A Need To Bleed 2006
 (DVD-R*2)
 収録時間
 disc-1:約1時間32分
 disc-2:約52分
 本作はDVDではなくって、DVD−R。当HPでは既にお馴染みの米国
独立団体映像通販ショップ『SmartMarkVideo』から2枚組で送料別20ド
ルにて発売されている団体公認の代物ですんや。
さて本DVD−Rの内容ですが、2006年2月8日にウェスト・ヴァージニ
ア州はチャールストンのサウス・チャールストン・コミュニティ・センターに
てIWA−Eastcoastが開催した定期興行『A Need To Bleed 2006』
収録したもの。毎回、様々な趣向を凝らしたマッチ・メークでワシら独立
団体系ファンの琴線を刺激してくれるIWA−Eastcoastですが、さて今
回の興行は?。ではでは早速レビューへと移らせていただきますワ。

★★DISC-1★★
@M-Dogg 20 vs. "The Omega" Aaron Draven
  なかなかエエ感じにお客さんで埋まった、サウス・チャールストン・コ
 ミュニティ・センター。オープニング・マッチはM-Dogg 20とドラヴェンの
 一騎討ちや。このM-Dogg 20、各地のローカル団体をくまなく回って、
 身体能力の高さを見せつけとるんやけど、対戦相手となったのドラヴ
 ェンもこれまた秘めたる身体能力を披露。最後はM-Dogg 20のシュー
 ティング・スターで幕引きとなった本試合、オープング・マッチでは勿
 体無いレベルでしたワ。ま、客席を温めて欲しいってのも、マッチメイカ
 ーの大きな狙いのひとつであったやろから、目的を達成してくれたので、
 まずはOK!ってところなんでしょうな。 
AIWA-Midsouth Woman Championship :
 Mickie Knuckles vs. Hailey Hatred
  巨乳にミニ・スカに網タイツ。殿方の劣情を煽る井出達で現れたのは
 Midsouth認定の女子王者であるハーテッド嬢。ウーン、これでもうち
 ょっと痩せていて、7頭身ではなく8頭身であったならなァ...(失礼)。
 で、今夜彼女のタイトルに挑戦するのは、Midsouthを暴力統治してい
 るイアン・ロットン総帥の愛弟子ミッキー・ナックル嬢。自団体から流出
 してしまったベルトの奪回を誓い、Eastcoastマットまで乗り込んでき
 た、ってのが本試合のバック・グラウンド。試合はミッキー嬢が師匠顔
 負けの手加減抜きのエルボーや頭突き、重量感(苦笑)溢れるトペな
 どでハーテッド嬢を押し込み、最後はシャイニング・ウィザード気味にハ
 ーテッド嬢の顔面に蹴りを放ってジ・エンド。昨年11月18日のMidso
 uthによる興行(お馴染みのデス・マッチ・トーナメントの初日)において
 ハーテッド嬢に奪われたベルトの奪回を、見事に成し遂げました。
BWarPig (w/Dr, Max Graves) & Razorback
 vs. J.T.L. (Justin Time & Travis Lynn)
  はい出ました!。Eastcoastマットを恐怖のドン底に叩き込んでいる
 “戦争の豚”ウォー・ピッグ。今宵も、その破壊衝動を思う存分に披露し
 て欲しいな、なんて思っていたら、マネージャのグレイヴの紹介により、
 米国南部地区特産“戦争の野豚”レザーバックまでが登場!!。
 小柄なジャスティン&トラヴィス相手に、ステレオ式の高角度パワー・
 ボムでの秒殺劇を披露ですワ。いやー、やっぱりローカル団体ではこ
 んなイロモンもないとね。かつてW★INGマットにキラ星の如く現れた
 怪奇派(今世紀になっても鶴見師匠のマットでは健在?)を忘れられ
 ない皆様、この“戦争の豚”&“戦争の野豚”は必見でっせ。
CJC Bailey vs. Crowza (w/Woody Numbers)
  ここ最近の定期興行では謎の怪覆面“ザ・酔っ払い”ことエル・ドラン
 コを脇から支える役回りを黙々と(?)こなしていたクラウザ。今宵はド
 ランコの欠場もあって、なんとJC“どこからどう見てもシンナー中毒の
 不良中学生”ベイレイとの一騎討ちに出陣や。けどクラウザ、いきなり
 手にした覆面を被り、我こそはエル・ドランコならぬエル・クラウザであ
 ると公言...(苦笑)。試合はウッディの介入を余裕で迎撃したベイレ
 イが、十八番のコーナーからのレッグ・ドロップ一発にてクラウザを轟
 沈して余裕の凱歌。けど、流血しないベイレイって初めて見たワ
DIWA-Eastcoast Heavyweight Championship :
 Chris Hero vs. Tracy Smothers
  今宵、ヒーローの保持するEastcoast認定のヘビー級の王座に挑
 戦するのは、実況席の論客陣達も大絶賛するトレイシー“南部の仕事
 人”スマザーズ。得体の知れぬ(?)ベルトを手に現れたスマザーズ、
 例によって得意の長時間のマイク・アピールを行い、ヒーローの逆水
 平チョップを誤爆(よ、ヒーローもこれまた仕事人や)させ、ロープ悪用
 のチョークでジワジワとヒーローを絞り上げ、インチキ・カンフー攻撃を
 披露し、ヒーローからのフロッグ・スプラッシュを受けて見事に敗退。
 スマザーズは勿論、ヒーローもやけど、2人とも【お客相手にプロレス
 をやっとるワ】。試合後の虚虚実実の駆け引きも絶品やったし、これ
 はグッド・マッチでしたな。 

★★DISC-2★★
@Big Van Vader
 vs. The Juggulator & Crowza (w/Woody Numbers)
  今宵のEastcoastマット、驚愕のビッグ・サプライズはあの“皇帝戦
 士”ベイダーの招聘。お約束の「ベイダー・タイム!」の掛け声を披露
 し、卑怯にも(苦笑)背後から襲い掛かったクラウザ&ジュガレイター
 をいとも簡単に秒殺や。ウーン、ベイダーにとっては楽なお仕事なん
 でしょうが、これでナンボのギャラを貰うんやろね。あ、アップになった
 ベイダーの顔を見ると、この人も歳を喰ったなァ、なんて思いましたワ。 
ANecro Butcher vs. "Mr. Insanity" Toby Klein
  “皇帝戦士”によるやっつけ仕事も終わり、ここからが今宵の見所で
 あるシングル戦の2連発。まずは我等がネクロ・ブッチャーと、ネクロと
 は過去に何度も手合わせを行い、尚且つ昨年は手に手を取り合って
 “Tough Crazy Bastards”なるユニットを結成し、CZWマットにてタッグ
 のベルトを奪うなど、すっかりネクロの相方としての確固たるポジション
 を築き上げていたはずの“狂気人間”トビー・クレインの激突でっせ。
 では、そんなに仲の良かった両者が何故ここで激突しなければいけな
 のか(敢えて書くなら、それがお仕事やから)なんて野暮には耳など貸
 さず、早速試合の詳細へと進みますな。
  さてさてエルボー合戦で火蓋を切った本試合。すぐに両者は場外へ
 と戦場を求め、ゲンコツ合戦や階段席を使っての“階段落ち”スポット
 などが矢継ぎ早に展開や。特にクレインによる階段席の落差を使った
 川津落しや、リングの高さを使った場外へのパワー・ボムなどは、確
 実にネクロの後頭部にダメージを与えます(仕掛ける方も仕掛ける方
 なら、受ける方も受ける方や)。で、これらクレインの怒涛の攻撃を寸
 でのところで返し続けたネクロ、遂に必殺のエイジアン・スパイク(ネク
 ロ式のチョーク・スリーパー)をクレインに見舞うのですが、これまで受
 けたダメージが蓄積したか、ネクロはクレインを仕留め損なう大失態。
 当然ここを千載一遇のチャンスと見たクレイン、有刺鉄線で器用に編
 み上げられたエプロンを首からブラ下げ、コーナー頂部よりネクロに向
 けダイヴを決行。けど冷静にこのクレインの動きを見ていた(ホンマか
 いな?)ネクロ、クレインのダイヴを膝剣山で迎撃し、渾身のクローズ・
 ラインを放って逆転勝利をゲットですワ。蛍光灯などの凶器の使用もな
 く、流血場面さえもなかった本試合なんやけど、各自の身体の張り方
 だけは危険極まりないもので、これが2006年、ネクロやクレインの目
 指す新たな表現手段かと思ったな。けど無茶だけはせんといてや。
BBarefoot Thumbtack Match :
 Mad Man Pondo (w/Pearl Harbor) vs. Ian Rotten
  IWA−Eastcoastによる2月の定期興行『A Need To Bleed 2006』
 もいよいよ大詰め。但し『流血必然』と非常に分かり易い興行名を打っ
 たわりに、ここまでさしたる流血シーンが披露されなかったのも事実。
 けど安心してや。メインではMidsouthマットを暴力統治するイアン・ロ
 ットン総帥が、Eastcoastマットを切り盛りするマッド・マン・ポンドと一
 騎討ちを行うんやモン。しかも、両者ともに裸足でリングに上がり、画
 鋲マッチをやるって言うんやから、これはもう『流血必然』ですワ。
 で、注目の裸足画鋲戦なやけど、大量の画鋲で満たされたトラップを
 リングの真ん中に置き、まずは画鋲付きのミニ・バットがフル稼働する
 スポットを構築して見せたのが序盤戦。ここからは画鋲トラップの使用
 方法を巡り、両者が競い合っての知恵比べへ。そして最後はイアン総
 帥によるフット・スタンプ攻撃(on画鋲トラップ)を紙一重で見切って回
 避したポンド(勿論イアン総帥は画鋲の海へと裸足で落下!)が、お馴
 染みの“進入禁止”標識攻撃をガツンと一発イアン総帥の頭頂部へ放
 ち、そのままイアン総帥を押さえ込んでの凱歌。
 ウン、今回もとても楽しめる興行やった。次回も宜しくお願いしまっせ、
 当団体代表のマッド・マン・ポンドさん!。


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