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CCW's Tribute Starrcade
Spartanburg, SC - Memorial Auditorium 2005-11-19
(DVD-R*2)
収録時間
disc-1:約1時間21分
disc-2:約1時間30分 |
今回ご紹介いたしますのはDVDではなくって、DVD−R。当HPでは
既にお馴染みの米国のプロレス・グッズ通販サイト『HIGHSPOTS』より、
送料別で10.00ドル(過剰に在庫があるのか、半額にて叩き売りされ
ておりました)にて販売されている、ちょっと怪しげな作品でおます。
で、その怪しげなDVD−Rに収められている映像なんやけど、CCWっ
てローカル団体が2005年11月19日にサウス・キャロライナ州のスパ
ータンバーグってところにある、メモリアル・オーディトリアムを超満員に
して開催したビッグ興行『CCW's Tribute Starrcade』の様子を完全収録
したもの。さてさて、このCCW(Carolina Championship Wrestling)って
聞き慣れない団体(ワシだけ?)ですが、ここはトニー・ハンターって人
が別名『フレアー・カントリー』と呼ばれるノース・キャロライナを根城にプ
ロモートしている団体(現在は絶賛消滅中?)みたいでして、NWA華や
かなる頃のビッグ・レジェンド達を次々に招聘しては、古き良きアメリカン
・プロレスをワシら好き者達にガンガン提供してくれてますんや。
あれ、そう思うと、上記した興行名『CCW's Tribute Starrcade』がちょっ
と気になってしまいまへんか?。そう、このビッグ興行は、かつてNWA
が1983年を皮切りにオッ始めた年に一度の年末の一大興行『Starrca
de』に対するトリビュート興行なんです。この『Starrcade』、NWAからW
CWへと屋号を変え、当初は毎年11月の開催だったものが、1988年
以降は12月開催へとシフトされたものの、WCWが崩壊する直前の20
00年末まで毎年行われて来た、アメ・プロ界ではWWE(WWF)による
『Wrestlemania』と双璧を成す非常に由緒正しき興行。そらCCWも、そ
のトリビュートなんやから、力が入りますワ。ではでは、21世紀に突如
蘇った『Starrcade』、心行くまで楽しみましょうか。
★★DISC-1★★
○お客さんも盛り上がってまっせ!
開場を待つお客さん達に『HIGHSPOTS』の撮影斑が突撃インタビュ
ーを敢行。お題は、『貴方の覚えている“Starrcade”の名場面は?』っ
て感じで、老いも若きも男も女も(←総じて肥満体型)思い思いの答え
を返しております。
○実況席も豪華でっせ!
元プロレスリング・イラストレーテッド誌のビル・アプター氏、ジミー・
ハート、デヴィッド・クロケット氏が今夜は実況席に。
@Tater Kirby vs. Thunderfoot #2
オープニング・マッチはオーバー・オールを着用した巨漢のテイター
と、マスクを含めて全身黒づくめの井出達であるサンダー・フット2号
の一騎討ち。テイターが重量感溢れるエルボーで攻め立てるのやけ
ど、最後は2号のインチキ・フォールでテイターに土が。で、怒り狂うテ
イター、「これでは収まりが付かん」と2号を叩きのめすのですが、ここ
に2号にそっくりなサンダー・フット1号までが現れて...。
【追記】このサンター・フット、クロケット・プロモーション時代にはJJデ
ィロンのマネージメントを受けた、そこそこ歴史のあるコンビのようでし
て、どうやらオリジナル版は1号がJoel Deaton、2号がGene Ligon。
第2期となると1号がJoel Deaton、2号がVernon Deaton。そして20
05年度版では1号がDavid Isley、2号(試合でズル勝ちした奴ね)が
オリジナルの2号と同人物であるGene Ligonなんやて。
○場面は変わって...
お客さんから受けたブーイングに、1号&2号は大むくれ。
○場面は変わって...
ジョージ・サウスのプロモをどうぞ。
○場面は変わって...
ロッキー・キングのプロモをどうぞ。
AGeorge South vs. Rocky King
キャロライナ地区では、なにやらレジェンド扱いであるらしいジョージ
・サウス(息子さんもCCWや他の独立団体で活躍中)と、ブキ・ウギ・
ポーズをキメまくるロッキーとの激突。試合前にお客を煽り、十二分に
ヒートを買ったジョージ・サウス、マネージャーを試合に介入させてレフ
ェリーのブライドを作り(苦笑)、満場のお客に見せ付ける様にして凶
器を手にし、ロッキーに一発喰らわそうとするんやけど、勿論これはロ
ッキーではなくマネージャーに誤爆(苦笑)...。あとはロッキーにク
ルリと丸め込まれて敗退するだけですワ。よ、名人芸ですな。
BTony Atlas vs. Tracy Smothers
続きましては元ボディ・ビル界のミスター・USAであり、元NWA認定
のミッド・アトランティック・ヘビー級の王者でもあり、加えて2006年に
はWWEによって殿堂入りの称号まで得たトニー・アトラスと、そのアト
ラスとは正反対に、地味渋な芸風で各地の独立団体を腕一本で渡り
歩く“南部の仕事人”トレーシー・スマザースとの一騎討ち。全盛期の
頃から?マークの付くアトラス相手に、スマザーズが見事に散って見
せました。スマザース、今夜もエエ仕事してくれてをありがとうね。
○場面は変わって...
スマザースのプロモ。何をやらしても様になってますな。
CMasked Superstar vs. The Barbarian (w/Jimmy Hart)
日本国でもお馴染みの“流星仮面”マスクド・スーパースター(今夜
は赤色マスク)と、ジミー・ハートを従えたバーバリアンの激突が第4
試合にブッキング。全く腰の入っていない棒立ちのクローズ・ラインか
ら、バーバリアンより奪った凶器のチェーンを拳に巻き付けての一発
にてスーパースターが激勝(笑)ですワ...。
○場面は変わって...
ジーン・アンダーソンの息子であるブラッドのプロモをどうぞ。
○場面は変わって...
リック・フレアーの息子であるデヴットのプロモをどうぞ。
DDavid Flair vs.
"The Legend Continues..."Brad Anderson (w/Mike Star)
第5試合は“ネイチャー・ボーイ”リック・フレアーの息子であるデヴッ
トと、かの“ミネソタ・レッキング・クリュー”のオリジナル・メンバーとし
てリック・フレアーとは縁浅からぬジーン・アンダーソンの息子であるブ
ラッドが、運命のいたずら(ってよりブッカー殿の洒落?)で5月7日の
定期興行に引き続き一騎討ちを決行。数え切れぬ程連発する逆水平
チョップに、「Wooooooo〜!」と吠える姿に、独特のフォームから繰り出
すスープレックスに、いちいち偉大過ぎる父親の無言の呪縛を感じさ
せるデヴッド。最後もアンダーソン側のマネージャーであるマイク・スタ
ーの介入を起点に、やっとことさでTシャツを脱いで足四の字固めにて
アンダーソンを料理や。ウーン、デヴッドについては、プロレスの腕前
云々以前に、まずはTシャツなんて着用せずとも恥ずかしくない強靭
な肉体を手にせんとアカンね。
【追記】この試合、何やら“契約書”がキー・ワードの様でしたが、ヒア
リングに難のあるワシには申し訳ないですがチンプンカンプンでした。
EMuileymania
オヤジ4人によるショート・コント。演じているのが誰なのかワシには
分からんかったのですが、どうも『Westlemania』をパロっているみたい。
○場面は変わって...
グレッグ・バレンタインのプロモをどうぞ。
○場面は変わって...
“チーフ”ジェイ・イーグルのプロモをどうぞ。
FDog Collar Match :
Greg"The Hammer"Valentine (w/Mr,Traffic)
vs. "Chief"Jay Eagle
中盤の締めにブッキングされたのは、グレッグ・バレンタインと、あの
“狼酋長” ワフー・マクダニエルに師事したらしいイーグルによる犬の
首輪戦。鎖を効果的に使用し、師匠譲り(?)のトマホーク・チョップを
武器にバレンタインを攻め立てるイーグル。これで十中八九勝利を手
にしたと思った事でしょうが、好事魔多しとはよく言ったもの。バレンタ
インのマネージャーであるトラフィックの介入に思わず無防備に背中を
バレンタインに晒してしまい、後頭部に一発バレンタインによってチェ
ーン・パンチを喰らって、残念無念の敗退ですワ...。あ、今や現役
でバリバリと活躍している“同期”はリック・フレアーぐらいしか居なくな
ったバレンタインですが、WWEで華々しくスポットを浴びているフレア
ーとは対照的に、こうして独立団体でスポットはスポットでも、所謂“ギ
ャラとっ払い契約”であるスポット出演を続けてるんですなァ...。
【追記】グレッグ・バレンタインは1983年11月24日に開催された第
1回目の『Starrcade』でも、あのロディ・パイパーを相手に犬の首輪戦
をやっとります。ちなみに結果はバレンタインの負けやったみたい。
○場面は変わって...
リサ(元WWEのアイボリー)とバンビのプロモをどうぞ。
○場面は変わって...
チーム・ブロンダージ&ロリポップのプロモをどうぞ。
★★DISC-2★★
@Team Blondage (Krissy Vaine & Amber O'Neal) (w/Lollipop)
vs. Lisa Moretti (Ivory) & Bambi
Special Referee : So Cal Val
ロリポップ嬢を従えたCCWの誇る綺麗どころ、チーム・ブロンダージ
が、リサ(元WWEのアイボリー)&バンビから成る“戦うお母さん達”
と激突。キャリアも年齢も“戦うお母さん達”とは比較にならぬブロンダ
ージ、試合中には仲間割れを起こしてしまうし、これを見て団結を促す
ロリポップ嬢も辱めを受けてしまって。それでも、小ズルいタッチ・ワー
ク(苦笑)で形勢逆転を狙ったチーム・ブロンダージでしたが、やっぱり
“母は強かった”みたいでして...。
○場面は変わって...
“深夜超特急”&コルネットのプロモをどうぞ。
○場面は変わって...
キングさんのプロモをどうぞ。キングさん、どうやら“ちょっと気の早い
クリスマス・プレゼント”を隠し持っているみたいでっせ!。
AMidnight Express (Dennis Condrey & Bobby Eaton)
& Jim Cornette
vs. Brad Armstrong & Mystery Partner (Jeff Hardy)
& Jerry"The King"Lawler (w/?)
WWEの選手養成機関としての機能を有するOVW【Ohio Valley Wr
estling】のロゴが入ったTシャツを着用し、お馴染みのテニス・ラケット
を振り回すコルネット氏。そのコルネット氏に操られる“深夜超特急”の
コンドレー&イートン。名門アームストロング一家から派遣されたブラッ
ド。WWEのハードな巡業の合間を縫いやって来たジェリー・“ザ・キン
グ”・ローラー。セミ前の6人タッグは非常に豪華絢爛な顔合わせとな
りました。あれあれ、でもリング上に出揃ったのは5名の選手。これで
は6人タッグにならんのやないの?。いやいや心配はご無用でっせ。
6人目の選手こそ、さっきキングさんがおっしゃっていた、“謎のパート
ナー”と呼ばれる、“ちょっと気の早いクリスマス・プレゼント”ですんや。
さて、注目の試合なんですが、その脂ぎった笑顔(失礼)からも分かる
様に、芸も身体もグッド・コンディションをキープしているキングさんが、
序盤からコルネット氏や“深夜超特急”を相手にネタ合戦を披露!。
ウーン、これでは“謎のパートナー”の援護などなくとも、試合はキング
さんの独り舞台でピリオドかと思ったら、なんとここで痛恨のアクシデン
トが勃発。そう、フィニッシュを狙って十八番のフィスト・ドロップ放ったキ
ングさん、着地の際に膝を痛めたみたいなんや(よっ、大物役者!)。
これにて“お役御免”となったキングさん、スタッフに抱えられて控え室
へと姿を消し、リング上はブラッド対コルネット氏&“深夜超特急”の図
式に移行。当然1対3となってはブラッドだけでは持ちこたえられまへ
ん。さぁ、そろそろ“ちょっと気の早いクリスマス・プレゼント”の登場で
っせ。じらしにじらして花道に現れたのは、ジェフ・ハーディや!。
【追記】やっぱりキングさんでも、当時TNAと契約していたジェフ・ハー
ディと同時にリングに立つのは問題があったんやろかね。それと、以
前キングさんはWWE(WWF)のディーバとして活動していたキャット
嬢(ステイシー・カーター嬢)に手を出し、WWE(WWF)と険悪となっ
た事がおましたが、今夜キングさんの横に付いている女子マネはその
キャット嬢とは別人。キャット嬢とはどうなったのか、非常に気になるワ
シですが、キングさんの脂ぎった笑顔こそが、その愚問に対する明確
な“答え”の様にも見えて...。
○場面は変わって...
ダスティ・ローデスの息子であるダスティン・ローデス(元ゴールダス
ト)のプロモをどうぞ。
○場面は変わって...
テリー・“生き仏”・ファンクのプロモをタップリとどうぞ。
BTerry Funk vs. Dustin Rhodes
Special Referee : Mick Foley
“生き仏”テリー爺による、ヴィンス・マクマホン氏へのありったけの
罵詈雑言(?)があり、これに対して“ミスター・ソッコ”を取り出す特別
レフェリーのミック・フォーリーが居て、この人気者2人を前に、どうにも
こうにも“蚊帳の外”状態であったダスティン・ローデス(元ゴールダス
ト)。このままでは試合をやる前から霞んでしまうと焦燥感を募らせた
か、テリー爺の背後から急襲を仕掛けてやや強引に試合の火蓋を切
ります。で、その試合内容なんやけど、ダスティンの猛攻にテリー爺は
バックリと額を割ってしまい、これで毎度お馴染みの“錯乱状態”に陥
って、特別レフェリーのミック・フォリーに襲い掛かるお戯れ(苦笑)。
すると今度はダスティンまでがミック・フォーリーにパンチを見舞い、一
気にリング周辺はカオス(苦笑)状態へ。そしてこの状況に火を注が
んと、先の試合で負傷リタイアしたはずのキングさんまでが突如現れ、
「ヴィンスの悪口だけは聞き捨てならん!」とでも思ったか、メンフィス
臭がプンプンとする珠玉のパイル・ドライバーをテリー爺に喰らわす大
立ち回り。続いてさっきのお返しだとミック・フォリーまでが鉄拳をテリ
ー爺にブチ込んで...。試合の裁定がどう下ったのかワシには分か
らんかったのですが、自ら蒔いた種とは言え、寄ってたかって皆にボ
コボコにされてポツンと独り、リングに取り残されたテリー爺が不憫で
不憫で......。
○場面は変わって...
タリー・ブランチャード&JJディロンのプロモをどうぞ。
○場面は変わって...
ダスティ・“アメリカン・ドリーム”・ローデスのプロモをどうぞ。
○場面は変わって...
マグナムTAのプロモをどうぞ。
CCCW Heavyweight Title Match :
Tully Blanchard (w/J.J. Dillon & "Perfect 10"Christie Ricci)
vs. Dusty Rhodes (w/Magnum T.A.)
Special Presenter : Harley Race
Special Referee : "Boogie Woogie Man"Jimmy Valiant
Special Guest Ring Announcer : David Crockett
さてさて伝説の男達を惜しげもなく投入して行われたCCWによる『S
tarrcade』のトリビュート興行もいよいよ大詰め。メインは初代CCW認
定の世界ヘビー級王者を決定するって構図で、タリー・ブランチャード
とダスティ・“アメリカン・ドリーム”・ローデスが激突や。ちなみに手元
の資料を紐解くなら、この両者は『Starrcade』ならば1986年11月2
7日開催の第4回大会『Starrcade 1986 : Night of the Skywalkers』
にてNWA認定のTV王座を懸けて一戦交え、ブランチャードがローデ
スを破ったとの記録があります。で、デヴィド・クロケットを特別リング・
アナに迎えて始まった注目の一戦なんやけど、序盤はブランチャード
が足四の字固めでジワジワとローデスを攻め、加えてJJディロンがセ
コな介入(と、ナイスなボケ)を披露するって展開。そして中盤、ブラン
チャードのナックルを連発で喰らったローデスの額がバックリと割れて
しまい(これぞ正真正銘の“Wide Busted Open”?)、これで遅ればせ
ながらもローデスの闘志にも火が付いたか、反撃とばかりにブランチ
ャードに向けて金看板技のバイオニック・エルボーを連射ですワ!。
続けて足四の字固め⇒スープレックスとたたみ掛けるローデスなんや
けどここで不幸な、余りに不幸なアクシデントが突如発生。そう、特別
レフェリーを買って出ていたジミー・“ブギ・ウギ・マン”・ヴァリアントが
両選手の激闘に巻き込まれて失神してしまったんです(苦笑)。
するとここを勝負時と判断したか、JJディロンが自らの靴を脱ぎ、ブラ
ンチャードに絶妙のトス。これで格好の凶器を手にしたブランチャード、
まだ事態の飲み込めぬ様子の(?)ローデスにキツい一発を喰らわす
と、何処からかセカンド・レフェリーまでがベストのタイミング(苦笑)で
リング内に滑り込み、ブランチャードに初代CCW認定の世界ヘビー級
王者の称号を与えるため、マットを3回叩いてしまいます。
しかしこんな茶番(業界内では発案者に敬意を表し、“ダスティ・フィニ
ッシュ”って言うんでしょ?)で王座に就かれてはローデスも納得なん
て出来まへん。世界王者の証であるベルトを手に現れた、特別プレゼ
ンターのハーリー・“ハンサム(美獣)”・レイスよりベルトを奪い、ブラン
チャードに執拗にアピールを繰り返し、最後にはブランチャードに一発
見舞ってレイスと一緒に勝鬨を上げたローデス。けどなぜかローデス
に降り注いだのは、お客さん達からのブーイングや....。
ウーン、これはなんとも非常に悲しいね、ローデスさん。
以上、CCWによる『Starrcade』のトリビュート興行の一部始終をお伝
えいたしました。エッ、これでは伝説の『Starrcade』の面汚しやないの
か、でっか?。そうかなァ、ワシは結構楽しめたけど。ま、ワシ自身、
オリジナルの『Starrcade』は全くの未体験。単なる頭デッカチのチェリ
ー・ボーイ(随分と歳は食っているけど)やからね。 |
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