Buffalo Beat Down
 Buffalo, NY - Burt Flickenger Athletic Center
 2000-4-8
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間12分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2006年12月期に発売された2タイトルの内
の1タイトル。ニュー・ヨーク州のバッファローにあるバート・フリッキンジ
ャー・アスレチック・センターってところで、2000年4月8日に開催された
定期興行の模様を収録したものですワ。

@Chilly Willy vs. Swinger
  スゥインガーの仕掛けた奇襲で始まった、当時の前座の定番試合
 ラフ攻撃で先手を取り、お客にミス・ムーヴを野次られるって失態を今
 宵もしっかりと演じ、最後はチリーに電光石火(いや、どう見てもカウン
 ト2やったデ)で押さえ込まれてスゥインガーがキッチリと敗退や。
AMikey Whipwreck (w/Sinister Minister)
 vs. Prodigy (w/Simon Diamond & Mitch & Musketeer)
  有象無象の取り巻き連中を従えて“何時も問題を抱える男”サイモン
 がリング・イン。さてさて今宵はどんな試合を見せてくれるのやろって
 注目したんやけど、これはワシの勘違い。今夜は取り巻きの一人であ
 る“天才児”プロディジーとマイキー君の一騎討ちでしたワ。あ、試合の
 内容なんですが、リング・ベル早々客席からは“早漏気味”のお客達
 が仕掛けた“テーブルを使え!”チャントが掛かり、これでは演者側の
 2人も腰を据えての試合構築など到底無理...。サイモンらの介入を
 スタナーの速射で駆逐したマイキー君が、セコンドに付いたシニスター
 のアシストを得て、余裕で“天才児”を振り切ってみせました。
○TNN Opening
  TNN局による週一の定期放送番組『ECW WRESTLING TNN』のネタ
 収録のため、ジョーイ・スタイルスとジョエル・ガートナーがリングに上が
 り、只今絶賛売り出し中のキッド・キャッシュを紹介。キャッシュ、マイク
 を掴んで“獣人”ライノを呼び出しや!
BRhino (w/Steve Corino & Jack Victory)
 vs. Kid Kash
  キャッシュごときに呼び出されて尻尾を巻くライノではなく、怒りの表
 情を浮かべてリングへ突進。キャッシュとの一騎討ちが始まりました。
 試合はキャッシュの十八番であるロープ・ワークの失敗なんて苦笑も
 のの場面も盛り込み、ライノが重量感溢れるパイル・ドライバー一発で
 キャッシュを轟沈。楽勝で試合を終えたライノ、マイクでRVDを挑発し
 ておりますワ。こう言っては何やけど、定期放送番組『ECW WRESTLI
 NG TNN』のオープニングにピッタリの時間配分の試合でしたな。  
CDanny Doring & Roadkill
 vs. Jack Victory & Steve Corino
  「どのチームが相手でもかまわない!」と、リング上から控え室に向
 けてコリーノがアピール。で、ならばと颯爽現れたのがドーイングとロ
 ードキルって寸法。試合はダスティ・ローデスより無断借用した“バイ
 オニック・エルボー”とカウ・ベルを武器に、コリーノが“憧れの”ローデ
 スに成り切ってのファイト。誤爆スポットを用いて試合そのものには敗
 退したけど、コリーノ自身は満足満足、大満足ってところやろな。
DRaven (w/Francine) vs.
 C.W. Anderson (w/Bill Wiles & Lou.E.Dangerously & Elektra)
  お揃いのレザー・ジャケットで決めたレイヴェンとフランシーンちゃん、
 ポール・Eのコス・プレ・キャラであるルー・E率いる一味の繰り出すベ
 タ過ぎる数々のネタ、エレクトラ嬢のT・バックの股間をバッチリとカメラ
 に収めた『RF-VIDEO』のビデオ撮影者と、見所満載の本試合。最後
 はルー・Eのパウダー攻撃が身内を誤爆し、ここを好機とレイヴェンが
 得意のDDTを発射。これで試合に幕が下りたかと誰もが思った瞬間、
 レイヴェンに“暴走禿頭軍”が突如襲い掛かり...。尚、この後にレイ
 ヴェンとは“不思議な友情&抗争関係”にあったトミー・ドリーマー
 現れ、“暴走禿頭軍”を実力で排除(ここらは映像ではカットされてい
 ます)。改めて今宵のメインにてニュー・ジャック親分を絡め、バッファ
 ロー式のストリート・ファイトで決着を付けると堂々宣言や!。
EECW World Tag Team Championship :
 The Impact Players
 (Justin Credible & Lance Storm w/Dawn Marie)
 vs. Nova & Chris Chetti
  ジャスティン&ストームの保持するタッグ王座にノヴァ&チェッティが
 挑戦するって構図の試合。ま、王者組も挑戦者組も派手さに欠けるコ
 ンビやし、申し訳ないけど結末まで丸見えやね。で、それではお客様
 に申し訳ないと、王者組が卑怯なやリ口を披露し、ダーン・マリー嬢の
 介入までも指示。するとマリー嬢とは反目しているジャズ姉さんも元気
 溌剌で駆け付けて...。あ、試合の結果は勿論王者組の防衛です。
FECW World Television Championship :
 3 Way Dance :
 Tajiri (w/Rhino & Steve Corino & Jack Victory & Cyrus)
 vs. Super Crazy vs. Little Guido (w/Sal Graziano)
  クレイジーの保持するTV王座を巡る3・ウェイ・ダンス。クレイジーに
 絡むのが腕達者のタジリとグイドーとあって、これはどう控え目に見て
 も今宵の興行の目玉ですな。試合はクレイジーの仕掛けで火蓋となっ
 て、そこからタジリの“日本製丸ノコ蹴り”が唸りを上げたため、クレイ
 ジーもグイドーも(そして2人の反撃を受けたタジリまでもが)鮮血で顔
 面を真っ赤に染め上げる事に。よ、3人とも千両役者やの、なんて思
 わずブラウン管の前のワシも拍手喝采です。で、3人それぞれの見せ
 場を上手くディスプレイした後は、タジリのテーブル貫通式のフット・ス
 タンプを喰らい、まずグイドーが戦線離脱。これでクレイジーとのタイマ
 ン勝負となったタジリ、王座奪取を狙って何処から取り出したか釘抜き
 をクレイジーの頭部に叩き付け、セコンドに付いたコリーノ&ヴィクトリ
 ーまでを効果的に介入させ、遂に止めとばかりに緑の毒霧を噴射!。
 しかしこれがクレイジーではなく、レフェリーの顔面を直撃してしまうっ
 て痛恨の大チョンボ。ウーン、これは最後の最後で勝利の女神はタジ
 リを見捨てたかと思ったら、まだタジリには頼れる仲間が居ました。
 そう、Bでキャッシュを楽々沈めた“獣人”ライノです。いきなりリング上
 に現れたライノ、レフェリーがタジリの毒霧を喰らって視界を失っている
 のをエエ事に、クレイジーに豪快なゴア⇒場外テーブル葬をお見舞い。
 チーム・メイトであるタジリに、TV王座をプレゼントしてしまいました。
○“ちょっと酒臭い桃太郎侍”が登場!
  タジリのダーティな戴冠劇を見過ごせぬと(←それならもっと早く出て
 来いなんてのは野暮)、会場に現れ出たのは“ちょっと酒臭い桃太郎
 侍”こと我等がサンドマン。守護神である竹刀を片手に悪党どもをバッ
 サバッサと切って捨てて行きます。けどさすがの“桃太郎侍”もライノの
 ゴアを喰らってはどないしようもおまへん。“桃太郎侍”まで倒されて、
 これではこの世は悪い鬼どもの天下やんか、なんて暗澹たる気分に
 なった(苦笑)のですが、今度は会場にパンテラの『ウォーク』がガンガ
 ン流れ、アルフォンソを従え、“親友”スコッティ・アントンに肩車された
 RVDが登場!。試合中の怪我により負傷欠場中のRVDですが、ライ
 ノの前に力強く仁王立ちとなって...。
GBuffalo Street Fight Match :
 Tommy Dreamer & New Jack
 vs. Da Baldies (Angel & Tony DeVito & Vic Grimes)
  今宵のニュー・ヨークはバッファロー大会、さまざまな戦い模様(及び
 そのネタ振り)があり、TNN局による定期放送番組『ECW WRESTLING
 TNN』用の放送素材もさぞや多数収録出来たやろ。で、興行の最後は
 Dでのイザコザが発端となって突如(苦笑)組まれた“バッファロー式
 のストリート・ファイト”で締め。“男一匹”トミー・ドリーマーと、“路上の
 王”ニュー・ジャック親分がチームを組み、エンジェル&デヴィト&グラ
 イムスから成る“暴走禿頭軍”相手に、会場内ところ狭しと大暴れや。
 ウーン、ライヴ興行の最後は、やっぱりバイオレンス風味のドタバタ活
 劇に限りますな。こんな興行を見せられると、お客も観戦後の打ち上
 げでは冷えたビールがとことん美味かったやろね。羨ましいワ。


トップへ
戻る