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Minnesonta Meltdown
Minneapolis, MN - Sports Pavillion
2000-5-6
(DVD-R)
収録時間:約2時間18分 |
ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2006年4月期に発売された5タイトルの内
の1タイトル。ミネソタ州はミネアポリスのスポーツ・パビリオンにて200
0年5月6日に開催された定期興行の模様を収録したものですワ。
@H.C. Loc vs. "Wild" Bill Irwin (w/Steve Corino & Jack Victory)
興行が始まると同時にリングを占拠し、「ミネアポリスは、あのAWA
の根城だったんだろ?」なんて、現在は存在しない組織の名を口にし、
お客のヒートを引き出すスティーヴ・コリーノ。続いてレフェリーのHCに
まで難癖を付け始め、なんとあの“ワイルド”ビル・アーウィンの急襲を
手引き。コリーノはHCから剥ぎ取ったレフェリー・シャツを着用し、これ
でとりあえず正式な試合となったみたい。で、その気になる内容なん
ですが、客席からの“AWA”チャントも聞こえる中、HCがアーウィンの
猛攻を何度も耐えしのぎ、最後はコリーノ&アーウィンの同士討ち(お
うおう、やりよるなァ)を誘い出しての大逆転勝利でっせ。
AChilly Willy vs. Bill Wiles (w/Lou.E.Dangerously & Elektra)
エレクトラ嬢の介入⇒ジャズ姉さんの怒りの出陣(エレクトラ嬢をほと
んど全裸にひん剥き)⇒ルー・Eによるセル・フォン・ショットの誤爆、と
例によって例のごとくの小ネタの波状攻撃。最後は確かビルが勝った
様に記憶するのですが、それを確かめる気力もありまへんワ(あ、決し
て本試合を貶しているんやないからね)。
BKid Kash vs. Johnny Swinger
人気赤丸付き急上昇中のキャッシュに、芸歴では長いはずのスゥイ
ンガーが『寝て』やった試合、なんて書いたら身も蓋もないでっか?。
CMikey Whipwreck (w/Sinister Minister)
vs. Little Guido (w/Sal Graziano)
勝ち名乗りを受けていたキャッシュに忍び寄る黒い影。これが『純血
イタリア人軍』のグイドーでして、巨漢のサルを手足の様に使い、キャ
ッシュを強行に蹂躙。と、そこにまたまた忍び寄る別の影ひとつ。
今度の影の正体はマイキー君で、(オカルト・マニアってギミックに沿っ
て)まずはファイヤー・ボールをサルの顔面に投げ付け、グイドーとの
一戦へと突入や。試合は割りと早い時間でマイキー君が顎砕きをグイ
ドーに見舞って幕となったけど、グイドー・マニアを自認するワシからす
ると、勝ち負けは別として、もうちょっと両者の絡みを堪能したかったっ
てのが偽らざる本音。ま、ドサにそこまで求めてはアカンのでしょうが。
○TNN Opening
ECWの定期放送番組『ECW WRESTLING TNN』のネタ収録のため、
ジョーイ・スタイルスとジョエル・ガートナーがリングに。まずはトミー・ド
リーマーを招き入れ、リング上で3者が楽しく談笑していると...。
DSimon Diamond (w/Prodigy & Prodigette & Musketeer)
vs. Tommy Dreamer
やっぱり出て来ましたお邪魔もの。いつも『問題を抱えている』のが
ギミックであるサイモン・ダイアモンドが、有象無象の軍団構成員を引
き連れズカズカとリング・イン!。で、サイモン、嫌味たっぷりのマイク
でドリーマーをブチ切れさせ、これで試合は火蓋を切って落とします。
延々の場外戦に股間でのリング・ベルと、試合はドリーマーのペース
で進み、終盤になるとサイモン側の軍団構成員らも我先にと総出演。
最後は@で大活躍したHC(←本試合を裁いていた)が再度ネタに絡
む凝った構成の末、ドリーマーに凱歌が。ウンウン、体調不良気味の
ドリーマーを盛り立て、どいつもこいつも良く頑張ったね。お疲れさん。
ENova & Chris Chetti vs. Da Baldies (Angel & DeVito)
vs. Danny Doring & Roadkill
この8日後に開催されるPPV『Hardcore Heaven 2000』でも、本試
合と全く同じマッチ・メイクがある...。なんて書いてしまうと、どうして
も本試合はPPV『Hardcore Heaven 2000』に向けての舞台練習なん
やろって捻くれた方(誰の事?)なら思われてしまうでしょうが、それで
も全く間違いはおまへん(苦笑)。試合はとりあえず細かなミスをすっ
飛ばして全速力でガンガン進み、『暴走禿頭軍』制圧に向けてノヴァと
チェッティが合体技(On The Table)を見舞う、なんて場面も盛り込み、
最後の最後に『ナチュラル・ボーン・キラーズ』をバックにニュー・ジャッ
ク親分が待ってましたのお出まし!。親分、フォークでデヴィトの額を
突きまくり、来るべきPPV(ここでも親分は今夜と同じく最後の最後に
お出ましする役回り)に向け、気力、体力、暴力と三拍子揃って充実し
とる事を満天下に知らしめておりまっせ。
FJerry Lynn vs. Lance Storm (w/Dawn Marie)
ミネアポリスって言うと、ジェリー・リンのホーム・タウン。地元の英雄
の御帰還に、客席も大歓声を上げてリンを迎え入れます。で、リンもこ
れに応えるべくエエ試合を披露したい、なんて思ったはず。けどリンと
一番手の合うRVDは負傷欠場中(8日後のPPV『Hardcore Heaven
2000』で復帰し、このリンと対戦)でして、ならばと指名を受けたのが
ランス・ストーム。RVDと比べると華がない点はあるものの、リン相手
にじっくりと手合わせする事が出来るって言ったら、やはりこの人や。
試合は一進一退の攻防が続き、もうそろそろここらで、って時点でスト
ームの相棒ジャスティンが介入。『負ける理由』が現れた事で、リンの
凱旋試合も(本人も納得の)タイム・アップとなってしまいました。
あ、ストームの脇に付いていたマリー嬢。今夜は足を負傷している
のか松葉杖を突いての登場で、少々痛々しい感じ。けど白色の身体
にピッタリとフィットするタンク・トップには、ポチッと乳首が浮き出てお
りまして...。ありがとう、エエ目の保養になりましたワ(苦笑)。
○地元の英雄に悪魔の囁き...?
ストームに敗れたリンがお客の声援に応えていると、TNN局が差し
向けた番組検閲員ってギミックを好演中のサイラスが登場。リンに対
してTNN局の御威光をチラつかせて...。すると続いて現れたのは
タジリ。リンに向かって、こんな奴の口車に乗ってはダメだとリンに進
言するも、リンの答えはタジリの後頭部への打撃。すわっ、リンがTN
N局側の手に落ちたか、と誰もが我が目を疑ったけど、リンはサイラス
にも冷たく肘鉄砲をかまし、無言で控え室へ...。ウーン、苦手なの
は仕方ないけど、ここら辺りのプロモを上手くこなせないのがリンの最
大の弱点やね。
GECW World Television Championship :
Rhino (w/Steve Corino & Jack Victory) vs. Tajiri
コリーノ一派から独立したばかりのタジリ。今夜はかつての同僚であ
るライノが保持するTV王座へ挑戦ですワ。試合は序盤数ムーヴを披
露したところでタジリが突如緑の毒霧を吹き上げ、メンタル面で大いに
ライノをリード。コリーノ&ヴィクトリーの介入も余裕で迎撃し、TV王座
奪取へ王手かと思った場面もあったものの、やはり最後はライノの獣
人パワーに押し切られ、場外テーブルへ真っ逆さまに叩き落されて息
絶えました。タジリ、残念やったね。
○豪華絢爛な客演陣が次々と...
ベルト防衛は果たしたものの、やはりタジリの自軍からの足抜けが
許せぬと見え、コリーノ&ヴィクトリー&ライノはタジリをめった打ちに。
と、何処からともなく聞こえて来たのは、メタリカの名曲『エンター・サ
ンドマン』。そう、酔いどれ天使サンドマンの御出馬ですワ。けど、大見
得切って現れたサンドマンも、コリーノ&ヴィクトリーを蹴散らすのが関
の山。サンドマンはライノのゴアを喰らって撃沈してしまい、最早誰もコ
リーノ一派の悪行を止める者は居ないのか、と場内を陰鬱な雰囲気が
支配したその瞬間、聴き慣れた大音量のギター・リフが。おぉ、これは
パンテラのヒット曲『ウォーク』やんか。って事は、と誰もが花道奥を注
視すると、そこにはビル・アルフォンソを従えたRVDの雄姿が!。
RVD、8日後のPPV『Hardcore Heaven 2000』を待ち切れず、試運転
とばかりにライノ相手にライダー・キック〜5☆スプラッシュをお見舞い。
完全復調近しを、十八番のムーヴを持って声高にアナウンスですワ。
あ、『Hardcore Heaven 2000』でライノの保持するTV王座に挑戦する
サンドマンと、もともとTV王座とは自身のベルトと言っても過言ではな
いRVD。ともにTV王座って共通項を持ち意気投合した事もあってか、
RVDの復帰を祝ってサンドマンの差し出した缶ビールをRVDが一気
飲み、なんて心温まるシーンもありましたデ。
HECW World Heavyweight Championship :
Justin Credible (w/Francine) vs. Raven
偏屈マニア約1名が執拗に仕掛ける“ジョニー・ポロ”チャントを背に、
何時も通りにドカリとコーナーにへたり込むレイヴェン。ジャスティンの
保持するECW認定の世界王座へ挑む試合前のひとコマですワ。
試合はリング・ベル早々、リング下への落下って基本ムーヴ(フレアー
爺が毎試合必ず行うアレ、です)を行い、着地をしくじってダメージを負
ったジャスティンがいきなりペース・ダウン。ま、なんとかこれはジャス
ティンも挽回し、そこからこの両者の絡みにしては結構長時間の攻防
へと展開。途中、互いにマイク片手に相手に悪態を付きながらの攻撃
を披露するなど、意地でもこの一戦を『熱戦』に仕立て上げようとの両
者の意地も痛い程ワシには伝わって来ました。只、雰囲気美人のレイ
ヴェンと、何ともオリジナリティに欠けるジャスティンでは、どう頑張って
もここらが限界。レフェリーの失神スポットから、最後はジャスティンが
古典的な幕引きであるロープ悪用フォールでレイヴェンを下しました。
けど、ロープ悪用フォールの是非より前に、長時間に渡って、それなり
に盛り上がりもしたこの試合の、何故『このタイミング』でそれをやるの
かが、ワシにはサッパリ分かりまへんワ。当日のお客さん達も思いは
ワシと一緒みたいで、ロープ悪用フォールで3カウントが入った瞬間、
場内が一瞬白け返りましたモン。試合を行いつつお客さん達の反応を
的確に掴み、ベストのタイミングで、ベストの手法でオチを付ける(3カ
ウントを入れる)のって、難しいやろけど、プロレスって芸の根っこの部
分やんか...。これ、ワシの秘密の勤務査定簿上で、レイヴェンとジ
ャスティンの評価がまたまた一段と下がった一戦でしたワ。
【追記】この試合でフランシーン嬢が、レイヴェンではなくジャスティンの
マネ役に付いているのに注目。紆余曲折あったここまでの流れにつ
いては割愛するけど、ジャスティン&フランシーンによるコンビの、こ
れは最初期の映像のはずです。それと、股間にグイグイと食い込む
白のパンツ・ルックで決めたフランシーン嬢のお姿、実にスケベでし
たデ。また試合に乱入した際も、胸チラ寸前の危うさを『RF-VIDEO』
のカメラ・マンがバッチリとビデオ収録してくれとりまっせ。 |
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