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Behind Closed Doors : With The Sandman
(DVD-R)
収録時間:約2時間11分 |
ECW存命時に地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
怒涛のリリース・ラッシュでワシらECWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、『RF-VIDEO』が近頃新たに商品展開を行っ
ている『Behind Closed Doors』シリーズのなかの1タイトル。ハードコア・
アイコン、我等がサンドマンによる自らの名(迷?)勝負の回顧録です。
あ、『Behind Closed Doors』シリーズと言っても汚れマニア(誰の事?)
の方以外はチンプンカンプンでしょうから補足しますが、これまで『RF-VI
DEO』は各地のドサ興行をハンディ・カムでベタ録りした映像を納めた『E
xtreme Fan Cam』シリーズ、レスラーをスタジオに呼び好き勝手に過去
の出来事について喋らせ、その模様を収めた『Shoot Interview』シリー
ズの二大柱で海賊商売を行って来たのですが、『Behind Closed Doors
』シリーズは言わば『Extreme Fan Cam』シリーズと『Shoot Interview』シ
リーズの良いところを抽出したもの。具体的に説明するなら、過去に録り
溜めた映像(ハンディ・カムの生録り映像以外に、正規発売された映像
も含む)を『RF-VIDEO』の事務所で再生しながら、当事者であるレスラー
に当時を振り返って貰いコメントを被せるって寸法のブツなんですんや。
どない、これちょっと面白いアイデアやと思いまへん?。
では2005年の秋、サンドマンに『RF-VIDEO』の事務所にお越し頂き
収録した『Behind Closed Doors : With The Sandman』について紹介さ
せていただきますワ。
【追記】
今回収録されたのは計9試合。過去に『ECW HOME VIDEO』として
米国で正規発売されたものや、『Extreme Fan Cam』シリーズとして既
に発売(こっちはとても正規発売とは言えん、非合法なもの)されたも
のが元ネタで、キチンとデジタル・コピーされているので画質はそれな
りに良好(一部、マスター・テープに起因すると思われるノイズ等もあり
ますが)。また試合もGH以外は完全収録で、サンドマンや司会のダ
グ(Doug Gentry氏)のコメントとは別に、元ネタに収録されていたジョ
ーイ・スタイルスの実況なども充分に聞き取れます(二重音声にして、
任意で選択出来るともっと良かったけどね)。加えてサンドマンらのコメ
ントしている様子が適時試合映像にカット・インしてくるのですが、試合
の膠着場面などに何度かカット・インして来る程度なので、試合の映像
を収集する目的でこれを購入されても特に問題はないと思いますワ。
【言い訳】
いくら試合映像が完全収録されていても、折角サンドマンが『RF-VI
DEO』事務所に足を運んで喋った内容が聞き取れない様では、本DV
D−Rの本当の楽しみなんて分からないも同然。ワシも一生懸命に聞
き取ろうと努力はしたんですが...。
当人が何を喋ったか、って皆さん一番気になるポイントをご報告出来
ないのは我ながら情けない限りやけど、皆さん堪忍してや。
ま、上機嫌の赤ら顔で喋りまくるサンドマン。多分、大量に好物のビー
ルを呑んでいるのやろうから、大半は只の酔っ払いの戯言やと思うな。
【訂正】
上に、『Behind Closed Doors』シリーズとは、過去の試合映像を『RF
-VIDEO』の事務所で再生し、そこに当事者であるレスラーに当時を振
り返って貰い収録したコメントを被せた企画ものである、と断定口調で
書きましたが、当HPによく遊びに来てくれている『キングコングニーさ
ん』によると、テリー・ファンク&シェーン・ダグラスのものには最後に元
祖3wayダンスが収録されているものの、その映像を観ながらの両者
の解説といったものはなし。またブレット・ハートやジェイク・ロバーツの
ものは延々と続くインタヴューのみで、試合の映像はおろかプロモの
類も一切収録されていないそうですワ...。
とりあえず『Behind Closed Doors』シリーズが全て試合映像を収録し
ているのではない事だけは確かなようなので、これについて訂正させ
ていただきます。ゴメンなさい。
@ECW World Heavyweight Championship Barb Wire Match :
Sandman (w/Woman) vs. Cactus Jack
June 17, 1995 - "Barbed Wire, Hoodies, and Chokeslams"
95年6月17日の定期戦『Barbed Wire, Hoodies, and Chokeslams』
よりチョイスされた、サンドマンとカクタス・ジャックの一騎討ち。
まずは“ワイルドで行こう!”をテーマに入場して来たカクタスの井出達
に注目して欲しいんやけど、多分お手製と思われるTシャツにはスタン
・ハンセンと故ブルーザー・ブロディの似顔絵が。これだけでカクタスの
プロレス・オタク度が知れるってモンで、思わずこっちもニタニタとしてし
まいますな(アホやね、ワシ)。で、方やサンドマン側に付いているのは
華麗なる(?)男性遍歴を経て、現在はクリス・ベノワの奥方に納まって
いるウーマン女史。手触りの良さそうな黒のコスチュームがお尻にピッ
タリとフィットしていて、モニター画面越しに思わずナデナデしてしまい
そうな衝動に駆られるワシって、やっぱり変態?。
試合は有刺鉄線マッチの特色を最大限に使い、カクタスが殆ど自ら薔
薇の棘に絡まってみせる大活躍。ここら辺り、IWAジャパンでの経験も
活かされているやろなァ。あ、肝心のサンドマンですが、こちらもカクタ
スに負けじとデンジャラス・スポットを志願し、左腕と胸の間をザックリ
と切ってしまいます。「これが、この時の傷の痕なんや」、なんて『RF-
VIDEO』の司会者ダグに披露するサンドマン、やっぱりこのお方も少々
おつむのネジが弛んでいる様で......(苦笑)。
結局試合は両者KOからカクタスの手が上がるんやけど、これに速攻
で異を唱えたのがフォンジーことビル・アルフォンソ。当然試合はリ・ス
タートとなって、有刺鉄線でグルグル巻きにされたカクタスが悶絶死。
サンドマンの世界王座防衛となったのですが、かつてサムライTVの
ECWアワーでも放映されたはずの本試合、正味でグッド・マッチや。
ATexas Death Match :
Sandman (w/Woman) vs. Cactus Jack
February 4, 1995 - "Double Tables"
@から時間を遡り、今度は95年2月4日の定期戦『Double Tables』
よりチョイスされた、これまたサンドマンとカクタス・ジャックとの激突。
3カウントの後、再度10カウント以内に起き上がれないと負け、ってテ
キサス式のデス・マッチで完全決着を目指したみたい(それなら何故、
後日@の試合が行われたんや、なんて野暮は言ったらアカンよ)。
試合は@に負けぬ過剰な攻防が繰り広げられ、最後はカクタスが場
外のコンクリート床に向けたDDTの三連発をサンドマンにお見舞い。
さすがのサンドマンも、これには立ち上がる事など出来ず...。
で、この姿を『RF-VIDEO』のモニターで眺めているサンドマン、何がそ
んなに可笑しいのか、ゲラゲラと大笑いを始め......。ウーン、や
っぱり本試合で頭部に受けたダメージが、10年経過した今でも色濃
く残っているんやろな(苦笑)。
BSingapore Cane Match :
Sandman & Woman vs. Tommy Cairo & Peaches
May 14, 1994 - "When Worlds Collide"
まだECWが【Extreme Championship Wrestling】ではなく、【Eastern
Championship Wrestling】の略であった頃、94年5月14日の定期戦『
When Worlds Collide』よりチョイスされた一戦。『RF-VIDEO』の司会者
ダグによると、これがECWで初めて行われたシンガポール・ケイン・
マッチ(敗者が竹刀で打たれる)だそうで、サンドマンはウーマン女史
を引き連れ、対戦相手であるカリーロにはピーチズ嬢(かつてはサンド
マンのマネであったはず)が付いてリング・ベルとなりました。
試合はカリーロの達者なスープレックスにサンドマンが押され気味で、
突如勃発した(苦笑)ウーマン女史対ピーチズ嬢のキャット・ファイトの
あおりを喰らい、なんとサンドマンがピーチズ嬢からフォールを奪われ
てしまいますんや。勿論ルールに従ってサンドマンが竹刀で打たれる
んやけど、ピーチズ嬢によってバギー・パンツをズリ下げられ、色白の
お尻をブタれているサンドマンの情けない姿...(苦笑)。
で、これ以上は見ておれないとウーマン女史が捨て身のパウダー攻
撃を仕掛け、最後はサンドマン&ウーマン女史がカリーロ&ピーチズ
嬢に、三倍返しの竹刀攻撃ですワ。見た目、ちょっと良いオンナであ
るピーチズ嬢が竹刀でバシバシと打たれる場面、多分“S”系の方な
ら勃起モンやと思うな(いや、ホンマ)。
CSingapore Cane Match :
Sandman (w/Woman) vs. Tommy Dreamer
当時の米国は、マイケル・フェイムって若者がシンガポールでムチ打
ちの刑に処された(渡航先で悪さでもしたんやろね)って時事ネタで盛
り上がっていて、これにヒントを得たポール・Eは、サンドマンとドリーマ
ーの抗争劇にちゃっかりネタとして盛り込むことを思い付きますんや。
で、94年8月13日の定期戦『Hardcore Heaven 1994』で火の付いた
両者の(翌週?、いくら探しても8月20日に興行があったとの記録は
見当たらんのですワ)定期戦での一騎討ちに、敗者がムチ打ちの刑
に処される『シンガポール・ケイン・マッチ』を投入いたします。
DDT一発で敗退した(ちょっと説得力がなかったな)ドリーマーが、サ
ンドマンから竹刀による非情のムチ打ち刑を受ける事に...。
この場面余りに凄惨過ぎたけど、裏を返せばドリーマーの更なる出世
試合としても忘れられん内容やと思いますワ。
DECW World Heavyweight Championship :
Sandman (w/Woman) vs. Mikey Whipwreck
October 7, 1995
95年の秋、当時WCWの要職にあったエリック・ビショフより電話一
本にて解雇通告を受けたスティーヴ・オーチスン(!!)の元へ、ポー
ル・Eがオファーを。なんでもWCWで受けた屈辱をネタに、ECWでひ
と暴れしてみないかって内容やったそうで、オースチンも暇潰しにちょ
うどエエなと思ったか、これを快諾したそう。
で、(多分)オーチスンのECWマット初登場となったのが、95年10月
7日のECWアリーナにおける本定期戦。ECW最弱ってキャラで奮闘
するマイキー君を相手にサンドマンが世界王座防衛戦を行おうとした
ところ、サラサラの金髪ロング・ヘアーを風になびかせて(!!)オース
チンが勇躍登場や。勿論オースチンの狙いはサンドマンで、最初は控
え室から駆け付けた大勢のレスラー達にフン掴まれてテロ未遂となっ
たものの、サンドマンとマイキー君の一騎討ちが佳境となったころ、オ
−スチンは大型の梯子を抱えて再度リング下に登場。
これにペースを乱されたサンドマン、あやうく王座陥落かとも思わせた
ものの、なんとか土壇場でマイキー君を振り切り...。
尚、これを契機にオースチン、サンドマン、マイキー君の三つ巴の抗争
が始まるんですが、以降の大まかな流れとしては、
◆10月28日の定期戦で梯子マッチとして行われたサンドマン対マイ
キー君のリ・マッチに、再度オースチンが介入。得意のマイク・スキル
でサンドマンやウーマン女史をネチネチと罵倒し、これが原因でもな
いのですが、サンドマンは世界王座をマイキー君に奪われて...。
◆11月18日の定期戦『November To Remember '95』において、オ
ースチンがマイキー君のベルトにチャレンジ。圧倒的に攻め続けたも
のの、一瞬の油断からマイキー君に丸め込まれ(しかもタイツを下ろ
されたので、肛門をお客さんに晒してしまい...)て屈辱の敗退。
EECW World Heavyweight Championship Three Way Dance :
Sandman (w/Woman) vs. Mikey Whipwreck vs. Steve Austin
December 9, 1995 - "December To Dismember"
上記した経緯を踏まえ、12月9日の定期戦『December To Dismem
ber』においてブックされたのが、サンドマン、オースチン、マイキー君に
よる3WAY方式の世界王座戦。まずはマイキー君が戦線からこぼれ
落ち、試合はサンドマンとオースチンの一騎討ちへと様変わり。最後は
オースチンが涙々のグッド・ジョヴを遂行して見事に敗退ですワ。
尚、ECWマットでこの様なドタバタ劇を心底楽しんでいた(?)オース
チンに、今度はWWF(当時)からのオファーがひょっこり舞い込み、オ
ースチンはECWからWWF(当時)へと華麗にジャンプ・アップ。
テッド・デビアス子飼いの“リング・マスター”と変貌を遂げるのですが、
後にアメ・プロ界の歴史を変えたと評される『3:16現象』までは、もう
少し時間が必要となるんです。
ウーン、何やらサンドマンのDVD−Rなのに、オースチンの事ばかりを
書いてしもたけど、缶ビールのガブ呑みってのを共通項(本家はサンド
マンやろ)に持つ両者の、決して長くはなかったECW時代の関わりに
ついて、サンドマンは本DVD−Rでコメントを寄せているのやろかね?。
非常に気になるのやけど、誰かキチンとヒアリング出来た方、ワシにも
ちょこっとお教えいただけないでしょうか。
FStairway To Hell Match :
Sandman vs. Sabu (w/Bill Alfonso)
January 10, 1998 - "House Party 1998"
頭上に吊った有刺鉄線を梯子を使って奪い合う、その名も『地獄へ
の階段』マッチ。多分ロック好きのポール・Eがレッド・ツェッペリンの不
朽の名曲である『天国への階段』からインスピレーションを受けマッチ・
メイクしたんでっしゃろな。で、注目の一戦なのですが、サブゥによる場
外機材置き場からサンドマンへと投下されるレッグ・ドロップ・テーブル
葬が序盤の山場。中盤、サブゥが放った場外ダイヴは鉄柵を直撃する
ミス・ムーヴとなり、サブゥはこれで顎を負傷。終盤サンドマンはサブゥ
の有刺鉄線&五寸釘攻撃で大きく額を裂かれ、サブゥも先の顎の負
傷が想像以上の深刻さであった様で、何と急遽顎をテープで固定する
痛々しさ。最後はサブゥを守護神のシンガポール・ケイン(竹刀)で叩き
のめしサンドマンが勝利を得るのやけど、凄惨さでならECW史上十指
に入る内容でしたワ。
あ、試合の冒頭、サンドマンが『エンター・サンドマン』で入場し、梯子の
上で大見得を切るのですが、NTSC版DVD『Path Of Destruction』で
は入場シーンそのものがバッサリとカットされていて、PAL版DVD『Ho
use Party 1998』では著作権の関係でテーマの差し替えがあって。
ま、本DVD−Rの場合はサンドマン本人のコメントが被せられていて、
これまた完全版ではないのやけど、当日の雰囲気が一番伝わって来
る編集内容である事は確か。さて、貴方ならどれを選ばれます?。
GECW World Tag Team Championship :
Tommy Dreamer (w/Francine) & Raven
vs. The Impact Players (Justin Credible & Lance Storm)
(w/Dawn Marie & Jason) October 23, 1999
既に『RF-VIDEO』から発売済みの『Extreme Fan Cam』シリーズより
チョイスされたのは、99年10月23日のECWアリーナ大会の模様。
ここには約一年弱の期間、WCWへ転出してハードコア・ハックなる源
氏名を名乗り活動していたサンドマンの、堂々の古巣ECW復帰の瞬
間が収められておりますんや。映像自体は前振り(失礼)となるドリー
マー&レイヴェン対ジャスティン&ストームはバッサリとカットされてお
り、これだけでは何が何やらって感じられる方も居られる(コメントをヒ
アリング出来なければなおさら)でしょうが、それでもとりあえずECW
アリーナの熱狂振りは特筆もの。例によってテーマ曲の『エンター・サ
ンドマン』が大合唱となるのですが、お客達の歌声がとことんデカ過ぎ
て、肝心の曲が聞こえない位やもんな。
尚、この日の興行が丸々収録されたDVD−Rは『Sandman Returns
ECW Arena 1999-10-23』として入手可能なので、お金と時間に余裕
のある、物好きな方はどうぞ。
HSteve Corino & Jack Victory & Rhino & Scotty Anton
vs. Sandman & Raven & Tommy Dreamer & Tajiri
June 3, 2000 Pensacola Florida
こちらも既に『RF-VIDEO』から発売済みの『Extreme Fan Cam』シリ
ーズよりチョイスされた、00年6月3日のフロリダ州はペンサコーラ大
会における衝撃の映像!。なんと6人タッグ(こちらもG同様、試合自
体は全てカット)に出場したサンドマン、控え室で浴びる程呑んでいた
のか、はたまたご禁制のクスリでもキメたのか、リングでフリチン!に
なる御乱行(苦笑)。加えて、この映像を『RF-VIDEO』の事務所で観賞
していた当人、「なんならここで再演したろか!」、とまたまたカメラに
向けてズボンを下ろす大サービス(あ、御本尊は映ってないデ)...。
ってな事でちょうど時間となった、『Behind Closed Doors : With The S
andman』。皆様、お楽しみいただけましたでしょうか。
尚、この日の興行が丸々収録されたDVD−Rは『Sandman Get's Nak
ed ! 2000-6-3』として入手可能なので、G同様にお金と時間に余裕の
ある、救い様の無い程に物好きな方(失礼)はどうぞ。 |
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