Roanoke, VA - Salem Civic Center
 2000-10-12
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間7分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。さてさて今回ご紹介するのは、20
08年2月期に発売された6タイトルの内の1タイトル。ヴァージニア州は
ロアノークにあるセーラム・シヴック・センターってところで、2000年10
月12日に開催された定期興行の模様を収録したものですんや。

@Musketeer & Dino Devine
 vs. Hot Commodity (E.Z. Money & Julio Dinero)
  ワーグナーの『ワルキューレの騎行』をテーマに姿を見せたのは中
 世の騎士みたいな井出達のMusketeer(←どう発音するんやろ?)。
 今宵はディノと組んで“金満軍”との激突なんですが、EZにあっさりと
 粉砕されてしまいましたワ。ま、この人はあくまでイロモノのマネージ
 ャ役。堂々とリング上で試合をやるには勉強不足ってところですな。
AMichael Shane vs.
 Scotty Anton (w/Lou E.Dangerously)
  5月14日のPPV『Hardcore Heaven 2000』にて負傷欠場から目出
 度く現場復帰したRVDをダブル・クロスし、続く7月16日のPPV『He
 atwave 2000』にて怒り心頭のRVDにあっさりと敗れた、当時“RVD
 の親友”って役どころを演じていたスコッティ・アントン。今宵も花道に
 姿を現すなり拍手を求める(ヒールなので、結局彼はこのアクションで
 ブーイングが欲しいのでしょうが)お得意のポーズを連発や。で、全く
 試合もやれないのに、しつこく繰り返すこのポーズがホンマに癇に障
 り(結局はワシも彼のペースにはめられているのやろか)、モニター画
 面の前でワシ自身ブチ切れ寸前。マイケル・シェーン(←HBKことショ
 ーン・マイケルズが主催するTWA所属で、そのマイケルズの甥でもあ
 るそう)を仕留めて試合が終わり、ワシもこれでホッとしましたワ。
BProdigy & Bilvis Wesely (w/Prodigette & Oz
 & Chris Kruger & John Phoenix)
 vs. Danny Doring & Roadkill
  プロディゲッティ嬢(←現在はRiptideって名で女子団体G.L.O.R.Y.に
 て活動)も含む6人全員攻撃でドーイング&ロードキルに仕掛けた若
 手一派。しかし6人全員が次々コーナーに押し込まれ、最後に巨漢
 ロードキルの圧殺攻撃をモロに受けてしまいます。で、馬鹿馬鹿しか
 ったのが、ここから。ロードキルが圧殺を解くと、6人全員がパタパタ
 と対角線側のコーナーに向けて倒れて、口部、局部、尻部など、ちょ
 っと恥ずかしい場所を接点に、全員が数珠繋ぎ状態となってしまいま
 すんや。試合序盤のビルヴィスによるゲイ・ネタを含め、ここまで馬鹿
 をやってくれたらもう何も言いません。ドサ巡業は最高!!。
CNova vs. Chris Hamrick (w/Elektra)
  曲者同士の一騎討ちでして、最後は試合に介入して来たエレクトラ
 嬢もろともノヴァがハムリックをクルッと丸め込み。レビューの文字数
 は少ないですが、ワシはこんな試合が好きですな。
DECW World Tag Team Championship :
 FBI (Little Guido & Tony Mamaluke)
 vs. Christian York & Joey Matthews
  8月26日のマンハッタン大会にて獲得したタッグ王座をしぶとくし
 ぶとく防衛し続けている“純血イタリア人軍”。今宵も若手のヨーク&
 マシューズをキャリーしてやりながら、随所に自軍のセールス・ポイ
 ントであるセコくズルくをビシバシと実践ですワ。途中、ママルークに
 よる綺麗な人間橋を描いたジャーマン・スープレックス・ホールドなん
 てのもあったけど、王座防衛にて試合が幕となった時にお客の脳裏
 に残るのは“純血イタリア人軍”のセコさとズルさ。ウン、これぞプロ
 のお仕事ですな。拍手拍手!。
 【追記】この項、10月6日の同カードのレビューと兼用です。
 ↑我ながら嫌味な書き方やなァ...(苦笑)。
○場面は変わって...
  “いつも問題を抱える男”、サイモン・ダイアモンドが今宵リングにて
 嘆くのは罪作りな己の美貌(苦笑)。で、もうこれ以上の自慢話は聞
 いてられぬと控え室からスパイク・ダッドリーが現れ、得意の(って言
 うか、これしかやれんのやけど)アシッド・ドロップでサイモンを撃沈。
 尚、歓声に応えるスパイクに突如パット・“ゴクドー”・タナカが襲い掛
 かり、これはスパイクの一大事とブルー・ボーイ(元ブルー・ミーニー)
 が助っ人に飛び出して来て...。
○場面は変わって...
  今宵の興行も折り返し地点。トイレ・タイムが設けられ、グッズ売り
 場ではせっせとグッズにサインを書き込むブルー・ボーイ(元ブルー・
 ミーニー)とガール・フレンドのジャスミン嬢の姿が...。
ESteve Corino (w/Jack Victory & Dawn Marie)
 vs. Chris Chetti (w/Lou E.Dangerously)
  相棒ノヴァとの別離(理由は?)以降、どうにも方向性の定まらぬチ
 ェッティ。今宵は“オールド・スクール王”スティーヴ・コリーノとの激突
 なんやけど、パンチ攻撃のバリエーションのみで試合を構築して来る
 コリーノの前に文字通り手も足も出せずに完敗...。ECWの選手養
 成機関である『House of Hardcore』の卒業生であるチェッティ、只今
 絶賛スランプ中ってところでしょうか。
FECW World Heavyweight Championship :
 Jerry Lynn vs. CW Anderson
  地味で渋い両者による世界タイトル戦。CWがリンの左腕に狙いを
 定め、勿論リンもキチンと左腕が痛いとセールするので、演者2人と
 観客サイドが試合のテーマをピタリと共有。もともと地力もある2人な
 ので試合内容もじわじわと熱を帯び、さァそろそろフィニッシュかと思
 ったら、悪のレフェリーであるダニー・ダニエルズが突如試合へ介入
 してリンにパウダー攻撃。これで視界を奪われたリンは誤って(いや、
 狙い澄まして?)正規レフェリーを襲ってしまい、一時は王座陥落の
 嫌な雰囲気もリング上に漂ったのですが...。
GECW World Television Championship :
 Rhino vs. Kid Kash
  RVDらの全面支援があり、8月26日のマンハッタン大会において
 難敵ライノからTV王座を奪ったキャッシュ。しかしその2週間後、9月
 9日のカナダはオンタリオ大会で早くもTV王座はライノの腰に逆戻り。
 で、夢よ再びとライノに挑んだ前王者キャッシュでしたが、マンハッタ
 ン大会とは違い今宵はキャッシュを援護射撃する者は誰も居まへん
 そうなれば試合の結果は、当然ライノの圧勝ですわな。 
HNew Jack & Sandman & Chilly Willy
 vs. Da Baldies (Angel & DeVito)
 & Justin Credible (w/Francine)
  約3週間後に迫ったPPV『November To Remember 2000』での世界
 王座返り咲きを狙うジャスティンですが、さっき仲良くリング上に上がっ
 たばかりのフランシーン嬢に突如何やら激しく詰め寄り、続いて“暴走
 禿頭軍”を控え室から呼び込み。ウーン、確かに“暴走禿頭軍”もジャ
 スティンもツルピカ頭なので結託しても不思議ではないのやけど...。
 さてさて試合はニュー・ジャック親分の持ち込んだ鎌を手に入れたジャ
 スティンが親分の額を切り裂いてキック・オフ。当然親分も黙ってはお
 らず、ジャスティンの額や頭部に大型工業用ホチキスを打ち付けての
 手厚いご返杯や。で、“ちょっと酒臭い桃太郎侍”ことサンドマンも十八
 番の酩酊ファイトを存分に披露して、最後は荒れたリング上にフランシ
 ーン嬢が捨て身の出撃。けど親分から魅力的なお尻に屈辱の平手打
 ちを喰らい、果てはジャスティンに竹刀を誤爆し、これでジャスティンは
 格下のウィリーにフォールまで許してしまう羽目に...。フランシーン
 嬢、今宵はご自慢の高性能プロレス頭脳も、ニュー・ジャック親分の恐
 ろしさの前に機能せずってところやろか。


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