Delta Death Match
 Chalmette, LA - St. Bernard Civic Center
 1998-9-5
 (DVD-R)
 収録時間:約2時間16分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2006年7月期に発売された6タイトルの内
の1タイトル。ルイジアナ州はシャルメットのセント・バーナード・シヴィッ
ク・センターにて、1998年9月5日に開催された定期興行の模様を収
録したものですワ。

@The FBI (Little Guido & Tracey Smothers)(w/Tommy Rich)
 vs. Blue Meanie & Super Nova
  ハイ、出ました。何時果てるとも分からぬ『純血イタリア人軍』と、bW
 oの残党ミーニー&ノヴァの毎度毎度の対決。今夜も執拗なゲイ・ネタ
 が仕込まれ、トミー・リッチの発案により試合そっちのけでダンス・コン
 テストが繰り広げられ、最後は月面水爆にて華麗なフィニッシュを狙っ
 たミーニーに、トミー・リッチが軍団旗で卑劣(苦笑)な一撃!。勿論こ
 の好機を逃してなるかと、グイドーがミーニーをすかさずフォールや。
AChris Chetti vs.
 Justin Credible (w/Jason & Chastity & Nicole Bass)
  リバースのDDT、ダイナマイト・関西(懐かしいなァ)がオリジナルで
 ある通天閣スペシャル、怪し過ぎるセコンド陣の過度の介入と、ジャス
 ティンがやりたい放題でチェッティを一蹴。けど、よくよく見れば、チェッ
 ティのキビキビとした動作のひとつひとつに、なかなか心打たれるとこ
 ろもあって。ウーン、なんでこの気持ちのままでチェッティは成長出来
 んかったんやろか。
BSal E Graziano (w/Jeff Johnes) vs. Kronus
  @の試合で地味渋ぶな役どころを演じていたスマザースに代わり、
 後日『純血イタリア人軍』へ入団し、リトル・グイドーの脇を固める事と
 なるサル・グラジアーノのシングル戦。なんとなんとあのクローナスを
 僅かな時間で圧殺勝利ですワ。しかし相方のサタンが転出するまで、
 クローナスはイリミネーターズってユニットをサタンと組んで、ECWの
 タッグ部門ではダントツのポジションにあったはずやのに。ウーン、こ
 の凋落振りはある意味特筆ものやデ。
CSal E Graziano (w/Jeff Johnes) vs. Spike Dudley
  で、勝ち誇るグラジアーノの前に現れたのが、『巨人殺しのスペシャ
 リスト』を自認するスパイク・ダッドリー。リングに上るなりグラジアーノ
 にアシッド・ドロップを見舞って、勝ち星をかっさらってしまいましたワ。
 エッ?。って事はグラジアーノも、そのグラジアーノに秒殺されたクロ
 ーナスもただのかませ犬?。そこまでして、このスパイクにエエ顔をさ
 せてやらんとアカンの?。これはなんとも不思議やなァ...。
DMikey Whipwreck vs. Jerry Lynn
  リバースのインディアン・デス・ロックと吊り天井をミックスした複雑怪
 奇な拷問技を繰り出すなど、今夜のマイキーはどうも勝敗に拘った戦
 いってのを念頭に置いているみたい。ま、せいぜい頑張ってや、最後
 はどうせリンの墓石パイルに沈むんやろ。なんて余裕をかましてモニ
 ター画面に映る試合を眺めていたワシですが、あろう事かリンのDDT
 を上手く崩したマイキー、強烈な顎砕きを見舞って強者リンをクリーン
 ・フォールや!!。ウワーッ、これはホンマに驚きの結末ですワ。
ELance Storm (w/Tammy Lynn Bytch)
 vs. Chris Candido (w/Tammy Lynn Sytch)
  手元の資料によると、98年6月6日のECWアリーナでの定期興行
 において虎の子のタッグ・ベルトをサブゥ&RVDに奪われたらしいキ
 ャンディード&ストーム。ご多分に漏れず、王座転落後は仲間割れと
 なったみたいで、当時は連日連夜シングル戦で激突しておりました
 さてさて今夜の試合なんやけど、まずは試合前にシィッチ嬢がご自慢
 の巨乳を誇示し、軽いキスをくれてやって、早速レフリーを懐柔。ここら
 辺り、笑顔だけが武器のビッチ嬢(←しかしとんでもない源氏名やね)
 と比べ、流石に海千山千のアメ・プロ界を生き抜いてきたベテランは
 違うな、なんて感心させられましたな。試合はビッチ嬢の介入に怒った
 シィッチ嬢が、ビッチ嬢をブラ&パンティ姿にひん剥きます。と、これは
 アカンとストームがシィッチ嬢をバーティカル・スープレックスの体勢に。
 でも安心あれ。背後から近付いたキャンディードがストームをコツンと
 小突くと、あれあれストームはバランスを崩してしまい、なんとシィッチ
 嬢に綺麗に丸め込まれてしまいますんや。で、何故かレフリーが3カ
 ウントを数え、哀れストームはシィッチ嬢から土を付けられる羽目に。
 けど、余りにもベタベタなネタやんか、なんてお客さんから突っ込みを
 受ける隙などキャンディードは作りません。自らもトランクスをズリ下げ、
 趣味の悪い柄の男性用Tバック・パンツ一丁となって細君シィッチ嬢と
 勝鬨を上げておりますワ。あ、この映像は『RF-VIDEO』から既に先行
 発売されているDVD−R『Extreme 3-Way : Sytch , Bytch & Francin
 e』にも収録されておりまっせ。
FBalls Mahoney vs. Masato Tanaka
  対戦相手の頑丈さを信じて思いっ切り殴り、思いっ切り蹴り、思いっ
 切りパイプ椅子でド突く。己の頑丈さを信じてくれた対戦相手を尊敬し
 て、一切相手の攻撃から逃げず全てを受け止める。これ、文字で書け
 ば単純ですが、なかなかおいそれとやれる事ではおまへんワ。けどそ
 れをやり遂げたのが田中とマホーニー(パンテラのTシャツが実にクー
 ル)。しかも噂の二人のド突き合いが想像以上であったため、客席か
 らはECWチャントをはじめとして大声援がひっきりなしでっせ。ドサで
 も全く手を抜かない二人の芸人魂に、お客さんもさぞ驚いたやろね。
 あ、勝敗なんて二の次なんですが、この試合は一応田中に凱歌が上
 がったとだけ書いときます。あ、この映像は『RF-VIDEO』から既に先
 行発売されているDVD−R『Best of the Extreme Fancam Vol. 1』
 も収録されておりまっせ。
GRod Price (w/Justin Credible & Jason
 & Chastity & Nicole Bass)
 vs. The Sandman
  お次はロッド・プライス(懐かしいなァ、確かNOWで観たワ)とサンド
 マンの一騎討ちなんやけど、腕っ節に物を言わせてサンドマンにプラ
 イスは殴り掛かり、その上にセコンドに付いたジャスティン一派も乱入
 の波状攻撃を展開。さすがのサンドマンもこれは堪らんと、足もとがフ
 ラフラ(いや、控え室でのビールが過ぎた?)となって試合の大勢も決
 まったかと思えたら、ここに男一匹トミー・ドリーマーが登場。ジャステ
 ィン一派を蹴散らし、サンドマンをアシスト。けど更にワン・マン・ギャン
 グまでが乱入を仕掛け、またまた形勢は大逆転...。
HOne Man Gang vs. Spike Dudley
  ワン・マン・ギャングまで加わり、ジャスティン一派はサンドマン&ドリ
 ーマーを徹底的に蹂躙。ECW正規軍、これにて崩壊かと思ったら、A
 C/DCの『地獄のハイ・ウェイ』を高らかに鳴らして『巨人殺しのスペシ
 ャリスト』スパイク・ダッドリーが登場。スパイクを追う様に、控え室から
 正規軍の中堅・若手勢も大挙して姿を見せ、リングをグルリと取り囲ん
 で、ジャスティン一派と対峙し、ある種ランバージャック戦の様な雰囲
 気の中、レフェリーまで現れて予定になかった(苦笑)スパイク対ワン・
 マン・ギャング戦が開始。ま、試合については、例によって例のごとく、
 開始早々スパイクによるアホの一つ覚え(失礼)のアシッド・ドロップが
 ズバリと決まり、ワン・マン・ギャングが瞬殺されジ・エンド。あれあれ、
 この展開ってCと丸っきり一緒やないの。困ったモンやなァ、同じネタ
 を一晩の間に複数回やるってのは最低でっせ
IECW World Tag Team Championship :
 The Dudley Boys (Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley)
 (w/Big Dick Dudley & Joel Gertner & Sign Guy Dudley)
 vs. Sabu & Rob Van Dam (w/Bill Alfonso)
  前述した様に、6月6日のECWアリーナでの定期興行にてキャンデ
 ィード&ストームのコンビからタッグ王座を奪い取ったサブゥ&RVD。
 場面場面で意思の疎通を欠く事も多々あるものの、なんとか王座を防
 衛し続けとるみたいで、今夜は少々難敵のダッドリーズを迎えての防
 衛戦とあいなりました。さてさて試合なんやけど、もともとタッチ・ワー
 クに勝るダッドリーズが、セコンド陣の効果的な介入まで行うため、王
 者コンビは防戦一方。何時もなら笛をうるさく吹くだけで、滅多に実力
 行使を行わぬアルフォンソまでが捨て身の救援に出るものの、慣れぬ
 出撃にアルフォンソは左腕を負傷してしまい...。で、王座の移動が
 現実味を帯びて来た瞬間、場内には突然タズのテーマ曲が流れ、タ
 ズがリング上にて腕組みをして仁王立ち。これまでの確執から、サブ
 ゥもさすがにタズの真意がはかりかねると怪訝な表情を浮かべ、タズ
 とサブゥの間に表現し難い空気が一瞬張りつめたものの、タズはダッ
 ドリーズを片っ端からのしてしまい、宿敵サブゥの王座防衛をアシスト
 以上、何時も以上に乱入・介入の多かった、ルイジアナ州はシャルメ
 ットでの定期興行の模様でした。
 【追記】タズとサブゥ&RVDですが、共通の敵であるトリプル・スレット
 (ダグラス&ビガロ&キャンディード)を成敗すべく、9月19日のECW
 アリーナでの定期興行において、ニュー・トリプル・スレットを結成する
 んですワ。ま、これはそこに至るまでの、大いなる前振りの一部と理
 解いただけたら良いかと思います。


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