Richmond, VA - Siegel Center
 2000-10-13
 (DVD-R)
 収録時間:約1時間47分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
08年2月期に発売された6タイトルの内の1タイトル。ヴァージニア州は
リッチモンドにあるシーゲル・センターってところで、2000年10月13日
に開催された定期興行の模様を収録したものですんや。

@Michael Shane vs.
 Chris Chetti (w/Lou E.Dangerously)
  相棒ノヴァとの別離(理由は?)以降、どうにも方向性の定まらぬチ
 ェッティ。さてさて今宵はマイケル・シェーン(←HBKことショーン・マイ
 ケルズが主催するTWA所属で、そのマイケルズの甥でもあるそう)と
 の激突でして、ポール・Eのコス・プレ野郎であるルー・E(正体は元ダ
 ッドリーズ専属太鼓持ちのサイン・ガイ・ダッドリー)と2人して観客達
 をあれこれとイジり、シェーンの派手な大技も受けつつのお仕事遂行
 ルー・Eがシェーンに放った絶妙のセル・フォン・ショットを引き受けて、
 楽々と試合に幕を下ろしてしまいましたワ。
AJulio Dinero (w/Elektra) vs. Nova
  続いて第2試合はノヴァと“金満軍”の番頭格であるフリオの一騎討
 ち。リング上に華を添えんと“金満軍”の専属マネージャーであるエレ
 クトラ嬢が何度も何度もしつこくしつっこく介入を行い、多分この悪行を
 控え室で見ていたのであろうジャズ姉さんが、「もう我慢できないワ」と
 往年の星野勘太郎を彷彿とさせる火の玉ファイト全開で御出馬。勿論
 試合は強力な援護を受けたノヴァがピシャリと締めてまっせ。
BECW World Television Championship :
 Rhino vs. Blue Boy (w/Jasmin St. Claire)
  WWF(当時)より解雇され、2000年7月8日に古巣ECWへと出戻
 って来たブルー・ボーイ(元ブルー・ミーニー)。なんでも140ポンドもの
 減量に成功したそうで、かつての色白で脂肪の塊の様な身体付きを
 知る者には丸で別人や。ただし、それもリング・ベルが鳴るまで。恐れ
 多くもライノの保持するTV王座に挑んだけど、たったのワン・ムーヴ、
 ツー・ムーヴこなしただけで、かつての“なんちゃってレスラー”振りが
 まざまざと蘇り...。あ、当然試合はライノが非常に短時間で楽勝や。
CProdigy & Bilvis Wesely (w/Prodigette & Oz
 & Chris Kruger & John Phoenix)
 vs. Danny Doring & Roadkill
  プロディゲッティ嬢(←現在はRiptideって名で女子団体G.L.O.R.Y.に
 て活動)も含む6人全員攻撃でドーイング&ロードキルに仕掛けた若
 手一派。しかし6人全員が次々コーナーに押し込まれ、最後に巨漢
 ロードキルの圧殺攻撃をモロに受けてしまいます。で、馬鹿馬鹿しか
 ったのが、ここから。ロードキルが圧殺を解くと、6人全員がパタパタ
 と対角線側のコーナーに向けて倒れて、口部、局部、尻部など、ちょ
 っと恥ずかしい場所を接点に、全員が数珠繋ぎ状態となってしまいま
 すんや。試合序盤のビルヴィスによるゲイ・ネタを含め、ここまで馬鹿
 をやってくれたらもう何も言いません。ドサ巡業は最高!!。
 【追記】この項、前日10月12日の同カードのレビューと兼用です。
DE.Z. Money (w/Chris Hamrick) vs. Kid Kash
  続いて第5試合はキャッシュと“金満軍”のリーダー格であるEZの一
 騎討ち。キャッシュが次々と繰り出す大技スポットを中心に、両選手が
 一進一退の攻防を披露や。けどワシは試合経過や試合結果(ちなみ
 にキャッシュの勝ち)よりも、リング下からちょこちょこと小ズルい介入
 を何度も仕掛けてくる“金満軍”の知恵袋的存在であるハムリックの事
 が気になって気になって...。あれ惚れたかな?、ワシ(苦笑)
EECW World Tag Team Championship :
 FBI (Little Guido & Tony Mamaluke)
 vs. Christian York & Joey Matthews
  8月26日のマンハッタン大会にて獲得したタッグ王座をしぶとくし
 ぶとく防衛し続けている“純血イタリア人軍”。今宵も若手のヨーク&
 マシューズをキャリーしてやりながら、随所に自軍のセールス・ポイ
 ントであるセコくズルくをビシバシと実践ですワ。途中、ママルークに
 よる綺麗な人間橋を描いたジャーマン・スープレックス・ホールドなん
 てのもあったけど、王座防衛にて試合が幕となった時にお客の脳裏
 に残るのは“純血イタリア人軍”のセコさとズルさ。ウン、これぞプロ
 のお仕事ですな。拍手拍手!。
 【追記】この項、10月6日や12日の同カードのレビューと兼用です。
○場面は変わって...
  ルー・Eとボンクラのスコッティ・アントンがリング上に登場。例によっ
 て例の如く憎まれ口をたたき、タオル・ボーイ(ロープに付いた汗など
 をタオルで拭き取るアルバイト君)をアントンがサソリ固めで締め上げ
 たところ、場内にAC/DCの名曲『地獄のハイ・ウェイ』が高らかに鳴
 り響いてスパイク・ダッドリーが登場。必殺の(でもこれしか出来ない)
 アシッド・ドロップにてアントンを吹っ飛ばしております。あ、スパイクご
 ときにまで“噛まれる役”へとランク・ダウンしたアントン。腕が悪いの
 で仕方ないし、もうそろそろお払い箱にしてもエエんやないかなァ
FSteve Corino (w/Jack Victory & Dawn Marie)
 vs. Simond Diamond (w/Pat Tanaka)
  “いつも問題を抱える男”サイモン・ダイアモンドですが、今宵は特に
 ボヤくネタもないみたい。それもこれも今宵サイモンのセコンドに付い
 たのは、あの“ゴクドー”パット・タナカ!。これなら対戦相手が“オー
 ルド・スクール王”スティーヴ・コリーノでも怯む事なんておまへんワ。
 で、注目の試合なんやけど終盤のフォール合戦に顕著な様に、どうも
 両者の波長が最後まで合わなかったって感じ。ただパウダー攻撃に
 よる介入をヴィクトリーに阻止され、ヴィクトリーのクローズ・ラインをモ
 ロに喰らって、タナカが伝説の一回転受身(継承者多数)を披露して
 くれたのは嬉しい限り。ウーン、どうせならコリーノとタナカとの一騎討
 ちなんてのでも良かったのになァ...。
GECW World Heavyweight Championship :
 Jerry Lynn vs. CW Anderson
  地味で渋い両者による世界タイトル戦。CWがリンの左腕に狙いを
 定め、勿論リンもキチンと左腕が痛いとセールするので、演者2人と
 観客サイドが試合のテーマをピタリと共有。もともと地力もある2人な
 ので試合内容もじわじわと熱を帯び、さァそろそろフィニッシュかと思
 ったらお邪魔虫のジャスティン・クレディブルがフランシーン嬢や悪の
 レフェリーであるダニー・ダニエルズを帯同して介入。ここからは、毎
 度毎度のドタバタ劇へと試合は急旋回して...。
 【追記】他の試合同様、このリン対CWも当時のドサ巡業での定番試
 合。ホンマ、ドサ巡業の実態が手に取る様に分かって楽しいですワ。
HNew Jack & Chilly Willy
 vs. Da Baldies (Angel & DeVito)
  これも他の試合同様、当時のドサ巡業での定番試合。まずは“暴走
 禿頭軍”に単独挑んだウィリーが簡単にテーブル葬となり、その瞬間
 場内には大音量で『ナチュラ・ボーン・キラーズ』が!。さあさあ、今宵
 のリッチモンド大会のカーテン・コールは、“路上の王”ニュー・ジャック
 親分が仕切る一大残酷流血絵巻でっせ!


トップへ
戻る