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After Valentine's Massacre
Milwaukee, WI 2000-2-19
(DVD-R)
収録時間:約2時間25分 |
ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2007年4月期に発売された3タイトルの内
の1タイトル。ウィスコンシン州はミルウォーキーで、2000年2月19日
に開催された定期興行の模様を収録したものですワ。
@Dangerous Alliance 〔CW Anderson & Bill Wiles
(w/Lou E.Dangerously)〕 vs. Nova & Chris Chetti
ルー・E(←ポール・Eのコス・プレ野郎で、その正体は元ダッドリーズ
専属太鼓持ちのサイン・ガイ・ダッドリー)率いるアライアンスの面々が
セコな悪党ファイトに徹するので、ノヴァ&チェッティが大人気。試合そ
のものは何時も通りルー・E十八番のセル・フォン・ショットがあり、アラ
イアンス側の勝ちとなったのやけど、選手各自が試合の随所でメリハ
リあるスポット回しに気を配ったためか、なかなか好勝負っぽい仕上が
りとなっておりまっせ。
○場面は変わって...。
ルー・Eに先導されてリング上に姿を見せたのは、レスラーにして旧
中南部地区の名プロモーターでもあった、“カウ・ボーイ”ビル・ワッツの
息子であるらしいエリック・ワッツ。続いてジャック・ヴィクトリーを帯同し
たスティーヴ・コリーノまで現れ、両者は丁々発止のマイク合戦を。お、
これは一騎討ちに発展かと思ったら、今宵の興行開催地であるミルウ
ォーキーを貶したコリーノに、何処からか現れたミルウォーキー出身ら
しきレフェリーが突っ掛け、コリーノ&ワッツから暴行される羽目に。
あ、レフェリーを血海に沈めて満足気な様子のコリーノ、自信満々でダ
スティ・ローデス(←3月12日放送のPPV『Living Dangerously 2000』
でのブル・ロープ戦が内定済み?)を挑発。そのローデスが現れない
事を知ってか、「ワシこそが“新たなアメリカン・ドリーム”じゃ!」と聞き
捨てならぬ妄言(苦笑)までを発してしまいました...。
ADupp Brothers (Jack Dupp & Bo Dupp)
vs. Danny Doring (w/Electra) & Roadkill
“負け役”専門のお馬鹿兄弟(←今夜は小柄なパックの姿がありませ
んなァ)、殆ど何も出来ず(させてもらえず?)ドーイング&キルの合体
技にて負けてしまいました。やれやれお疲れさん。あ、疲れてもおられ
まへんか...(苦笑)。
○場面は変わって...。
全国ネットでECWを絶賛放送しているTNN局。で、ここから派遣され
ている事(あ、ネタの上の話やデ)を鼻に掛けるちょっと嫌味な奴サイラ
スが、コリーノ、ライノ、ヴィクトリーを引き連れてお出まし。どうやらサイ
ラスは、足首の怪我でRVDが戦線離脱したため宙に浮いたTV王座に
子飼いのライノを就かせようと暗躍しとるみたい。と、ここで控え室から
姿を見せたのが、TV王者の証であるベルトを手にした御大ポール・E・
デンジャラスリー。けどRVDが負傷欠場となったのだけはさすがのポ
ール・Eでも穴埋めしようもなく、苦渋の表情で調子に乗ったサイラスの
憎まれ口を黙って聞いているだけ。しかしポール・Eの忍耐にも限度っ
てのがおます。遂にポール・Eはベルトでサイラスに一発喰らわすのや
けど、当然ライノらに逆にタコ殴りにされてしもて...。
BSandman vs. Rhino (w/Steve Corino & Jack Victory)
撲殺される寸前(苦笑)のポール・Eを救わんとサンドマンが御出馬。
ルールなど根底から無視して3人掛かりで襲い来るライノらを蹴散らし、
テーブルや梯子も持ち出しての大立ち回りや!。満場の客達も完全に
サンドマンを支援し、コリーノ&ヴィクトリーの介入も軽くいなして、いよ
いよフィニッシュかと思ったら、コリーノ一派の第4の男であるタジリが
疾風乱入。激勝寸前のサンドマンに緑の毒霧を浴びせ、試合(今更や
けど、これって正式な試合やったの?)をブチ壊してしまいましたワ。
尚、ここに今度はスーパー・クレイジーまでが絡み、悪党一味と対峙。
○TNN Opening
TNN局による週一の定期放送番組『ECW WRESTLING TNN』のネタ
収録のため、ジョーイ・スタイルスがリング・イン。
CJazz vs. Tom Marquez
ジョーイの紹介で始まったのはジャズ姉さん(リング・インの際にエプ
ロン・サイドで足を拭う姿が非常にストロング・スタイルっぽくて素敵)と
トム・マルケス(後の“天才児”プロディジー)の一騎討ち。で、2人して
初期UWFを彷彿とさせるガチガチの攻防を披露していると...。
DSimon Diamond (w/Dick Hertz) vs. Jazz
やっぱり出て来ました、お邪魔虫のサイモン。面倒事は御免とさっさ
とリングから逃げ出したマルケスの姿を確認すると、ジャズ姉さんにワ
シと試合をせんかいと難癖や。しかも、もしも3分以内に勝てなかった
ら、お前(ジャズ姉さんの事)の尻にキスするワと豪語。エッ、どちら様
でっか。それならわざと負けるのに、なんておっしゃる物好き(ジャズ姉
さん、御免ね)は...(苦笑)。さてさて、こんな展開でサイモンが勝つ
と、プロレスがプロレスではなくなるってのは、皆様も想像されるはず。
当然サイモンもここらに抜かりはなく、2分58秒でジャズ姉さんの関節
技にあえなくタップ・アウト...。でも大のオトコがおめおめとオンナの
尻にキスなど出来るか(誰でっか、ワシなら喜んでするデなんておっし
ゃっているのは?)と、セコンドのハーツと2人してジャズ姉さんを襲撃。
さっきの約束などは忘れたと、サイモンは無理やり自身の尻に半失神
状態のジャズ姉さんをキスさせてしまいました。
EAngel (w/Devito) vs. Masato Tanaka
“暴走禿頭軍”のマイクでの挑発に、非常にガラの悪い和歌山弁でや
り返したのは田中将斗。手加減抜きの鉄拳を対戦相手のエンジェルの
横っ面にブチ込み、セコンドに就いたデヴィトの介入もやり過ごして、テ
ーブルなども駆使しつつの勝利ですワ。ただ勝利の美酒に酔ったので
もないのやろけど、試合後に少々隙を見せてしまった田中。敗戦を素
直に納得せぬ“暴走禿頭軍”の逆襲をモロに喰らってしまいます。
けど安心してや。ここに“暴走禿頭軍”とは犬猿の仲のニュー・ジャック
親分が姿を現し、強力に強烈に田中を援護。親分のギター・ショットと、
田中による丸でポーゴ張りのトップ・ロープを使った絞首刑攻撃の共演
なんて、マニアの方なら涙がちょちょ切れる事は請け合い!。しかも田
中はリングに寝っ転がるエンジェルの股間に足を添え、「電気アンマ〜
ッ!」と絶叫。おいおい、こんな言葉がTNN局の全国ネットの定期放
送に乗ったんでっか...(苦笑)。ま、何というか、やんちゃな中学生
達の修学旅行先の夜の旅館でのひとコマみたいな試合でしたワ。
F3Way Dance :
Yoshihiro Tajiri vs. Super Crazy
vs. Little Guido (w/Sal Graziano)
TNN局による週一の定期放送番組『ECW WRESTLING TNN』の時間
枠に合わせた、少々コンパクト・サイズの3WAYダンスなんですが、毎
度毎度の高(好)内容であったのは改めてワシがここで書く事もないか
な。いや実際、満場の客席から絶え間なく沸き起こる“スーパー・クレイ
ジー”チャントに苦々しい顔を作りつつ、切れ味鋭い日本製丸ノコ蹴りを
見舞うタジリの姿なんて、最早名人芸の域ですワ。あ、試合はグイドー、
タジリの順で土が付き、勝ち残ったクレイジーの勝利となっておりました。
ま、目先の勝敗やなく、試合構成の妙を楽しむべき内容やね。
GTommy Dreamer (w/Francine) vs.
Justin Credible (w/Lance Storm & Dawn Marie)
1月9日に放映されたPPV『Guilty as Charged 2000』での痛恨のタ
ッグ王座陥落以来、どうにもしっくりとこない様子のドリーマー、レイヴ
ェン、フランシーン。さてさて、今宵はドリーマーとジャスティンの一騎討
ちが組まれたんやけど、ジャスティン側は当然ストームが加わって、ま
るでハンディ戦のごとき展開。勿論ドリーマーは防戦一方となり、いくら
今は“隙間風の吹く”仲であっても、これ以上は相方を見捨てておけん
とレイヴェンが私服姿(←これがまた、非常にダサダサ...)で登場。
けど、乱闘中のレイヴェンにシニスター・ミニスターが近付き、腹黒そう
な顔で“悪魔の囁き”を...。で、レイヴェンも何やら納得した表情でリ
ングへと上がり、ストームに向けてパウダー攻撃を実行。しかしこれが
何の因果か(苦笑)、狙ったはず(?)のストームを飛び越えてドリーマ
ーの顔面を直撃!。そしてこれで完全に視界を奪われたドリーマー、心
配して駆け寄ったマネージャーのフランシーン嬢を、一体誰と間違えた
のかいきなりDDT葬(2月5日のタラハシー大会で起こった一件とは正
反対の人物配置ですな)。フランシーン嬢を抱き抱え、控え室へと姿を
消すレイヴェン。勝ち星どころか、パートナーとマネージャーを一度に
失ってしまいそうなドリーマー。いよいよ暗雲がECWマットに立ち込め
て来ましたデ(苦笑)。
○場面は変わって...。
ビル・アルフォンソが突如リングに上がり、足首を負傷して戦線離脱
中のRVD(←TV王座からも転落)に携帯電話を使い直電。ま、ホンマ
に電話がRVD本人に繋がっているのか否かについてはこの際ちょっ
と横に置いて、アルフォンソとしてはRVDの健在ってのをアピールした
かったみたいやね。と、ここに陪審員ギミックのジェフ・ジョーンズを帯
同した、ECW認定の世界ヘビー級王者マイク・オーサムが現れて。
HECW World Heavyweight Championship :
Mike Awesome (w/Judge Jeff Jones)
vs. Little Spike Dudley
アルフォンソに対して、RVD絡みの悪態を付くオーサムとジョーンズ。
すると、「もうこれ以上、黙って奴等の悪態を聞いておれぬ!」と、パイ
プ椅子片手に、スパイク・ダッドリーが決死の出撃や。お、これで今宵
のミルウォーキー大会の『生贄』は決定ですな(苦笑)。いやしかし、ス
パイク君のやられっ振りって言ったら、今宵はホンマに特筆もの。腕力
に物を言わしたオーサムから、丸でワラ人形の如く投げ落とされ、叩き
付けられて(勿論、テーブルも複数回使われまっせ)、自身に課せられ
た“役目”ってのを完遂。ウーン、天晴れやないの。けどスパイク君、ア
ンタ、あれって正気で試合をしてるの?。まさかご禁制のクスリでも決
めているんやない?。アンタのリング・ネームである“Little Spike Dudl
ey”の頭文字を並べると、なにやら物騒な3文字となるけど、これって
偶然の一致やろ......(苦笑)。 |
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