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Hardcore Tricks, Extreme Treats
Cleveland, OH 1998-10-24
(DVD-R)
収録時間:約2時間16分 |
ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2006年7月期に発売された6タイトルの内
の1タイトル。オハイオ州はクリーヴランドにて、1998年10月24日に
開催された定期興行の模様を収録したものですワ。
※このDVD−Rの冒頭、この興行はミズーリ州はカンサス・シティにて1
998年10月24日に収録されたとのテロップが入りますが、各選手が
マイクを握って、「オハイオはクリーヴランドのみんな!」なんてアピール
するところから、本当の収録場所はジャケットに記載されたオハイオ州
はクリーヴランドが正解のはず。ウーン、相変わらず『RF-VIDEO』は仕
事が非常に荒いなァ...(苦笑)。
@Roadkill (w/Danny Doring) vs. Chris Chetti
今夜のオープニング・マッチはロードキルとチェッティの一騎討ち。ロ
ープ・ワークをミスったロードキルが観客から一斉に野次られる場面も
ありましたが、チェッティ十八番のコーナーでツー・ステップを踏んで放
たれる月面水爆により、なんとか無事試合を終える事が出来ました。
AJack Victory (w/Justin Credible & Jason
& Rod Price & Chastity)
vs. Tommy Rogers
ヴィクトリーのセコンドに付いたジャスティンが、リング登場と共に観
客席に向かって大見得を切るもんやから、一見これはジャスティンの
試合の様ですが、実はジャック・ヴィクトリーのシングル戦。初期は乱
入専門で、後期は身体を故障し車椅子に乗ってスティーヴ・コリーノの
セコンドを勤めていたヴィクトリーなので、こうしてキチンとシングル戦
の様子が収められたのは目出度いな。あ、肝心の試合なんやけど、
ジャスティンの介入によって、元ファンタスティックスの片割れであるト
ミー・ロジャースをヴィクトリーが撃破。その汚いやり口に怒ったドリー
マーが姿を見せ、メインでのジャスティン征伐を客席に誓っております。
BThe FBI (Little Guido & Tracey Smothers)(w/Tommy Rich)
vs. Balls Mahoney (w/Axl Rotten) & Masato Tanaka
実力に裏打ちされたおとぼけファイトで、毎回興行を盛り上げてくれ
る『純血イタリア人軍』ですが、今夜はアクセル・ロットンをセコンドに付
けた強敵マホーニー&田中が相手。それでもスマザースは臆せず胡
散臭いファイトでもってマホーニー&田中に挑むものの、やっぱり何時
もとは勝手の違う対戦相手に困惑気味。その上に、頼みの綱である
元NWA王者のリッチによる介入さえもアクセルによって余裕で阻止さ
れてしもては、もう『純血イタリア人軍』に勝ち目はおまへん。あ、売り
物のパイプ椅子攻撃を封印して楽々『純血イタリア人軍』を下したマホ
ーニー&田中ですが、アクセルのマイク・アピールにより、急遽今夜サ
ブゥ&RVDが保持するタッグ王座へ挑戦する事となったみたい。
CFTW World Heavyweight Championship :
Big Dick Dudley (w/Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley
& Joel Gertner & Sign Guy Dudley) vs. Taz
タズが自ら勝手に設立認定した、FTW(Fuck The World : この世は
全て糞っ垂れ)王座に、今夜はダッドリー兄弟随一の暴れん坊である
“デカチン”ダッドリーが挑戦。けど向かうところ敵なし状態であった当
時のタズには、“デカチン”ダッドリーなどは軽い相手。チョーク・スラム
を進んで受けてやった後は、切れ味鋭いスープレックスとダズ・ミッショ
ンにて“デカチン”ダッドリーを瞬殺完了や。
DUlf Hermann vs. Jerry Lynn
巨体から生み出される馬鹿力(失礼)を使い、筋肉バスターの体勢
のまま後方に投げるスープレックスによってリンを追い込む、欧州(オ
ットー・ワンツのCWA)からの刺客へルマン。それでもさすがは腕達
者のジェリー・リン。変形ネック・ブレーカー(onパイプ椅子)一発で、ヘ
ルマンを見事に切って捨てよりましたデ。
EECW World Tag Team Championship :
The Dudley Boys (Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley)
(w/Big Dick Dudley & Joel Gertner & Sign Guy Dudley)
vs. Sabu & Rob Van Dam (w/Bill Alfonso)
前述した様に、急遽サブゥ&RVDが保持するタッグ王座へ挑戦する
事となったマホーニー&田中。アクセル・ロットンを露払いに、サブゥ&
RVDが待ち構えるリングへと歩を進めるんやけど、ここで一大アクシデ
ントが勃発。なんとダッドリーズ一派がマホーニー&田中を背後から急
襲し、あっと言うまにマホーニー&田中を血の海に沈める大暴走や。
で、この様子をリング上から眺めていたビル・アルフォンソ。やおらマイ
クを握って、「そんなに試合がしたいのなら、今からやってやる!」と、
ババ・レイ&D−ボン対サブゥ&RVDのタイトル戦をアナウンス。
さてさてこう対戦相手がコロコロと変わっては王者組も試合をやり辛い
でしょうが、それでもサブゥは向こう見ずな自虐ファイトで、相方のRV
Dはヴァン・ダミネーターの各種ヴァリエーションで、それぞれババ・レ
イ&D−ボンを追い込み、いよいよサブゥがフィニッシュを狙ってテーブ
ル葬の準備を整えた途端、リング上に極悪ユニットのトリプル・スレット
(シェーン・ダグラス&クリス・キャンディード&バン・バン・ビガロ)が無
法乱入。「これはアカン!」と直感したか、サブゥ&RVDとニュー・トリプ
ル・スレットを結成(9月19日のECWアリーナで正式に発足)していた
タズも、トリプル・スレット追撃に姿を見せたものの、トリプル・スレット乱
入のドサクサに紛れ、ババ・レイ&D−ボンがサブゥに対して必殺のダ
ッドリー・デス・ドロップをお見舞い。なんとなんと、サブゥ&RVDの腰か
ら、タッグ王座のベルトを無理やり引っ剥がしてしまいよりました。
※この一戦がトリガとなり、一週間後のPPV『November to Rememb
er 1998』では、田中&マホーニーがダッドリーズを破って、初のタッグ
王座に就き、メインにはトリプル・スレット対サブゥ&RVD&タズ(ニュ
ー・トリプル・スレット)って豪華なカードがブックされるんです。
FECW World Heavyweight Championship :
Shane Douglas (w/Francine & Chris Candido
& Bam Bam Bigelow) vs. Super Nova (w/Blue Meanie)
先の試合をメチャクチャにしたダグラス大先生。なんとも悪辣そうな
笑顔でリングに上がり、自身が保持しているECW認定の世界王座の
防衛戦に御出馬。今夜の対戦相手はbWo残党のスーパー・ノヴァで
して、これはダグラス大先生には非常に容易い相手。フランシーン嬢
がミーニーの股間にリング・ベル代わりのロー・ブローを見舞って始ま
った本試合は、ダグラス大先生必殺のピッツバーグ・プランジがノヴァ
の戦意をあっさり奪い、最後はギチギチとノヴァを締め上げ、ノヴァの
口から「まいった」の言葉をいとも簡単に引き出し幕となりました。
GLance Storm (w/Tammy Lynn Bytch)
vs. Chris Candido (w/Tammy Lynn Sytch)
先に『RF-VIDEO』から発売されているDVD−R、『Extreme 3-Way :
Sytch , Bytch & Francine』に詳しいのやけど、タッグ王座からの転落
を発端に、当時キャンディードとストームは各々の女子マネを交え、連
日連夜ベタでスケベな抗争を繰り広げておりましたんや。勿論今夜も
その大枠からは半歩たりとて踏み出さぬ、徹頭徹尾お約束のネタ合
戦に終始。まァ、もともと二人はパートナーだったので、互いに意思の
疎通がキチンと図れているのは当然。よってキャンディードとストーム
の手合わせが悪いはずもなく、その上今夜は(今夜も?)試合の権利
を有せぬはずのシィッチ嬢が、モロに起上位での性交を想起させる体
勢でストームをフォール。そら、ドサ回り巡業でこんなのをやったら、大
受けするワ。あ、今夜もビッチ嬢はブラ・パン姿を晒しておりまっせ。
HJustin Credible (w/Jason & Chastity)
vs. Tommy Dreamer
Aの試合結果に怒り心頭の男一匹ドリーマーが、ジャスティン征伐
に勇躍出陣。常に試合の主導権を握り、ジャスティンをスタンド席まで
引き摺り出してド突きまくって、止めとばかり控室から大型梯子まで持
ち出し、ジャスティンを轟沈させる一歩手前まで追い込んだドリーマー
でしたが、ここで皆様お待ち兼ねの豪華絢爛なる客演陣乱入の時間
となりましたんや。そう、これ以降は正にECW一座による、今夜の興
行のカーテン・コール。順に、ジャスティン側のジャック・ヴィクトリー&
ロッド・プライス、ジャスティン側のランス・ライト、ドリーマー側のニュー
・ジャック親分、ジャスティン側のワン・マン・ギャング&サル・グラジア
ーノ、ドリーマー側のスパイク・ダッドリー(←ちょっと役不足やないでっ
か?)が姿を現し、リング上は完全なるカオス状態へと突入。ま、それ
でもグラジアーノに照準を絞り、ドリーマー&ニュー・ジャック親分&ス
パイクが3人掛かりでグラジアーノを仕留め、ハッピー・エンドで興行を
締めたのは賞賛の一言。やっぱりドサ回りの最後は、こうでないとね。 |
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