やっぱり“ア
ライアンス”は崩壊したも同然の様ですワ...。
EDa Baldies (Tony DeVito & Angel)
vs. Balls Mahoney & Mikey Whipwreck (w/Sinister Minister)
序盤から、革紐&フォークで“暴走禿頭軍”のエンジェルを痛め付ける
マホーニー。対する“暴走禿頭軍”もお客の発する「テーブルを使ってん
か!」ってチャントを背に、さくさくとリング上に安物のテーブルをセット。
で、そろそろフィニッシュかいなと思ったら、この土壇場でマイキーのサ
イコなファイヤー・ボール攻撃が怪しく発光。これで気勢を削がれた“暴
走禿頭軍”、自らセットしたテーブルへエンジェルがドップリと沈み...。
○場面は変わって...
“金満軍”の作戦参謀である曲者ハムリックが、レッド・ドッグ(ロドニー
・マック:ジャズ姉さんの旦那?)を引き連れてリング上に。どうやらBの
試合を裁いたレフェリーのH.C.ロックに対し「あれはフラッシュ・カウント
やないケ!」とケチを付けているみたいで、これにH.C.がブチ切れて番
外戦がいきなりキック・オフ!。ハムリックのコーナー上からのギロチン・
レッグ・ドロップ(何時見ても絶品やね)に耐え、レッド・ドッグに顔面砕き
を放ち、H.C.はそのままフォール&自らカウント3を入れて...。
FRob Van Dam (w/Bill Alfonso) vs. Roadkill
何時もの“RVD”ポーズこそ健在なものの、何となく気だるそうな今宵
のRVD。ドサ巡業での連戦の疲れか、はたまた出番を待っている間に
控え室でちょっくらマリ◎ァナでも吸ったのか。けど、仮にもセミに出場し
てのシングル戦なので、5分程度でチャッチャッと試合を終わらす事もま
まならず。ならばと適当に場外戦を盛り込み、“RVD”ポーズで時間を
稼ぎ、最後はコースト・トゥ・コーストのヴァン・ダミネーターから5★スプ
ラッシュでロードキルをフォール。まァ、取り合えずお疲れさんでしたな。
さ、今宵のお仕事も終わったし、後はゆっくり心行くまでマリ◎ァナでも
吸って下さいな、RVDさん(苦笑)。
GSteve Corino(w/Jack Victory) & Rhino & Scotty Anton
& Justin Credible (w/Francine)
vs. Tommy Dreamer & Raven & Sandman & Yoshihiro Tajiri
「世界王者のジャスティンと、“オールド・スクールの王様”であるワシ
が組んだら、もう何も怖い物はない。何時でも誰でも束になって掛かっ
て来んかい!」ってリング上でマイクを握って大威張りのコリーノ。で、
これに呼応して姿を見せたのがドリーマー&レイヴェン&サンドマン&
タジリや。おォ、これはなかなか豪華な8人タッグ戦やないの、って思
っておりましたが、FのRVD同様この試合にブックされた選手達も、
その大半が血眼になって相手を打ち倒してやろうってよりは、連戦連
戦で疲れているからそんなにしゃかりきにならず、まずは今宵このリ
ングを目一杯にエンジョイしようやないの、ってライトな感じ。なのでレ
イヴェンはコリーノから奪ったカウ・ベル&ブル・ロープで縄跳びを始
め、コリーノはマイクで試合の実況中継を実施。加えて大物役者のサ
ンドマンは『エンター・サンドマン』をフル・コーラス使ってのビール呑み
大会(←あ、これは毎度毎度の事やね)...。僅かにタジリとライノが
「しんどいのは分かるけど、もうちょっとだけ気合を入れてやりまへん
か...」って異を唱えてはみるものの...。ま、これも長いドサ巡業
の貴重なひとコマ。それにリング上のリラックス加減が良い方向で伝
搬したらしく、お客さんもみなさん楽しそう(これが肝心や)で...。 |
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