King Of The Death Matches 2000
 (DVD-R*2)
 収録時間
 disc-1:約2時間13分
 disc-2:約2時間13分
 本作はDVDではなくって、DVD−R。当HPでは既にお馴染みの米国
独立団体映像通販ショップ『SmartMarkVideo』から2枚組で送料別20ド
ルにて発売されている団体公認の代物ですんや。
さて今回ご紹介するのは、イアン・ロットン総帥率いるIWA−MidSouth
2000年10月20日と21日の両日に渡ってインディアナ州はチャール
ストンってところで開催したデス・マッチ・トーナメント『King Of The Death
Matches 2000』の全容を納めたもの。実はこの映像、以前からVHSテー
プ版が『SmartMarkVideo』の商品紹介欄に掲載されていたのですが、2
005年の末に新たにDVD−R版としての発売決定がアナウンス。
VHSテープだと画質も悪いし保管場所にも困るので購入には二の足を
踏んでいたワシですが、近頃のIWA−MidSouthは資金難だと伝えら
れているし、ならばDVD−R売り上げのたとえ3%でもイアン・ロットン総
帥の懐に入ればエエかと、お布施にも似た尊い(苦笑)気持ちで購入を
決意した次第。では早速トーナメントの模様をご紹介いたしますワ。

★★DISC-1★★
【トーナメント初日:2000年10月20日】
○オープニング・プロモ
@KOTDM 2000 Tournament 1st round #1
 Thumbtack Match :
 2 Tuff Tony vs. Suicide Kid
  大日本プロにも参戦するトニーと、リングに上がるなりコーナー頂部
 よりトンボを切って身軽なところを見せるキッドとの顔合わせ。これが
 トーナメント予選第1回戦のカードです。さてリング・アナによるとトニー
 もキッドもMidSouthの王座に就いた経験がある(あ、トニーはこの当
 時の現行王者や)らしく、試合の序盤はデス・マッチって言うよりも、
 常のレスリング・ムーヴを画鋲をブチまけたリングの上でやってみまし
 たって趣き。で、中盤以降は画鋲付きのミニ・バットや画鋲付きの2×
 4木材などが矢継ぎ早に導入される展開へと移行し、最後はトニーに
 よるきりもみ式のダイヴィング・ボディ・プレス(on画鋲)がズバリと決
 まってキッドに土が。でも随所に上手くハイ・フライ・ムーヴを盛り込ん
 でいたキッドを予選で消すのは、少々勿体無いのやないやろかね。 
AKOTDM 2000 Tournament 1st round #2
 Thumbtack Match :
 Todd Morton vs. Alister Fear
  井出達の隅々にニュー・ジャック親分への憧憬の念が感じられるアリ
 スターと、リング・インと同時にマイクを握ってイアン総帥やMidSouth
 の常連客に悪態を付き出したトッドとの顔合わせが予選第2回戦。どう
 やらこのトッドって奴が当時のMidSouthマットにおける“不満分子役”
 なんでしょうな。で、注目のトッドは画鋲戦なんて嫌だと駄々をこね、そ
 れでも試合が始まると自身は少しも危険なバンプを取る事なくあっさり
 とアリスターの前に敗退...。ウーン、これは何やら壮大なるネタの
 前振りって予感がプンプンとしますなァ(笑)。  
BMidget Thumbtack Match :
 Puppet "The Psycho Dwarf" vs. "Playtoy" TEO
  どうやらトーナメントとは別枠で行われたのは、正味掛値なしで驚愕
 の一戦であったパペットとTEOって名前の小人レスラーによるハイ・ス
 パート・デス・マッチ。もともと小人レスラーってお客に対してプロレスっ
 て芸を見せる(魅せる)ツボってのを心得ているやんか。その上で蛍光
 灯や画鋲やパイプ椅子が乱舞するデス・マッチをブッ放すんやから、こ
 れは道頓堀次郎さんには一粒で二度も三度も四度も美味しい試合。
 一進一退の攻防から最後はパペットに凱歌が上がったのやけど、
 敗云々なんて次元でなく、お客は皆が皆心底驚き、そして楽しんでい
 たみたいや。あ、両者の素晴らしい激闘を讃えるため、イアン総帥も
 花道に姿を現しておりましたデ。
CKOTDM 2000 Tournament 1st round #3
 Fans Bring The Weapons Match :
 Richard X vs. Manslaughter
  “猟奇殺人犯”レザー・フェイスのギミックを丸々パクッたマンスロータ
 ー(当然チェーン・ソーも忘れてまへん)と、MidSouthの当時のライト・
 ヘビー・チャンプ、リチャードによるトーナメントの予選第3回戦。けど形
 通り蛍光灯や看板の廃材等が導入され、これらを使った攻防も披露さ
 れたものの、これは全くのダメ試合。マンスローターにもリチャードにも
 Bでお客を沸かせた小人レスラー達が持っていた、プロレスって芸を
 やるにおいて必要不可欠な“機微”ってのが徹底的に欠如しとるんや。
 芸がないから、腕で悪いから、仕方なく凶器を振り上げてデス・マッチ
 もどきを演じても、お客には何も伝わらんし、単に見苦しいだけですワ。 
DKOTDM 2000 Tournament 1st round #4
 Barbed Wire Bat & Barbed Wire Boards Match :
 Axl Rotten vs. Uncle Honkey
  予選第4回戦はイアン総帥と2人、かつてECW時代にバッド・ブリー
 ド(直訳すると劣性品種交配)なるユニットを結成していたアクセル・ロ
 ットンの登場。対戦相手である、巨漢で短髪で、Tシャツにオーバー・オ
 ールのジーンズ着用と、何処かしらババ・レイ・ダッドリーを彷彿とさせ
 る井出達のホンキーに(多分)命じて、試合開始早々有刺鉄線バット
 攻撃を喰らい得意のブレードを披露し顔面を朱に染め、これで歌舞伎
 の世界で言う“隈取”もバッチリ完成。後は問答無用のギター・ショット
 や、有刺鉄線ボードによる即席トラップを最大限活用しての一方的な
 展開でホンキーを沈めるだけ。アクセル、予選を楽々突破しとります。
EKOTDM 2000 Tournament 1st round #5
 Barbed Wire Bat & Barbed Wire Boards Match :
 Ian Rotten vs. Mark Wolf
  かつての相棒の活躍を目の当たりにしたであろうイアン総帥、予選
 第5回戦に堂々の御出馬です。さて自身の名がコールされたと同時
 にウルフに襲い掛かったイアン総帥、パンチとエルボー(これが絶品
 なんや、皆さんも注意して見てな)でウルフをコーナーに追い詰め、正
 に火を噴くような逆水平チョップを連打や。もうこれだけで戦意喪失状
 態となったウルフでしたが、イアン総帥はこんなモンでは手ぬるいんじ
 ゃと、手加減抜きのパイプ椅子攻撃をウルフの頭頂部へお見舞い
 続いてコーナーに立て掛けた有刺鉄線ボードへウルフを飛龍式原爆
 で投げ込み、これで後は3カウントをレフリーに数えさせるだけ...。
 と、ここで予期せぬ(苦笑)介入者がリング・イン。これ、Aの試合でイ
 アンへの批判を口にしていたトッドでして、壮絶死寸前のウルフの容
 態を気遣っているレフリーのブラインド(苦笑)を突き、昏睡性のガスを
 イアン総帥に嗅がせる大暴走。これは大変、イアン総帥の名前がトー
 ナメントから消えるって大番狂わせを演出してしまいよった!。
FKOTDM 2000 Tournament 1st round #6
 4 Corners of Pain Match :
 Corporal Robinson vs. Delilah Starr
  Bの小人レスラーによるデス・マッチには驚いたけど、これはそれを
 楽々凌駕する一戦でしたデ。なんと予選第6回戦に登場し、“デス・マ
 ッチ界の鬼軍曹”ロビンソン相手に堂々渡りあったのは正真正銘女性
 レスラーのデリラ・スター!!。彼女、どうやらヒール側の立ち位置に
 属するらしく、試合前は客席最前列のお客と丁々発止のやりとりを。
 で、ここに背後から忍び寄ったロビンソン、彼女の後頭部目掛けて標
 識の廃材を叩き付け、続けて蛍光灯数本をテープで束ねた凶器を背
 中へドカンとお見舞い。もうこれだけでワシはションベンをチビる寸前と
 なってしもたけど、ロビンソンも、そしてデリラもこんなモンでは勘弁し
 てはくれまへん。ロビンソンによって蛍光灯の破片で額を切り裂かれ、
 顔面を真っ赤に染めたデリラ。ロビンソンの好アシストもあって、リング
 下に設置された4種類のトラップを仲良く踏み抜き、その上、便座に竹
 刀に木材に画鋲付きのミニ・バットによる攻撃さえも何ら臆する様子も
 なく、全て真正面から受ける事を志願ですワ......。
 最後はロビンソンのレッグ・ドロップ(顔面にはパイプ椅子)をモロに喰
 らったデリラ、見事なまでの昇天振り、っと思った途端またまたトッドが
 試合に卑劣なる介入。けどこれをイアン総帥が追撃し、トッドは一目散
 にリング下へと逃走。しかしこれでは振り上げた怒りの持って行く所が
 イアン総帥にはおまへん。と、イアン総帥の目に映ったのは、フラフラ
 と立ち上がったばかりのデリラ。こうなったらイアン総帥に、性の違い
 など関係ありまへん。渾身の力を込めて投げ付けたパイプ椅子が、デ
 リラの頭部にガツーンとめり込んで......(絶句!)。
 ウーン、受け切るデリラも凄いし、攻め切るロビンソンやイアン総帥も
 これまた凄いワ。これデス・マッチ・ファンのみならず、全てのプロレス・
 ファンに観てもらいたい一戦ですな
GKOTDM 2000 Tournament 1st round #7
 4 Corners of Pain Match :
 Rollin Hard vs. Cash Flo
  デリラの奮闘で一度沸点に達した会場(ちなみに6〜70人を動員)
 に姿を現したのは、過去に3度MidSouthの王座に就いた事がある
 らしいローリン・ハード。キャッシュ・フロー相手の予選第7回戦が始ま
 りました。さてさてひとつ前の試合が高内容であると、次に出番となる
 選手達はちょっと辛いはず。ならばとハードとキャッシュが選択したの
 は、狭い会場を目一杯使い、各種公認凶器を目一杯使い、身体を目
 一杯張りまくると言った、ある意味愚直なまでの戦術。で、これが効を
 奏して、試合は観客総立ちの大盛り上がり。フィニッシュ前のフローに
 よる450スプラッシュ(on蛍光灯)、フィニッシュ・ムーヴとなったハード
 によるデス・バレー・ボム(on蛍光灯)とも説得力があったし、やっぱり
 ショーの最後はこうやないとアカン。お客も大満足で帰路に付き、大半
 が明日の興行にも駆け付ける事やと想像いたしますワ。

★★DISC-2★★
【トーナメント2日目:2000年10月21日】
○オープニング・プロモ
○まずは前振りの時間
  昨晩トラブったイアン総帥とトッドがマイク合戦。と、ここに総帥に呼
 ばれて姿を見せたのは、MidSouth認定のヘビー級王者であるスイ
 サイド・キッドやんか。昨晩の予選でなかなか腕達者なところを披露し
 ていたキッドですが、何と総帥の発案でトッドとの一騎討ちが急遽マッ
 チ・メイクされたみたいでっせ。 
@Brain Damage vs. "Mr. Insanity" Toby Klein
  トーナメントの二日目は、トーナメントとは別枠のカードでのスタート。
 “脳挫傷”ブレイン・ダメージに相対するのは、“狂気人間”トビー・クレ
 インや。あれ、なんでクレインなんて使える奴をトーナメント本戦から外
 したのやろって不思議に思いましたが、とりあえず試合はデス・マッチ
 ・ルールではなく、通常のプロレス・ルール(ってのもこれまた曖昧や)
 で始まり、ここでクレインは場外へのノー・タッチ・ダイブなんてのを難
 なく披露。おぉ、なかなか器用なところもあったんやな、なんてワシを
 ニヤリとさせてくれたのですが、その後にコーナー⇒コーナーのヴァン
 ・ダミネーターを繰り出しのにはビックリ仰天。いくらMidSouthで使用
 しているリングがWWEのものとくらべて小さいとは言え、“狂気人間”
 にはこんなにしっかりした下地があったんか!。エエところを見せるだ
 け見せて、『負けブック』を呑む姿もこれまた素晴らしいし、“狂気人間”
 の評価がワシの頭の中で赤丸付きで急上昇いたしましたワ。
AKODMT 2000 Tournament Quarterfinals #1
 Cactus Death Match :
 Mark Wolf vs. Rollin Hard
  サボテン・マッチが用意され、いよいよトーナメントの準々決勝第1回
 戦が火蓋を切られました。さてこの試合ですが、昨晩ズル勝ちでイアン
 総帥を出し抜いたウルフへのお仕置きって位置付けにあって、画鋲や
 サボテン(大日本プロで使われたものとは比較にならない程小振りな
 鉢植え)を使い、ハードがウルフの頭部や臀部にキツーいしっぺ返し
 最後はハードによるデス・バレー・ボム(onサボテン)によりウルフが
 轟沈して幕に。ウルフさん、ズル勝ちなんてするモンやなかったね。  
BKODMT 2000 Tournament Quarterfinals #2
 Barbed Wire Ropes Match :
 Manslaughter vs. Axl Rotten
  トーナメントの準々決勝第2回戦はマンスローターとアクセル・ロット
 ンによる激突や。あ、当初は有刺鉄線マッチとされていた本試合、ア
 クセルが強引に有刺鉄線バットも公認凶器としろとねじ込み、これを
 実にあっさりとレフリーも承認。「おいおい、そんなのは聞いてないデ」
 と途端に泣き言を入れるマンスローターですが、非情にもリング・ベル
 は鳴ります(苦笑)。勿論ここからはアクセルのワン・サイド・ゲーム。
 有刺鉄線(と、隠し持ったブレード)でマンスローターの額(と、自身の
 額)をザクザク切り刻み、ファンから手渡された各種凶器を自在に操っ
 てマンスローターを三途の川の一歩手前まで追い込みますんや
 と、ここでさすがのマンスローターも命乞い。で、この情けない姿を目
 の当たりにした地獄の閻魔様のごときアクセル、不覚にもマンスロー
 ターに対して攻撃の手を緩めてしまいます(よっ、この千両役者!)。
 駄目駄目野郎のマンスローター相手に、やりたいだけやって、クルリ
 と丸め込まれてアッサリと敗退してみせたアクセル・ロットン。勝っても
 負けても、一日一試合、とでも決めているのでしょうかね(苦笑)。
CKODMT 2000 Tournament Quarterfinals #3
 Lumberjack Lighttube Match :
 Corporal Robinson vs. Cash Flo
  準々決勝第3回戦はロビンソンとフローによる、MidSouth名物とも
 言える蛍光灯式のランバージャック戦。通常ならリング下へ落とされた
 選手を、リングを取り囲んだランバージャックどもがリング上へと強制
 的に押し戻すのがルールなんですが、これをMidSouthがやると、リ
 ング下へ落とされた選手は、リングを取り囲んだランバージャックども
 から寄って集って蛍光灯で殴られるんですワ。で、注目の一戦なんや
 けど、ベビー・サイドに属するロビンソンがリング下へ落ちると、ヒール
 ・サイドの面々が蛍光灯で一斉攻撃。反対にヒール・サイドに属するフ
 ローがリング下へ落ちると、ベビー・サイドの面々を押し退けてイアン
 総帥が率先しての蛍光灯攻撃(苦笑)。最後はロビンソンがスネーク・
 アイズ(with蛍光灯)でフローを振り切っての激勝や。ウーン、しかしこ
 んな試合を日本の団体でもやってくれへんやろか。出来るなら、何処
 かのドサ興行でひっそりと。
 疑問:今更書くのも何やけど、昨晩の予選第7回戦でローリン・ハード
 に敗れたはずのフローが何故こうして準々決勝で試合をしとるのやろ。
 ま、昨晩の予選が7試合しかなかった事がそもそも変やし、そんな細
 かい事なんて気にしたらアカンと言われたらそれまでやけど(苦笑)。
 もしかするとイアン総帥のマイクなどで理由は述べられていたのかも
 知れんしな......。
DKODMT 2000 Tournament Quarterfinals #4
 Fans Bring The Weapons Match :
 Alister Fear vs. 2 Tuff Tony
  準々決勝第4回戦はAと同様のサボテン・マッチですが、今度は4つ
 のコーナーに先の試合よりは大振りな鉢植えのものが設置され、これ
 でアリスターとトニーによる一騎討ちの舞台は準備完了。試合はまず
 序盤をトニーが支配。画鋲付きのミニ・バットを上手に2本操り、ツルツ
 ルに剃り上げたアリスターの頭頂部に見舞うと、あっと言う間にアレス
 ターの頭頂部には数十個の画鋲が突き刺さり、遠目に見るとアレスタ
 ーの頭は丸で金粉を塗した様にピッカピカ(苦笑)。その後は一転、ア
 レスターが怒涛の反撃に打って出て、トニーは自らの手でパイプ椅子
 を使って設営したリング下のトラップ(蛍光灯やサボテンが山盛り)に
 アレスターによって突き落とされ虫の息。最後もロー・ブローからスタナ
 ー気味のフェイス・バスター(on蛍光灯)がトニーにズバリと決まって。
 昨晩の予選、今晩の準々決勝と、観客の熱い声援が伊達ではない活
 躍振りであったトニー、痛恨のトーナメント脱落となってしまいました。
EIWA-MS Heavyweight Championship Match :
 Todd Morton vs. Suicide Kid
  トーナメントの準決勝に進出した4選手が息を整えるまでの時間に
 組まれたのは、冒頭のイアン総帥とトッドのやりとりを発端としたタイト
 ル戦。クリス・ベノワもどきのファイト・スタイル(と、外見)に老獪さを加
 味したトッドと、これとは対照的に若さに任せた軽快なファイト・スタイ
 ルのキッド。2人の手合わせはなかなかの好勝負となり、終盤満を持
 してトッドが繰り出したパウダー攻撃をキッドがしのぎ、そのまま会場
 となった倉庫(?)の天井に張り巡らされた鉄筋へスルスルと登り、何
 とここから決死のレッグ・ドロップを投下!。しかしこれが壮絶な自爆と
 なり、直後にトッドのセコンドが卑劣な介入を実行や。これで勿論ベル
 トはキッドの手からトッドの魔手へと移動するのやけど...。ここでイ
 アン総帥がリング・サイドに姿を現し、タイトルの移動などは認めない、
 と粋なと大岡裁きを。良かったねキッド、ベルトが守れて。そしてトッド、
 お疲れさんでした。両日に渡って十分に楽しませて貰ったデ。
FKODMT 2000 Tournament Semifinals #1
 No Rope Barbed Wire & Carribean Spider Web Death Match :
 Rollin Hard vs. Alister Fear
  トーナメントの準決勝第1回戦はハードとアリスターによるノー・ロー
 プ有刺鉄線&有刺鉄線蜘蛛の巣トラップ戦。これ、リングからロープを
 取り払い、二面には有刺鉄線を、残りの二面には有刺鉄線は張らず、
 その代わりにエプロン下に有刺鉄線でこしらえた蜘蛛の巣トラップを設
 置した試合形式でして、FMWなどでも何度か行われたはずですワ。
 で、ハードもアリスターも昨晩の予選、今晩の準々決勝と勝ち抜いて
 来た身体への代償(負傷や疲労)を微塵も感じさせぬ攻防を披露。
 最後は粘るアリスターをデス・バレー・ボムにて蜘蛛の巣トラップへと
 叩き込んだハードに凱歌が上がっておりますが、戦いが終わるとノー
 ・サイド。お客達の声援の中、互いに健闘を讃え合う両者の姿には清
 々しいものさえ感じさせられましたな。
GKODMT 2000 Tournament Semifinals #2
 No Rope Barbed Wire & Carribean Spider Web Death Match :
 Manslaughter vs. Corporal Robinson
  昨晩の予選では相手となったリチャードのひ弱さに助けられ、今晩
 の準々決勝では相手となったアクセルの『負けブック』に助けられ、大
 した腕でもないのにここまで勝ち抜いたマンスローター。けど準決勝の
 相手がMidSouthの番頭格であるロビンソンでは悪運も尽きた感じ
 実際試合が始まるとロビンソンの画鋲付きミニ・バット攻撃や蛍光灯攻
 撃などを無駄にデカい身体のあちこちに浴び、申し訳程度の反撃の時
 間を貰った後は、ロビンソンの十八番である河津落しによって蜘蛛の
 巣トラップへと投げ込まれて惨敗ですワ。はいはい、お疲れさん。
HKODMT 2000 Tournament Final
 Burning Coffin Death Match :
 Rollin Hard vs. Corporal Robinson
  やっとここまで辿り着きました。これからご紹介するのが、MidSout
 hによるデス・マッチ・トーナメント『King Of The Death Matches 2000』
 の優勝決定戦。顔合わせはローリン・ハードとコーポラル・ロビンソン
 でして、リングの上にデッカイ棺桶を置き、ここに対戦相手を叩き込ん
 で蓋を閉め、その上で棺桶に炎を放てば勝ち、なんて滅茶苦茶なルー
 ルで行われるんですワ。ま、WWE(WWF)の“墓堀人”アンダーテイ
 カーが大得意としている試合形式にW★INGっぽさ(92年5月7日の
 ポーゴvs.ジェイソンでは、あわや火葬寸前で幕引き)を加えた、ワシら
 デス・マッチ・フリークには非常に注目すべき一戦です。
 で、ボクシング・スタイルでの殴り合いから始まった試合は、蛍光灯を
 使ったシバき合いへと発展し、ロビンソンが控え室から持ち出した燃
 え盛る石炭(?)をハードの頭頂部へ投げ付けて、一気にフル・スロッ
 トル状態へと突入。最後は棺桶の蓋の上や棺桶周囲で両者が死力を
 尽くして数スポット縺れ合い、力尽きたロビンソンが棺桶の中へ...。
 そしてすぐにハードが棺桶の蓋に油をまいて炎を放つんや。
 けど金満団体のWWEなら選手が火葬される前にキチンと脱出するた
 めのトリックも用意されているのでしょうが、自慢やないけどIWA−Mi
 dSouthは弱小貧乏団体(失礼)。ロビンソンが丸焦げになってはアカ
 ンとイアン総帥が脱兎のごとくリングへと上がり、消火器を使って炎を
 消し止めてくれました。あぁ、良かった。なんぼワシがデス・マッチ好き
 でも、選手が丸焦げになるところなんてのは見たくはないモンなァ。
 消火剤で白く煙るリングにはイアン総帥を含めたベビー側の選手やス
 タッフ、花道にはヒール側の選手も姿を見せ、ハードとロビンソンの健
 闘を讃えるとともに、二日に渡って繰り広げられた狂宴が大盛況に、
 そして無事(これが一番肝心や)に終わった事について感謝の念を表
 しております。
 只、激闘の疲れと、火葬される寸前となって味わった恐怖感と、消化
 剤を目一杯吸い込んだ(炎なんてもう消えているのに、ロビンソンが
 入ったままの棺桶の中にイアン総帥が多量の消化剤を噴霧しよった
 からなァ)ためやろね、ロビンソンは棺桶の上に座り込んで身動きひと
 つしておりまへん......。


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