Opposites Attack
 Huntington, WV 2000-8-4
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2007年3月期に発売された4タイトルの内
の1タイトル。ウエスト・ヴァージニア州はハンティントンにて、ECWが2
000年8月4日に開催した定期興行の模様を収録したものですワ。

@Redd Dogg vs. Michael Shane
  あのHBKことショーン・マイケルズが主催するTWA(テキサス・レス
 リング・アカデミー)より派遣された、どうやらマイケルズの甥であるら
 しいマイケル・シェーンと対するは、満場の“Red Dog Sucks !”チャント
 にて迎えられた、後にはWWEに昇格する事になるレッド・ドッグ(ロド
 ニー・マック:あのジャズ姉さんの旦那?)。ド派手な場外ダイヴを繰り
 出す、どちらかと言えば“2の線”のシェーン相手に、このチャントは内
 心してやったりってとこやろか。最後はレッド・ドッグが“らしい”ロープ
 悪用のフォールにてシェーンを泥棒フォールですワ。
ADanny Doring & Roadkill
 vs. Bilvis Wesley (w/Elektra) & Prodigy
  失礼ながら押しも押されもせぬ前座のタッグ戦。けど、何故かロード
 キルが当地ハンティントンでは大人気なんや。ドーイングとの合体技
 で試合に幕を下ろしたロードキルですが、本人自身も理由は分からな
 くとも(?)さぞや気分は良かったと思いまっせ。
BYoshihiro Tajiri
 vs. EZ Money (w/Julio Dinero & Chris Hamrick)
  選手紹介時に緑の毒霧を吹き上げたタジリ、曲者のフリオ&ハムリ
 ックを適時試合に介入させてお客のヒートを買うマネー、そしてこれに
 見て見ぬ振りをするレフェリーと、試合に絡んだ皆が皆、試合を少しで
 も多く盛り上げようと奮闘しているのがよく分かる構成。日本製の丸ノ
 コ蹴りで試合を制したタジリですが、その直後にグイドー&ママルーク
 の『純血イタリア人軍』が卑劣な闇討ちを決行。と、燃え盛る(異様な
 程の炎の大きさでしたの)バットを振り回し、タジリと救出せんとマイキ
 ー・ウィップレックまでが現れて...。
CJazz vs. Prodigette
  ジャズ姉さんとプロディゲッティ(現在、“Riptide”の名で活躍中)によ
 る女子シングル戦。試合は山本小鉄か、はたまた星野勘太郎かと思
 わせるジャズ姉さんの“火の玉”ファイトが大爆発となるんやけど、残
 念な事に非常に短時間でCWアンダーソン⇒トミー・ドリーマー⇒サイ
 モン・ダイアモンド&スゥインガー⇒ドーイング&キル⇒マネー一派⇒
 ノヴァ&チェッティ⇒ヨーク&マシューズ⇒グイドー&ママルーク⇒ビル
 ヴィス&プロディジーが順にリングに上がり、各々が好き勝手に殴り合
 いを始める始末...。で、こんな“乱世”は見て居れぬと、“ちょっと酒
 臭い桃太郎侍”ことサンドマンが、皆様にも最早お馴染みの『エンター
 ・サンドマン』をBGMに、颯爽と(いや、ヘロヘロと?)お出ましや!。
DSandman & Chilly Willy
 vs. Little Guido & Tony Mamaluke
  “ちょっと酒臭い桃太郎侍”が鬼どもをバッタバッタと切り捨てて、気
 が付けばリングに残ったのは、グイドー&ママルークから成る『純血イ
 タリア人軍』。と、サンドマン側には絶好のタイミングで相棒のチリーも
 付き、即席のタッグ戦がいきなりスタート。ここでは“シシリー島出身の
 シューター”を気取るグイドーのグラウンドや、ママルークのキビキビと
 したファイトに注目か。尚、試合はサンドマンによる竹刀を添えた河津
 落としがズバリと決まり、『純血イタリア人軍』が敗退となっております。
EECW World Television Championship :
 Rhino vs. Mikey Whipwreck (w/Sinister Minister)
  ライノの保持するTV王座にマイキー君が挑戦したんやけど、開始
 から僅かの時間でジャスティン・クレディブルが姿を見せ、マイキー君
 のセコンドに付いたシニスター氏を竹刀で撲殺。後ろ盾を突然失った
 マイキー君、ライノによるテーブル貫通式のゴアを受けて撃沈や。
○TNN Opening
  TNN局による定期放送番組『ECW WRESTLING TNN』のネタ収録
 ため、ポール・Eのコス・プレ野郎のルー・E(正体は元ダッドリーズ専
 属太鼓持ちのサイン・ガイ・ダッドリー)がリングに。と、ここにスティー
 ヴ・コリーノ&スコッティ・アントン、続いてジャスティン・クレディブルが
 姿を現し、お互いにマイクを握って舌戦を展開。どうやらお題は、来る
 8月26日のニュー・ヨークでの定期興行にて行われる予定の、この両
 者による世界王座戦みたいやね。
FECW World Heavyweight Championship :
 Justin Credible (w/Francine) vs. Kid Kash
  さっき自身が保持する世界王座を巡り、コリーノ相手に舌戦を展開し
 たジャスティンが、売出し中の若手キャッシュ相手に世界王座防衛戦。
 けどたった今まであれだけ8月26日のコリーノとの一戦を煽っていた
 ばかりなので、まさかウエスト・ヴァージニアの片田舎(?)にてベルト
 をキャッシュに今宵“落とす”なんてのは考えられない事ですやんか。
 そう、この試合はジャスティンにとって負けられない(いや、“脚本家”
 による裏切りでもない限り、負けるはずのない)試合。ただ最初っから
 “ケツの決まった”試合ってのは、即刻観ているお客にも伝わるもの。
 で、それでは余りにお客に申し訳ないと思ったか、ジャスティンのセコ
 ンドに付いたフランシーン嬢が、文字通り身を切る様なエロ・ネタで客
 席の殿方どもの股間をガンガン刺激。こんなマネージャ、他には居ら
 んよ。感謝せんとアカンで、ジャスティンさん。あ、試合はライノの介入
 でウヤムヤ決着となり、そこにライノとは因縁のあるRVDも現れ、また
 もテンヤワンヤの掴み合い。尚、RVDとキャッシュの結束(8月25日
 のタッグ・トーナメントへの布石?)も確認出来ましたワ。
GRob Van Dam (w/Bill Alfonso)
 vs. Balls Mahoney
  アルフォンソともRVDともシェイク・ハンドしたマホーニー。ここだけで
 戦う両人に遺恨(所謂アングルってやつ)などない事が分かる、ウエス
 ト・ヴァージニア州はハンティントン大会の大トリ。けど、だからってこの
 試合そのものが面白くないかと問われると、これが否でして。ま、なん
 と言うかプロレスって芸はホンマに不思議ですな。あ、試合ですが、マ
 ホーニーのちょっと見え見えの特攻自爆〜ブレード・ジョヴ、ヴァン・ダ
 ミネーターのヴァリエーションを繰り広げるRVD、洒落にならん勢いで
 パイプ椅子を振り下ろすマホーニー、RVDを寸でのところで救助する
 アルフォンソ、試合に幕を下ろしたRVDによるコースト・トゥ・コーストの
 ヴァン・ダミネーターと、見所もそれなり以上に多数あり。ただ、試合
 決着後の両者の表情をじっくりと見たかったワシとしては、RVDの勝
 ち名乗りと共に映像を即刻フェード・アウトさせた『RF-VIDEO』の映像
 編集者にのみ、申し訳ないですがダメ出しさせていただきますワ。


トップへ
戻る