X-Treme Warfare
 (DVD-R*2)
 収録時間
 disc-1:約1時間34分
 disc-2:約1時間01分
 本作はDVDではなくって、DVD−R。当HPでは既にお馴染みの米国
独立団体映像通販ショップ『SmartMarkVideo』から2枚組で送料別20ド
ルにて発売されている団体公認の代物です。
さて今回ご紹介するのは、主にアラバマ州を中心に活動して来たローカ
ル団体のCCW【Combat Championship Wrestling】がIWA−DeepSou
thと屋号を変更し、2006年の第1弾定期興行としてブッ放した2月18
日のアラバマ州ハンスヴィル大会の模様を収めたもの。では、早速当日
の模様をバッチリご紹介いたしますワ。

★★DISC-1★★
@Adam Jacobs vs. Jeremy Westmoreland
  客席の極々一部(お客の総数が45人程度で、まぁその一割かな)か
 ら入場時に熱い歓声を受けていた銀縁眼鏡のジャーミィ(勿論、試合
 中は眼鏡は外したけど)、対戦相手であるアダムの繰り出した月面水
 爆を膝で迎撃(偶然?)して、最後はくるりと丸めてピン・フォールや。
 ま、教科書通りの攻防でしたな。 
AJoe Hogan vs. Spanish Angel
  得体の知れぬベルト(通販で買ったNWAのレプリカ・ベルト?)を所
 持し、“新世代のスーパー・スター”を気取る、ちょっと頭髪の薄くなって
 来た、どう見ても只の叔父さんにしか思えるジョー・ホーガン。けど少な
 くとも当地アラバマでは重鎮であるらしく、良く言えば非常に重厚な、悪
 く言えば非常にもっさりとしたファイトを展開。対戦相手である覆面レス
 ラーのエンジェルを、レフリーへの誤爆スポットを絡め、重厚に、尚且つ
 もっさりとフォールしてくれましたワ。 
BJewdis (w/Christine Shey) vs. AJ Creed
  はい出ました、イロモノ・レスラーのジューディス。カクタス・ジャックと
 ブギーマン(W★ING版の方やデ)とレザー・フェイスを足し、それを3で
 割った様な、何ともチープ過ぎる井出達がプリティ・グッドや(苦笑)
 けど、折角こけおどしの覆面を被ってリングに上ったのに、試合前にオ
 ーバー・マスクを脱いで、地味な黒覆面姿となってしもてはアカンな。
 客席を見渡したら分かるやろ、お前の愚行でお客は一斉に観戦意欲を
 なくしてしもたデ。ま、お陰で学生プロレス以下のレベルで戦っているの
 に、お客は誰もアンタを野次ろうとはせんのやから、これはこれで正解
 かもね。けどこんなイロモノも、会場で生で観たら、人一倍楽しんでしま
 うんやろな、道頓堀次郎って汚れファンは(苦笑)。
CBilly Ray Grant & Kris McInnis vs. Brevin Holt & Benin
  アラバマ高校の同級生同士、って感じのビリー&クリス。彼等よりは、
 ほんの少しだけキャリアの長そうなブレーヴィン&ベニンと対戦や。
 試合は体格に勝る(こちらの方も、ほんの少しだけやけど)ビリーが勝
 利を得たけど、まぁそれ以上でも、それ以下でもない内容でしたワ。 
DIWA Deep South Champion
 5 Way Elimination Match :
 Ricochet vs. Chuck Taylor vs. Cabana Man Dan
 vs. Jeff Jameson vs. Brian Sterling
  初代のDeepSouth認定の王者を決めるための、5選手参加による
 消去方式の5WAY戦。正直、@〜Cの試合に出ていた選手達の腕が
 いまいちやったので、この試合もその程度かな、なんて思っていたの
 やけど、探せばそれなり以上(ってのも曖昧やな)の選手もアラバマ周
 辺に居てるんやね(失礼)。試合は5選手ともに打、飛、極、と21世紀
 のレスラーに求められる最低限のスポットをキチンと披露しつつ、1人
 脱落、2人脱落となり、最後はカバナ・マン・ダン対チャック・タイラーの
 一騎討ちとなって、ダンがチャックをフォールし、見事DeepSouth認定
 の初代王者の栄冠を手中に収めました。ま、ダンも他の4選手も、まだ
 まだこれからの駆け出し小僧。そう、これが決してゴールではないデ。
 プロとして、やっと自力でスタート・ラインに立ったところなんや。まずは
 5選手とも、今回の様に5WAY戦をやった場合、他の選手間に埋没せ
 ぬ個性ってものを確立させて行かんとな。せいぜい頑張ってや。

★★DISC-2★★
@6 Way Elimination Death Match :
 Tank vs. Brandon Prophet (w/Diehard) vs. Insane Lane
 vs. Spidar Boodrow vs. Syko vs. Freakshow
  既にレビューを掲載済みのDeepSouth主催による第1回デス・マッ
 チ・トーナメント『King Of The Death Matches 2005』において、イアン・
 ロットン総帥やネクロ・ブッチャーの親心もあり(?)、二流以下の腕な
 のにトーナメント覇者の栄冠を得た巨漢のタンク。今夜はこのタンクを
 中心に、他の5人の若きデス・マッチ・ファイター(中堅以下ばかりや)
 も絡めての消去方式6WAYデス・マッチがセミにブック。リング・ベルと
 同時に、例えるなら温めのお風呂って感じの、心地よいデス・マッチが
 始まりました。けど、お客が少なくガラガラの会場を目一杯使い、合わ
 せて蛍光灯等の公認凶器もふんだんに使い、試合は徐々にヒート・ア
 ップ。ただし血だらけの選手達が乳飲み子を抱いたお母さんや、お年
 寄りらが中心の客席で暴れると、またそれに驚いた誰かが警察に通
 報し、権力の介入で興行が途中で中止する(2005年10月22日のア
 ラバマ州チルダーズバーグ大会で勃発)のやないか、なんて見ている
 こちらも冷や冷やもの(苦笑)。以下、試合の大まかな流れとしては、
  ◆スパイダーがスタッフの手を借り、サイコを抱いて2階バルコニーよ
   り眼下の2連テーブルへ無理心中ダイヴ(⇒サイコ敗退)。
  ◆タンクが巨体を活かし、有刺鉄線ボードを使った(誰でもやれる)フ
   ット・スタンプをフリーク・ショーにお見舞い(⇒フリーク・ショー敗退)。
  ◆プロフェットがスパイダーの手を借り、蛍光灯&パイプ椅子トラップ
   にレインを投棄(⇒ここまで受けっ振りの光っていたレインが敗退)。
  ◆プロフェット&スパイダーのステレオ式スピアーを浴び、タンクがコ
   ーナーに立て掛けた有刺鉄線ボードに串刺し(⇒タンク敗退)。
  ◆コーナー・ポスト最上段で縺れ合ったプロフェットとスパイダー。最
   後は蛍光灯&有刺鉄線トラップへプロフェットがスパイダーをスープ
   レックで叩き込み、スパイダーが息絶えて敗退
 って具合で、見事にプロフェットが死の6WAY戦を制覇いたしとります。
A20 Minute Iron Man Death Match :
 JC Bailey vs. Necro Butcher
  いきなりお尋ねいたしますが、皆様方は他人の頭部をビール瓶で殴
 った事なんてありますか?。勿論ワシにはそんな恐ろしい経験はない
 のですが、ワシの知人に1人、その経験を有するモノが居てます。
 で、そいつが言うには、「テレビや映画なんかやと、相手の頭を殴った
 瞬間、ビール瓶が粉々に砕け散るってシーンがよくあるやろ。けど、実
 際はビール瓶が粉々に砕け散るなんて事はまずない。粉々に砕け散
 るのは、特撮用のビール瓶を使っているからで、本物のビール瓶で他
 人の頭を殴っても、エエとこチョットだけビール瓶にヒビが入るだけや」
 との事...(怖)。よくもまぁそんな奴がワシら一般人に混ざって、何食
 わぬ顔で社会生活を送っているものやと驚きますが、とりあえずそれ
 はちょっと横に置いて...。
  何故そんなネタを振ったかと言うと、理由はこのネクロ対ベイレイの
 一戦で披露された驚愕のスポット(いや、これはスポットなんて生易し
 いものやないな)。何とベイレイがビール瓶でネクロの頭頂部を殴りま
 したんや。勿論、ベイレイが使ったのはテレビや映画などで用いられる
 『小道具』ではなく、正味で『本物』の瓶なので、なかなかガシャーンと
 割れてくれず、ビール瓶は鈍い音をたててネクロの頭頂部で跳ねるだ
 け......(絶句)。やっと3度目の殴打にてビール瓶が割れ(やっぱ
 り粉々に砕けはせんかったデ)たけど、ベイレイも怖がらないで一発で
 決めてやらんと、結局ネクロへの負担が大きくなるからなァ。
 けど、いくら事前に『やってもエエよ』、なんて打ち合わせをしていても、
 怨みも何もない対戦相手の頭頂部をビール瓶で殴るなんて、これまた
 簡単には出来ないわな。
 やれ試合は20分リミットのアイアン・マン形式のデス・マッチであった、
 やれ蛍光灯の破片が飛び散る試合なのにネクロは裸足であった、や
 れネクロによるハリケーン・ラナ(限りなく失敗ムーヴ)なんて珍品があ
 った、やれネクロのゲンコツ一発でベイレイが完全KOとなって試合に
 幕が引かれた、etcetc......。細々とした書きておきたい事は多
 々あります。けど、それもこれもベイレイによるビール瓶攻撃の前では
 霞んでしもて。ウン、これは2006年上半期、最狂のスポットやった


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