Triple Threat Rulz
 Milwaukee, WI 2000-10-7
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間8分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2007年3月期に発売された4タイトルの内
の1タイトル。ウィスコンシン州はミルウォーキーにて、ECWが2000年
10月7日に開催した定期興行の模様を収録したものですワ。

@Bilvis Wesely (w/Prodigette & Oz & Chris Kruger
 & John Phoenix) vs. Michael Shane
  エルヴィス・プレスリーのコス・プレで決めたビルヴィス・ウェスリーと、
 HBKことショーン・マイケルズが主催するTWA(テキサス・レスリング
 ・アカデミー)より派遣されたマイケルズの甥であるらしいマイケル・シ
 ェーンの顔合わせで今宵の興行はスタート。試合開始早々リング下よ
 り何かと手を出すビルヴィス側セコンド陣を放ってはおけぬと、男一匹
 (失礼)ジャズ姉さんも現れ、鋭い視線をビシバシと送ります。あ、試
 合はプロディゲッティへのお仕置きに躍起となったマイケルに一瞬の
 隙が生まれ、ここを巧みに攻めたビルヴィスに勝利の女神が...。
AChristian York & Joey Matthews
 vs. Chris Chetti & Simon Diamond
  “いつも問題を抱える男”、サイモン・ダイアモンドが今宵リングにて
 嘆くのは、相方スゥインガーの欠場。で、たった一人ではヨーク&マシ
 ューズの相手は出来ぬと控え室より呼び入れたのが、これまたノヴァ
 と喧嘩別れ(?)して一匹狼となった欠くクリス・チェッティ。しかし急造
 コンビにチーム・ワークなどは生まれず、やっぱり試合途中で両者は
 仲間割れや。これでサイモンにはベッタリと土が付いてしまいました。
 あ、試合後には今宵は欠場かと思われたノヴァがチェッティを襲撃し、
 逆にルー・E(正体は元ダッドリーズ専属太鼓持ちのサイン・ガイ・ダッ
 ドリー)&チェッティにド突き回され、これをヨーク&マシューズが介抱
 してやる場面も。有象無象が跋扈する前座戦線にも新たな風が吹き
 始めたってとこでしょうか。
BECW World Television Championship :
 Rhino (w/Cyrus) vs. Prodigy
  “天才児”がギミックのプロデジィ、ライノの保持するTV王座への挑
 戦となったのですが、長丁場の試合では絶対に勝てぬと一気にたた
 み掛ける戦法に出たものの、やっぱりこれはライノが一枚も二枚も上
 手。“天才児”の攻撃をライノは余裕で受け、必殺のゴアからパワー・
 ボムにて文字通り瞬殺して見せました。
CECW World Tag Team Championship :
 FBI (Little Guido & Tony Mamaluke)
 (w/Sal E Graziano) vs. Danny Doring & Roadkill
  とてもタッグ王者コンビとは思えぬ、しかしそれでも(いや、そうだか
 らこそ)『純血イタリア人軍』ギミック全開で、試合の全編を通してボケ
 倒すグイドー&ママルーク。ドーイング&キルを相手に、巨漢サルの
 効果的な介入を得て、とてもタッグ王者コンビとは思えぬ、しかしそれ
 でも(いや、そうだからこそ)『純血イタリア人軍』ギミック全開で思いっ
 切りセコく、小ズルく、ベルトを防衛ですワ。よ、グッド・マッチやね!。
○Hardcore TV Opening
  9月9日にカナダのオンタリオにて開催した興行を最後に、ECWの
 全国定期放送を受け持っていたTNN局による映像収録はなくなった
 そうですが、まだまだローカル放送は続いていた様で、そのオープニ
 ング・カットを撮影するためにジョーイ・スタイルスとジョエル・ガートナ
 ーがリングへと上がり、世界王者であるジェリー・リンを招いて和やか
 に談笑開始。と、ここにジャスティン・クレディブルとフランシーン嬢(何
 故か今宵はギクシャクとしたムード)、続いてスティーブ・コリーノとダ
 ーン・マリー嬢(こちらも何故か今宵はギクシャクとしたムード)が現れ
 て、マイク片手に丁々発止のやりとりの末、遂には大乱闘。するとジ
 ャスティンを援護せんとライノまでが登場し、その全身に漲る“獣人パ
 ワー”をフル・スロットルとして、リン&コリーノ(←勿論ブレード・ジョヴ
 を忘れてはおりまへんデ)を抹殺。今宵の興行の後半、そしてローカ
 ル放送番組の後半へと無闇な期待を繋いでおりまっせ。
DBalls Mahoney vs. Yoshihiro Tajiri
  顔面に包帯を巻いた、ちょっと痛々しい姿のマホーニーと、我等が
 タジリの一騎討ち。これ、両者の間に遺恨等はない様でして、まずは
 固い握手があって、試合はスタート。序盤から日本製の丸ノコキック、
 緑の毒霧、タランチュラと水を得たように攻めるタジリなんやけど、何
 とここに『純血イタリア人軍』のグイドー&ママルーク&サルが無法乱
 入を強行。するとこれはタジリの一大事と見たか、今度はタジリの援
 護射撃にとチリー・ウィリーも登場。そして俺達も一枚噛ませろと、デ
 ヴィト&エンジェルの『暴走禿頭軍』までお出ましや。あろう事か、『暴
 走禿頭軍』はマホーニーを火炎テーブルへと沈める非情の凶行に!
○場面は変わって...
  本日は試合が組まれなかったトミー・ドリーマー、トイレ休憩の時間
 にグッズ売り場でせっせとグッズへサイン記入のサービス中。
EChris Hamrick (w/Elektra & Julio Dinero)
 vs. Kid Kash
  これ、元はキャッシュとハムリックとのシングル戦やったのですが、
 フリオ&エレクトラ嬢が堂々試合に介入し、まるで3対1のハンディ戦
 と化してしまいます。すると現れ出たのはサンドマン。レフェリーに半
 ば強引に注文を付け、本試合をタッグ戦へと無理やり変更させてしま
 いました。で、後はもうサンドマンのワン・マン・ショー。実に楽しそうな
 笑顔で試合を楽しまれたサンドマン(勿論勝ち星もゲット)、仕上げに
 と金髪のおねェちゃんをリングに引っ張り上げ、缶ビールで乾杯や。
 あ、男性客に囃し立てられたこのおねェちゃん、リングで2度もオッパ
 イをご開帳!。ホンマ、銭も貰わんとよくやりよるなァ...(苦笑)
F3 Way Dance :
 ECW World Heavyweight Championship :
 Jerry Lynn vs. Steve Corino (w/Jack Victory)
 vs. CW Anderson
  これ、元はリンの保持する世界王座へコリーノが挑むって図式のシ
 ングル戦やったのですが、今まさに試合が始まろうとするその時、マ
 イクを握ってCWがリング・イン。どうやらワシにも一枚噛ませろと厚
 かましい注文を付けているみたいですが、意外にもコリーノは了承。
 一番不利となるリンも「よっしゃ、3WAYダンスでやったろ!」、とCW
 の注文を聞き入れ、急遽3WAYダンスとなったものですんや。さてさ
 て、どちらかと言うと腕は確かなものの、地味で渋い3選手の3WAY
 ダンス。しかも世界王座まで懸かり、はてさて大丈夫かいなと少々案
 じたワシでしたが、そんなワシの心配など無用とばかり、試合は非常
 にハイ・クオリティな内容となりましたデ。序盤、3人揃って客席の奥
 まで雪崩れ込み殴り合いを演じたのこそお愛想ですが、そこからリン
 グ上へと戻ってからは、3人の得意の持ちネタや十八番のスポットが
 次々と披露され、過去幾多行われたであろう3WAYダンスの中でも、
 トップ・クラスに位置する仕上がりに。ただし終盤ジャスティン・クレデ
 ィブルを乱入させ、せっかくの好試合をブチ壊してしまったのは大きな
 マイナス・ポイント。“物語”を次に進めるためのアングルであるのは
 ワシも十分理解するけど、それでももうちょっと他のやり方もあったの
 ではないやろか。ま、リンの王座防衛で幕となった本試合、グッド・マ
 ッチであった事に偽りなどおまへん。エエ試合を、ありがとうね!。
GNew Jack vs. Justin Credible (w/Francine)
  当時、『路上の王』ことニュー・ジャック親分にバッチリ目を付けられ
 ていたジャスティン・クレディブル。出来れば彼も避け続けていたかっ
 たでしょうが、会社が無慈悲にも親分とのシングル戦を組むのなら、
 これはもう試合をせんとあきまへん。で、覚悟を決め竹刀を振りかざし
 て親分の登場を待つジャスティンですが、果たして親分は今宵もゴミ
 箱一杯の凶器持参でのお出まし。当然ジャスティンの竹刀などは屁
 の突っ張りにもならず、ジャスティンは親分の大型工業用ホチキス攻
 撃を受けて顔面を朱に染め、命乞いをするのが精一杯。最後も親分
 のパイプ椅子爆撃を喰らい、哀れジャスティンはフォール負けとなりま
 した。ま、下手にフォールを返すと、もっともっとシバかれてしまう、な
 んてセコな考えもジャスティンにはあったのかもね(苦笑)。尚、試合
 中にレフェリーの失神スポットがあり、これに絡んでスパイク・ダッドリ
 ーの登場があった事も付け加えておきますワ。
HRob Van Dam (w/Bill Alfonso) vs. EZ Money
  何時もは『Hot Commodity』なるユニットをクリス・ハムリックやフリオ
 ・ディネロ、エレクトラ嬢らと組んでいるマネーが、今宵は大抜擢なの
 か興行の大トリにて人気者のRVD相手にシングル戦。ま、ワン・ムー
 ヴ、ツー・ムーヴと無難にこなしてあのリック・ルード張りの腰クネ・ダ
 ンスを披露したまでは良かったんやけど、やっぱりまだまだ山あり谷
 ありの長丁場の試合を、対戦相手やお客さんと様々な手法を使って
 駆け引きするまでには至ってないって感じ。それでもRVDも懸命にキ
 ャリーしてやり(あのRVDが!?)、なんとかヴァン・ダミネーター⇒
 5☆スプラッシュを喰らって敗退するって役目を務め上げましたデ。


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