Havok on the Hudson
 Poughkeepsie, NY - Mid-Hudson Civic Center
 1999-10-22
 (DVD-R)
 収録時間:約1時間45分
 ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2006年6月期に発売された5タイトルの内
の1タイトル。ニュー・ヨーク州はポキプシーのミッド・ハドソン・シビック・
センターにて、1999年10月22日に開催された定期興行の模様を収
録したものですワ。

@Spike Dudley vs. Simon Diamond (w/Dick Hertz)
  今夜のオープニング・マッチを任されたのは、ディック・ハーツを従え
 た、“いつも問題を抱える男”サイモン・ダイアモンド。長々と嫌みった
 らしいマイク芸を披露し、これに業を煮やしたスパイクが勇躍登場。
 ここでサイモンはハーツをけしかけ、これをアシッド・ドロップにてスパ
 イクが迎撃して試合開始。小兵スパイク、サイモンによって花道から
 床上に突き落とされ、青息吐息となったものの、サイモンの股間にス
 ピアーを見舞い、アシッド・ドロップにてなんとか勝利をもぎ取りました。
ANova & David Cash
 vs. Da Baldies (DeVito & Angel & Vito LaGrosso)
  デヴッド・キャッシュ(現キッド・キャッシュ、このDVD−Rではデヴッド
 と表記されていた)とノヴァが『暴走禿頭軍』と対戦。けど試合開始早
 々、ドーイング&ロードキル&ミス・コンジェニアリティ(現WWEのリタ)
 が試合に介入し、続いてアクセル&マホーニーの暴れん坊コンビや、
 ジャズ姉さんまでもがゾロゾロと登場。結局最後はドーイング&ロード
 キルがド突き回されて暴力寸劇は幕に。あ、ジャズ姉さんに馬乗りに
 なられたミス・コンジェニアリティ(現WWEのリタ)、『RF-VIDEO』のカ
 メラ・マンに大股開きの股間をモロに撮影されてしまいましたとさ。
BAxl Rotten & Balls Mahoney
 vs. C.W. Anderson & Bill Wiles
  Aの試合の勝ち残り(?)としてリングに居座ったアクセル&マホー
 ニーの前に現れたのは、CWとビル。試合はCWとビルによる下品な
 ゲイ・ネタも盛り込み、アクセル&マホーニーの勝利で幕引きや。あ、
 内容的には派手さはないものの、なかなか力の入った好試合でした。
 【追記】この夜の翌日(10月23日)のECWアリーナでの定期興行で
 は、ダッドリーズのWWF(当時)移籍により失職した元ダッドリーズ専
 属太鼓持ちのサイン・ガイ・ダッドリーが、ポール・Eのコス・プレ・キャ
 ラであるルー・E・デンジャラスリーと化し、後日CWとビルが彼の手足
 となって活躍する『ニュー・デンジャラス・アライアンス』って名のユニット
 を結成するんですワ。
C3 Way Dance :
 Super Crazy vs. Jerry Lynn
 vs. Little Guido (w/Sal Graziano)
  『純血イタリア人軍』のリトル・グイドー、“キチガイ・ルチャ・ドーラー”
 のクレイジー、“万年顔面神経痛”(←失礼)のジェリー・リン。いずれも
 マットさばきに長けた腕達者でして、ここではそんな彼等による3WA
 Y戦がブックされました。試合は序盤クレイジーの華麗な飛び技をディ
 スプレイし、まずはサルの介入によってクレイジーが敗退。これで試合
 はグイドーとリンの一騎討ちへと変容し、リンの負傷中の腹部にグイド
 ーがキツい攻撃を連発。加えて再度サルまで介入させ、ロープ悪用フ
 ォールでグイドーが泥棒勝利を収めるかに思えたんやけど、やっぱり
 最後はリンの十八番の変形墓石パイルが火を噴き、グイドーが敗退。
 ウン、例によって内容の濃い、3WAY戦でしたワ。あ、それと今夜は
 やけに『純血イタリア人軍』への熱い声援が多かったけど、やはりNY
 ってイタリア系の人達が多数居るからやろかね?。
DECW World Heavyweight Title Match :
 Mike Awesome (w/Judge Jeff Jones) vs. P.N. News
  オーサムの世界王座にPN.ニュースが挑むって図式の試合。ま、
 タイトルの移動なんてのは夢のまた夢って感じでして、ニュースの巨
 体を持て余して一度はお客の罵声を浴びたものの、最後はキッチリと
 オーサムがニュースをテーブルに沈めてみせておりまっせ。
 【疑問】このPN.ニュース、後に『暴走禿頭軍』に加わるんやけど、ど
 うもこの『暴走禿頭軍』の歴史ってのがワシには分かりまへん。デヴィ
 ト、エンジェル、ヴィトーの3人で始まったユニットであるのか、はたま
 たPN.ニュースも実はこっそり旗揚げメンバーであるのか(って事は、
 この時点でもメンバーであったはずなんやけど、晴れのタイトル戦に
 他のメンバーの顔はなかったしな)。で、PN.ニュースの脱退⇒ヴィッ
 ク・グライムスの加入⇒グライムス&ヴィトーの離脱⇒最後はデヴィト
 &エンジェルの2人だけ、って感じなんやろか。どちら様か、詳しい方
 は居られないでしょうか。
○TNN Opening
  お馴染みのジョーイ・スタイルスとジョエル・ガートナーがリングに上
 がり、TNN局による定期放送番組『ECW WRESTLING TNN』のネタ収
 録が始まりました。ただ何時ならここでちょっとベタなネタ振り(寸劇)
 があり、それを発火点として今夜のメインへと繋げるんやけど...。
ESabu (w/Bill Alfonso) vs. Taz
  ジョーイ・スタイルスがいきなり紹介したのはタズとサブゥ。そう、W
 WF(当時)へのジャンプ・アップを控え、1999年9月19日のPPV『A
 narchy Rulz 1999』にて、ECWでの『残務整理』として腰に巻いてい
 たECW認定の世界王座のベルトを後任のマイク・オーサムにバトン・
 タッチし、腰の辺りが身軽となったタズの、多分これがECWマットでの
 サブゥとの最終試合。ここらはジョーイ・スタイルスも十分に意識してい
 る様で、タズは勿論、加えて対戦相手のサブゥも念入りに過去の王座
 奪取歴を伝え、事前にタズの栄転情報を掴んでいたと思われるお客
 達の意識をリングに集中させよります。で、潔い握手から始まった試
 合は、次の瞬間から猛烈なパンチ合戦へと移行。これが場外ところ狭
 しと延々繰り拡げられ、再度リングに戻った直後にはサブゥがタズに
 よってテーブルへと叩き込まれ敗色濃厚となった場面もあったものの、
 最後はサブゥのアラビア式レッグ・ドロップ(onテーブル)の2連発によ
 ってタズが『業界の不文律』に沿い綺麗に散ってくれました
  尚、試合決着直後にジャスティン&ストームが乱入しサブゥに闇討ち
 を仕掛けるんやけど、これは追って現れたRVDがキッチリ追撃。しか
 し当時サブゥとRVDの仲はどうにもしっくりと行っておらず、しかもこの
 翌日のECWアリーナ大会ではサブゥがRVDの保持するTV王座に挑
 戦するなんて難儀な試合も控えていたため、サブゥとRVDはアルフォ
 ンソの制止も振り切って殴り合いを展開。この様子を眺めていたタズ、
 これにちょっと一枚噛んではみたものの、「既に俺抜きの物語りがEC
 Wでは始まっているんやな。もゥ俺の居場所はない。後はお前等で切
 り盛りして行きや...」って感じで、未だ果てぬサブゥとRVDとの乱闘
 に一瞥くれて花道を控え室へ。それにしてもこの時のタズの表情!。
 ワシ、これだけをお題にして一晩中喋り続ける事が出来まっせ
FExtreme Gruge Match :
 Lance Storm (w/Dawn Marie)
 vs. Tommy Dreamer (w/Francine)
GRaven vs. Justin Credible (w/Jason)
  翌日のECWアリーナ大会においてドリーマー&レイヴェンの保持す
 るタッグ王座にジャスティン&ストームが挑むって試合が決まっていた
 ので、まァこの2試合はそのタッグ戦に向けての最後のネタ振りの場
 と考えるのが適切やろな。あ、タッグ王座に就いてはいるものの、ドリ
 −マーとレイヴェンはこの頃、一触即発分裂の危機にありまして、な
 んとFではフランシーン嬢とマリー嬢によるキャット・ファイトの真っ最
 中にレイヴェンが乱入し、ストームではなくパートナーであるはずのド
 リーマーにDDTを見舞う(これによりドリーマーが敗退)大暴走!。続
 くGではジャスティン&ストームに袋叩きにされるレイヴェンをドリーマ
 ーが助けに入ったものの、やはりすぐに両者は試合などそっちのけで
 番外戦を始めてしまい...。さてさて明日のタイトル戦はどうなる?
HECW World Television Title Match :
 Rob Van Dam (w/Bill Alfonso)
 vs. Rhino (w/Steve Corino & Jack Victory)
  Eのレビューの中で、明日のECWアリーナ大会にてサブゥとRVD
 がTV王座を懸けて一戦交えるなんて書いてしもたので、この試合の
 結果はワシがご説明せんでも皆さんも分かりますやろ。そう、RVDの
 必殺フル・コースであるヴァン・ダミネーター〜5★スプラッシュにてラ
 イノが轟沈されたんですワ。あ、でもレビューの文字数が少ないから
 って、ダメ試合やったんやなんて早合点はしたらアカンよ。この試合、
 なかなか力の入った内容でしたデ。


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