WWC : Legends Bruiser Brody
 (DVD*2)
 収録時間
 disc-1:約1時間42分
 disc-2:約2時間7分
 我が日本国では“超獣”としてプロレス・ファンに親しまれていた、故ブ
ルーザー・ブロディ。これはそんな彼のプエルト・リコでの活躍の様子を
収めたDVD(DVD−Rではなく、キチンとプレスされたDVD)ですんや。
ではではあれこれ能書きなど垂れず、DVDを再生してみましょ。あ、も
しお手元にレッド・ツェッペリンの『V』があるのなら、『移民の歌』をBG
Mとしてかけると鑑賞気分も俄然高揚して来ると思いまっせ!。

※これ、なるほどキチンとプレスされたDVDなんやけど、頭出し用のチ
ャプター信号が入っていないって、ちょっと困った代物。お目当ての仕
合まで映像の早送りボタンを押し続けるのが辛い事辛い事...。
※ワシは未見なのですが、今回発表された映像の一部(いや、大部分
?)は流智美氏の解説付きで『世界のプロレス〜カリブ編』として、かつ
てDVDが国内発売されております(今でも多分入手可能のはず)。

★★DISC-1★★

○まずはブロディのプロモから...
  宿敵であるカーロス・コロンを挑発しまくるブロディ。日本遠征の際に
 貰ったのであろうジャージを着用しているのがちょっと嬉しいな。
@Bruiser Brody vs. Carlos Colon
  いきなりブロディとWWC(World Wrestling Council)のプロモーター
 にして、プエルト・リコの英雄&顔役でもあるカーロス・コロン(現在W
 WEで活躍するカリートの親父さん)とがチェーン・デス・マッチにて一
 騎討ちなんて美味し過ぎるカードで本DVDはスタート。ブレード・ジョヴ
 を志願し、コロンにメッタ打ちにされて敗退するブロディ。ウンウン、地
 元の英雄をとことん光らせるグット・ワークやないの。あ、プエルト・リコ
 ・マットの特徴なんやけど、客席最前列とリングとが異様に離隔距離
 を保たれている(純で熱いお客が暴れるからやろね)ところも注目や。
ABruiser Brody vs. Invader #1 (Jose Huertez Gonzales)
  続いてはインベーダー1号(多分、正体は後日ブロディを刺殺する事
 となるホセ・ゴンザレス)との一騎討ち。1号の反則股間蹴りにオーバ
 ー・アクションで悶絶するお茶目な一面も見せつつ、ブロディはテーブ
 ルと椅子と顔面キックで1号の白覆面を鮮血で染める猛攻でっせ!。
BBruiser Brody vs. Abdullah The Butcher
  WWCによる球場使用の大興行(スタンド席まで満席や)にブックさ
 れたのは、ブロディと“黒い呪術師”ブッチャーとの一騎討ち。両者とも
 にお客の視線を全身に感じつつ、血で血を洗う大乱闘を客席のアチコ
 チで披露。試合内容や試合結果より、お客の熱狂する様子にワシは
 感心いたしましたワ。やっぱりプロレスの生観戦って、こうでないとね。
○またもプロモ
  ブロディ、今度はヘラクレス・アヤラを挑発しとります。
CBruiser Brody vs. Hercules Ayala
  プエルト・リコ・マット界では身体も大きい方のアヤラやけど、ブロディ
 と比べるとやっぱり見劣りしてしまうな。試合はブロディが一方的にア
 ヤラを殴りまくり、アヤラは戦意喪失となって控え室に遁走...。
DBruiser Brody vs. Kareem Mohammed
  続いてブロディと対するのも、これまた巨漢の部類に属するであろう
 黒人レスラーのモハメッド。けど、ブロディのド迫力の蹴りを真っ正面
 から受け、そのまま場外に転落してからは、追撃を仕掛けるブロディ
 より逃げ続けるのがやっと...。
EBruiser Brody vs. Grizzly Boone
  今度は“灰色熊”を名乗る白人巨漢レスラーがブロディに挑戦。しか
 し陸上生活する哺乳類の中で最強と噂される“灰色熊”も、ブロディに
 よるコーナー上から(通常フィニッシュ・ムーヴとして使用する助走を付
 けて放つものとは違いまっせ)のキング・コング・ニー・ドロップを喰らっ
 てはひとたまりもおまへんでしたワ。
FBruiser Brody & Rocky Johnson
 vs. Ninja Express (Kendo Nagasaki & Mr. Pogo)
  さてさて本試合こそが、このDVDの裏メイン。なんとブロディがロッキ
 ー・ジョンソン(あのロック様のお父上)とチーム・アップし、ケンドー・ナ
 ガサキ&ミスター・“100万年早いんだ!”・ポーゴによる忍者超特急
 組(注:決して笑ってはアカンよ。多分2人とも真剣なんやから)退治に
 御出馬や。いやはやそれにしてもこの試合での我等がポーゴ様には
 要注目。ご自慢の短足(失礼)をちょこっとだけ振り上げて後ろ回し蹴
 りを繰り出すお姿や、ブロディの力の入った正面蹴りを、ペイントを施し
 た顔面にモロに受けて、マジで痛がっているお姿(←あれが演技だっ
 たのなら、それはそれで拍手喝采)なんて、ポーゴ・マニアの皆様方な
 ら涙腺緩みっ放しとなる事は請け合いですワ。しかも試合決着後もな
 かなかクール・ダウンしないお客にカーテン・コールとでも思ったか(い
 や、コロンら団体幹部の指示か?)、ブロディに叩きのめされ場外転落
 ⇒懲りずにリング上へとカム・バック⇒ブロディに叩きのめされ場外転
 落⇒懲りずにリング上へとカム・バック⇒ブロディに叩きのめされ場外
 転落⇒懲りずにリング上へとカム・バック...を延々繰り返す忍者超
 特急組(注:くどい様やけど決して笑ってはアカンよ。ホンマ、2人とも
 真剣なんやから)。まさにグット・ワークのお手本みたいな試合ですな。 

  

GBruiser Brody vs. Dory Funk Jr.
  ブロディによる見事なドロップ・キックで華々しく幕開けとなったのは、
 これまたWWCによる球場使用の大興行でのドリー・ファンク・ジュニア
 師匠との一騎討ち。しかもなんとなんとここではブロディがベビーで、ド
 リー師匠がヒールって役回り。日本でのドリー師匠の正統派振りしか
 ご存じない方がご覧になられると卒倒される事かと思いますが、そこ
 はドリー師匠もプロ中のプロ。プロモーターから与えられたヒール像を
 完遂せんと、木製椅子の破片を後手に隠し持ってブロディに襲い掛か
 り、最後もとことんセコくリング・アウトで勝ち星をゲットや!。ウン、こ
 れまたグッド・ワークって言うか、プロ意識の塊みたいな試合でしたワ。
HBruiser Brody vs. El Solitario
  DVD内の解説を信じるなら(プエルト・リコものだけに信憑性には?
 が付いてしまうな)、これがブロディのTVカメラの前での最後の試合
 収録されたのは1988年7月13日だそうでして、対戦相手のエル・ソ
 リタリオをブロディが軽く一蹴しております。
 【補足】
  ここでブロディと戦ったソリタリオは、“黄金仮面”エル・ソリタリオとは
 別人であるそう。なるほど手元の資料では、“黄金仮面”は1986年4
 月6日に39歳の若さで心臓麻痺にて亡くなった、とありました。
IBruiser Brody vs. The Assassain #1
JBruiser Brody vs. El Exotico
  ともに同一会場での収録(もしや同日収録?)。ジョバー丸出しの選
 手を楽々キング・コング・ニー・ドロップ葬です。
KAbdullah The Butcher vs. Armandito Salgado
  “黒い呪術師”ブッチャーの魔手に掛かり、フォーク攻撃によって血の
 海にズブズブと沈み行く若手選手。と、これ以上ブッチャーの非道を放
 っておけぬと、インベーダー1号(多分正体はホセ・ゴンザレス)とブロ
 ディがブッチャー追撃に登場や。
 【補足】
  ネット上の記録によると1988年7月15日に行われたブロディの生
 涯ラスト・マッチは、ブロディ&インベーダー1号vs.ブッチャー&ダニー
 ・スパイビーであったとの事で、Kの試合はそこへ向けての伏線として
 用意された物語りなのかも?。どちら様か、ここら辺りの詳細をご存知
 の方は居られませんでしょうか。
 【補足】
  同じくネット上の記録によると1988年7月16日(興行場所はプエル
 ト・リコのバイヤモン市にあるバイヤモン・ロブリエル・スタジア)に組ま
 ていたのは、ブロディとスパイビーとの一騎討ち。けどカーロス・コロン
 や、彼の忠実なる僕であり、ブッカーでもあるホセ・ゴンザレスとの間
 でトラブル(試合のフィニッシュを巡るものであったそうですが、それっ
 てこのスパイビー戦での事なんやろか?)が発生し、シャワー・ルーム
 でゴンザレスに腹部をナイフで刺されてしまい、常用していたらしい興
 奮剤や痛み止めのためのアスピリン等の副作用も災いしてか、出血
 が止まらぬ状態となり、翌日の1988年7月17日、ブロディはあの世
 へと行ってしまいますんや。ちなみにゴンザレスを裁く裁判では、当日
 現場に居合わせたレスラー達が揃って証言を拒否(コロンらの報復を
 恐れたとの噂も)し、ホセ・ゴンザレスは無罪判決を勝ち取ってしまい
 ます。ま、こんな前代未聞の不祥事が祟って、一気にプエルト・リコの
 マット界は冷え込んでしまうんやけど...。
 【補足】
  ブロディ刺殺事件に現地で居合わせたダッチ・マンテルが、その生
 々しい現場の様子を流智美氏にEメールを使って告白した衝撃(?)
 の記事が、週刊プロレス誌の通算992号に『超獣ブロディ刺殺事件
 の全真相』として掲載された事がおますんや。気になる方は古本屋さ
 んででも頑張って探してみてちょ。

 

LBruiser Brody vs. Abdullah The Butcher
  TVカメラのコードでブッチャーの首を締め上げ、絞首刑よろしくリング
 上よりブッチャーの黒い巨体を吊るし上げるブロディ。少しずつ、ホンマ
 に少しずつやけど、ブッチャーの意識が遠くなって行くところなんて、背
 筋が寒くなって来まっせ。あ、試合はブッチャーの逃亡でウヤムヤに。

★★DISC-2★★

 ディスク−2はディスク−1から抜け落ちた、言わばアウト・テイク集的
な趣き。映像にノイズが入るものがあったり、映像は綺麗なものの、音
声が入っていないものがあったりと、いきなりプエルト・リコっぽさ全快と
なってしまいます...(苦笑)。

@Bruiser Brody vs. Victor Gonzel
ABruiser Brody vs. Franklin Washington
  共にリングのエプロンにNWAの3文字が躍る会場(同日収録?)で
 の試合。キング・コング・ニー・ドロップにてジョバーを瞬殺ですワ。
BBruiser Brody vs. Carlos Colon
  またもや宿敵コロンとの一騎討ち。さてさてコロンは試合の大半をブ
 ロディとの逆体格差を活かして(苦笑)徹底的に受けに回り、耐えに耐
 える男の美学を表現。そしてここらが我慢の限界と、試合の終盤突如
 反撃を開始し、ブロディ相手に場外にて大立ち回り。勿論試合は両者
 リング・アウトとなってしまうんやけど、そんなのは知った事やないと、
 コロンはブロディの額に鉄拳の雨を降らせる怒りの大暴走。地元の英
 雄のこの姿を目の当たりにしたお客は大熱狂!。ウン、これは非常に
 分かり易いグッド・マッチ。これぞプロレスって芸の原点や。あ、試合は
 最後にヘビー組とヒール組が総出で乱闘となって華々しく幕引きに。
CBruiser Brody vs. Jose Huertez Gonzales
  続いてはブロディとゴンザレス(後日、ブロディを刺殺する張本人)と
 の一騎討ち。場外戦中心で構成された本試合は、ブロディのレフェリ
 ーへの誤爆パンチで呆気なく終わるんやけど、それでも両者による呪
 われた後日談を知る今となっては、こうしてDVDを観ていても、これが
 なかなか複雑な気分ですワ。あ、この試合は音声が欠落しとります。
○カーロス・コロンのプロモ
  これも音声が欠落。おいおい、こんな不手際をやらかして、もう映像
 編集者はコロン一派によってあの世へと送られてしもてるんやない?。
DBruiser Brody vs. Mike Albino
EBruiser Brody vs. Kaliman
FBruiser Brody vs. Manuelo Verges
  どれもこれもジョバー相手の楽勝の試合。
GBruiser Brody vs. Roberto Soto
  今度はインベーダー2号の正体と噂されるロベルト・ソトとの一騎討
 ち。けど覆面を脱いだソト、神通力まで覆面と一緒にロッカー・ルーム
 に置いて来てしまったか、ちょこまかと逃げ回ってブロディを撹乱する
 のが精一杯の様子。最後はブロディにフン捕まったソト、額を自身の
 鮮血で真っ赤に染めながら、ブロディの放つ豪快無比なレッグ・ドロッ
 プによって見事に憤死ですワ。
HBruiser Brody vs. Victor Mercado
  またまたジョバー相手の楽勝の試合。
IBruiser Brody vs. Abdullah The Butcher
  今夜は対戦相手である“黒い呪術師”ブッチャーの十八番の五寸釘
 攻撃を徹底して受けまくる事としたブロディ。十二分にブッチャーに攻
 めさせて、そろそろここらが潮時とパイプ椅子を振り上げ反撃に打って
 出たところでノー・コンテスト。憤懣やる方ないと客席に雪崩入ってお
 客を煽り始めよった。よ、アンタも大物役者やねぇ!
JBruiser Brody vs. Zach Rosario
  またもキング・コング・ニー・ドロップにて楽勝。
KBruiser Brody vs. Invader #1 (Jose Huertez Gonzales)
  Bに引き続いてコロン(今度は覆面バージョン)との一騎討ち。どうも
 1号の保持するベルトの懸かった試合の様でして、1号はベルトをどう
 しても守らなければと、TVカメラのコードを使ってブロディの首を絞め
 るなど大暴れ。で、これを受けるブロディなんやけど、これはさすがの
 ワシも堪らんとオーバー・アクションで悶絶して見せ、それどころか一
 発逆転で放った必殺のキング・コング・ニー・ドロップからのフォールま
 でを1号にカウント2で返させてやる大サービス。最後もレフェリーを狙
 い澄まして(苦笑)誤爆パンチ葬し、見事に反則負けや。ウーン、団体
 の顔役を立てた優等生ファイトやんか。しかしいろいろとバック・ステー
 ジでの悪評が絶えなかったブロディですが、少なくともこのDVDでは全
 編を通して雇い主であるコロンに対し非常に従順で聞き分け良く思え。
 でも、ならばブロディはなんで殺されてしまったんやろか?。コロン一派
 がブロディに承諾しろと迫った『ネタ』って、一体どんな内容やったんや
 ろね...。
LBruiser Brody vs. Abdullah The Butcher
  球場使用の大興行での“黒い呪術師”ブッチャーとの激突。ただしこ
 れは映像にノイズが思いっ切り乗っており、しかも音声まで欠落...。
 木材を振り上げてブッチャーを攻撃するブロディですが、例によって例
 のごとく最後はノー・コンテストでチョン。
MBruiser Brody & Jose Huertez Gonzales
 vs. TNT & ?
  ゴンザレスの珠玉のブレード・ジョヴが堪能出来る試合。最後はゴン
 ザレスがTNTをフォールするんやけど、TNTの足は確かにロープに掛
 かっていて...。ま、レフェリーもこれを認めると、ゴンザレスにナイフ
 で刺されるから、見て見ぬ振りをしたんでしょうな...(苦笑)。

【特典映像】
○プロモ集
  ブロディ、ブッチャー、ロン・スター、リック・フレアーのプロモでっせ。
○インタビュー集
  WWCの重役であるヴィクター・ジョヴィカ、ドリー・ファンク師匠、ダッ
 チ・マンテルのインタビュー。多分ブロディの刺殺事件についても触れ
 られているのでしょうが、悲しいかなワシには全く聞き取れず。どちら
 様か、キチンとヒアリングされた方は居られますか?。


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