Hardcore Homecoming - November Reign
 November 5th, 2005  
 Philadelphia, Pennsylvania ECW Arena
 (DVD-R)
 収録時間:約1時間53分
 2005年6月12日、WWEが直々に編集したECWのヒストリーものD
VD『THE RISE + FALL OF ECW』が空前の大ヒットとなったお陰で、W
WEの肝煎りによって一夜限りのECW復活祭『One Night Stand』が開
催されました。けど今ならECWってものが『商い』になると目ざとく嗅ぎ
付けたか、『One Night Stand』の2日前の6月10日、(元)ECWアリー
ナを開催地として、主に『One Night Stand』に出場オファーのなかった
反主流派(発起人がシェーン・ダグラスなので、ダグラス一派やろか)が
中心となり、『Hardcore Homecoming』と名乗って、ECWならこっちこそ
が『元祖』で『本家』と、これまた一夜限りの復活祭を開催したのは皆様
ご存知でしたでしょうか。
 さて今回ご紹介いたしますのは、『一夜限りの復活』が大受けした事
に味をしめたと思われる、『Hardcore Homecoming』が2005年11月5
日に開催した再度の(元)ECWアリーナ大会ですんや。あ、ワシはこの
DVD−R、当HPでは既にお馴染みの米国海賊プロレス映像通販ショッ
プ『RF-VIDEO』から送料別17ドル(恒例の週末セール時にオーダーし
たので、定価20ドルの15%オフでした)で購入いたしました。
さてさて11月って言えば、ECWファンなら1993年から2000年まで8
回連続で開催された(後期はPPVに昇格)、ECWで一番由緒ある(?)
大会『November to Remember』を思い出される事でしょうが、ここら辺
りの細かなくすぐりポイントは主催者側も先刻承知。『November Reign :
11月の統治』なんて意味深な興行タイトルを用意し、ワシらECWファン
を底なしの蟻地獄へと誘ってくれよりますんや......。

@The Blue Meanie vs. Danny Doring
  今夜の興行のオープニングを任されたのはドーイングとミーニー。ミ
 ーニーについては2005年6月12日のWWE版『一夜限りの復活』に
 おいて暴れん坊のJBLから過度の暴行を受け、無残に顔面を腫れ上
 がらしていた姿が忘れられませんが、今夜は天敵(?)のJBLも居ら
 ず、ドーイング十八番の乳首捻りを率先して志願し、最後は必殺の月
 面水爆一発でドーイングを切って捨ててみせました。あ、そやけど余り
 調子に乗ってたらアカンよ。意外に狭いこの『業界』、何時何処でJBL
 と顔を合わすか分からんからね。昔から言いますやろ。注意一瞬、怪
 我一生でっせ。ミーニーさん、心に刻んでおきや!。 
○場面は変わって...
  パンパンに張ったお腹から今にも赤ん坊が飛び出して来そうな状態
 の女性がリングに。あれっ、誰やろなんてよくよくお顔を見たら、これが
 ダーン・マリー嬢。当時(ってつい最近まで)は小悪魔的なポジションで
 リング周辺を彩っていたのに、やはり母親にならんとすると女性って変
 わるんですなァ。マリー嬢、マイクを手に客席に向けてご挨拶ですワ。
 ※下世話な話やけど、マリー嬢のお腹の子の父親って誰やろ。ネット
 上でサイモン・ダイアモンドとは離婚した、なんて情報を見た事がある
 んやけど...。まさかマリー嬢、流行のシングル・マザー?。
ABalls Mahoney vs. Kronus
  血生臭い展開となったのは、『デッカイ金玉』ギミックのマホーニーと、
 あのポール・Eもお気に入りであったらしい名タッグ・チーム『The Elimi
 nator』の片割れクローナスの一騎討ち。パイプ椅子でのド突き合いを
 披露し、最後はクローナスがコーナー上に上がった事から、おぉ、これ
 は絶品の450スプラッシュで幕引きやな!!、なんて思ったのですが、
 クローナスも今はフル・タイムでレスラーをやっている訳ではないから
 か、高難度の450スプラッシュではなくって、空中で体勢を入れ替える
 ボディ・プレスにてマホーニーをフォール。ま、Tシャツを脱いで上半身
 を晒す事すら出来ぬクローナスなら、これも仕方ないですな。 
BMatt Hyson vs. C.W. Anderson
  本名のマット・ヘイソンでコールされたのは、ダッドリー一族の末弟で
 ある(元)スパイク・ダッドリー。途端に客席からは“LSD”チャントも掛
 かるのやけど、これって『Little Spike Dudley』の略なのか?、それとも
 彼の大好物であるらしい(?)『ご禁制のブツ』の略なのか?(苦笑)。
 試合はCWのスパイン・バスター(あのミネソタ・レッキング・クリューの
 片割れアーン・アンダーソンを彷彿とさせよるね)を切り崩した(元)ス
 パイクが勝利となりましたが、とてもレスラーとは思えぬ程ガリガリに
 痩せ細った(元)スパイク。CWのちょっとした攻撃の一発一発が骨身
 にさぞや響き渡った事でしょうな。お疲れさん、控え室でゆっくり『ご禁
 制のブツ』でもキメて下さいな...。 
○場面は変わって...
  ECWの初代オーナーであるタッド・ゴードン氏によって紹介されたの
 は、『生き仏』テリー・ファンク御大(“神風”って書かれた日の丸入りの
 ハチマキをしとるんやけど、これが上下逆さまで...)。『Hardcore Ho
 mecoming』が認定する『ハードコアの殿堂』に入る事となりましたデ。 
CTaipei Death Match 2 :
 Axl Rotten vs. Ian Rotten
  初期のECWマットを鮮血で真っ赤に染め上げた名ユニットの“バッド
 ・ブリード”(直訳すると劣性品種交配)。イアン・ロットンとアクセル・ロ
 ットンの2人で成り立っていたのやけど、このユニット、末期は何故か
 仲違いを起こして、血で血を洗う抗争劇を繰り広げていたものでした。
 で、そんな彼等の遺恨決着戦として当時挙行されたのが、1995年7
 月1日にECWアリーナで開催された定期興行『Hardcore Heaven 95』
 での『タイペイ・デス・マッチ』。これ、各々が割れたガラスをバンテージ
 に付け武装し、ただただ殴り合うってムチャクチャなもので、多分甲羅
 がデコボコになった『タイペイ亀』からイメージした試合形式であると思
 います。さてさてそんな第1回『タイペイ・デス・マッチ』から早や十年
 今夜は『タイペイ・デス・マッチ・2』と銘打って、イアンとアクセルが再び
 激突する、ワシらデス・マッチ・ファンにはなんとも嬉しい展開でっせ。
 試合はリング・ベル早々イアンが低空ドロップ・キックをアクセルの右膝
 に放ち、アクセルの動きを上手く抑制。ここから『タイペイ・パンチ』やイ
 アンの隠し持ったフォークをネタに、両者が待ってましたの大流血戦
 披露。また工業用大型ホチキス攻撃(イアンがアクセルによって、舌や
 頬に1ドル紙幣を打ち込まれる羽目に)や画鋲地獄といった、オリジナ
 ルの『タイペイ・デス・マッチ』にはなかった新たな残酷スポットも次々
 挿入されて、最後はイアンがパイプ椅子トラップに投げ込まれ悶絶死。
 『手の合う者同士』でしかやれぬ、これぞ名品、逸品、絶品やったデ。 
DDog Collar Match :
 Pitbull #1 vs. Shane Douglas (w/Francine)
  懐かしの名優陣をこんなに多数集めてくれてありがとうと、客席から
 割れんばかりの『サンキュー・シェーン』チャントがシェーン・ダグラスに
 浴びせられた後、ダグラスと(元)ピット・ブル1号であるゲイリー・ウル
 フとの『犬の首輪戦』が始まりましたデ。さてさて、ECWファンなら憶え
 ておられるんやないでっか?。ECW時代、ダグラスとピット・ブルズは
 試合中に発生したゲイリー・ウルフの首の骨折をネタに、熾烈な抗争
 劇を展開していたし、ダグラスに寄り添うフランシーン嬢も、元はピット
 ・ブルズのマネージャー。そう、どうやら今夜はあの頃の遺恨劇を再演
 してみよか、なんて企みみたいですワ。またどうしても演者の動きを制
 約してしまう『犬の首輪戦』も、体調不十分な両者にとってはかえって
 好都合。加えてフランシーン嬢の確信犯的なオッパイ・ポロリ(乳首は
 黒のテープでしっかりガード)も終盤に配し、最後はダグラスの十八番
 であるベリー・トゥ・ベリー・スープレックスを堪えたゲイリー・ウルフが、
 コーナーに立て掛けたテーブル目掛け北斗式原爆でダグラスを叩き
 付けて逆転の大勝利をゲット。ウン、これは意地でもグッド・マッチや。
 ワシも改めて言わせて貰うワ、サンキュー・シェーン!!。
ESteel Cage Match :
 PJ Polaco (Justin Credible) (w/ Dawn Marie)
 vs. Jerry Lynn
  腕達者なジェリー・リンを相手に金網戦を挑むのは駆け出し時代の
 源氏名である『PJ Walker』と、本名の『Peter Polaco』を微妙にブレン
 ドしてみせた(元?)ジャスティン・クレディブル。WWEを足抜けしたた
 め『ダッドリーズ』を名乗れなくなったチーム・3D同様、彼も『ジャスティ
 ン・クレディブル』を名乗れなくなったの?。それとも『PJ Polaco』とは
 彼一流の洒落??。試合は金網を使った古典的なスポットを随所に
 配し、両者が実にエエ感じで顔面を朱に染め、待ってましたの墓石式
 パイルの攻防から金網頂部での攻防へとシフト。で、リンが金網頂部
 から場外のテーブルへと落下したのを合図に、一気にスル・スロットル
 状態へと突入。まずはレフェリーのジョン・フィネガンがPJによってKO
 され無法地帯となった金網内へ、PJのかつての相棒である『地球上
 で最もセクシーな男』を自認する『両刀使い』のジェイソンが介入を。
 ま、これはリンも意地で迎撃し、改めて墓石式パイルをPJに喰らわせ
 フォールの体勢となったところで、突如場内が暗転や。で、次に場内
 に照明が戻った時には、WWEを円満退社(?)して現在はセミ・リタ
 イア中であると伝え聞いていたランス・ストームの姿が。そう、(元?)
 ジャスティン・クレディブル、ランス・ストーム、ジェイソン、(身重の)マリ
 ー嬢と顔を揃えれば、これは誰でもあの『小悪ユニット』インパクト・プレ
 イヤーズの再結成だと分かりますわな。さぁ、こうなってしもては最早
 リンに勝機などはおまへん。PJの墓石式パイルを受け、リングの上に
 大の字となってしまいました...。あ、試合の結果云々やなく、このグ
 ッド・マッチを着実に完結させてみせたリンには感謝感謝ですな。
FTeam 3D (Brother Ray & Brother Devon)
 vs. Sabu (w/Bill Alfonso) & Terry Funk
  『Hardcore Homecoming』による『November Reign : 11月の統治』
 大会もいよいよ大詰め。メインは本日晴れて『ハードコアの殿堂』入り
 された『生き仏』テリー・ファンク御大を、サブゥやチーム3D(元ダッドリ
 ーズ)の面々が身体を張ってお祝いするって構図。なので御大による
 ヘロヘロの浅井式月面水爆は敵味方なく「大丈夫でっか?。落ち着い
 て、無理せんとやって下さいや」と援助しなアカンし、御大が気紛れに
 火炎放射をしたいとおっしゃるなら、黙って受けて(デボンがパイプ椅
 子越しに被弾)やらんとアカン。勿論御大がスタナー〜十八番のスピ
 ニング・トゥ・ホールドって展開をやりたいとおっしゃるのなら、これも
 切文句なんて言わず受ける(レイが志願)のが『業界の不文律』や。
 また、当然チーム3Dの看板技である火炎テーブル葬なんてのは、御
 大に直々に受けていただく訳には行かず、かと言って御大のパートナ
 ーであるサブゥもまだまだ病み上がりの状態。ならば前座戦を終えて
 控え室で『ご禁制のブツ』をキメているマット・ヘイソンを引っ張り出せ
 アイツなら『ご禁制のブツ』のお陰で、今なら少々火ダルマにしても文
 句を言える状態やないはずやデ。お、そろそろ試合も幕引きの時間や
 ないか。よっしゃ、最後はサブゥが3D(ダッドリー・デス・ドロップ)を受
 けて沈ずむ手はずやったな...。
 ってな具合で、少しの滞りもなく、『生き仏』テリー・ファンク御大の『ハ
 ードコアの殿堂』入り祝賀会も終わりとなりました。関係者の皆さんの
 文字通り骨身を削った献身的な立ち振る舞いに感謝しております!。
 よっ、これまた正味でグッド・マッチやったデ!!。ありがとう!!!。

【DVD−R特典映像】
○Axl Rotten on the Taipei Death Match (1:27)
 アクセル、『タイペイ・デス・マッチ』を語る。
○Meanie and Balls outside before show (1:28)
  まだ帰路につかずアリーナ周辺でたむろするファンの群へミーニー
 とマホーニーが...。ちょっと嬉しいサービスではおますな。
○Hat guy arrives (0:40)
  ECWアリーナの名士であられる通称“ハット・ガイ”(本名:ジョン?)
 と“サングラス”(本名:トニー?)が指定席である向う正面最前列にご
 到着!。さぁ、そろそろ今夜のショーの開始でっせ!!。
 ※お客の差し出すDVDのパッケージにスラスラとサインを入れてやっ
 ている“ハット・ガイ”。何と言うか、実に堂々たるものですワ(苦笑)。
○Countdown to showtime
○Start of the show
○International Assault Tour
  これらのタイトルもExrta画面にはあるのですが、少なくともワシとこ
 の家にある再生装置ではどれも選択不可能。いい加減な作りのDVD
 −Rで困った事です(怒!)。

【追記】
  上記した3タイトルですが、メニュー画面では確かに選択不可能なん
 やけど、本編を再生しながらリモコンで次のチャプターへどんどん移動
 させて行くと、何とキチンと再生されよりましたワ。
 ま、いい加減な作りである事には変わりないんやけどね。
○Countdown to showtime
○Start of the show
  開演前のグッズ売り場(アルフォンソやアクセルらの姿が)の様子や、
 開演直後の様子(リング・アナらが登場)が収められております。
○International Assault Tour
  2005年10月5日から8日に渡ってオーストラリアで開催された【Wo
 rld Series Wrestling】からの映像。チーム3Dがロボ(あのCZWなどを
 主戦場にしていたロボと同一人物なんやろか?)を画鋲付きのテーブ
 ル葬に処している場面が、ちらっとだけ収録されとります。


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